異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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裏世界ジャハナム、狂騒乱舞編

  悪徳の園は地獄の底2

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 シムラーの言い分はこうだ。

 賭け事とは、射幸心しゃこうしんを満たす嗜好品のようなもの。愚かな人間はそれに執心し、それこそが最も素晴らしい金の使い方だと思うあまりに、とち狂う者まで現れる。その様は、劇のように衝撃的であり滑稽だ。
 だからこの地下遊技場は作られた。

 幸福を享受きょうじゅし、高質な物ばかりを味わう位の高い奴らは、時としてその幸福に飽きる事も有る。そんな時、彼らは「他人の悲喜劇」と言う物が、とても魅力的に思えて来るらしい。それを自分が自由に操作できるとなると、尚更。

 だから、彼らはここで人生を左右する選択を操り、楽しんでいるのだと。

 ちなみに、射幸心ってのは「賭けでウハウハになっちゃる! 偶然に一発当てて幸せになりたい!」って感情だ。コレの度が過ぎて、ギャンブルで勝った時の脳内麻薬ドバドバな感覚が味わいたくてギャンブル中毒になっちゃう人も居るらしい。
 俺にはまだ理解出来ない世界だが、褒められた事じゃないよな。

 そんな人達を観察し、尻の毛までむしって笑うってな事を彼らは行っている訳で。

「…………」

 …………ようするにそれって……趣味の悪い遊びだってことだよな?

 そりゃギャンブルは深入り禁物だし、やめられなかった人が悪いってのも解る。
 でも、俺としては、人を苦しませる為にこうして集まってる人達の方が性格悪く見えた。金持ちってのは優雅な生活をしてると嗜好が歪んでくるんだろうか。

 いや、俺はすぐ金を恵んでくれる良い金持ちがいると思いたいぞ、うん。
 それもどうなのってツッコミはしないでおくれ。
 少なくともこの場所に居る奴らよりは数億倍マシだよー!

 脳内で一人悶々としている俺に、シムラーは説明してスッキリしたのか、俺の肩を抱いてぐっと自分に引き寄せてくる。
 思わず体を固くした俺に、相手はまた笑った。

「ここは選ばれた者だけが訪れる場所……君にも、知っておいて欲しかったんだ」
「あの……俺なんかに、どうして」

 距離が、距離が近いんですけど。
 頬に息がかかるほどに近い相手に内心青ざめながらも、俺は必死に平静を装う。突き飛ばして逃げたいが、そんな事すりゃミッション失敗だ。
 我慢、我慢せねば。

 震えそうになる体を叱咤しったする俺を抱いて、シムラーは問いに答えた。

「それは……君に、この素晴らしい世界を知って欲しかったからさ」
「え……」
「君はあんな人に使われるような世界にいるべきじゃない。もっと上へ……そう、私達と同じ、全てを掌握しょうあくした世界へと行くべきなんだ。私は君の踊りを一目見た瞬間それが解った。君は、そういう人なんだよ」

 あ、やばい。話がわからない。
 このパターンはヤバいぞ。意味不明な言葉をまくし立ててくるのって、どう考えても相手が興奮している証拠だ。あれ、もしかしてコイツ、ブラック系か。
 興奮するとペラペラ変な事喋るタイプか?

「あの、ティオさん」
「私の熱意が解ってくれたかな、ルギ君……。私は君こそがこの場を仕切る女王に相応ふさわしいと思っているんだ!」
「え゛」
「妖しき魅力を湛える月のように、この闇の世界で人の運命を握って君臨する無垢で残酷な女王……それが、私が探し求めていたものなんだよ!」

 ……えっと。
 あの……俺、帰りたいんですけど……。

 もうシムラーが何言ってんのか全然解らん。辛うじて解るのは、俺の事を盛大に勘違いしてて、この胸糞悪い地下室で何かをさせようとしてるって事だけだ。
 うん、まあ、内容の理解は出来てるよね、理解は。

 相手の言いたい事の要点さえ押さえてりゃオッケーだとは思うが、実際、自分がいちミリたりとも受け入れられない台詞を並べ立てられたら、内容が理解出来てようが気持ち悪い事には変わりないと思う。
 実際俺は怖い思いをしている。

 こんなのブラックにヤンデレ発症された時以来だなあ~……。
 やべえなあ~……。
 内心あせりつつも、俺は冷静な顔でシムラーを見やる。

「でも俺……踊る事しか出来ないし……」
「いいや、私には判る。君には人を惹きつけて操る能力が有るんだ。私だって……君を見た人々だってそうだ。君に恋焦こいこがれ、君を手に入れたがっている。絶対的な求心力と神秘性……それこそが、この場所を更に輝かせる特効薬なんだ……」

 見てご覧、と再びあの壁の方を向かされる。
 そこではまだ笑い続けている金持ち達と、モニターの中で頭を抱えている人々がいる。彼らに目を付けられた人達は、皆一様に絶望の表情を浮かべていた。

「これを……俺が……」

 小さな声で呟く俺の耳に唇を寄せて、シムラーが潜めた声で告げる。

「そうだよ、君がこの場の神となる。そうして、この場に居る彼らすらも君がとりこにし、操ってはべらせるんだ……そうなれば、君はもう踊らなくていい。あの人達と同じように優雅な生活を送り、私のような男達を侍らせることだってできる……」
「…………」

 俺の硬直を、シムラーは「迷っている」と受け取ったようだ。
 相手は俺を懐深く抱き寄せて、耳元から頬へと唇を滑らせた。

「っ……」
「仲間の事は心配しなくていい……ああ、ルギ君が望むのなら、彼らだって一緒に受け入れてもいいんだよ」

 そう言いつつ、シムラーは俺の腰に手を降ろしていく。
 こんな場所で何しようとしてんだ、と、慌てる俺を抱き上げて、シムラーはまたどこかへ移動し始めた。
 待て待て待て、お姫様抱っこでどこ行こうとしてんだお前ーっ!

「あっ、あの、ティオさっ」
「君は優しい人だから、興行団の人達を心配しているんだよね」

 係員がドアを開ける。俺を抱えてドアを潜ったシムラーは、そのまま明るい部屋を突っ切って、ある場所で止まった。そこには天蓋付きの、ベッドが。
 思わず青ざめてしまった俺を、シムラーは少し乱暴にベッドに落とした。

 や、やばい。これヤバい。なんでこうなってるのか解らないけど、どう考えてもこれヤられるよね!? 出番かな、秘密兵器の出番かな!?

 テンパってる俺に圧し掛かって、シムラーはその端正な顔をニヤリと歪ませた。

「ねえ、心配しているんだろう? あの……ラークと言ったかな……君より随分と年上の、あの団長の事をさ」
「…………え?」

 何を言ってるんだろう、この男は。
 シムラーは呆けた俺の顎を掴み、横へと倒す。露わになった首筋をじっと観察しながら、笑んだままの相手はどこか楽しげに俺に言葉を吐き捨てた。

「数日前、この首の後ろに……痕を付けてたよね」
「……あと……って……」
「誰かが君を抱いたと言う痕だよ。髪で隠してたつもりだろうけど、私はちゃんと見ていたよ。……誰も寄せ付けない君にそんな痕をつけられるのは、あの拳闘士か……君が特別な顔で接していた、団長しかいないだろう? 私に向ける作った笑みじゃない、本当の笑みで話しかけている……あの男しか」

 とく、べつ?
 え……俺、そんな……。

「ああ、ほら、赤くなったね。君は分かり易い。他の事では心を隠せても、本当に色恋には弱いんだね……団長が人を寄せ付けなかったのも解る気がする。君のその真っ赤に熟れた無垢な顔を見ていると、手に入れたくてたまらなくなる……」

 ば、バカな。
 思わず頬を両手で触ると、自分でも驚くほど熱くなっていて。
 取り繕う事も出来ずに困惑を露わにしてしまった俺に、シムラーは畳み掛けた。

「正直、あの団長は憎くてたまらない……だけど、私は君にかしずいて許しを請うと誓った……だから、今はまだ君に手は触れない。約束も守る……君が望むのなら、彼らを引き入れよう。もう流浪の旅をする必要はない。君があの団長を好きなままでもいい……だから……私の側に居てくれないか?」

 穏やかな声でそう言いながら、シムラーは組み敷いた俺の頬を撫でる。
 その手つきの優しさに震える俺に、相手は先程とは違う、いつもの優しい笑みを浮かべながら、小さく首を傾げた。

 優しい。あまりにも、優しすぎる。
 こんな事を意中の人に言われたのなら、間違いなく心は動いていただろう。

 最大の譲歩に、苦痛だが従うと言う感情の吐露。
 ベッドの上で覆い被さられて至近距離でそんな事を言われれば、心臓は痛いほど高鳴って、もう何を言われても涙があふれてしまうに違いない。

 俺だって、綺麗な顔の人にこんな事言われてドキドキしてる。
 だけどどうしても、怖い。
 顔は真っ赤だ。体だって震えてる。シムラーを見つめている。だけど、怖くて。

 思わず、目がじわじわと熱くなって、濡れた感触が頬に伝った。

「おれ、が……すき……?」

 震えた声で呟いたのを、聞いて、相手は頷く。

「好きだよ。だから、君の仲間も受け入れよう。何も心配しなくていいんだ……」

 涙を拭われ、抱き締められる。
 ブラックとは全く違う甘い香水の香りがして、絹のように柔らかな金糸の髪が俺の頬をくすぐった。どこもかしこも、女性が求めてやまない男の魅力に満ちている。
 だけど。だけど、俺は。

「ティオ、さん」
「君は……私を受け入れてくれている。私はその一縷の望みに賭けるよ……」

 違う。そう言う意味じゃない。
 あの言葉は、あんたに言ったんじゃ、ないんだ。

「……~~~ッ」

 恥ずかしい、そうじゃない。違う、絶対違う。アンタの勘違いだ。
 他人が見て解ることじゃないだろう。俺は、そんな事思ってない。思ってない!

 誰も、好きなんかじゃない。アンタを好きなんじゃない。
 他人の口から、聞きたくなんて、なかった。

 自分で、自分でちゃんと、俺は。

「ああ、本当に君は可愛い……」

 抱き締める腕を、振りほどきたくなる。
 いつも聞き慣れている言葉だけど、今日だけは、本当に聞きたくなかった。

 だってそれは――アイツが、いつも俺に言う言葉だったから。










 
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