異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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曜力艦アフェランドラ、大海を統べしは神座の業編

19.間が悪いのかどうなのか

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 とにかく、カトルセピアっていうイカちゃんが俺に友好的なのは確かだ。

 ……穿うがった考え方をすれば、何かの目的のためえて友好的な態度を取っている――なんて考える事も出来るけど、そうは思いたくない。
 だって、あの可愛いイカちゃんが、そんな腹黒い事を考えているなんて思えないし、それにこれが罠だとしたら、一々離れたりしないはずだ。

 まあ、そう思わせるために俺達の言う事を聞いて探しに行くフリをした……なんて考える事も出来るけど、それもそれでちょっと穿ち過ぎだよなあ。

 何にせよ疑い過ぎても信じ過ぎてもいけない。
 俺としては信じたいけど……自衛するのは大事だもんな。

 そんなワケで、俺とブラックとクロウは、イカちゃんが帰って来るまで「ああでもないこうでもない」と波止場で話し合って時間を潰した。

 まあ、罠にかかるにしても絶対海上だろうから、議題は少なかったんだけどな。

 しかし、三人で会話をすればそれなりに時間が過ぎるもので。
 雑談しながら波止場でたむろっていたら、とうとう日が暮れて来てしまった。

「ツカサ君、そろそろ帰ろうよぉ。どーせこの調子じゃ帰ってこないって」

 ブラックがあからさまに飽きたような声を出すが、しかしだからと言ってハイそうですかと頷く訳には行かない。帰って来て俺達がいなかったら、イカちゃんが可哀想じゃないか。本当にただ探しに行ってくれただけなら申し訳ないにもほどがあるぞ。

 せめて日没までは待っていたいと訴えるが、ブラックもクロウもやる気ゼロだ。
 顔に「早く帰ってメシ食って寝たい」とありありと書かれている。
 ええい、お前らには小動物への愛がないのか。もしくは信じる心は無いのか!

 だが、まあ、興味もない物を待つのが苦痛と言う気持ちは解らんでも無い。
 俺だって、お前らが酒を選んでるのを待つ時間は物凄く帰りたいと思ってるし。
 うーん……そこまで帰りたいと言うのなら仕方がない。

「じゃあ二人とも先に帰ってろよ。俺はギリギリまで待つから」
「えぇー!? ツカサ君も一緒に帰ろうよお!」
「常秋の国は夜になると冷えるぞ」
「それは解ってるけど、頼んだ手前すぐには帰れないよ」

 だからシアンさんには「ここに居る」と伝えておいてくれ、と言おうと思ったのだが、ブラックは急に不機嫌そうな顔になって立ち上がった。
 何をするのかと思ったら。

「もー、ツカサ君は毎回律儀りちぎ過ぎなんだってば! どーせ相手も夜中まで待ってない事ぐらい解ってるって!」

 そんな事を言いながら、俺を抱え上げてきやがった。
 おいっ、いつもながら荷物みたいに抱えるのやめろ!!

「こらっ、離せって……! 解ってても、一応俺だけでも待ってた方が……」
「あのイカ頭が良いんだろ、ツカサ君的には良い子なんだろ?! だったら夜に無理に帰って来る事なんてないってば!」

 そう言われてみると、あのイカちゃんはこっちの事情を察してくれそうだけど。
 いやしかし、そうだろうなと考えて兵舎に帰るのも……。

「あーはいはい。そんなに気になるなら、見張りにでも頼めばいいでしょ。それに、ずっと居るより定期的に見に行く方が良いじゃないか。こんな場所にずっといて風邪にでもなったら、せっかくの情報もパァだと思うけどねー僕は」
「ぐうう……」

 確かに、そう言われるとそんな気もして来る。
 イカちゃんが持って来てくれた情報を元に素早く動こうとするなら、余計な事をして健康を損ねる訳には行かない。俺はこの世界で一度風邪を引いているし、二度目の風邪を体験してしまう可能性も充分に有り得た。

 そんな事になったら、あの影達の本拠地が解っても出港できないじゃないか。

 だったら、戻るのも大事な事だが……うーん……。

「あっ、黙った。黙ったってことは肯定したって事だよね! よーし戻ろっか!」
「うえっ!? おっ、おいっ、ちょっと!」
「今日の夕飯は何だろうな」
「ちょっとぉお!」

 俺はまだ帰るとも何も言ってないんだけど!!

 そうは言うが、ブラックに抱え上げられた状態ではどうする事も出来ず、俺は早々に兵舎へと連れ戻されてしまったのだった。

 ……ま、まあ良い。ちょくちょく様子を見に来れば良いしな。
 シアンさんにも頼んで、見張りの人に気にして貰うようにして置けば万全だし。

 ちょっと不満は有ったけど、そう言う事にして俺は兵舎に戻ってブラック達と夕食をり、ちょこちょこ外に出て海を確認したりしながら時間を潰した。
 幸い、今夜は影の襲撃も無く、俺達ものんびりする事が出来た……んだけど。

 イカちゃんが帰って来ていないだろうかと何度か外に出て確認している内に、俺は少々妙な事に気が付いたのだ。それは何かというと……人の、視線だった。

 そう、何故か外に出るたびに、何者かの視線を感じるのだ。
 で、その方向を見てみると、そこには必ずプレインの兵士がいたりする。要するに、俺は外に出るたびにプレインの兵士達に見張られていたのである。

 最初は警備の一環かなと思ってたんだけど、流石に頻度ひんどが高すぎる。
 どう考えても俺を監視しているとしか思えないし、歩いたらついて来るのだ。
 こりゃもうどう考えたってストーキングしてるとしか思えないよな。

 まあ、プレイン側からしたら俺は危険人物だし、また何かとんでもない災厄を発動させちゃうんじゃないかと警戒するのは解らんでもないけど……なんつうか、辛い。
 確かに俺は災厄とか言われてますけど、滅多にそんな力使わないんですってば。
 頼むからそんなに大勢で監視して睨まないでくれ。そのおかげで、毎回ついて来るブラックとクロウがイライラして、今にも飛び掛かりそうになってるんだから。

 ああ、寝る前にもう二回ぐらい身に来たかったけど、こりゃもう限界だ。
 これだけ監視されてたら落ち着いて海をみれやしない。

 そんな訳で、俺はとうとう兵舎に引き籠るしかなくなってしまった。

「うーん……やる事が無くなってしまった」

 兵舎のロビーに置かれている古めかしいソファにダラダラ座って、所在無げに天井を見やる俺。そんな俺に、横に座ったブラックがニヤニヤしながら肩を寄せて来る。

「やることが無いなら、もう寝ちゃおうよ。ねっ」
「言っとくけど部屋は別々だからな」
「やだなあツカサ君。僕らは婚約してるんだから、ベッドは一つで足りるじゃないか。部屋なんて分けなくてもいいんだよ」
「お前がヘンな事してくるから分けるんだろ!?」

 今は非常事態だってのが解ってないのかお前は。
 頼むからもうちょっと緊張感を持ってとなげくと、ブラックは俺の肩に頭をずしっと乗せて、不満げに唇をとがらせる。

「だってぇ、僕ツカサ君と一緒にお風呂も入れてないし、そもそも別荘から出て、ずぅううううっとイチャイチャ出来てないんだよ!? もう限界だよッ、欲求不満だよおっ! ツカサ君は僕と愛し合いたくないのっ、イチャイチャしたくないの!?」
「そ、そんなこと言われたって……」

 ……まあ、そりゃ……恋人、だし、こ、婚約者、だし……二人っきりの時間とかが有っても良いかなっては思うけど……でも今はそんな場合じゃないじゃないか。
 いつ影と戦う事になるか解らないんだし、みんなピリピリしてるんだ。
 それに、俺達の関係を知らない人達だって大勢いるんだし……無暗やたらにイチャイチャするのは、周囲に迷惑って言うか……。

「ね~っ、ツカサ君は僕のこと嫌いなのぉ? イチャイチャしたくないのぉ!?」
「うぐっ、ちょっ、だ、だからこんな所で抱き着いて来るなってば!」
「だって部屋別々なんでしょ。僕と一緒じゃないんでしょ?」
「ぐ……」

 ねたようにほおふくらませるオッサンに、何故か言葉がまってしまう。
 全然可愛くないし、子供ぶるなとツッコミを入れたいぐらいの顔なのに……そんな風にダダをこねられると、どうも、その……。

「僕だってたくさん我慢してるのにぃ」
「う……うぅ……もっ、もう解った、解ったから!」

 何だか耐え切れなくて、顔が熱くなってしまう。
 慌てて手で仰ぎながら白旗を上げた俺に、ブラックは先程の不機嫌な顔はどこへやったのか、嬉しそうに笑いながら俺に抱き着いてきやがった。

「あはーっ! ツカサ君ほんと、これだから好きぃ~っ! ねねねっ一緒に寝ようね、そんで朝起きたらおはようのキスしてギュッギュして髪いて……」
「わーった、わーったから離れろ!」

 さすがにいざって時を考えているのか、えっちは要求してこない。
 その事にちょっとホッとしつつも、こんな所を知らない奴に見られるワケには行かないと思い、俺はあせってブラックのひたいを手で押しのけようとする。
 だけど、そんな事でブラックが退くはずもなく。

「ツカサくぅうん、いっ、いまっ、今からちょっとだけキスッ」
「うおぉお!? おっおまっバカッ口尖らせんなー!!」

 お前やる事まんまエロオヤジじゃねーか! やめんか!!

 これは流石にイカン。必死に逃れようとするが、しかし逃げ切れず距離がどんどん縮まっていく。ヤバイ、ヤバイヤバイやばいって!
 ここでやるなよせめて部屋でやってくれよお!

 頭の中で何度も同じ言葉を繰り返しながらも、結局逃れる事も出来ずに、もうあと数センチでキスされてしまうと言う所まで来た。と、その時。
 ガラン、と、何かが落ちるような音が聞こえた。

「え?」
「あ?」

 何事かと、一本道の廊下の方を見やる。
 すると。すると、そこ、には……。

「あっ…………」

 そこには、なんと。

 何かの部品を落として固まっている、マグナが、いて……――――

「~~~~~~っ!!」
「あっ、逃げた」

 俺が言葉も無く一気に熱を膨張させている間に、マグナも顔を真っ赤にして一目散に階段を駆け上がって行ってしまった。
 あ……ああ……ヤバ……ヤバい……また見られちゃった……。
 絶対友達がこんな事してたらキモいと思うから、マグナの前では自重しようって前に決めてたのにぃいいいい!!

「さ、ツカサ君、邪魔者がいなくなった所でもう一度……」
「ばかーっ! だからこんな場所じゃ嫌だって言ったのに!」
「ふぎゃっ」

 力いっぱい両手でブラックの顔を押しのけると、相手は変な声を出す。
 だけど、逃げられるはずもない。

「うぐぐぐ……」
「んもぉ、ツカサ君たら照れちゃって。そんなに部屋でイチャイチャしたいの?」
「そ、そう言う意味じゃ……」
「でも、そう言う事でしょ? 他の奴に見られたくないんでしょ?」
「うぅ……」

 そりゃ、まあ、そうだけど。
 でも俺は今マグナに見られたくなかったんだよ。

 またこんな男同士のいらん濃いシーンを不意打ちで喰らわせてしまったし、本当にもう謝りたくて仕方がないんだって。
 だけども、ブラックにそんな事を言っても解放してくれるわけがない。

「んじゃ、部屋に行こうねぇ~」
「はぁ……」

 俺は再び抱え上げられて、マグナに謝る暇もなく連れ去られてしまうのだった。

 ……仕方ない……マグナには明日謝ろう……。
 ああ、もう、これ以上気まずくなってどうするんだよお……。














 
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