異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
1,128 / 1,264
最果村ベルカシェット、永遠の絆を紡ぐ物編

43.嘘の純度

しおりを挟む
 
 
 まず先に、私は謝らねばならない。

 レッド、こんな部屋を見せる事になってしまってすまない。
 お前を傷付けることが解っていたのに、この部屋を壊すことすら出来なかった力の弱い私を、お前の心が望む限りののしってくれ。

 それでお前の気持ちが晴れる訳ではない事も、傷ついた心が元に戻る事も無いのも解っている。だが、私にだけは容赦などしなくて良い。お前の心にこれ以上のくもりを残さない為にも……どうか、私を恨んでほしい。
 私は、お前に憎まれても仕方のない罪を犯してしまったのだから。

 いや、その罪を語れば、憎まない訳には行かなくなるだろう。
 お前の優しい心に憎しみの芽を植え付けてしまったのは、この私なのだから。

 ……前置きが長くなった。お前に伝えたかったことをしるそう。

 お前がこの部屋に来たと言う事は、きっとお前の母親……我が妻であるマルーンの死に疑問を抱き、自らの意志で探し始めたと言う事なのだろう。
 マルーンの死がお前にどう伝わっているのか私にはわからない。

 だから、もしお前が真相を知らなかった場合の事を考えて、この手紙を残した。

 今回の事は、私が臆病で弱かったがゆえに起きた事だ。
 そして、私が“統主とうしゅ”に成れなかった事が、全ての原因なのだ。

 私がマルーンを止められなかったから、全てが狂ってしまった。

 ――――事の起こりは、お前が五歳になったばかりの頃だ。
 それまでは私達は仲睦なかむつまじい夫婦であり、私も“統主”として立派な働きをすべく、第一座位・ヴォールをになう者として己の力をふるっていた。
 いま思えば自惚うぬぼれにもほどがあったが、その頃の私は、確かにマルーンとお前を守ってやれていると信じていたのだ。

 だから、私はお前達を残して長期的な遺跡の調査に出かける事も出来た。
 ……今思えば、本当に愚かしい。
 私は己のあやまちに気付くまで、その頃に起こった事すらも知らなかったのだから。

 そう。私が長い調査に出ていた頃。
 ちょうどその時に行われていた“華燭の儀”で、マルーンは今まで交流した事すらも無かった“ある一派”に声を掛けられたという。その時の事は私には知るよりも無かったが、者はどこにでもいて、その時の事を事細かく教えて貰った。

 その頃、次期当主の妻として一人で重圧に耐えていたマルーンは、やけに親しげに近付いてきた彼らにすぐに心を許してしまった。
 統主の娘として生まれながらも統主を継ぐ器ではなく、幼い頃から早く子を産めと急かされて生きて来たマルーンは、ずっと理不尽な現実に耐えていたに違いない。
 だから、優しく同情されてすんなり“彼女達”に心酔してしまったのだろう。

 マルーンには相談する縁者など一人もいなかった。本来ならば私が夫として彼女を支え、守ってやらなければならなかったのに、私は彼女の気位の高さに押されて、夫として彼女を受け入れるほど豪胆になれなかったのだ。
 それを思えば、幼いお前をたった一人で守らねばならなかった彼女が、今の自分を肯定してくれる者達に傾倒したのは仕方が無かったと私は思っている。

 だが、彼女達は残念ながら善なる者ではなかった。
 彼女達はおぞましい趣味を持っており、そして同時に享楽主義者でもあった。
 マルーンを引き入れたのは、彼女達の策略だったのだ。

 ……当然、私は気付かなかった。
 遺跡の調査にのめり込んだ私を余所よそに、マルーンはその一派と急速に親交を深めて行き、そうして……ある時彼女は……出会ってはいけない者と出会ってしまった。
 その“もの”と出会った事によって、マルーンは……変わってしまったのだ。

 私が帰って来た時には、もうマルーンはその“もの”のとりこになっていた。
 それでも、私と言う存在とお前がいたからこそ、お前の母親は私達をより一層大事に思ってくれた。それどころか、今まで以上に慈しんでくれるようにすらなった。
 罪悪感も有ったのだろう。だが、その優しさは嘘では無かったはずだ。

 だからこそ……その後“ある者”に会えなくなっても、しばらくは私達と今まで以上に穏やかで幸せな関係を築けていたのだと思う。
 ……しかし、その幸せは長くは続かなかった。

 お前が十四歳の頃、母親が物患ものわずらいのやまいを起こしたのを覚えているか。
 あれから、私達は三人ともが疎遠になって行ったような気がする。
 思えば、お前が十二の頃から、もうこの別荘に来る事は無くなっていたな。お前は気付かずに居てくれたと信じているが、実を言うと、あの頃からマルーンの物患いは発病していたんだ。それが酷くなって、とうとう十四の頃に耐え切れなくなった。
 恐らく、お前が学術院に通う時間が長くなった事も、マルーンの物患いが酷くなった原因の一つだったのだろうと思う。

 ずっと共に暮らしてきた息子すら離れるようになって、再びマルーンの心には穴が開いてしまったに違いない。それが、いけなかった。
 だが、本当の事を言うとあれは物患いなどではない。
 統主と示し合わせてそう言う事にしておいたが、実際は……物患いというよりも、色狂い……人に対して異常な程の執着を見せるようになっていたのだ。

 彼女は、かつて関係を持っていた“ある者”への情動が抑えられなくなり、その身を焦がすような苦しさから逃れる為に次々に人を誘い関係を持ち始めた。
 ……その過去を示すのが、この部屋なのだ。

 マルーンは、熱を求めるように人とかかわりを持った。
 その激しさは時に気に入った物をこの部屋に閉じ込めるほどで、伝統ある貴族としては、おおよそ認められる物ではない。それゆえに、統主はマルーンの色狂いを隠す事に必死になった。そのために、お前と母を引き剥がしたんだ。

 お前は理不尽な事だと思っただろう。
 止められなかった私を憎むのも仕方がない。だが、こうするしかなかった。
 マルーンの精神状態はとてもじゃないが、私を受け付けてくれなかったんだ。夫である私は、彼女と話す事すらも出来ないほど……こばまれていた。

 そうして始まった数年間は、お前にはより辛い物だっただろう。
 統主としての教育に、さらに貴族としての仕事が加わったのだ。空白の国の遺跡を調査するばかりで何一つ教えてやれなかった私は、それを見ているしかなかった。
 お前が立派になるのであれば、それでいいと言う思いも有ったのかも知れない。

 だが、事はそう簡単に運ばなかった。
 マルーンはとうとう衝動を抑えきれなくなり、かつて愛したある者を求めて、酷く発狂するようになった。そして、ある時ついに……耐え切れなくなったんだ。

 マルーンを救うすべは、何も無い。
 その時私は初めて自らの意志で決断した。いや、せざるを得なかった。
 精神の地獄で苦しむマルーンを救うには、これしかないのだと。

 そう、思って、私は
 マルーンを、手に掛けてしまったんだ。


 ……だから、私は逃げた。逃げて、どうしようもなくなった。
 今だって、今更いまさらこの地下室を消す事が出来ないかと思いやってきて、何も出来ずにまた逃げようとしている。私は結局逃げる事しか出来なかった。

 お前は私を憎むだろう。
 何も出来ないばかりか、お前の母親を殺した大罪人だ。
 憎んでも仕方がない。私はお前が悲しむ事をしてしまったのだから。

 だが、お前の母親に罪は無い。すべては私が引き起こしたことだ。
 私が彼女を止める事も出来なかったから、こうなってしまった。

 お前の母親は、最後まで間違いなくお前を愛していた。
 例え精神を病んでしまっても、お前の事だけは愛し続けていたんだ。
 私は、そんな彼女を殺した。病んでいく彼女を見たくなくて殺したのだ。

 …………もしお前が、私が消えた後もかたきを探し続けているのだとしたら、どうか、私を恨んでほしい。お前が望むのなら、私は喜んで討たれよう。
 その覚悟が出来たなら……一緒に箱に入れて置いた鍵を使ってくれ。

 その鍵は本来なら統主のみが使える“叡智えいちの扉”を開くものだ。
 私の居場所もきっと知る事が出来るだろう。

 信じられないかも知れないが……私は、今でもお前を愛している。
 お前はそれをうとましく思うかも知れないが、それだけは、信じて欲しい。
 いつもお前の幸せを願っている。

 願わくばお前が、最も幸せになれる道を選んでくれる事を祈る。







「…………」

 手紙を呼んだあと、レッドはただただ呆然ぼうぜんとして、立ちすくんでいた。
 まるで、今聞いた事が信じられないとでも言うように。

 ……俺は、そんなレッドに声をかけてやる事すら出来なかった。
 だって、どう慰めたらいいんだよ。逃げたと思っていた父親が母親を殺した真犯人で、しかもレッドが大好きだった母親には、別の顔が有ったんだぞ。
 一つだけでも大問題なのに、更にもう一つ信じたくない事実を重ねられたら、動けなくなるのも無理はない。手紙の内容は、そうなるほどのものだったのだ。

 そんな酷い話を、レッドは今、聞いた。

 母親は手も付けられないほどに我を忘れ発狂して、父親はそんな母親の暴走を止めようと罪を背負った。今すぐ動けなんてことも出来なくても当然だ。
 けれどブラックは何故か冷めた顔で壁にもたれ掛かっていて、どこか投げやりな感じを覚えた。何故そう感じたのかは分からないけど…でも、驚いているレッドを見て、何かを思った事は確かなようだった。

「結局なにもかも自分のせいだ、ってか。平和でいいねえ」

 どこか怒っているような声音。
 なぜそんな事を言うのかと問いかけるより先に、レッドがブラックを信じられない者でも見るような目で見やった。

「お前……ッ、なんて事を……」
「なんてこと? ハッ……それはこっちの台詞だっての。散々良いように人をもてあそんでおいて『アイツはいい奴だった』とか、本当笑えてくるんだけど。身内に甘すぎて涙すら出て来るね」
「な……お前に……お前になにが解る……!」

 レッドが必死に吐き出した言葉も、ブラックには響かない。
 ただ相手を冷たい視線で睨み、目を細めるだけだった。

「ああ分からないね。解りたくもない。僕はお前の母親の酷さを知ってるからな」
「……!?」

 何を言っている、とでも言わんばかりに顔を歪めたレッドに、ブラックはこれみよがしに肩を軽く動かしながら、深く溜息を吐いた。

「知りたい? 本当の姿」

 挑戦的な言葉。
 いつものレッドなら、ブラックの言葉を嘘だと断じて叩き落とすだろう。
 だけど、今は…………。

「…………俺の母親の……何を知っていると言うんだ……」

 あまりにも彼の思考を揺さぶる事が多過ぎて、レッドは我を見失っていた。















 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~

咲桜りおな
恋愛
 四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。 記憶が戻ったのは五歳の時で、 翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、 自分が公爵家の令嬢である事、 王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、 何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、 そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると…… どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。  これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく 悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って 翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に 避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。  そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが 腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。 そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。  悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと 最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆ 世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。

BL短編

水無月
BL
『笹葉と氷河』 ・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。 胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。 『輝夜たち』 ・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。 『ケモ耳学園ネコ科クラス』 ・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて…… 猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。 『夏は終わりだ短編集』 ・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。 ・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。 ・挿絵は自作です。 『その他』 ・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。 ※不定期更新です。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。 公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。 そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。 ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。 そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。 自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。 そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー? 口は悪いが、見た目は母親似の美少女!? ハイスペックな少年が世界を変えていく! 異世界改革ファンタジー! 息抜きに始めた作品です。 みなさんも息抜きにどうぞ◎ 肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話

明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。 どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。 生えるなら、生やすしかないじゃない。 クラウス、行きます。 ◆ 他サイトにも掲載しています。

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

処理中です...