1,004 / 1,264
空中都市ディルム、繋ぐ手は闇の行先編
21.思わぬ展開1
しおりを挟む◆
「なんか、すまんな……そんな物しか無くて……」
王宮の一室で、ラセットが申し訳なさそうに俺を見る。
そんなラセットに、俺は情けなく顔を歪めながら首を振った。
「いや……穿くものを貰っただけでもありがたいよ……こっちこそすまんな……何か凄く見苦しい物を見せまくってしまって……」
俺のために王宮の仲間に「新品の下着かズボンはないか」と聞いてくれただけでもありがたいんだ。これ以上何か言ったらワガママになってしまう。
だから、今は新品の下着をくれたことを感謝しなければならない。
そう、例えそれが……下っ腹が見えるほどに際どいビキニパンツだったとしても。
「…………」
走ったらガチで股間が見えちまうくらいのスリットが入ったチャイナドレスっぽい服に、ビキニパンツ。酷い。これは酷すぎる。何が酷いって、普通の男が揃えていい装備ではないところが酷い。これが許されるのはメスお兄さんくらいだろう。つまり、俺が着用してもまったく似合わないのだ。
だってのに、俺は足見せが凶悪すぎる一張羅に、そのスリットから確実に露出してしまっているだろうパンツの細い紐を隠しもせずに見せつけている訳で……うん……逮捕されないだけありがたいね……。
「いっそ脱ぐか」
「いやあの、それだけは……。お前、俺のモロ出し見たい……?」
そう言うと、まともなラセットは青い顔で目を瞑りながら緩やかに首を振る。
ああそうだろうよ。俺も他人のちんこなんて出来れば見たくはない。お前がまともな人で本当に良かったよ、ラセット……。
「なんというか……まあ、街の者ならそういう服装の者もいるから……気にするな」
「うん……」
ラセットが言うには、王宮の人達は基本的に女性以外はあまり露出しないらしい。礼装は男女ともに何故か肌や腕が出ているのが基本らしいのだが、男の普段着の方はバリーウッドさんのようにローブっぽい服とかが多いのだそうな。
それならひとまずは安心だけど……ああ、こんな格好で誰かに会いたくない。
シアンさんに会いに行きたかったけど、さすがに今の格好じゃ恥ずかしいよ。
「明日ズボンか何か送ってやる。だからそんな顔をするな」
「う……え、で、でも、そんな事して大丈夫なのか? お前はエメロードさんの従者だし、こっちとは関わらない方が良いんじゃ……」
俺とラセットが友達なのは当然だけど、でもラセットにも都合ってもんがある。
そもそも俺達は本来なら敵同士で、仲良くして居てはいけないのだ。しかし、この国は敵同士という概念が俺達の世界のような物ではないらしく。
「いや、個人的に仲良くする分には構わんだろう。私も姫に承諾を貰っているしな」
「えっいいの……?」
「そうでなければ自由など歩けないさ。……姫は、とてもお優しい方だ。無理難題を押し付ける事なんて絶対になさらない。……だから、お前達への約束に関するヒントはきっとこの王宮の中にある」
「ラセット……」
……いいな。そんな風に迷いなく信じきれるなんて。
好きな人を一から十まで信じる事を「盲目」という人も居るが、相手が清廉潔白な人だって信じること自体は何も悪い事じゃない。
だって、人を好きになるって言う事は、その人の全部を好きになる事なんだ。
自分が良いと思う存在だと信じるのは、当然なんだから。それが悪い結果になったとしても、その思いだけは責められる物ではないだろう。
……まあ、思い過ぎてヤンデレみたいになるのは困るかもだけど……。
でもラセットは真っ当に「好き」なんだから別にいいよな。
ああ、それにしてもラセットの態度にはニヤニヤしちまうなあ。エメロードさんの事になるとちょっと顔が赤くなってエルフ耳が動くんだもん。イケメンってのが癪だが、それを差し引いてもなんだか和んでしまう。
「ラセットは本当にエメロードさんの事が好きなんだなあ」
「ッ……! ぅ、わっ、分かり切った事を聞くな!」
ほらほらそんな風に顔を赤くして耳をピコピコさせちゃってるじゃーん!
可愛いやっちゃなあもう。
「とにかく……あ、明日シアン様の所に行くぞ。そんな姿ではとても会わせられん。だから、ズボンを届けに来るから忘れずに別荘で待っているんだぞ。いいな! ……とりあえず、今日は……」
「今日は?」
「そ……そうだな……何をするべきか……。うーむ……」
「考えてなかった?」
「おっ、お前が下半身素っ裸だから予定が狂ったんだ! まあ、その……なんだ……そうだ、お前に関係ある場所にでも行ってみるか?」
俺に関係ある場所?
というと……黒曜の使者関連のナニカだろうか。それとも人族に関係する所かな。
目を瞬かせると、ラセットは「言って無かったな」と居住まいを正した。
「俺に関係する所って、どんなとこ?」
「いや、私も近付いた事は無かったのだが……教師の教えでは“偉大な神に並ぶ者”とまで言われた人族が関係している場所らしいぞ」
「人族が……」
偉大な神とやらと同列に扱われる人族なんて、聞いた事が無いな。
チートもの小説によくある「我々を助けてくれた人族だから、この人だけは良い人!」みたいな感じだろうか。それならなんとなく納得できるけど……。
でも、そう言う人がいたのなら、どうしてバリーウッドさんは教えてくれなかったんだろうか。俺達が人族だって知ってるなら、教えてくれてもいいはずだよな。
「なあラセット、俺その話聞いた事無いんだけど……」
「ああ、その場所は真宮の中にあるからな。こちらと微妙な関係になっている枢候院側からすると、説明しにくかったのだろう」
「なるほど……」
そっか、対立している相手の陣地にそんな物があるって説明しても、中々入る事は出来ないだろうからな。もし俺がラセットと仲良くしてなかったら、教えた所でどうしようもなかっただろうし、先に話したって時期が来るまでは手も出せないもんな。
俺達をヤキモキさせないためにあえて触れなかったって事か。
これも争いごとを好まないエルフならではの気遣いなのだろうか。
まあ、どうにも出来ないかも知れない事なんだから仕方がないか。
それよりも、今からそこに連れて行ってくれるラセットに感謝をせねば。けれど、エメロードさんが嫌っている俺のようなものが入っても良いんだろうか。
「ラセット、俺が行っても良いの?」
問いかけると、相手はその問いの意味を理解したのかフッと笑った。
「構わんさ。そもそも、お前に対しては誰も敵意など向けていない。クロッコも会いたがっていたぞ。まあその……お前の今の服装は何か言われるかもしれないが、まあ良いだろう。さ、行くぞ」
「えぇ……めっちゃ不安なんですけど……」
「お前ならその格好でも構わんだろう。他の二人なら危なかっただろうがな」
「あぁ……」
そうね、ブラック達がすねげ丸出しでこういう服着てたら確かに問題だよね。
俺以上に股間の最終兵器がチラチラ見えそうだし。それは流石にセクハラだし……いや、これって普通に歩いてたらギリ大丈夫な俺の方が可哀想なんじゃ……。
「何をしているツカサ、さっさと行くぞ」
「う、うん」
今ちょっと悲しい事実に気付きそうになったが、必死で忘れたふりをして俺は柘榴を抱えつつラセットと共に再び王宮の中へと戻った。
相変わらず白を基調とした神殿風の豪華な廊下を歩きつつ、どんどん奥へと進む。
途中霧っぽい者が行く手を遮ったりしたけど、ラセットが天井に手をやるとすぐに霧が晴れて、それからは何かが行く手を邪魔する事は無くなった。
あれってやっぱり“迷宮”の特技を持ってる人が手動で出してるんだよな……?
じゃあ、お化け騒動もやっぱりその人の仕業だったんだろうか。霧の中にお化けが出るって言うのも、新たな仕掛けだったのかも知れないし。
いやそうだ、きっとそうだ! やっぱりここにはお化けなんていないんだな!
よし、それが解っただけでも儲けモンだ。
納得して小さくガッツポーズをする俺に、ラセットは怪訝そうな顔をしていたが、特に何も言わずに案内してくれた。
……霧にビクビクしていた俺の態度を見て呆れていたようだったけど、何も言わずに案内してくれる辺り本当に出来た奴だよなあ……。
友情に深く感謝しながら、別荘のある庭園への道とは反対方向に廊下を歩いて行くと、なにやら風が吹き始めた。
「……風……?」
どこかに窓でもあるんだろうか。
そんな事を思いながら、ラセットの背中を追いかけて角を曲がる。
白い壁や柱が続く廊下の先。ラセットの背中の向こうに青色が見えて、再び涼しい風が廊下へと吹き込んできた。……この風の香りは、間違いなく外の香りだ。
今までそんな事なんて無かったのに、どうして急に風が吹いて来たんだ折る。
不思議に思ってラセットの体の向こう側を覗くと――――
「え……」
そこには、廊下が無かった。
……いや、正確に言うと、俺達が今歩いている廊下が、急に途切れていたのだ。
そしてその向こう側には……真っ青な空に浮かぶ白亜の石橋と……橋でこちらと繋がっている小さな浮き島が浮かんでいる。
まるで、別々の風景を切り貼りしたかのような唐突さだった。
「ろ、廊下から直で石橋……?」
思わず狼狽しながら言うと、ラセットは苦笑して肩を揺らす。
「だいぶ驚いたようだな。だが安心しろ、決して落ちはしないから」
「あ、あの端の向こうが真宮なのか……?」
「ああそうだ。目的地もあちらにある」
ラセットが言うには、一見空に浮いているように見える石橋は、両端がそれぞれの島にしっかりと根付いているらしい。だから、どれだけ人が乗っても橋は落ちないんだそうな。安全面ではバッチリというワケだが……やっぱり、空中に浮いている橋を渡るというのはかなり恐ろしい。
術の作用で転落事故もありえないとラセットが解説してくれたが、それでも怖い物は怖い訳で。恐る恐る白い石橋に踏み込むと――急に外気の冷たさと風が運んでくるニオイが五感を刺激して来た。
ああ、やっぱりここは外なんだ。
廊下から離れ、ラセットのすぐ後ろをビクビクしながら付いて行く。
いつもなら橋の下の風景なんかを覗く所だけど、あまり気乗りがしなかった。
だってここは女王派のテリトリーだ。下手して落ちても、ラセット以外誰も助けてくれないかもしれない。身内には甘いエルフ神族だけど、身内じゃない……しかも、敵の親玉の俺に対しては、悲しいほど冷たいかもしれないしなあ。
出来るだけ危ない事はしたくなかった。
はあ、帰る時は橋の下を覗けるくらいに豪胆になっていればいいんだけど。
そんな事を思いながら、なんとか橋を渡り切り――俺は、緑の芝生に足をつけた。
「お……おお……」
廊下から見てた時は遠い場所だと思っていたけど、案外近いな。
「さあツカサ、こっちだ」
芝生の更に向こう側には、この宮殿は小さくしたような建物がある。ここが女王様の暮らす真宮らしい。
「…………あの、ラセット……エメロードさんと鉢合わせしないよね……?」
そうなると凄く気まずいんだが、と相手の顔を見上げると……ラセットは少し狼狽しながらも、大丈夫だと繰り返した。
うーん、繰り返されると逆に不安になってしまうんだが、まあそこを必要以上に追及したって仕方がないか。対面したらその時はその時だ。
→
※寝落ちしてました…だいぶ遅れてもうしわけない……
11
お気に入りに追加
3,610
あなたにおすすめの小説
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~
咲桜りおな
恋愛
四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。
記憶が戻ったのは五歳の時で、
翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており
その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、
自分が公爵家の令嬢である事、
王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、
何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、
そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると……
どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。
これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく
悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って
翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に
避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。
そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが
腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。
そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。
悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと
最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆
世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。
BL短編
水無月
BL
『笹葉と氷河』
・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。
胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。
『輝夜たち』
・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。
『ケモ耳学園ネコ科クラス』
・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて……
猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。
『夏は終わりだ短編集』
・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。
・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。
・挿絵は自作です。
『その他』
・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。
※不定期更新です。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話
明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。
どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。
生えるなら、生やすしかないじゃない。
クラウス、行きます。
◆ 他サイトにも掲載しています。
縦ロールをやめたら愛されました。
えんどう
恋愛
縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。
「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」
──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故?
これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。
追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる