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空中都市ディルム、繋ぐ手は闇の行先編
46.たった一つの小さな鍵
しおりを挟む※ちょっと遅れました……('、з っ )っ
「なんだこれは。釦か?」
不思議そうに、ソラマメほどの大きさの物体を見るクロウ。ブラックも、顎を擦りながらじっとそれを観察した。
「いや……これはピンバッジ……かな」
「バッジ?」
ブラックがそう言うので、確かめるために屈んで裏の方を見てみると、確かに裏面には針を抑える“被せ”が付いていて、その中に針のような物が見えた。じゃあ何かのバッジで間違いないか。
でもこれ、なんのバッジなんだろう。
「こしらえは何かの紋章のようだな。……これを見た事は?」
クロウがラセットに聞くと、相手はすぐに首を横に振る。
「いや、こんな紋章はディルムでは見た事が無い。人族のものではないのか」
「あっそうか、クロッコさんは元々連絡係だったしな。でも……なんでこんな高そうなバッジがベッドの下に落ちてたんだろう。気付かなかったのかな?」
「まあ小さいモノだし、これが人族の大陸の物だってんなら、王宮勤めで付けるヒマも無いんだろうし……落としても気付かないかもねえ」
確かにそう言うのってあるよな。
俺もパーキングエリアで謎の格好いい剣のキーホルダーを買って貰った時に、何に付けようかと考えて放置してたらそのまま失くしちゃったりしたもんな。
日常的に使わなきゃ行けない物じゃないと、案外気にしなくなっちゃうものだ。
でも、なんかこのバッジの紋章……見覚えあるんだけどなあ……。
「クロウ、それちょっと貸して」
うむ、と掌に落として貰って、バッジの紋章の部分を見やる。
暗い深紅色をした基礎を周囲から金色の装飾が覆っていて、まるで表面を格子状にしたパイみたいに所々が彫り抜いてある。これって結構な技術だよな。
しかしどういう類のバッジなんだろう。これだけ精巧な物なら、普通のバッジじゃないよな。弁護士とか政治家とか、そういうものっぽい印象が有る。この世界で言えば、貴族とかなにかの結社の物だろうか?
クロッコさんは元々が人族の土地を走り回る連絡係だったんだから、そう言う場所に出入りするためにこんなものを持っていてもおかしくは無いけど……。
「うーん……」
「今すぐには思い出せないというのは当然だろう。それより、お前達は私に話を聞きに来たんじゃないのか」
「まあそれもそうなんだけど……エメロードさんの話以外に聞く事が思い浮かばなくて……。なにか彼女に関係する話とかないかな」
なんとも他力本願だとは思うが、目星がついてないからなぁ。
でも、そんな言い方ではさすがのラセットも困ってしまったようで、腕を組んでうーむと唸ってしまっていた。
困らせてごめんよラセット……。
「ぼんやりしすぎっちゃあそうだからなあ。……お前は何か黒曜の使者とか賊とかに関しての情報は知らないのか?」
あ、そっか。ブラックの言う通りだな。
もしエメロードさんが俺達を泳がせていたのだとすると、今まで掴んだ情報の中に答えが紛れ込んでいる可能性がある。だったら、ライムライトさんはその事を言いたかったのかも知れない。
彼女は犯人を知っているわけだから、俺達に何の情報を与えるべきか考えていてもおかしくは無いワケで……でも、そこから考えると……なんかやっぱ変なんだよな。
そもそもの話、エメロードさんが犯人を知ってるのに糾弾せずに俺達に任せる理由とは何だろう。今更な話だけど、こんなに悠長に俺達を泳がせてるって事は、彼女は俺達の答えを待つ程度には余裕があったってことだよな。
……普通、命を狙われていると思ったら、こんな風にならないよな?
例え犯人を知っていても、怯えたり俺達を急かしたりしたはずだ。
けれども、彼女はそんな素振りは一切見せなかった。
俺はそれを「周囲に守ってくれる人がたくさん居るから」だと勝手に思ってたけども……ココでの情報がカギになるんだとしたら、やっぱりそれって、エメロードさんの身内の中に犯人が居るってことじゃないのかな……。
それならエメロードさんは怯えて当然なんだけど、それがなかったと言うことは、やっぱり神族ではない人間が犯人という事になるのだろうか。
でも、そこを考えるとまたおかしな事になってくるんだよなあ。
もし“人族のお友達”が犯人だったとしたら、ここにその人間が犯人である証拠など存在しないだろう。それが真実なら、俺達をここに呼んで「三日以内に犯人を見つけ出せ」という約束は不可能な課題になる。でも、俺はエメロードさんがそんな卑怯な真似をするとは思えない。彼女はそんな事は絶対にしないはずだ。
でなければ、俺に対してあんなに真っ直ぐな目を向けられるはずがないんだから。
だったら、やっぱり彼女がああまで自由に動いているのはおかしい。
ラセットやクロッコさんが居るから安心してるって訳じゃない。守ってくれる人が沢山いるから堂々としているわけでも無いだろう。
彼女には“もう襲われない”という確信があったんだ。
だけど、そう断定出来る材料がない以上ここに犯人が居るとは断定できないし……もしかしたら、ここには犯人が来られないから安心しているってだけかも知れない。それだと、ライムライトさんが伝えてくれた言葉と、エメロードさんがそれに対しておせっかいだと言った事が気になってくるけど……。
……あの言葉は、犯人捜しに関係なかったのかな。
それともやっぱり……俺があんまり考えたくなかった事の方が正解なのかな……。
「私は黒曜の使者の事は、陛下に教わるまでは全く知らなかった。神以外の伝説上の存在など、私達は知らなくて良い事だからな。黒曜の使者の事は国の中枢にいる数人しか把握していないだろう。私達は最近教えられたが、それもただ“脅威になる存在”という情報だけだ。お前のような存在とは知らなかったよ」
そうだよな。だってここの神族達は、俺の事を殺そうとまではしないもんな。
普通の神族は、あの【六つの神の書】を読む事なんてないし、シアンさんも初めて会った時に「六つの神の書に記されているだけの存在で、災厄であるという事以外の詳細は解らない」とハッキリ言ってたんだもんな。
だから、俺に対しては誰も侮蔑の目を向けなかったわけだ。
……とすると、俺達が知った黒曜の使者とアスカーの事は関係ないのかな。
あの場所ってエメロードさんすら知らない場所だっただろうし。
「賊に心当たりはないのか」
うーむと考え込んでいる俺を余所に、クロウが話を進める。
しかし、ラセットはそちらの問いにもピンと来なかったのか、腕を組んで大仰に首を傾げながら、更に悩むように眉根を寄せた。
「身内には思い当たらんな……。正直な話、陛下とシアン様が不仲である事は誰もが承知していたが、だからと言って周囲がいがみ合う事は無かったし、その事で喧嘩が起こるような事などなかったからな……」
「じゃあ僕達人族が犯人ってことか?」
不機嫌そうに睨むブラックに、ラセットは困ったような顔をして頬を掻いた。
「いや、それもどうだろう。陛下を妬む人族の母子……お前達が言う所のメスは居たようだが、しかし陛下と話せば彼らはすぐに陛下の偉大さに気付いて改心した。その線も正直私には納得できかねる」
「だったら誰が犯人だってんだよ!」
ああブラックがキレてしまった。でも気持ちは解る……。
誰にも恨まれてない、逆恨みもありえないってなったら、犯人いなくなるもんな。
戦争を起こしたいから神族を攻撃したっていう壮大な殺人計画のセンもあるけど、それだとエメロードさんがこの場所で犯人捜しをさせる意味も無い。
第一俺なんかを放置してる暇なんてないだろう。むしろ、一番ヤバイ俺なんて檻に入れておきたいはずだ。彼女が本当に犯人を知っているんならな。
「…………やっぱり、犯人らしい人が思い浮かばないな……」
掌の中のピンバッジを見つめながら溜息を吐くと、ブラック達三人もそれぞれに深々と息を吐いた。せっかくラセットに色々と話して貰ったのに、犯人に繋がるような情報は見つからなかったなあ。
「すまんな、力になれなくて……」
「いや、ラセットのせいじゃないよ。俺達が何か見落としてるのかも知れないし」
「結局あの迷宮の男の言葉って何だったんだ……」
「ムゥ……」
ライムライトさんの言った事は、やっぱり犯人とは関係なかったのかな。
エメロードさんの手が黒く染まるってのは、別の事だったんだろうか。……その事も、何によって黒く染まるのかってところが解らないんだが。
うーん……俺が気付けていないだけで、ヒントがあったのかな。
「はーあー……。あと一日半で犯人を捜せとか、ほんと無茶言うよなあ……もう面倒臭いしやめちゃおっかなあ」
俺が一生懸命考えてるってのに、このオッサンは他人事のように……。
「だが、犯人を捜さなければ、ブラックは女王陛下の嫁か婿になるのだろう。もっと真剣に探さなければいけないのではないか」
そうだそうだクロウの言う通りだぞ。
だからちゃんと探せよ……とはいえ、その探す手がかりもないからな。やんなっちゃうのも仕方ない所は有るよな……。でも、ここで引き下がる訳には行かない。
俺は、ブラックの、こ、恋人なんだし。守るとか色々言っちゃったんだし、正々堂々とエメロードさんと戦って彼女に納得して貰わないと。
でなければ、今後余計に拗れちゃうかもしれないし……。
「ごめんラセット、まだ時間有ったら色々話して貰っていい? 今からじゃなくてもいいから……」
「ああ、それは構わないが……場所を変えるか。部屋にいると、空気が籠って気分が悪くなるからな。……悪くさせる原因もいることだし」
「あ゛? なにこっちみてんだ」
もーブラックまたすぐガラ悪くなるー。
これじゃ先が思いやられる……いや、思いやらなきゃ駄目なんだけども……。
とにかく、ラセットが協力してくれるわけだし、ここは彼の言う通り一息入れる為に場所を移動しよう。ああそうだ、こういう時はティーブレイクだ。
エーリカさんに頼んで、スッキリする空睡蓮のお茶を淹れて貰おう。
そう決めた俺達は、ラセットの身支度を待ってとりあえず部屋に戻る事にした。
戸締りをしっかりするラセットの後姿を見ながら、俺はふとある事を思い出す。
そういえば、クロッコさんにはハンカチを貰ったんだっけ。今もズボンのポケットに入れてあるぞ。シルクみたいは肌触りの凄く良いハンカチだ。返さなくて良いとは言われたけど……やっぱりこんな高級そうなものを貰ったからには、何かお返しをしないとこっちが気持ちが悪い。
ラセットと同じ部屋に居るのなら、後でこっそりお礼の品を置いて貰えないか頼んでみよう。にしても、クロッコさんには本当に色々と助けて貰ったなあ。
ラセットは信用出来ないって言うけど、俺はハンカチだけじゃなくて、六つの神の書の事も教えて貰ったし、この前だってクロッコさんに霧の中から助けて貰ったし…………。
「………………あれ?」
そう言えば……クロッコさん、あの時……幻覚の事を説明してくれた……よな?
でも、ライムライトさんは昨日「やっと出来た」って……言って……。
「……あ」
無意識にぎゅっと握った手の中に、戻し損ねた物が有るのに気付いた。
やばい。ピンバッチを持って来てしまった。返しておかなきゃと思ってラセットに話し掛けようとしたと同時、俺はラセットの背中にぶつかり思わず転げてしまった。
「うぎゃっ」
「うわっツカサ君大丈夫!? 考え事しながら歩いちゃだめだって!」
「ツカサっ」
ぶつかった衝撃で絨毯の上を思いっきり転がってしまった俺を、ブラックとクロウが慌てて掴み上げる。
「ご、ごめんごめん、うっかりしてて……でも絨毯のお蔭で助かったよ……」
「すまないツカサ、痛くは無かったか」
俺がぶつかってしまったと言うのに、ラセットは俺に謝ってくれる。
長い耳が少し垂れているのは、申し訳ないと思っているからなのだろう。その姿を見ると、なんだかちょっと相手が可愛らしいような気も――――
「あ」
…………そうだ。
思い出した。
俺、この紋章見た事有った。あったじゃないか。
それに、やっと、やっと思い出した。俺……
もう、あの人に、会ってたんだ。
リュビー財団で。
「…………」
「ツカサ君?」
……リュビー財団。…………リュビー財団……!?
じゃあ、それって。
待ってくれ。そんな馬鹿な。でも、そう考えると全部辻褄が合う。合ってしまう。
なぜあの時あの人が焦って俺から逃げたのかも、あの装置ものことも、全部――
「うそ、だろ」
そう、呟いた瞬間。
俺の目の前の風景が一気に下方へと流れ、そして。
「え…………?」
いつの間にか、俺の目の前には――――執務机に座るエメロードさんと、その隣に、静かに微笑みながら控える…………クロッコさんが、いた。
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追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
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