異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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巡礼路デリシア街道、神には至らぬ神の道編

  元気の源2*

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「あ、あぁあ……っ」

 息でつつまれている、口の中の熱もわかる。
 あんまりな光景に声が出てしまったが、けれど根元までしっかりと飲み込まれた俺のモノには、吐息と熱以外のものが触れて来る感触が無い。

 ブラックの口にすっぽりおおわれてしまっただけで、まだ触れられてもいなかった。

「なっ……なん、で……っ」

 思わず口から疑問がこぼれ出てしまう。
 だけど、それは仕方のない事だろう。だって食べたいと言ったのはブラックなのに、どうしてこんな意地悪をするんだよ。俺だって恥ずかしいこと言ったんだから、それに対して素直に答えてくれたっていいのに。

 あんまりな仕打ちをするブラックをにらむが、相手は下腹部にひっつけたままの唇をわざとらしく動かして笑い、その部分の肉をやわんでみせる。

「っ、う……うぅ……っ」

 くそっ、決定的な場所を触られたワケでもないのに、体が勝手に動いてしまう。
 横にクックがいるのを意識しているせいか、余計よけいに心臓が苦しい。こらえなければと思えば思うほど体が変に敏感になってるみたいで、ブラックの唇がちょっと動くだけで足がガクガクと震えてしまった。

 なのに、そんな俺をからかうように今度はクロウがわざとらしく音を鳴らしながら耳の後ろを執拗しつよういでくる。しっかりとした鼻がくっつけられて、またささやかれた。

「良い汗のにおいだな……オレも早くツカサを食いたいぞ……」
「ぅ……や……」

 やだ、と言いたくても、下腹部の感覚と俺の顔のすぐ横にクロウの顔があるという事実が妙に生々しく思えてきて、段々と声が出なくなってくる。
 ブラックの下唇が、根元どころか陰嚢の付け根を探るみたいにわずかに動くだけで、もう足が動くのを止められない。

 考えたくないのに、いつ俺のモノにブラックの舌が触れて来るんだろうと考えると、それだけでゾクゾクして、そんな事を考える自分がスケベなんじゃないかと思うと酷く恥ずかしくなって、変に意識してしまいどうしようもなかった。

 そんな俺を、ブラックは上目遣うわめづかいで見ていたが――――

「ツカサ……オレにも……」
「え……っ!?」

 クロウの声が聞こえて、視界に褐色かっしょくの手が伸びて来る。
 だけどそれを認識する前に、思いきり乳首をつままれて。

「うあぁあっ!」
「ム……いいぞ、もっと声を出せツカサ」

 予想よりもしっかりと指先でつままれた事に驚いてしまい、頑張ってこらえていた声を思わず上げてしまう。それを気に入ったのか、クロウは皮の厚い指の腹を擦り合せるようにして俺の乳首をね始めた。

「あっ、ぅっ、っ、くぅっ……っ! や、だ……やだ、って……!」
「ハァ……ツカサは本当に意地っ張りだな……ヤダと言っているのに、乳首はこんなに硬くなってここからする美味そうな匂いも強くなってるぞ……」
「~~~~っ……」

 だっ、だから耳の裏嗅がないでって……!!

 もういい加減にしてくれと唯一自由に動く片手をクロウの顔の方へと向ける。
 だが、その瞬間、下半身から強烈な感覚が一気に這い上がって来て、俺はその手を宙に止めたまま我慢も出来ずに大声を上げて震えてしまった。

「うあぁああっ!! やっ、らにっ、ひっ、いあっあっ、ぶらっっ、ぁ゛っ、う゛ぅう……!」

 必死に歯を噛み締めるが、自分が思う以上に体がびくびく動いて力が入らない。
 涙で歪んだ視界で必死に股間の方を見ると、ブラックは脇目も振らずに音を立てて俺のものを舐め回している光景が見えた。

 その光景のせいか、強烈な刺激という事しか理解出来なかったソレが、徐々に何をされたがゆえのものなのか理解出来て来る。
 舐められてる。そう知ってしまうと、ブラックの生暖かい舌が根元から包み込んでしごいたり、ぬるぬると舐め回して来る感触がダイレクトに伝わって来て。

「あっ、ぁ、あぁあっ、や、だ、それやだっ、やっあっあ、あっ、ぐ……っぅう……っ!」
「ツカサ、こっちも見ろ」
「ひぐっ!?」

 ぎゅっと強く乳首を引っ張られて、思わず腰が動く。
 だがそれを狙ったみたいにブラックが強く吸い付いて来て、あられもない声が盛大に出てしまう。だけどもう、それ以上に、乳首を引っ張られたりぐりぐりされるのがつらくて、ブラックにお、おちんちんを、激しく舐められるのがつらくて、ワケが分からなくなる。

 恥ずかしい。でも、なんで恥ずかしいんだ。
 嫌だと思っているのに、なんでこんなに我慢したかったのかわからない。
 おちんちんと乳首をいっぺんにいじられると、おなかが熱くなって、もうイきたくて、どうしようもなくなる。何で俺、我慢してるんだ。
 でも、こんなのダメで、だから、我慢しなくちゃいけなくて……

「ツカサ……」
「ふあはひゃふ、おーいっへいいお」

 なに、なんて言ってんの。
 分かんない、も、もう、だめ……っ。

「ひっ……ぁ゛っ……あぁあ……ぁ、あぁあああ……!!」

 目の前が一瞬真っ白になって、体が硬直する。
 体が痙攣けいれんして、やましい熱が出て行くのが自分でも分かった。
 …………う……うぅ……ち、ちくしょう……結局何も出来ずに……俺の馬鹿。

「はぁっ、は……はぁ……」

 自分で自分に怒りたいけど、息が続かない。
 もう今は体が完全に射精感に酔ってしまっていて、指を動かす気力も無かった。
 そんな俺の目の前で、ブラックが更にぢゅっと音を立てて股間に吸い付いて……って、バカッ、なんでお前はそうあからさまに何でもかんでも!!

「はっ、はなっ……ばっ……も……も、ぅ……おぁ……っ」
「んふ? もう終わったって? ツカサ君たら性急だなぁ……もうが欲しいだなんて……」
「は……はぇっ……?」

 なにそれどういう事。
 俺はただ、わざとらしい事をするなと言いたかっただけなのに、ブラックはヤケに素直に俺の股間から身を引いた。

 ま、まあ終わってくれるのはありがたいけど……あのままされてたら、絶対酷い事になってたもんな……実は今、久しぶりのフェラすぎて下半身の感覚がマヒしているから、コレが終わった途端にどうなるか分からないのがまた怖いんだ。

 まあ、ブラックも病み上がりみたいなモンだからな。
 流石さすがの体力オバケも、今回ばかりは疲れが先に来てしまったんだろう。
 俺はそんな事を考えて一人で納得していたのだが、ブラックとクロウはそれを余所よそにさっさと移動していたのか、今度はブラックが俺の顔の横に陣取ってきていた。

 あれっ、アンタいつの間にそんな元気に……。

「ふふ……ツカサ君……」
「う、わ、ちょっ、ちょっと、アンタその口でキスはやめっ……」
「う~ん、ツカサ君のケチぃ。美味しかったよ? ツカサ君の精液」
「だからそういう事いうなってば……!」

 頼むから口をすぼめてタコみたいな顔で近付いてくるな。漫画ではともかく、現実で見たいモンじゃねえぞその顔は!
 っていうか自分の精液の味とか絶対嫌だ。味わいたくない。
 震える両手で必死にブラックの顔をシャットアウトし、なんとか元の状態に戻ろうとする。だが、そこで違和感に気付いて、俺は目を少し開いた。

 ……あ、あれ。確か、俺の片手って、クロウがつかんでたはずじゃ……。
 クロウはどこに行ったんだ。
 そう思い、汚いキス顔のブラックから顔を逸らしたところで、乱れきった俺の股のすぐ横に陣取っているクロウを見つけた。と同時。

 クロウは、平常心を取り戻した俺のおちんちんを褐色の手がつかんで引き上げ、そのまま横から食いついた。

「あっ……ぅあっ、ああぁあ!?」

 一瞬、食べられたとだけしか思わず思考が停止してしまったが、そんな俺を強引に刺激するように、少しざらついた舌が先端の所を強く何度もこすり始めた。
 そんな事を、されたら、

「い゛っ、ぁ゛っ、あ゛ぁあっ! やらっやっ、だぇっ、さ、さきっぽ、ひっぁ゛、あぁあああ! やぁあっあ゛っ、ひぐっう、う゛ぁっあぁあっ!!」
「あ~ツカサ君さっきより激しく喘いじゃって……僕の愛撫より、駄熊のヘタクソな舌づかいの方が好きなの?」

 横から余計な声が聞こえてくるが、怒る余裕も答えている余裕も無い。
 熱くて大きいざらついた舌に包まれながら、先端のところだけを執拗に擦られ舐め回されて、おさまっていたはずの腰の痙攣けいれんが止まらなくなる。

 さっきイッたばっかりで感覚だって戻って無かったのに、無理矢理に神経をにぎって引きずり出されたみたいで、自分の意思じゃもうどうにもならなかった。
 一気に熱が集まって来て、お腹の奥がぎゅうっとなるのに、それでも先の所だけを激しく舐められるだけじゃイくことも出来ない。

 もう恥ずかしい格好で、足もだらしなく開いてる状態で、これ以上恥ずかしくなることなんて何もないのに、イければ全部終わるのに、クロウは俺のおちんちんを少しもしごいてくれなくて怖いくらいの気持ち良さだけが頭を塗りつぶしていく。

 イきたいのに、射精したいのに、さきっぽだけ弄られてどうする事も出来ない。
 腰が勝手に動いてねだるみたいに上がったり下がったり、貧乏ゆすりみたいに頻繁ひんぱんに繰り返されるが、それでもクロウは俺を許してくれなかった。
 その事がくやしくて、悲しくて、もうどうしていいのか分からず涙があふれて来る。
 声も、平静をたもっていられなかった。

「らん、ぇ゛っ、なん、ぇえっ! ひぐっ、い゛ぎっ、ひっ、あぁあああ! あぁあああっ、あぁっ、あ゛っ、あぐ、ぅ、ぅううう゛……~~~~ッ!!」
「あーあー、ツカサ君たらそんなに鼻水らして~……そんなにえっちな顔して泣いちゃうくらい苦しい? つらいの?」

 赤い髪が見えて、横からブラックの顔が視界を覆う。
 そんなの見たらわかる。苦しいに決まってるだろ、同じ男なら分かるだろ。
 そう怒鳴りたいけど、声が変な声しか出てこない。くやしくて、涙があふれて来る。

「あはは、ごめんごめん。そんなに怒らないでよぉ。でもさあツカサ君、久しぶりにこういうされて、すっごく気持ち良いでしょ……? ね……」
「う゛う゛っ、ぐ、ぁっ、あぐ、ぅう゛う゛……っ!」

 そんなことない。違う。
 何とか受け答えしたくて首を横に振ろうとするけど、ブラックの手が頬に当たっていて動かす事が出来ない。震えながらなんとか息を吸った俺のくちに軽くキスをして、ブラックは意地悪な笑みを見せた。

「つらいの? でもねえツカサ君、久しぶりにセックスするからこんな酷い事になるんだよ? ツカサ君が僕達の性欲を毎日発散してくれたり、触らせてくれていれば、急にえっちな事した時にこんな風に乱れずに済むのに……」

 そうなの? 本当にそうなのか?
 でも、だって、これは急がなきゃ行けない旅だから、疲れるのは困るって思って。だから、俺はヤだって言っただけなのに。それがいけなかったのか。
 もう分からない、つらい、お、おちんちんが、熱くて、びくびくしてて、ぬるぬるするやつに気持ち良い事をされてるのにイけなくて、苦しくて……っ。

「ごめ、なしゃっあ゛っ、ごぇっ、な、あ゛ッ、ぐ、あぅう゛っ! うぅ、ひぐっあ゛っ、あ゛あ゛あ゛!」
「ふふ……子供おちんちんの先端を擦られてるだけで、こんなにいやらしい喘ぎ声をだしちゃって……。つ、ツカサ君は、本当に淫乱で可愛いなぁ……っ。ふ、ふへっ、もっ、もうイきたい? じゃあ、僕も手伝ってあげるよ……!」

 何度もキスされて、もういっそそっちに意識が向かないかと期待した俺に、ブラックは変にどもった声を出して笑う。視界に一本の指を見せて、それから俺の腹の上にその指をすべらせた。
 もう、それだけでビクビクする。これ以上なにをするんだ。
 まゆをぎゅっと寄せた俺の前で、その指は唐突に俺のへそに突っ込んだ。

「あ゛ぁあああ!!」
「ははっ、つ、つかっ、ツカサ君っ、ココをずぼずぼしたら、おなかに響いてもっと気持ち良くなるでしょ……!? ほらっもっとあえいで……!」

 ブラックの太い指が俺のへそにグッと入り込んで、ヒダをかき分けながら動く。
 まるで内臓を押されているみたいでった声が出るけど、ブラックもクロウも俺の声を聞いたって許してくれない。
 限界なのに、クロウは先端を舐めるだけじゃ無く、どろどろになっている俺の我慢汁を先端にぴったりと舌をくっつけてすすって来る。
 その吸引する勢いに引っ張られて、変な声が出て止まらない。

 なのに、そんな事をされて動く俺の腰に合わせて、ブラックは俺のへそをずんずんと指で突いて重い衝撃を与えて来た。

「も゛っ、ゆる゛じぇ゛っ、ひぎだ、ぁっ、あ゛あ゛ぁあ……あぁあああぁぁ……」
「ふーむ……もう限界かな?」
「ム……もう少し吸いたいが……仕方ないか」

 頭がちかちかする。またイッてないのに、目の前が白くなりかかって来て、もう何が何だか分からなくて、ただ苦しさと気持ち良さがぜになって涙が出てくる。
 誰かが喋っているような気がするけど、わからない。

 ――だけど、気持ち良さが止まって、苦しさが無くなったのかとようやく白い視界が戻り始めた。ああ、お、終わったんだろうか。
 ぼんやりそう思っていた俺のほおを、誰かが軽く叩いた。
 何だろう。まだ涙でにじんだままの視界で目を動かすと、目の前に何かが見える。
 赤色……ブラックだろうか。でも、やけに遠い。それに、さっき見ていた風景とは違う気がする。……あれ……変だな……俺、体を起こしてたっけ……。

「ほら、ツカサ君前見て。見られてるよ」

 見られてる。誰に。
 いつの間にか傾げていた首をゆっくりと戻して、赤と白の色で塗りつぶされている目の前の相手に焦点を定めるように目を細める。と……そこにいる相手が、ブラックではない事に気が付いた。

「あ…………」

 ブラックじゃない。そうだ、ブラックは後ろで俺をかかえているじゃないか。
 じゃあ、相手は。はしたなく足を開いてる俺を見ている、相手は、まさか……

「はっ……! あっ、あ゛ぁ゛あ゛あ゛!?」

 意識がはっきりした瞬間、また強烈な刺激が下半身から駆け登って来て、俺は雷に打たれたみたいに痙攣する。だけどもう、止めようがない。
 さっきまで押さえつけられていた欲望が、一気に込み上げてくる。

 先端を散々いじられていたおちんちんは、さっきの意地悪が嘘みたいに生暖かい舌に包まれて、早く出せと言わんばかりに扱かれている。
 気付いてしまったら、もう我慢する事なんて出来ない。

 だけど、こんな姿を、親しくも無い相手に見られながらなんて。

「おらクソ鳥見とけよ、ツカサ君に手を出したら承知しないからな」

 乱暴なブラックの声に、一気に体が緊張する。
 その力が入ったと同時、クロウが一気に吸い上げて来て――――

「やら゛っ、やっ見らいぇ゛っ、みっ、ひぐっあ゛、あ゛ぁああああ――――!」

 こんな恥ずかしいところ、見られたくない。そう思うと余計に込み上げて来て。
 結局俺は、盛大に声を張り上げながら仰け反って……俺を監視しているクックに、無様に射精する所を見られてしまった。











 
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