1,131 / 1,264
最果村ベルカシェット、永遠の絆を紡ぐ物編
45.信じられる物が一つあれば
しおりを挟む「レッド……!」
ブラックに右の手首を掴まれながら手を伸ばす。
目を凝らせば、俺の体にもブラックが纏っている物と同じ薄緑色の透けた光が薄らとまとわりついていた。これは、障壁。いわゆるバリアだ。
前にブラックは「自分から約数センチ程度の膜のようなバリアしか張れない」と言っていたが、今更こんなものを使うとは思わなかった。
ブラックの説明では、戦闘に使うとなるとただの緩急材程度にしかならないので、全くもって役に立たない術なんだそうだが、こんな風に生身では触れる事の出来ない物に近付く時だけは、そこそこ使えるのだそうだ。
ただ、他人もその恩恵に預かるには、こうして今俺達がやっているように体をくっつけあうしかない訳で、そのせいか今までは宝の持ち腐れだったと言う。
けれど今は違う。
こうして火の中に手を突っ込むような時なら、充分に活躍できるのだ。
そもそも、ブラックは膨大な力を有している。発動範囲に難はあるが、その火力と制御は確実に達人の域だろう。なんたって、ブラックは曜術師の等級の中でも恐らくS級相当と思われる、一級の更に上である“限定解除”と呼ばれる等級なんだ。
俺よりも力を使いこなしているだろうことは容易に知れた。
だから、大丈夫。例えグリモアの炎だって、ブラックなら退けられる。
俺は迷うことなく炎の中に入ろうと、螺旋状に吹き上がった炎に手を触れた。
「っ……」
じり、と音が鳴る。熱いが、痛みなどは無い。やっぱりブラックは凄いよ。
これなら中のレッドを助けられるかも知れない。
俺はごくりと唾を飲み込んで、炎の中に手を入れようと手に力を込めた。
じゅうっと何かが焼ける音がする。けれど、まだやれる。一気に腕を押し込もうと力を籠めようとするが。
「うわっ!?」
「ツカサ君危ないっ!」
俺の動きに反応したのか、炎がいきなり俺を飲み込もうとこちらに突き出て来た。
だが寸での所でブラックが後ろに飛び退いてくれて、事なきを得る。しかし、あの炎が俺達を攻撃するとなると……一体、どうすりゃいいんだ。
「ブラック、あの炎に包まれても耐えられるか?」
「う、うーん……五分五分かな……。障壁術自体ほとんど使った事が無かったから、グリモアの炎に包まれて耐え切れるかは未知数かも……」
「力が足りない?」
「どうだろ……でも、出力を上がれば、もしかしたら……」
「じゃあ、俺から曜気奪って!」
どれだけ奪っても良い。焦りながらそう言うと、ブラックは何故か不機嫌そうな顔をしたが……事の重大さは解っているのか、コクリと頷いて再び俺の体に圧し掛かるようにして背後から俺を包んだ。
「くそっ……終わったら死ぬほどキスして貰うからね!!」
レッドを助けると言うのが余程嫌なのか、ブラックは毒づきながら俺を抱え込む。
すると、体の奥の熱が急激に吸い取られるような感覚が有って、俺は瞠目した。やっぱり、俺自身が術を使えなくても、ブラックには曜気を与えられるのか。
今更驚いたが、しかしそんな俺を余所にブラックはどんどん俺を通して曜気を吸い上げて行く。その衝撃が体をビリビリさせて、俺は思わず膝を付きそうになった。
体が、熱い。熱波によるものではない熱さが、曜気を吸い取られる度に込み上げて来て、体が今は感じたくなかった嫌な感覚に痺れた。
部屋が赤々と燃えているのに、背中がゾクゾクする。体が、震えてしまう。
それが黒曜の使者の「防衛機能」だと解っていても、俺は自分の体が勝手に昂ぶってしまうのが許せなくて、必死に歯を噛み堪えるしかなかった。
「う……うっ、ぅ……っ!」
「はっ……ツカサ君……ほんと、君って凄いや……」
馬鹿、ばかばかばか、変な声出すんじゃないってば。耳元で感じ入ったような低い声なんて出すな、ぞわぞわするだろうが!
霞みそうになる目の前で、金の光と赤い光が糸のように折り重なって背後へ流れて行く。その間にも目の前の炎の柱は上へと広がって行き、とうとう天井すべてを覆うほどの炎になってしまった。
もうヤバい、これじゃいつこの部屋が崩壊してもおかしくない。
そうなると次に終わるのはこの村だ。
霧の向こう側まで炎が達するのかは判らないけど、こんな凄まじい勢いで炎が燃え続けたら、他の家にも燃え移って大惨事になるだろう。そんなのレッドだって望んでいないはずだ。
「ブラッ、ク、まだ……っ?!」
「んん……もうちょっと…………っ、と、そんな事言ってられないねこりゃ」
天井を多い上から俺達を熱してくる炎に気付いたのか、ブラックは顔を上げる。
この状態になると流石に余裕ぶって居られなくなったのか、ブラックは真剣な表情で少し考えて、俺の顔をじっと見た。
「このままだと危ないね。下手すると、この部屋自体が崩壊しかねない」
「う……やっぱり……?」
「………。ねえツカサ君、正直やりたくないんだけど……今貰った曜気で、僕がなんとか炎の侵攻を抑えるから……一人であのクソガキのこと、どうにか出来る?」
思っても見ない言葉に目を瞬かせると、ブラックは不機嫌そうに目を細めた。
「アイツの為に使うってのは凄く不本意だし、まだ僕も効果が出るのか不安なんだけど……これ、持ってるよね」
「……?」
目の前に出されたのは、右腕の指に収められている……指輪、だ。
宝石違いだけどそれと同じ物をズボンのポケットに入れている俺は、小さく頷いて指輪を取り出した。俺の指にはだいぶ大きい、綺麗な菫色の宝石が嵌った指輪を。
その所在を見て、ブラックは満足げに頷くと続けた。
「その指輪にはね、今の僕が使える全ての術を使って、大事な“ツカサ君を守る術”が掛けてあるんだ。もし離れ離れになっても、ツカサ君を守れるようにってね」
「あっ、じゃあ、レッドに襲われた時にレッドが勝手に吹っ飛んだのも……」
「……そう言う事があったの……?」
や、やべえ、ブラックの顔がまた怒っているように歪んだ。
今その話題はヤバい。俺は慌てて話題を消すように手を振った。
「あっ、み、未遂! 二回とも未遂だったからな!? とにかく、アレもブラックの指輪が守ってくれてたんだな……! ありがとう!」
素直に礼を言うと、ブラックの不機嫌に曲がった口の端がちょっと緩んだ。
そうだよな、自分が作った物がちゃんと機能したら嬉しいよな。
「んんっ……ま、まあ、僕がツカサ君の為に作った指輪だからね……。とにかく、この指輪にはツカサ君を守る術が掛けてあるんだよ。例えば、ツカサ君に害をなす物を弾くような術を掛けてるんだ。……だから……」
なるほど、言いたい事が分かったぞ。
つまり、ブラックが炎を抑えている間に俺が指輪の力で炎の檻を破って、レッドを引き摺りだせって言いたいんだな。確かにそれが一番いいかも知れない。
こうなったら、もう迷っている時間は無いんだ。
俺は指輪を握り締めるとブラックに宣言した。
「分かった、俺一人でやってみる!」
「えっ、そ、そんな簡単に……。もう二回も弾いちゃってるし、効果が弱まってるかも知れないよ?! それに、僕の術が完全かどうかも解らないし……」
決断すると急に慌て始めたブラックに、何だか笑いが込み上げてくる。
面白い、とかそう言うんじゃなくて、不思議な感覚の笑みだ。
不思議と、さっきまで波立っていた心は収まっていた。
「大丈夫。アンタが作った指輪なんだから、絶対に俺を守ってくれるって。だから、ブラックは炎の方を頼む。もし俺が失敗しても、アンタが炎を抑えてくれていたら、きっとなんとかなるから。……なっ」
ブラックに、指輪を握った手を差し出す。
すると、不安顔だった相手は少し口をすぼめたようだったが……ゆっくり頷いた。
「……でも、無茶は駄目だよ……? あのクソガキのせいでツカサ君が大火傷を負うなんて、僕は絶対やだからね!!」
まったく、こんな状況だってのにむすっとしたり大声を上げたり忙しい。
でも、そのいつもの態度と変わらないブラックを見ているだけで、俺は不思議と炎に立ち向かう事も怖くなくなったような気がした。
ブラックがブラックでいてくれるから、俺も俺でいられるんだ。
「……じゃあ、頼むな!」
踵を返して、俺は再び炎の柱を見つめる。
もう炎は恐ろしい程の音を立てて壁にまで下りようとしている。
一刻の猶予も無い。俺は指輪を握り締めて炎に駆け出した。
「っ……!」
本当に、凄まじい熱だ。
けれど怯まずに進んで、再び炎の柱に挑む。ブラックの補助がない状態で炎に手を伸ばすなんて恐ろしい事だったけど、今は怖くなかった。
ブラックの指輪が守ってくれていたってちゃんと分かったから。
「頼むぞ……っ」
指輪を握り締めた拳を引いて、それから――――
「どりゃぁっ!!」
思いっきり、殴りつけた。刹那。
握り締めた拳の周囲の炎が円形に避けて、瞬間、凄まじい暴風と共に周囲に飛び散った。膨大な熱と、火の粉を伴って。
「――――っ!!」
皮膚が焼けるような熱に思わず目を瞑って顔を背ける。
だが暴風は衰えない。俺の拳を中心にして、風は炎を抉り続けていた。
これがブラックがくれた指輪の力なのだ。けれど、ブラックは残り回数に不安を持っていた。もしかしたら、この力は定期的に曜気なんかをチャージしなければいけないのかも知れない。だったら、早く進めなければ。
俺は腕で顔をガードしながら、柱に一歩踏み込んだ。
風が俺を守り、炎の柱を風で削って行く。本当に不思議な光景だが、それと同時に炎の柱の厚みが凄まじい物だと解ってしまい、俺は唾を飲み込んだ。
この状態で一気に爆発すれば、どれほどの規模になるのか。
まるで、時限爆弾のようだ。いつ弾けてしまうかと考えたら、それだけで心が萎みそうだった。けれど、だからって逃げる訳には行かないんだ。
ブラックも今必死で炎を食い止めてくれているはずだ。俺がやらなければ。
一歩一歩確実に踏み込み、遂に炎の壁に体を埋める。
少しだけ指輪の出力が不安定になったような気がしたが、立ち止まっている事も出来ずに俺は覚悟を忌めてそのまま突入した。
「う、わ……っ」
目の前で、炎が水のように流動して上へと流れて行く。
これほどまでに膨大な炎が一体どこから湧いていると言うのだろうか。耳に轟々と聞こえる燃え盛る音に少し背筋が寒くなりながらも、俺は足を速めた。
レッドは遠くない。すぐ近くにいるはずだ。
だが、どうしてこれほどまでに遠いと思えるのだろうか。
焦ってはいけない。分かっているが、集中力が切れそうになる。
手に握った指輪は熱く、汗ばんだ肌に微かな振動を伝えていた。
この振動が無くなってしまったら、術も消えてしまうのだろうか。それだけは避けなければ。流石の俺も、グリモアの炎に焼かれたらどうなるか解らない。
相手に殺意が有れば、死んでしまう可能性もあるのだから。
「レッド……っ」
まだ炎の中心にいるのだろうか。
見たくない物を認められず、自ら炎に焼かれて。
もし、炎に苦しんでいるのなら、どうにかして救わなければ。
レッドが心を壊してグリモアの力に負けてしまえば、この村の全てが消えてしまうかも知れないのだから。
歩いて、着実に進んで、拳を突き出す。
炎の柱の中心に必ず辿りつけると信じて。
ブラックの指輪が守ってくれるから、何も怖くなかった。
……と。
「あっ……!」
唐突に、拳が炎を突き抜ける。
やっと終わった。この熱い炎の柱の内部を抜けて中心に辿り着いたのだ。
そこにレッドがいる。矢も楯も止まらず、俺は一気に炎を抜けた。
「レッド!」
駆け抜けた拍子に、体が傾ぐ。
思わず地面に転がってしまうが、そこは確かに只の地面だった。
レッドの周囲だけは炎が避けているらしく、中は拍子抜けするぐらい平和だった。まるで台風の目だ。しかし、だからと言ってここが安全と言う訳でもないだろう。俺は痛みに顔を歪めながら、体を起こした。
「ッ、ててて……。レッド……!」
痛みを堪えつつ、すぐに立ち上がって中心にいるレッドを見やる。
だが、相手は頭を抱えて俯いたまま、動こうともしなかった。
完全に自分の殻に入ってしまっている。誰の言葉も聞かずに、自分の心の中の辛い出来事をずっとグルグル考え続けているんだ。
そんな事をしたって救われない。膨大な時間を一人で悩む事になるのに。
でも、気持ちは分かるだけに俺はそれを責める事は出来なかった。
……だって俺も、ショックを受けて悩み続けた事があるから。
俺は、レッドやブラック達みたいに凄惨な過去を持っている訳じゃない。だけど、何かに悩んで道が見えなくなるという事は、誰にだってあり得るだろう。
心を弱くしてしまうほどの事を知ってしまったなら、そうそう立ち直れない。
それを一人で悩む事になれば、どうすれば良いのか解らなくなるのも当然だ。
レッドは今まさに、一人で打ちのめされている状態なんだ。
……俺にとっては嫌いな奴だけど、俺を自分好みにしようとして記憶を奪うくらい嫌な奴だけど……でも、記憶を失った時に接してきたレッドは……俺の中でいつまでも残っていて、放っては置けなくなってしまっていた。
最低な奴だけど、理不尽な奴だけど……見殺しになんて、出来ない。
「レッド、目ぇ覚ませって。レッドってば!」
ごうごうと凄まじい音を立てて周囲を固める炎の壁は、徐々に温度を上げている。
このままだとここにも炎が漏れ出してくるかもしれない。
俺は起き上がり、半ば四つん這いのようになりながらレッドに近付いた。
やはりこちらに気付きもしない。
手で背中に触れてみたが、まったく気付く気配は無かった。
思考に入り込んでしまっているのか、それとも、グリモアの力で話し掛けられないようにされてしまっているのか……何にせよ、このままではいけない。
俺は何とかレッドの意識をこちらに向けようと思い、頭を抱える腕を取って、子供のように強く引っ張って体勢を変えようとした。
だけど、レッドは思った以上に動かない。その状態がとても異質なものに思えて、思わず離れてしまいそうになったが、それでは駄目だ。
なんとしてでも、目を覚まさせないと……!
「レッド!」
もう一度強く名を呼んで、今度は指輪を握ったままの手を近付ける。
案の定「じゅうっ」という嫌な音が鳴ったが、俺は構わずにそのまま手を伸ばし、レッドの頭を拳で思いっきり押し出した。
「っ……っ!」
やっとレッドの体が傾ぐ。だがそれだけでは駄目だと俺は相手を揺さぶり続けた。
正気に戻ってくれなければ、この炎を止められない。この爆弾をどうにか出来るのは、レッドしかいないのだ。何としてでも、まともになって貰わなければ。
俺は一層気合を入れると、段々と緩び押すたびに揺らいできたレッドの体を――――思いっきり、突き飛ばすようにして押した。
途端、レッドの体が急に呪縛から解けたかのように、その場に倒れた。
「え……?」
な、なんで急に。今まで全然動かなかったのに、何が起こったんだ?
思わず硬直してしまったが、すぐに頭を振ってレッドに近付いた。
「おっ、おい!」
大丈夫かと言いつつ顔を覗き込むと、レッドは一度大きく震え、目だけを動かす。
「う……ぁ……?」
良かった、正気みたいだ。
だけど、何が起こっているかは分からないらしい。おい、それじゃ困るぞ。アンタのせいで今とんでもない事になってるってのに。解らないなら、説明するまでだ。
俺はレッドが起き上がるのを手伝って、相手を真正面に見据えた。
→
11
お気に入りに追加
3,610
あなたにおすすめの小説
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~
咲桜りおな
恋愛
四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。
記憶が戻ったのは五歳の時で、
翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており
その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、
自分が公爵家の令嬢である事、
王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、
何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、
そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると……
どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。
これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく
悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って
翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に
避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。
そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが
腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。
そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。
悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと
最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆
世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。
BL短編
水無月
BL
『笹葉と氷河』
・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。
胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。
『輝夜たち』
・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。
『ケモ耳学園ネコ科クラス』
・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて……
猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。
『夏は終わりだ短編集』
・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。
・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。
・挿絵は自作です。
『その他』
・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。
※不定期更新です。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話
明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。
どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。
生えるなら、生やすしかないじゃない。
クラウス、行きます。
◆ 他サイトにも掲載しています。
縦ロールをやめたら愛されました。
えんどう
恋愛
縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。
「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」
──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故?
これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。
追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる