異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
1,076 / 1,264
暗黒都市ガルデピュタン、消えぬ縛鎖の因業編

13.哀れな男

しおりを挟む
 
 
 
   ◆



 幸せな時ほど早く過ぎ去る……と言った詩人は誰だったか。

 今更、暖かな世界に満ちあふれた詩集を読み返す気にもなれないが、しかし何故かその詩の一片が思い出されて、ガストンは無意識に溜息を吐いた。

(どうでもいい事だが……確かに、そうなのかもしれないな……)

 人は、幸せの絶頂に長く留まる事は出来ない。
 山頂からは必ず下りなければならなくなるように、己が望まずとも自然と足が頂点からずり落ちて行ってしまうものなのだ。
 何もかもが永遠に続くなんて事は無い。そんな事が可能であったなら、己が一族の館も永遠に“その地”に存在していただろうし、自分もここまで堕ちる事は無かった。全てはいずれ朽ちて終わる物なのだ。

 だが、人は幸せを永遠にたもちたいと願う。
 その「幸福」は人によってそれぞれだろうが、それでも絶頂し続けたいと言う願いは誰もが皆持つ者だろう。それが本当に幸せかどうか、という疑問は置いておいて。

 ガストンは今までそのような事を考えた事も無かったが、しかし不変と思っていた物を失った記憶は持っている。それが故か、その時の絶望や不安が思い起こされて、最近は知らず知らずのうちに物思いにふける事が多くなっていた。

(いかんな……仕事に身が入らんのは良くない。だが……)

 そんな事を延々と考えてしまうのも、今は仕方がない事だった。

「……ハァ」

 執務室の机にひじをついて、何をするでもなく立て肘で組ませた手の甲に額を置く。
 情緒深い詩人のようにあれこれ考えてしまうのは、やはり考えを思いめぐらせるような事を抱えているからだろう。

(このままではいけない。解っているが……)

 だが、結論付ける事を自分は迷っている。いや、そうではない。
 解り切った結論に辿たどいてしまう事を恐れているから、こうして日々鬱々うつうつと考えを巡らせるだけに留めているのだ。

 その思考の堂々巡りは、まるでこの執務机の中に鍵をかけてまで封じている“ある物”のようだ。暗闇の中でどこへも向えず、るべきところへ収まる事も出来ない。
 本当はより良い結果があると解っているのに、それでも仕舞しまわれている。

 ある一人の強欲な意思によって。

 …………その事を考えると、ガストンは酷く憂鬱ゆううつだった。

(自分を底辺だと開き直っているつもりなら、考えなければいい。幸せを失わん為に強欲になったのだと割り切って、誰が不幸になろうが構う物かと思えばいいんだ)

 ほこりなどうに捨てた。高潔さなど何の足しにもならないと自ら剥ぎ取ったのだ。
 それなのに、自分はまだ真っ当な存在であるかのように悩み続けていた。
 そう考える原因は、解っている。

 あの子が……そう、ツカサが、自分の心を引き戻し、真っ当な人間らしい気持ちを揺り起こしてしまったのだ。だから自分はこれほどまでに、彼の為に悩んでいた。

 真っ当な大人が出せる結論へ足を踏み入れるべきか否かを迷って。

「…………」

 誰の気配も無い事を確かめ、懐に忍ばせていた小さな鍵を取り出す。
 その鍵で机の奥にある小さな引き出しを開けて、ガストンはそこに突っ込んでいた物を恐る恐る取り出した。
 ……それは、ガストンの手首には小さい美しい金の腕輪だった。

(あの指輪は売っちまったが、こっちの腕輪は名のある鑑定士に見せた方が良いかと思って、取って置いたんだよな)

 だが、今となっては早急に手放すべきだったと言わざるを得ない。
 何故ならこの腕輪は、恐らく彼の出自を明確にする物だからだ。

「……この意匠、どう考えても普通の腕輪ではない……」

 外側に彫り込まれた「紋様」という情報を見るだけでも、この腕輪が普通の物とは全く違う物である事が解る。一見簡素な造りをしているが、その彫り込みをよく観察してみれば、中に細かく複雑な文様が刻まれているのが解った。
 この技は、並の宝飾技師では習得できない。明らかに二級以上の金の曜術師の手が加わっていた。そんな物の持ち主など、貴族か王族以外に考えられない。 
 価値を金額で表すなら、恐らく五桁は軽く超えるだろう。

 それが解るだけでも恐ろしいのに。

(この裏側の彫り込み……よく見たら、冗談じゃない事が書いてある……)

 いや、正確に言えば「示されている」と言った方が正しいだろうか。
 装飾文字のようにして巧妙に文字だと解らないようにしてあるそれには、このような事が刻まれていた。

 ――――この者、ツカサ・クグルギと言い、ライクネス王国を治め統治する偉大な国王の庇護を戴くものである。よって、この腕輪が示された時、この者にあだなす物があらば国王のかたきとし、この者が望む時は、国王の望みと心得えよ。

「……っざけんなよ……本当に何なんだよお前は……」

 ライクネス国王とは、この世界でも最古の王朝の流れを継ぐ最も権威ある王だ。
 このアランベール帝国の帝王など足元にも及ばない。それどころか、軍事国家とも名高いオーデル皇国やその属国のベランデルン公国すら一目置いている。そのうえ、この大陸の平穏を保つ『世界協定』ですら、ライクネスの国王の一言は重い物とし、決してないがしろにはしなかった。

 それほどの威光を持つ国王が、後ろ盾についている人物。
 しかも「クグルギ家」ではなく、ツカサ本人にのみ後ろ盾が付いているとすると、彼は記憶を失うまでの間に何らかの武功を立てたか、もしくは王に最も近い王族か、その側近として正式に認められたという事になる。

 この世で最も権威ある国王の庇護下にあった少年を、奴隷にした。

 どこの貴族であっても、肝が縮み上がり失禁しながら失神する事もやむを得まい。
 王の庇護を持つ存在を劣悪な環境に落としたと分かれば、どんな制裁を受けるか判った物では無かった。だが、問題はそこではない。そんな事ではないのだ。

(こんな腕輪を持ってたって事は……記憶を失う前のお前は、本当に恵まれた暮らしをしてたんだな。なのに、あんな場所に捨てられて……死にかけていたんだな……)

 どんな事情があって、あんな凄惨な姿のまま放置されたのかは知らない。
 だが、それでも、この腕輪を持っているという事は彼はまだ王の寵愛を受けているという事だろう。もしかしたらツカサは、国王専用の娼姫か使用人かになる予定の、大事な少年だったのかも知れない。
 あれほどの回復力からしても、何らかのことには重宝されただろう。
 だとしたら、彼は間違いなく良い暮らしをしているはずだった少年なのだ。

 こんな場所で、こんな狭苦しい館で薄汚い悪人の奴隷になって良いような少年では無かった。本当なら彼には、幸せな暮らしが待っていたのかも知れない。
 こんなしょぼくれた男に、一生懸命に笑顔を向けなくたって……。

「…………だったら、どうすれば良いか解るはずなんだがな……」

 呟くが、自嘲する余裕すらない。
 ツカサの事を考えると、胸が引き裂かれそうだった。

(彼の幸せを考えるなら、帰してやった方が良い。それは一番分かっている。だが、そうは出来ない……いや、したくないんだ、俺は……)

 腕輪を握り締めて、再びうつむく。

 ……本当に、自分が情けなかった。

(年甲斐もなく子供にかれて、失いたくないと思って……彼が記憶を取り戻す事を喜んでやれもしない……むしろ、二度と戻らないでほしいとすら思っている……)

 そう思うのは、彼を元の居場所へ返したくないと言うのもある。
 だが一番に考えたのは……――――

 自分に似た“大切な相手”の記憶を、呼び覚まして欲しくなかったからだった。

(ああそうだ。最初から見当をつけておくべきだったんだ。あの穢れを知らなそうな少年が、何故こんな恐ろしい場所に居ても恐れず、強面の奴らに囲まれても平気そうにしていたのか。どうして、俺に対してだけはあれほど無防備だったのかを……)

 ……最初は、恩人だから特に気を緩めているのだろうと思っていた。
 だが、ここ最近のツカサの言動を見て、それが間違いだったと気付いたのだ。

(俺の髪を見て不思議そうにするのも、髪に艶が出るようにと髪をきたがるのも、俺ではない誰かにそうした記憶があったからだろう。俺の顔を怖がらなかったのは、面影だけでもその“髪をいた相手”に似ていたのかも知れない。そしてその相手は、ツカサを何度も抱き締めた事が有る。……だから……俺みたいな奴が抱き締めても、ツカサは動揺せずに……抱き締め返して、背中をさすってくれたんだ)

 そう。全ては、記憶を失った頃に存在した“大切な誰か”の記憶から来る物。
 決して自分への行為によるものでは無かった。

 それでも、ツカサは好き嫌いがはっきりしているから、ガストンに対しての感情は過去の記憶を思い起こしているだけという事ではないのだろうが……しかし、ツカサの行動の全てが他の誰かに向けた物だと思うと、酷くつらくなる。

 彼の優しさは嘘ではない。だが、その無意識の行動は自分への献身ではない。
 記憶を失っても残り続ける“大事な存在”の残影によるものだったのだ。

 それを知ってしまった時……ガストンは、どうしていいのか解らなくなった。
 傍に置いておきたいと決めた癖に、その決心すら揺らいできてしまったのだ。

(俺はもうまともには戻れない。だから、こうしてツカサの記憶を封じさせて、一生ここで一緒に暮らそうと思えば出来る。ツカサが全てを思い出してしまっても、俺が無理矢理に閉じ込めればそれで良いんだ。解っている。だが……)

 それで彼は、幸せなのだろうか。

 転寝うたたねする度に胸元を握り締めて何かを探すように不安な顔をする彼を、そのままにして苦しめながら自分だけが幸せになっていいのだろうか。
 大事な誰かを思い出したいのに思い出せなくて、無意識に苦しんでいる彼を……苦しめながら、傍に置いて……自分は本当に……幸せなのだろうか……。

(…………恐らく、ツカサの記憶は戻りかけている……。この腕輪を見せれば、完全に記憶を取り戻せるかもしれない……)

 ある医術書には『記憶を取り戻しかけている者に、その者が所持していた持ち物を見せる事で、完全に記憶を取り戻す事が出来た』という記述があった。
 記憶と言う物は、失ったとしても、実際は抜け落ちた記憶が頭の奥深くに転がって行っただけで、縄を引っ張ってやる切欠さえあれば簡単に戻ってくるのだという。

 指輪は勝手に売り飛ばしてしまったが、もしかするとあの指輪が有れば、ツカサの記憶は完全に戻ったのかも知れない。

(思えばあの指輪も、ツカサにとっては大事な物だったんだろうな……)

 非常に簡素な指輪だとあなどっていたが、毎晩夜泣きしていることを考えれば……その指輪が彼にとっては非常に大事な物だったのだと思い直さざるを得ない。
 そんな指輪を、ガストンは軽く見積もって売ってしまったのだ。
 ロクに鑑定士にも見せず、二束三文の子供用の指輪だろうと思い込んで。

(例え価値が無かったとしても、ツカサにとっては宝物だったのだろうに……)

 そう思いながら腕輪を見て……ガストンは、居ても立ってもいられなくなった。

 腕輪を鍵付きの引き出しにしまい、勢いよく席を立つ。自分でも唐突だと思ったが、しかし鬱々うつうつと悩んでいる自分が情けなくて、我慢がならなかった。
 なにより、指輪とツカサの事を考えると、そうせずにはいられなかったのだ。

(せめてあの指輪を取り戻すんだ。どんな事になったとしても、あの指輪さえ持っていれば、ツカサは許してくれるかもしれない。俺が“大切な人”ではないと思い出しても、俺にも変わらない笑顔を向けてくれるかもしれない……)

 上着を羽織って、紳士帽を目深にかぶる。
 女々しいと言われようが、今はそう考える事で己を保つしかなかった。

 最早、ツカサを失えない。二度と彼の隣に戻れなくとも、その笑顔を向けて貰える程度の存在ではありたい。こんな風に堕落してしまった自分を受け入れてくれたあの少年に嫌われる可能性を見出すくらいなら、いっそ。

 彼の幸せを願う大人として別れるという、一世一代の矮小な意地を張りたかった。

(今は……そこまで思いきれない……。だが、時が来たら。もう逃げられなくなった時は……彼の“恩人”として……別れたい……)

 自己保身と言われても構わない。
 だが、どうしても彼には嫌われたくなかった。

「…………滑稽だな……」

 そう一言呟いて、わらう。
 やっと自嘲する事が出来た自分に満足して、ガストンは部屋を出た。













※またも遅延してすみません…_| ̄|○
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~

咲桜りおな
恋愛
 四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。 記憶が戻ったのは五歳の時で、 翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、 自分が公爵家の令嬢である事、 王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、 何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、 そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると…… どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。  これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく 悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って 翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に 避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。  そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが 腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。 そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。  悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと 最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆ 世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。

BL短編

水無月
BL
『笹葉と氷河』 ・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。 胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。 『輝夜たち』 ・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。 『ケモ耳学園ネコ科クラス』 ・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて…… 猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。 『夏は終わりだ短編集』 ・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。 ・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。 ・挿絵は自作です。 『その他』 ・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。 ※不定期更新です。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。 公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。 そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。 ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。 そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。 自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。 そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー? 口は悪いが、見た目は母親似の美少女!? ハイスペックな少年が世界を変えていく! 異世界改革ファンタジー! 息抜きに始めた作品です。 みなさんも息抜きにどうぞ◎ 肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話

明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。 どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。 生えるなら、生やすしかないじゃない。 クラウス、行きます。 ◆ 他サイトにも掲載しています。

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

処理中です...