異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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謡弦村アルフェイオ、陽虹を招くは漆黒の王編

7.お前は恋人じゃないのかよ※

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「んんッ、う゛……!」

 ブラック、と、言おうとするが口が動かない。

 ……そう。俺を背後から拘束し口をふさいでいるのは、ブラックと言う男。
 この異世界でずっと一緒に旅をして来た、唯一無二の仲間だった。

「ツカサ君……どうしてこんな所に居るのかなぁ……?」
「んっ、ぅ……!」

 俺の体をおおうように、ブラックは距離を詰めて来る。
 この低くて渋い、体の芯をざわつかせるような声も、大きくてごつごつした大人の男の大きな手も、包まれた時のにおいもブラックそのものだ。
 なにより、口を塞ぐ左手の薬指にしっかりとはまった指輪が、俺にとってどんな人物なのかを示している。これ以上もう疑いようが無かった。

 だけど、振り返ろうとした俺の視線を奪うように、ブラックは輪郭が判らなくなるほどの距離まで顔を近付けると、いきなり俺のほおをべろんと舐めて来た。

「ん゛ん!?」

 ちょっ、なっ、なにすんだこんな時に!!
 思わず相手を見ようとするが、キラキラ光るぐらいに綺麗な赤くうねった髪と、無精髭ぶしょうひげの生えた肌色と舌ばっかりが見えて相手を凝視できない。

「ううぅッ! んぅううう!」
「ハァッ……ハァ……つ、ツカサ君……僕怒ってるんだからね……? せっかく迎えに行ったのに、誰か知らない奴と一緒にこんな遠くまで来て、僕の事ヤキモキさせてさぁ……! そんな悪い恋人……いや、婚約者には、お、お仕置きしないとね……」

 そう言いながら、ブラックは……俺のブレザーのボタンを外すと、シャツを強引に引き出しその中に手を差し込んできた。

「ん゛ん゛ん゛ん!」

 ブラックのカサついてごつごつした手が、素肌に触れている。
 下腹部を引き上げるように腹を揉まれて思わず腰が動くと、ブラックは荒い息を俺の顔に吹き付けながら下品な山賊みたいに笑った。

「へ、へへ……ツカサ君のお腹は柔らかいなぁ……でも、もっと柔らかいのはココだよねぇ……っ」
「ん゛……ッ!」

 性急な手つきで、ブラックの指が俺の乳首を軽くつまんだ。
 その瞬間、体に衝撃が走って思わず俺は体を跳ねさせてしまう。けれど、ブラックはそんな俺に構わず、荒い息で尻に腰を押し付けながらぐりぐりと乳首をこねて執拗しつように弄り出した。

「あはっ……ははっ、ツカサ君のこども乳首本当柔らかくて触り心地最っ高……! ねえ、ツカサ君も気持ち良いよねえ、だって丸一日セックスしてなかったんだもんね、最近はずっと宿で濃厚セックスしてたから、間が開いちゃうとツカサ君も物足りないよねえ……!」
「んんぅっ! んんんんー……っ!!」

 バカ、馬鹿野郎この変態中年、そんなこと言うんじゃねえ。
 つーかこっちの世界では一日でも、俺はあっちで数日過ごしてんだよ学校とか色々あってえっちな事なんてすっかり忘れてたの! オナってもなかったんだよ!!
 何が物足りないだ、なにが濃厚せっ、せっ、ああもうバカっ、馬鹿ー!!

 なんでお前は合流したと思ったらこんな時にやらしい事してくんだ、これじゃ恋人だなんて誰も信じないだろっ、お前ただの変質者だぞコラァ!

 もう辛抱しんぼうたまらずフガフガしていると、ブラックが俺から少し顔を離した。

「あぁ、ツカサ君喋りたいの……? でも叫んじゃだめだよ。ね? 良い子だから」
「んっ、ん」

 もちろん叫ぶものか。仲間だってのに叫んでどうする。変質者かお前は。
 素直に頷いた俺に満足したのか、ブラックは手を離す。だけど、シャツの中でうごめいているもう一方の手は、俺の乳首を今もしつこく弄っていた。

「ツカサ君……あぁ、会いたかったよ……一日ぶり……いや、二日ぶりだね」

 深呼吸しながら振り返った俺の目に映ったのは……忘れもしない、相手。

 うねうねしてて、性格と同じくらい伸びて捻じ曲がった赤い綺麗な髪。昭和の映画に出てくるみたいな濃くて渋い、憎たらしいくらいに整った顔。そのくせだらしなく無精髭なんか生やして、だらしない緩んだ顔でエヘエヘと笑っている。
 まるで締まらない、ほんとに盗賊みたいな顔だ。

 だけど、こいつは……この世界に来てからずっと一緒に旅をして来た、この世界で一番大事な存在……――――


 指輪で繋がった、俺の…………
 ……恋人、で…………婚約者、なんだ。


 ………………。
 お、おとこで、しかもオッサンだなんて……とんでもないって俺も思うけど。
 でも、ち、誓っちゃったんだから仕方ないわけで……って今はそんなことを考えて慌ててる場合じゃないんだよ! 頑張れ、負けるな俺の理性!

「ぶ、ブラック、なんでこんな時に迎えに……っ」
「え? なに? こんな時じゃ無かったら、迎えに来てくれて嬉しかったってぇ?」

 ニヤニヤしながら言うブラックに、言葉が出なくなって思わず口だけが動く。
 そんな俺に、ブラックはやらしく目を歪ませて噛み付くようにキスをして来た。

「ん゛ぅううっ!?」

 乳首を軽く何度も引っ張ったり押し潰されたりしながら、無防備に開いていた口の中を舌で思う存分蹂躙される。歯の裏側から舌の付け根まで潜り込まれて、息までも奪い尽くされた。胸からビリビリと刺激が来て体が勝手に跳ねるだけでも辛いのに、呼吸すら奪われて体の自由が利かなくなってくる。

 トドメとばかりに舌を吸われて、もう……俺は、立って居られなかった。

「はぁっ、はぁあ……つ、ツカサ君……好き……大好きだよぉ……」
「っ、は……はぁっ、……っぐ……ぅ、あ……あぁ……っ」

 崩れ落ちそうになる俺を、ブラックが抱え上げて無理矢理支える。
 そんな事をされると体がより密着してしまって、尻に硬い物が当たり、思わず息が無様に引っ込んでしまった。

「ひぐっ」
「あは、つっ、ツカサ君、お尻で僕のペニス感じちゃった……? ふっ、ふふふ……! 乳首をちょっと弄ってキスしただけなのに、本当にツカサ君は淫乱だなぁ……そんなんじゃ、僕も我慢出来なくなっちゃうよぉ」
「あっ、ぁっやっ、やだっ、いっぁっ、い、今っ、そんなことしてる場合、じゃっ」
「でもツカサ君はコレが欲しいんでしょ……?」

 熱くて硬い何かが、グリグリと動き尻に割り入って来ようとして来る。
 それがもう何かなんて解り切っている俺は、必死に首を振って否定しようとした。
 だけど、それでこのド変態でモブおじさんじみた狂気の中年が退いてくれるはずもなくて。むしろ俺の拒否に一層燃え上がったのか、ベルトを外そうとしてきた。

「やっ、だめっ、ダメだって! ばかっこんな大変なっ、と、盗賊きてるのに、こんな所でおっぱじめる奴があるかバカぁ!!」

 ここは誰が来るかも分からないんだぞ。しかもディオメデ達が居るんだぞ。
 なのに、こんな場所でえっちをしようだなんてマジで非常識すぎる。
 
 しかもなんだってこんな時に急に現れて、こんな事してるんだよ。
 お前この状況じゃ盗賊と間違われても仕方ないんだからなっ、お、おいバカやめろベルトを外すなズボンを脱がすなぁっ!!

「盗賊なんて僕には関係ないよ。だって、ツカサ君が悪いんだよ……? ツカサ君は僕の大事な婚約者なのに、勝手に場所を移動して僕の事なんて考えもせずにこんな所で馬と戯れてたんだから……」
「だ……だ、って……盗賊が、出て……頼まれたから……っ」
「頼まれてたのに、すぐに敵に背後を取られて簡単にお尻を出されちゃうの……? こんなに弱いのに馬のばんを頼まれるなんて、僕には考えられないなぁ……」

 耳元で囁かれながら、尻肉を揉まれる。
 指がグッと食い込んできて、強引に谷間を開かれる度に反応してはいけない部分が反応してしまって、俺は顔を歪めて歯を食いしばった。
 だけど、ブラックはそんな俺の反応を楽しんでいるのか、俺の耳をわざとらしく音を立ててちゅくちゅくと舌で舐めたり唇で吸ったりしながらまたささやいて来る。

「ツカサ君はオスにすぐ目を付けられちゃうんだから、僕が来るまで動いちゃ駄目って言ったよね……? それなのに、こんな所で無防備に馬畜生と戯れてたんだから、少しは反省して貰わないとね……。ふ、ふふっ、ほら、もうツカサ君のおちんちんも、我慢出来なくて勃ち上がっちゃってるよ……?」
「うっ、うそ……やらっ……ち、違うっ、違うってば……! こんな場所で、い、今そんな場合じゃないっ、ダメだって、盗賊と、たっ、戦わないと……っ」
「こんなに反応しておいて、今更遅いよ……ッ!!」

 ブラックの声が、怒ったように語気を強める。
 その瞬間、俺の乳首をしつこく弄っていた手が、予告も無しに俺の情けない分身をグッとつかんで強くしごき始めた。

「ふあっ、やっ、やらっやっあっあぁああっ! だ、ぇ、あぇえっ!」
「ほらほらツカサ君、ツカサ君の大好きな馬畜生に見られてるよ……! こんな所で弄られて気持ち良くなってる淫乱メスちんちん見てもらおうか!?」
「やっあっ、やらぁあっ! おぇがっ、ひっ、ひぐっ……もっ、いあっ、あぁあっいっひゃうぅ!」

 激しく擦り上げられて、こんな、こんな所でブラックの大きな体を背中で感じながら恥ずかしい言葉を言われると、嫌なのに体が反応して、感じてはいけない物が股間に集まって来てどうしようもなくなる。

 見てるのに。さっき俺を信じてくれたディオメデ達が、見てるのに……!

「ほらっ、イけよ……!!」

 乱暴に吐き出された、いつもとは違う口調のブラックの声。
 怒っていると同時に興奮しているんだと知る俺の分身を、ブラックは遠慮も無く擦り上げて先端を強く弄って来て――――俺は、声をひきつらせながら……ブラックの手の中に、射精してしまった。

「あ゛っ……ぁ、あ、あぁ……っ」
「あはっ……ツカサ君たら、いつもより量がでたね……やっぱり恥ずかしい場所で、何かに見られながら犯されるのが好きなのかな……?」
「ひっ……ひが……ぅ……」

 必死に否定するけど、体がビクビクして、腰が震えて、思うように行かない。
 足は最早もはや力を失くして居て、ブラックに抱えられてないとすぐに地面にへたり込んでしまいそうなほどになってしまっていた。

「びくびくしちゃって、かーわいいっ。……ふふ、でも……お仕置きはこれだけで終わりじゃないからね……ちゃんと僕も、気持ち良くして貰わないと……」
「……っ!」

 股間をまさぐっていた手が、ゆっくりと動く。
 その手は、俺の尻の谷間に強引に割り込んで来て、さっき吐き出してしまった精液を執拗に……その……すぼまりに塗りたくって来た。
 当然、俺はそんな事なんてとても許容できなくて。

「だ、ぇ……もっ、も……だえ……やめへ……っ」

 いつの間にか泣いてしまっていたのか、俺はぐすぐすなる鼻と、流れて来た液体を飲み下すので忙しいのどに邪魔されながらどうにか懇願する。
 恥ずかしい姿を見せているのに、厩舎の馬達はさっきから怒っているかのように、ガチャガチャと鎖を鳴らして大勢でいなないていた。

 だけど、ブラックの指は俺の窄まりをぐりぐりと指の腹で弄り、入るかどうかという風に俺の意識を弄んで来て、ぐっと力を入れる度に思わず尻をビクつかせてしまう俺の姿に気持ち悪い笑い声を漏らしていた。

「ふへっ、は、ははっ、ははは……! ツカサ君のココぉ、僕の指に吸い付くみたいに押し付けると追いすがって来るよ? ふははっ、僕の指とキスしたら、ナカに僕の物が欲しくなってたまらなくなってるんだね……あぁ、本当にツカサ君の体は気持ち良い事に正直だなぁ……!」
「ち、が……ちがぁ……っ」
「違う訳ない、でしょ……ッ!」
「ん゛ぅう゛う゛!!」

 言葉と共に指を突き込まれて、思わず声が出る。
 だけど、ブラックは指を根元まで入れたと思ったら、俺の事など構わずにすぐさま二本目を突き入れて来て、ナカを乱暴に探りながら抜き差しして犯した。

 太くて無骨な、それだけでもキツい大人の二本の指。
 だけどその指を何度も受け入れてしまっている俺は……もう、そんな風にナカを掻き回されると、どうしようもなく頭がぼうっとして、抜き差しされて凄く感じる所に触れられると、気持ち良いのにあらがえなくなって。

「あっぇ、らぇっ、もっやっやぁっあ、あぁああ……っ!」
「あは……もう良さそうだね……ッ」

 ブラックの声が聞こえて、背後からカチャカチャとベルトを解くような音がする。
 いつもの、音だ。またいつものが来る。そう思うと、お腹の奥や恥ずかしい場所がきゅうっとなって、浮いた足が震える。
 いやなのに、恥ずかしいのに、期待するように体が震えてしまう。
 そんなの嫌だと、首を振った、と。

「おうなんだ兄さん、馬でも犯してんのか?」
「っ……!? っ、あ、ぁ……っ!?」

 だ、誰。誰が入って来たの。
 やだ、わ、わかんない、何も見えない、ブラックに抱えられてて、おれ。

「声を聞いたら解るだろ。目当ての可愛い子を見つけたんだよ。……お前らはさっさと馬を奪って帰ってろよ」

 え……う、馬、って……。

「う、ぁ……」

 馬を奪うって、どういうこと。
 そう問いかけようとした、刹那。
 ブラックに下から思いきり貫かれて――――俺は、声の代わりに悲鳴を上げた。

「あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛っ!! ひっ、ぐ、う゛、ぁ゛ッ、あぐ、ぅ、うぅう……ッ!」
「おお本当だ。随分ずいぶんと可愛い声じゃねえの! お持ち帰りすんのか? それなら後でオレにも一発……」
「お前は馬を盗む係だろうが。さっさと奪っちまえよ」
「へいへい」

 なに、なにこれ、いやだ、ひとがいる、み、みんなが、うまがみてるっ……!

「さあツカサ君……僕達は、たっぷり気持ち良くなろうね……!」
「ん゛ん゛~~~――――ッ!! ん゛ぅう゛う゛! んぐっ、う゛、う゛ぅう゛う゛!!」

 口が苦しい、塞がれてる。ブラックの指輪が、口に当たってる。
 やだ、こんな所でえっちしたくない、ひ、人がいるのに、悪い人がいるのに、そんな所でしたくない、えっちやだ、やだ、ブラックやだってば!!

「安心して……僕がマントで隠してあげてるでしょ……? ツカサ君の姿はアイツに見えてないから存分に喘いでいいよ……っ!」
「~~~~~ッ!! ッ、ぐっ、ん゛ん゛ぅっ、う゛ん゛ん゛ッ、ぐ、んぐぅうッ」

 ナカを、ブラックの大きなおちんちんが擦っている。ぎちぎちに埋められて、おなかがいっぱいで苦しくて、だけど気持ち良い所を擦られて奥まで突き上げられると、嫌だと思ってるはずなのにどうしても声が出て、体が反応してしまう。

 水で歪んだ世界は、地面とブラックのマントしか見えない。誰もいない。だけど、馬の嘶きと誰かが動いている音が聞こえる。嫌だ、こんなのやだよ、お仕置きなんて、もうやだ、ゆるして、ブラック許してよぉ……っ!

「ハァッ、はっ、は……ツカサ君、出すよ……沢山出すよぉ……っ!」
「ん゛――――――~~~~~……ッ!!」

 宣言と共に、今まで以上に強く、奥までブラックのおちんちんが入り込んできて……俺は、その衝撃に耐え切れずに自分もイッて……ナカに吐き出されるなにかの感覚に、ただ痙攣けいれんして震える事しか出来なかった。














 

 
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