異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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神滅塔ホロロゲイオン、緑土成すは迷い子の慟哭編

11.孤独の行く末 1

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 とにかくブラックの事は忘れて先に進もう。
 あいつはもうだめだ。捨てて行かねば。

「ったく…………お、あれは……」

 真っ直ぐな換気口のすぐ先に、網状の床が見えた。
 あれはもしかして……目的地か?

 息を呑んで、俺は音を立てないようにゆっくりと近付いた。

 匍匐ほふく前進でじりじり動きながらやっと網状の格子へ辿たどり着くと、ブラックも痛みから立ち直ったのか、すぐに追いついてきて俺に圧し掛かりつつ、網の向こう側を覗いた。

 ……重い。重いけど、やらしい事は考えてなさそうだから許す。

「ここが執務室か……随分ずいぶんとしゃれ込んだ部屋だね」
「シッ……」
「大丈夫、この階には人なんていないから」

 そう言われて、しばし無言で部屋の様子を確かめてみたが、確かに人が動くような音は何一つ起きなかった。
 まあ、気配にさといブラックが言うんだから、間違いないか……。

 って…………うん? 最初から人がいない事を知ってたのか?

 じゃあ、こいつ……さてはあの変態プレイがやりたい為に換気口に……。

 いや、まて。そう言う事は考えないようにしよう。もう嫌だ。
 っていうか二度目の復讐が成功するとは限らんのだから、怒るのはやめるんだ俺。今度蹴ったら足を掴まれて余計な災難を招きかねん。
 この件は忘れよう。はいもうやめやめ!

「ツカサ君?」
「いいから早く下に降ろせ変態」
「むー」

 むーじゃねえ。むーじゃ。
 それでもブラックが格子を外すと言うので大人しく待ち、俺は恥を忍んでまたもや変態中年に降りるのを助けてもらうと、やっと執務室への侵入を果たした。

「…………ホントにこの部屋だけは普通の執務室だな……」

 横長の執務机に革張りでお尻に優しい豪華な椅子。左右には書棚があって、机の背後は勿論でっかい窓が取り付けられている。
 何故執務室と言うのはこうも紋切型なのかとは思うが、深く考えてはいけないんだろう。まあとにかく、アドニスがいないなら多少派手に探しても平気だよな。

 とりあえず俺達は執務机から金目のモノ……じゃなくて、重要な書類が無いかを調べてみる事にした。
 鍵が掛かっている机が有ったが、そんなものはブラックに掛かればちょちょいのちょいだ。しかし……息を吐くがごとくピッキング&スニーキングって、どう考えてもこのオッサン逮捕推奨人物だよな……。
 あと未成年者に淫行強要とか色々な余罪もあるぞ。

 本当一回でも良いから留置場で一晩過ごして、もうちょっとマトモになってくれないかな。無理かな。無理だな。

「なんだい、鍵を付けてた割にはショボい中身だなあ」

 俺の切実な思いを知りもせず、ブラックはとんでもない事を言いながら引き出しをガサゴソと探って行く。
 中身はどうやら書類の束らしく、決済だの草案だのと俺には良く解らない単語がチラホラ見えた。内容をよく見ても解らないが……政治関係?
 決済って電子マネーの決済と一緒?

 自慢じゃないが俺は学校での勉強もほとんど覚えてないから、とか難しい事を言われても簡単に説明してくれないと解らんぞ。
 誰もが内政チートを出来ると思ったら大間違いだ。
 俺はあくまでもファンタジーが好きなのであって、政治はよくわからん。

「ツカサ君……顔がヒポカムみたいになってるよ……。君は本当にこういうの本当苦手だよねえ」
「う、うるさいなあ! じゃあお前が俺にも解るように噛み砕いて説明すりゃいいじゃんか! お前、そう言うの得意なんだろ!? 大人だし!!」

 大人なら出来るだろ、と睨みあげると、相手は目を丸くしてぱちぱちと瞬かせたが……何故か、異様に嬉しそうな顔をして頷いた。

「わっ、わかったよツカサ君!! じゃあ、これすぐに読んじゃうからちょっと待っててね……!」
「お、おう……?」

 なんでそんな嬉しそうなのアンタ。俺何かスイッチ入れたの?
 よく解らんが、まあ大人しくしててくれるのならばそれに越した事は無い。執務机はブラックに任せて俺は本棚でも見ていくか。

「クッ……背が高い本棚は滅んでしまえばいいのに……っ」

 まあ当然一段目には手が届かなかったので、部屋の端に置いてあった小さな台を使ってなんとか一段目に手を伸ばす。
 ギリギリ、いや違う。訂正。楽々本を取れた俺は、早速題名を見てみた。

「お、何だこれ。俺が知ってる本じゃん」

 本の表紙には【木の曜術指南書】と記されている。
 俺が見た本よりも随分古ぼけていたが、内容はそれほど変わらないようだ。でもこちらの本には俺がまだ扱えない「植物を枯らす術」とか、ラスターが使っていた凄い上級術も一緒に記されている。

 前に熟読した本には、上級の術はそんなに詳しく書かれて無かったんだけどな。
 もしかしたら、初版本とかそう言う奴かもしれない。
 アドニスは多分数百年くらいは軽く生きてるんだろうから、本だって相当古い物が有るんだろう……いやしかし、この本マジで使い古されてるな。

「赤ペンみたいなので印とか補足が加えられてる……これを使って勉強してたのかな、アドニス…………こういうのには本当に真面目に取り組んでたんだな」

 俺もマーカーとかで教科書やノートに線を引く事はあるけど、補足とかはあまり書いてなかったなあ。テストに出るって奴は流石に書いてたけど。
 でも、それだって言われるがままに書いただけだし……アドニスはおそらく自分一人で曜術を勉強して、その中で気付いた事を書き記していったんだろう。

 ……そう言う所は、凄いんだけどなあ。

「…………でも……独りで、学んだのか……」

 そう呟くとなんだか心臓がつきんと痛くなって、俺は眉をしかめた。
 別に、アドニスを許したわけじゃないし、あいつがやろうとしている事を全面的に肯定している訳じゃない。けど……何故他人を損得でしか見れなくなったのかとか、どうして妖精の国を憎み、緑化計画へ異常な執着を見せているのかという事を考えてみると、どうしても俺の中の“甘い考え”の部分が、アドニスへの同情を募らせてしまう。

 もし俺の考え――――可哀想な母親を失い、自分を認めない妖精の国に対して絶望したが故に、アドニスは全てに心を閉ざし妖精の国への復讐を誓った――――が、真相なのであれば、これほど断罪するのに悩む事も無かった。

 善か悪かという問題じゃない。もちろん、今までアドニスがやってきた事を考えれば、今の状況は「悪」だろう。
 だけど、立場は違えど一度の失敗で全てを否定されてはじき出された事のある俺には……とても、アドニスを真正面から断罪することなんて出来なかった。

「…………」

 多くの人間に拒絶されて一人ぼっちになった事のある人間だったら、その苦しさや辛さは嫌と言うほど解るだろう。俺だってそうだった。

 認められない悔しさと、悲しさと、普段は平等をうたっているくせにいざとなると「お前は異常だ」とののしりはじきだす他人の群れ。仮に何もしていなかったとしても、急にそれが訪れて居場所がなくなることだってある。

 アドニスは、生まれた時からそんな“自分をうとむ大勢の目”にさらされてきた。
 それでも母親が……自分と同じ姿の「仲間」である母親がいて、彼女が彼を守っていた内は、アドニスも幸せだっただろう。
 だけど…………妖精には短すぎる生を、彼女が終えてしまった時……アドニスは、本当の意味で「ひとりぼっち」になってしまったに違いない。

「……俺には、神社とかダチとかの逃げられる場所があったけど……アイツは……どうだったんだろう…………」

 一番最初のページに戻ると、そこは異様に紙がたわんでいて、文字がえらくにじんでいる。そしてそのすみには、所々滲んだ文字が記されていた。

「これは…………」

 読みにくい、不器用で歪んだ文字は、子供の言葉そのままの誓いの言葉だ。
 それを読んで――――俺は、喉がぎゅうっと詰まって痛くなった。


『おこられても、かあさまに、もらった、だいじな【おなじ】を、わすれないようにする』


 これ以上ないまでにつたない、子供の必死な言葉。
 それがいつ書かれた物かを思い知り、俺は急に込み上げてきた目の奥からの熱に耐えかねて片手で目を覆った。

「っ…………」

 こんなに、昔からか。
 こんなに小さなころから、アドニスは独りだったのか。

 紙をダメにするほど泣いて、何度も何度も最初のページを読んで己の誓いを思い出して、ずっと一人で「母親に貰った力」を忘れないようにしてきたのか。
 妖精には決して扱えない、曜術を操る力を。

 数百年……本当の理解者を得られないまま、ずっと……。

「…………くっ……」

 じわじわと何かがあふれだしそうになる目を強く拭って、俺は頭を振る。
 あいつは言っていたじゃないか、同情は嫌いだと。それに……このつたない「誓い」は、アドニスが研究を決意したと同時に、妖精族と決別した事を意味している。

 互いに歩み寄る事も無く自分の考えを押し進めて、結果、アドニスは妖精の国を崩壊させようとしているのだ。
 その考えのせいで、自分の実の父を死んだも同然の扱いをしてしまっている。
 でも、いくらアドニスが悲痛な過去を歩んできたとしても、それは許されない事でしかない。悲しいから苦しいからって、自分を苦しめた相手を破滅に追いやるなんて事は、本当はやっちゃいけないんだ。

 やってしまえば、思わぬ人も傷付けて、また新たな悲しみを生むかもしれない。
 なにより、復讐した人は、これから一生「相手の破滅」を思い出す事になるのだ。そんな事を思い出せば、もう思い切り笑えないようになってしまう。
 復讐する相手が、自分を立派に育てた父親であればなおさらだろう。

 ……俺はアドニスの事は好きじゃないし、あいつがやった事も許せない。
 だけど、もうこれ以上の罪を犯して欲しくないんだ。

 ブラックだってクロウだって俺だって、許されない事をした事がある。
 そんな奴らが他人にどうこう言うなって思われそうだけど、でも、独りでいる事の辛さが理解出来るから、どうしても憎み切れない。
 だって……「誰かに嫌われたすえの」ひとりは、辛いじゃないか。

 もし本当にアドニスの目的が「自分を迫害した存在を根絶やしにして復讐する」ことであるなら……俺は、全身全霊を以ってアイツを止めたい。
 好きか嫌いかなんてもうどうだっていい。
 俺は、パーヴェル卿の時のような事を繰り返したくない。
 助ける事も出来ないまま傍観しているなんて、もう絶対に嫌なんだ。
 だから、俺に出来る事をしたい。まだ、全てを救える希望がある内に。

「…………救える事、か」

 古めかしいページをめくりながら、俺は考える。

 ……アドニスは、自分から父親に背を向けてしまった。
 でも、ウィリー爺ちゃんはアドニスの事をちゃんと見ていた。どれだけ嫌われていようとも、ちゃんと息子の事を心配していたんだ。
 だけど、勇気が出なくてその背中に手を伸ばす事が出来なかった。

 今となってはすれ違う事しか出来なくなってしまったけど、そこにもし、手助け出来る存在がいたら。俺達が、二人を繋いでやることが出来れば…………。

「…………」

 その為にも、アドニスの本当の目的をはっきりさせて、ウィリー爺ちゃんを助けなければいけない。
 しかし、それは付け焼刃の「何か」じゃ駄目だ。

 俺が今ここでこの本を読んで、木の曜術の最上位術や、植物を枯らす術を記憶したって、真面目に研鑽けんさんを積んだアドニスには絶対にかなわないだろう。

 アドニスの曜術は、緑樹のグリモアだからというだけではない。数百年の努力によってつちかわれた確かな力なのだ。たかだか数ヶ月曜術を使った程度で、まだ中級術しか使えない俺には看破できないだろう。
 それに……これに関しては、黒曜の使者の能力は使いたくない。

 チートを持ってたって、自分自身の力でやらなきゃいけない時もあるんだ。
 現にアドニスは、今まで滅多に緑樹のグリモアの力を使わなかった。
 それは彼が自分の元々の能力に誇りを持っていたからだろう。それは、彼の中のプライドを支える強い一本の柱になっているはずだ。
 だからこそ、貰い物の力で相手を抑える事はしたくなかった。
 俺にだって、自分自身の力を誇る気持ちはあるから。

 ……アドニスが俺の回復薬を認めてくれた時に、俺は本当に救われた気がした。
 だから……今回だけは、頼りたくないんだ……!

「……でも、数百年の努力に勝てる俺の力って……なんだろうな……」

 彼は、敵だらけの中で決して諦めなかった。
 誓いを守り通し、薬師と呼ばれるまでの存在になったのだ。
 その努力があったから、アドニスは【緑樹の書】に認められたのかも……。

「……そういえば……アドニスは、どこで緑樹の書を読んだんだ?」

 グリモアの本は七つ。俺の予想では、恐らく曜術師の称号と同じく七つの属性に分かれているはずだ。そしてそれらの魔導書は、ブラックが言ったように「世界の破滅が起こる時まで封じ忘れるべし」とされ、それぞれが隠されていたはずだ。

 だとしたら、アドニスはどこで魔導書グリモアを見つけたんだ?
 まさか……妖精の国にあったってのか。

 しかしそんな都合のいい事があるだろうかと思いながら、無意識に捲っていた本の最後のページをめくると……
 そこには、びっしりと手書きの文字が記されていた。

「うわっ、なんだこれ……!!」

 ページの端から端までを埋める、膨大な量の文字の羅列。
 次々に補足を行ったのか横に文字が書き足されており、インクで紙が重くなっている。アドニスが何をそれほど熱心に記していたのかと思い、俺は恐らく最初に書かれたのであろう一文を読んで――――息を呑んだ。

「こ、れ…………」

 そこに記されていたのは、想像外の言葉。
 だけど、俺達が探し求めていた言葉だった。

「……緑土計画、いにしえの災厄の書に関する予測…………」

 いにしえの、の書。
 思わずぞくりと背筋に悪寒が走った。










※実際はそんな簡単な話ではないですし、復讐が是であることもありますが
  ツカサは少年期特有の理想主義な所があるので、人が罪を重ねて傷付くのは
  見たくないと思っています。ので、今回の話はあくまでも
 「少年らしい理想論」、または「少年漫画っぽい純粋な主人公の持論」
 として受け取って頂ければ助かります……
  (´・ω・`)<わし青臭くて穢れなき心の少年が犯されるのが好きなの…
 
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