異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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神域島ピルグリム、最後に望む願いごと編

20.ずっと待っていた

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 ブラックが罠を解除したかどうかしてくれたから、また気軽に喋れるようになったんだろうか。それはめでたいけど……今なんと仰ったのか。

『お前らな、もう少し慎むという事を知らんのか。見せられるこっちの身にもなれ』

 あっ……。すみません、ご迷惑おかけしてます……御見苦しい場面を見せて本当に申し訳なく思っており……って、声ってこんな風に喋ってたっけ。

 思わず頭の上に疑問符を浮かべると、また「声」が聞こえてきた。

『お前ホント……まあいい。また繋がったなら、問答無用だ。いいか、今から指示するから、お前達はその通りに歩いて来い。……本当は、そっちの赤いのと二人だけで来て欲しかったんだが……まあ三人でも構わん』

 来て欲しい?
 またどっかに移動するんだろうか。それはいいけど……三人だけって。
 何か理由があるのかなと首を傾げた俺に、声は「早くしろ、また声が途切れるぞ」と苛ついたように急かしてくる。何だかよく解らないが焦ってるのかな。

 こんな展開だと罠ではないかと考えてしまうが、この「声」は今まで嘘一つ吐かずに俺達を助けてくれたし、罠の解除方法も教えてくれた。
 それに……なんだか、騙すにしては妙に親しげで変な感じもしない。
 お前の感じ方次第じゃねーかって言われたらそれまでなんだけど、なんつうか……最初よりも警戒心が薄れちゃったんだよな……なんでだろ……。

「ツカサ君どったの」
「ツカサ、何か感じたのか」

 俺を前後から押し潰しながら口論していた中年二人が、ようやく異変に気付く。
 色々と思う所は有ったが、俺は今しがた「声」から支持された事を伝えた。
 すると、ブラック達もさすがに判断に迷ったのか考え込んだ。さもありなん。声が敵じゃないって決まった訳でもないんだしな。

 でも、結局は俺と同じ結論に達したようで、二人は「行こう」と言ってくれた。
 まあ……結局の所、あの「声」と会わなきゃ話が進まないんだもんな。
 だけど三人同時に消えるのはさすがにマズいと思ったので、この事はちゃんと艦長達にも伝えてどうするか話し合う事にした。

 何も言わずに消えたらマグナも艦長も心配するし、兵士達も気の毒だからな。
 んで、一時間ほど話し合ったが……結果は変わらなかった。
 進まなければ何も変わらないし、どこをどう探せば元凶にぶち当たるのかすら明確ではないのだ。なら、虎穴に入らずんば虎児を得ずって奴で行くしかない。

 幸い、最上階のバルコニーから森へ降りる事は出来そうなので、いざって時に彼らが逃げる事は出来るし、今の所“異形”は全く見当たらない。
 兵士達が休息するためという名目でも、ここで一晩明かして貰う方が良いだろう。

 ……一晩かかるかどうかは怪しいが、もう夕方だし……。
 とにかく彼らの為に食料と水を分けておいて、俺達は「声」が説明したとおりに遺跡の中を歩いてみる事にした。

 ――――まあ、歩くと言っても別に遺跡中を走り回るなんてワケではない。

 けれど、最初聞いた時、俺は耳を疑ってしまった。
 だって「声」から指示されたのは、途轍もなく妙な移動方法だったんだから。

「ほ……ホントにやるのぉ、ツカサ君……」
「仕方ないじゃんそれしか手段が無いって言ってるんだから……」
「だが、壁に体をすりつけるなんて移動方法聞いた事が無いぞ……」

 …………そう。

 「声」が伝えて来た移動方法と言うのが……
 『一階の広間の正面から右の柱と壁の間に思い切り何度も体をぶつける』
 とかいう、まるでバグ技のようなものだったのだから。

 ……そりゃ、ブラック達も嫌がるよな……頭おかしい人にしか見えないもん。

「でも、これで移動できるって言うんならやるっきゃないだろ!」
「そりゃそうだけどぉ……なんか格好悪くない……?」

 さっきまで顔中汁だらけにしてたオッサンが何を言う。
 でもそう突っ込んだら、俺もその前に色んな意味で顔中汁だらけにしてたので何も言えない。つうか墓穴を掘りそうだから絶対にツッコミが出来ん。

「と、とにかくやってみりゃ分かるだろ! なっ!」
「えー……じゃあツカサ君お願い」
「当たりどころがハッキリしている小柄なツカサが適任だな」
「お前ら自分がやりたくないからって!!」

 なにこのオッサン達、そんなに変な事したくないのか!
 つーかテメェら俺に毎回セクハラしてるだろアレ充分変な事だろ!?
 何故こんな真っ当な「変な事」には尻込みするんだよええ格好しいかお前らは!

 これだから変な美意識を持つ中年は困る……クソッ、こうなりゃヤケだやったろーじゃないか。どーせブラック達が笑うだけだ。それならさっさとやって終わらせる。
 そう意気込むと、俺は無い袖で腕まくりをし、黒く艶やかな柱と壁の間を見た。

「…………接着されてない……?」

 入口真正面から見た柱は出っ張ってるから解らなかったが、横から見たら柱と壁の隙間はがっちりと溶接されている。要するに、仕切りみたいになってるのだ。
 まあそれも数十センチと言った所だけど、ここにタックルするのはヤバそう。
 こんな素材ならまず壁が倒れはしないだろうけど……つーかそもそも、間違えてた場合、この壁に肩を強かに打たれて俺ってばケガしちゃうんでは……?

 そんな事を思わず考えてしまったが、もうどうしようもない。
 とにかくトライアンドエラー、試してみるのみだ。

「ええい、ままよ!」

 そう言いながら俺は壁に突進し思いっきり肩をぶつけた。

「ッ……てぇ……!」
「つ、ツカサ君、どう?」
「……めりこんだ気はしないな」

 ああそうだね、ぶつけただけだね……。
 でもこれは何度かやれって言われたから、ぶつけ続けるしかない。
 しかし、人様に見られながら壁に横向きで何度も何度もぶつかっていると、これはこれで新手の羞恥プレイなんじゃないかと思えて来る。

「…………」
「……えと……ツカサ君、無理しなくても良いからね?」
「慰めんな余計むなしくなるわ!!」

 つーかこっち見んな! 頼むから見んといて!
 俺だってこの状況が異様なのは死ぬほど理解してるから!

 ああチクショウ、なんで俺がこんな事をしなきゃ行けないんだ。俺はゲームキャラでも何でもないんだぞ。なのに、なんでこんな傍目から見たら頭がおかしい人にしか見えないデバッガーの仕事みたいな事をしてるんだ。

 レトロゲームのバグ技がこんな感じらしいけど、こんなん現実でやったら社会的に死ぬわ。っていうか俺のプライドが今スリップダメージで死にかけてるわ。
 これ何回やれば許されるの……と、十回目の体当たりをした、瞬間。

「うわぁあ!?」

 急に壁が消えた感覚がしたと思ったら、体が思いっきり前方向に倒れた。
 何が起きたのか解らなくて思わず起き上がると、目の前には壁が有って……。

「ぎゃああああ足が壁の中に消えてるうううううう!!」
「ツカサ君落ち着いて、こっちはツカサ君のくるぶしから上が消えてるから!」
「そう言う問題じゃねえよ!! ……って、これもしかして壁抜け出来たって事?」

 目の当たりにすると怖くて仕方ないが、でも足の感覚は有るしずりずり動かせるので、切断されたって事じゃ無いみたいだ。これがこの遺跡のバグ技なのか……。
 いやこれそもそもバグ技なの?

 悩んでいると、急に俺の足首を誰かが掴んだ感触がした。

「ひゃぁ!?」

 そのまま掴みあげられてなにごとかと思ったら……壁から唐突にブラックの顔がにゅっと出てきっ……

「ぎゃあぁあああ!! 壁顔おおおおおお!!」
「あっ、ツカサ君の足を持ったら入れるみたいだ。……って、なに青い顔してるの」
「ひっ、ヒィ……だ、だって、こっちから見ると凄い光景なんだも……」

 頼むからいまの姿を鏡で見て欲しい。壁から頭が出てる状態だから。壁尻とは全く違う生み出してはいけないモンスターが生まれた感あるからマジで。頼むから出るか冥界に帰るかどっちかにして。

「んもー、ツカサ君は怖がりなんだから……まあそこも可愛いけどっ」
「ム……本当だな。ツカサの足を持っていると壁がなくなる」

 片足を掴まれているので、なんか足を中途半端に広げた変な格好になっているが、まあ、いい。頼むから早く出て来て二人とも。見てる俺がしょんべんちびるから。

「ふぅ……。さて、入って来たは良いけど……なんか雰囲気が違うね」
「確かに……遺跡は黒かったのに、ここは白いな」
「え……?」

 今まで壁顔が怖すぎて気付かなかったけど……確かに周囲を見回してみると、ここは真っ白だ。壁や床の境目が見えるだけで、あとは真っ白。
 周囲がぼんやり光ってて明るいから余計に白く感じてしまうし、四面を分かつ境の線が無ければ、ここがどこなのかすら分からなくなりそうなくらいだ。

 立ち上がって壁に触れてみるが、ほんのり温かいだけで別に変な感じはしない。
 壁も天井も発光しているのはもう今更驚かないけど……なんか妙な空間だ。
 通路としては縦長の少し狭い通路だけど、先が光り過ぎて見えないな。

「この先に、声の主が待っているのかな」
「それは……どうなんだろう……とにかく行こう」

 何が待っているのかは「声」も教えてくれなかったけど、まあいずれ分かる事だ。
 俺はブラックとクロウに引っ張り起こして貰い、歩き始めた。

 ……それにしても、感覚が狂う通路だ。
 自分達が進んでいるのかどうかが判らなくなるくらい代わり映えせず、歩いているのかすら怪しく思えてくる。
 もしかして、これも幻覚なんじゃないか……なんて思い始めた頃に、道の先の色が少し変わってきたように思えた。

「……?」

 相変わらず光っている感じだけど、なんだか色味があるぞ。
 あれは……黄土色……それに緑がある。岩場かな。外に出るのか?

 光に滲んだ場所に進み、やがて唐突に通路を抜ける。と。

「………………ここは……」

 道の終点は、思っても見ない場所だった。

「これは……別の遺跡か?」

 俺達が辿り着いた場所は、さきほどの遺跡とは全く違う風景が広がっている。
 黄土色の壁が高く積み上げられ、壁のみならず柱や天井、そして俺達の足元から真正面へと延びる道にまで美しい紋様が装飾された、遺跡の中の部屋のような場所。

 そこかしこに植物が芽吹き、天井からの光を求めるようにそこかしこに蔓が這い、様々な美しい色の花を咲かせている。
 よく見れば壁の所々に亀裂が入り、崩れた岩のような物が落ちているし、床だって崩れた場所があるのに……どうしてか、ここは楽園のように美しかった。

 ――――そんな部屋の、中央。

 俺達の足元から続く道の先には高い荘厳な台座があって、そこには何か……両手で持ち上げるには少し苦労しそうなくらいの大きさの箱が置いてあった。
 無論、箱も化粧箱のように美しく紋様が彫り込まれ、金色のその体から小さな光を海中の泡のように絶えずゆらゆらと浮かび上がらせていた。

「あれが……あの『声』が見せたかったもの……?」

 そう俺が呟いた、寸時。
 俺の頭の中ではなく、この部屋の中で「声」が響いた。

『やっと来たな、ツカサ。……お前の事を、ずっと待っていた』

 静かで冷静な落ち着いた声。だけど、完全な大人と言うわけでもない、まるで……俺の友達の一人みたいな、馴染みがあるような声色。

 急にその「音」が今まで頭の中で響いていた「言葉」と融合して、今ハッキリと「声」になって俺の中に流れ込んでくる。
 その感覚に、いや、その声に俺は覚えがあった。ありすぎたんだ。
 だって、この声は。

「ダーク、マター……?」
「……え!? つ、ツカサ君それって……!」

 そう。そうだ。この声なんだ。
 俺を今まで助けてくれていたのは、この声の主だったんだよ。
 まさかここに居たのか。いや、そうだ。この島には、ピルグリムには最初から彼が居るって解っていたじゃないか。だけどまさかこんな形で出会うなんて。

 思わず息を呑んだ俺達の前で、祭壇が薄らと光り始める。
 いや、あの不可解な黄金の箱が光っているのだ。
 何が起こるのかと硬直して見つめている俺達の前で、その光はゆっくりと前に押し出されて何かの形になって行った。

 それは、人の形。俺よりも背の高い男のような形の光だ。
 黄金の光は徐々に色を獲得して、半透明ながらも輪郭を確かにしていく。
 けど、その「形作られていく何か」に、俺達は目を見開き硬直するしかなかった。

 だって。
 だって、その、形は。その“ひと”は…………。



「キュウ、マ……!?」



 ――――そう。

 俺が【ダークマター】と呼んでいた存在は…………




 かつて俺達に真実を伝えた、
 遥か過去に存在していたはずの【黒曜の使者】だった。












 
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