異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
993 / 1,264
空中都市ディルム、繋ぐ手は闇の行先編

14.他人の幸せな家庭はひたすら羨ましい

しおりを挟む
 
 
 空中都市ディルムの街は、案外小さい。俺の世界で言う商店街が中心に二か所ほどあり、その周辺一キロの規模で民家があるかないかって感じだった。

 店が並ぶ通りが二か所あるのは凄く良いなと思ったが、アイスローズさんの説明によると片方は日用品などを扱う場所で、もう片方は鍛冶師や細工師などがあつまる場所なのだという。元々は鍛冶師などが集まる通りの方だけだったのだが、人口が増えて自給自足だけでは追いつかなくなったために、街の中にもう一つ生鮮食品や日用品などをあきなう店が出来たらしい。

 そもそも、空中都市といってもその規模はかなり広く、東京○ームが三個分くらいは確実にあるのではないかという面積だ。
 いや、俺も○ームのことそんなに知らないんだけど、とにかく広いって事だな。

 だから森も有るし湖も有るし、なんなら草原や丘とかもあったりするらしい。
 さすがに山は無いとのことだったが、それにしたって凄い広さである。それなら、沢山の人が暮らすための畑とか色々作っても大丈夫だな。

 ……とはいえ、エルフ神族達も一般的なエルフと一緒で森を尊ぶ性質らしく、畑を作って自然を減らすというのはもっての外だったようで、基本的には採集生活や家の裏で畑を作って“特技”で育てるなどの行為の方が多いそうだ。

 肉に関しては、エネさんが前に言った通りカエルとか鳥、あとは稀に兎などの四つ足でないものをたまに食べるらしく、俺達に出してくれた肉などはお客様用に特別に捕まえて来たものだったのだそうな。

 モンスターはいないのかな? と思ったけど、ブラックが言うには気配はしないとのことで……うーん。だったら、この空に浮かぶ島にいる生物ってなんなんだろう。
 この世界の生物って基本的にモンスターなんだけど……もしかして、純粋な動物だったりするんだろうか。……だとしたら……カエルもガチのカエル……?
 …………しょ……食用だよな、多分……。

「人目を避けて行きましょう。さ、こちらです」
「なんで人を避ける必要があるんだ?」

 王宮を出るなり人の気配がない方向へと歩き出すアイスローズさんに、ブラックが失礼な態度で疑問を投げかける。しかしその質問にはエーリカさんが答えた。

御三方おさんかたは人族と獣人族ですので、あまり人目につかない方がよろしいかと。それに、アイスローズ様は民に大変人気のある方ですので……」
「なるほど、人に見つかったらすぐに囲まれて歩けなくなると」
おっしゃる通りでございます。人が多くなると守りづらくなりますので」

 俺の言葉に深々と頭を下げるエーリカさん。
 先程聞いた話だが、エーリカさんは伝達係でもあるがかなり優秀な戦士でもあるのだそうだ。つまり、彼女はピンク髪そばかす眼鏡のカワイコちゃんだが、中身は筋骨隆々のコマンドーというわけで……なるほど、だから俺達のメイドさんに抜擢ばってきされたんだな……俺だけでも抑えてたら滅多な事なんてできないしね……。

 改めて神族は油断ならない人達だと思いつつ、家々の隙間の路地のようなところを縫って進みながら、木の陰に隠れたり庭木の隙間に入りつつアイスローズさんの家を目指す。すると、街の端の方に二階建てのログハウスのような家が見えた。
 芝生の庭につたが絡まったお洒落な木の柵……ううむ、こうしてみるとログハウスも立派に可愛らしいファンタジーな家ではないか。
 他の家よりもちょっと広い感じだが、でも豪邸とは言えないな。

 これが……王族の血が流れる人が住む屋敷なんだろうか……。
 人族の王族とは全く違うじゃないの。庶民派にもほどがあるぞ。
 ぽかんと見上げていると、アイスローズさんは苦笑した。

「私達神族は、王族の血が流れていようが街に降りればただの民です。それに私は街で妻と暮らす事を選んだので、王位継承権はありません。国一番の細工師として王宮に出入りしてはいますが、それ以外は普通の国民なのですよ。私に人気があるのは、民のために働くからでしょう」

 神族の国ではそういうもんなのか……。地上では、王族の血を継いでいるとなれば危険も多いので、護衛やら豪邸やらでその人を守る必要があるが、そもそも同じ血を持つ人間だけの神族では、皆が平穏を望むから血で血を争う事件など起こらない。
 だから、王族であり女王候補だったシアンさんの息子であるアイスローズさんも、こうして平穏に普通の家で暮らす事が出来るんだろうな。

 …………っていうか、妻って……まさかアイスローズさんが「夫」だったとは。
 い、いや、男だから当然なんだけどさ、でもこの世界って、メスっぽいお兄さんはだったりする事が多かったからつい……!
 そ、そうだよな、普通はそうだよなあ!

「パパー!」

 自分で勘違いした癖にあせっていると、家の扉を勢いよく開けて子供が走って来た。
 その子はなんと、ナチュラルな巻き毛を持つ金髪碧眼の美少女で……えっ、天使っ天使なの……!? ちょっとまって俺には羽根が見えるんだけど……!?

「天使ですか!!」
「ツカサ君あたまおかしくなった?」
「ええ天使です!」
「アイスローズ様おたわむれはおやめください」

 ブラックうるさいエーリカさん今回は許して。
 でもあの子は間違いなく天使に違いないでしょう。ああっ、彼女がもう十歳くらい年を取った姿だったら俺は確実に花束をプレゼントしていたのに!

「パパー、お客さんきたー?」
「ああロークァ……お前はいつも可愛くて賢いねえ。そうだよ、パパのお客さんだ」

 今まで絵画の中の美青年のような優しい微笑を浮かべていたアイスローズさんは、駆け寄ってきたロークァと言う娘っ子を抱き上げると、でれでれと目を緩めた。
 その緩めっぷりたるや、ブラックといい勝負である。
 あの美青年が一瞬でオッサンと同等の顔になるなんて、本当に愛娘や愛息子と言う存在は親にとっては凄まじい破壊力を持つ存在なのだろう。

 まあ確かに、俺もこんな可愛い子の親になったらデレデレせざるをえない。
 むしろ今から「この子が年頃になって彼氏を連れて来たらどうしようッ」とか考えて、夜な夜な泣いてしまうかもしれない。それほどロークァちゃんは可愛かった。
 ああ……ここまでとは言わないが、俺も妹欲しかったなあ……。まあ弟でもいいんだけど。俺より背が高くならない弟なら。

「お客さん、こんにちわ!」

 あ~、ロークァちゃんご挨拶出来るね~偉いね可愛いねえええええ!
 ハッ。いかんいかん、ブラックみたいになっては駄目だ。ここは好青年で返すぞ。

「こんにちは! ごあいさつ出来て偉いねえ、ロークァちゃん」
「えへへ……」

 なんておしゃまな子なんだっ、こんなに可愛い子に長い耳が付いているなんて神様はどうしてこんな試練をお与えになったのか!
 こんな天使を見て俺にどうしろっていうんだ。俺は涙を流して拝むしか出来んぞ。

「ツカサ君、ねえツカサ君、大丈夫? 鼻血出そうになってない?」
「だいじょうぶです」

 正直興奮で出かかってたけど我慢しました。俺は幼女趣味はねえ。
 でも可愛い物に鼻血が出るのは仕方がないと思うんだよ。なあブラック。お前も俺に鼻血出してただろ。いや、俺は可愛いとかじゃないけどね。お前の場合は、性欲で興奮して発熱したから鼻血が出ただけだけどね?

「お客さん、おうちにどーぞ!」

 そう言いながら、ロークァちゃんは可愛いおリボンで結んだふわふわくるくるの髪を揺らしながら、天使の笑顔で手を家の中に向ける。
 アッ、だめだ俺今から天に召されそう。

「ツカサさん解って下さいますか、私の娘の可愛さを……」
勿論もちろんですとも……こんな天使は他にはいない……」
「はいはい、かしこまってございますから早くおうちに入りましょうね」

 ああっ、エーリカさん冷めた目で見つめないで!
 俺の好みはエーリカさんなんですロークァちゃんは天使なだけなんですう!!

 解ってくれるだろうか解ってくれたらいいな、などと思いつつ、俺はウンザリした顔のブラックとクロウに連行されて、アイスローズさんの家にお邪魔した。
 長くなるから割愛するが、家の中にはこれまた美しすぎてひざまずかずにはいられないコーラルさんという奥様が居て、俺達は本当によくもてなして貰ってしまった。

 薄い桃色を含んだ銀の長い髪を腰まで流したコーラルさんは、アイスローズさんと恋愛結婚なのだという。こんなはかなげな美女とどうやって出会うのか根掘り葉掘り聞きたい気分だったが、コーラルさんと出会った瞬間耐え切れずに鼻血を出した俺には発言権が無い。ブラックとクロウの野郎は何故かロークァちゃんにもコーラルさんにもピクリともしなかったので、何故かこいつらが話を進めて行った。

 なんで反応しないんだお前ら。男としてどうなんだそれは。
 男なら胸の谷間が見える服を着た美女には鼻血を出しても仕方ないだろうが。

「それにしても……家の中は随分と金属の彫刻が多いんだな」

 敬語も使わずログハウスのリビングをキョロキョロと見やるブラックに、アイスローズさんは「よくぞ見てくれました」とばかりに嬉しそうに笑う。

「いやあそれが、仕事でもないのに暇だとつい作ってしまいましてね……。お気づきになられたという事は、ブラックさんも金の曜術師であるとお見受けしますが……」
「確かに僕は金の曜術も使えるけど……」
「ああ、これはこれは……! いえ実はですね、今人族の技術で細工を試してみようと思っているのですが、これがなかなか……」

 ……なんだか俺達には付いていけない話をしだしたぞ。
 でも、自分の仕事は細工師だというアイスローズさんは、よっぽど金属で細工を作るのが好きなのか、キラキラと目を輝かせながらマシンガントークをしている。
 その様子を不思議そうに見上げるロークァちゃんは可愛いが、コーラルさんはアラアラと言わんばかりに穏やかな顔で困っていた。

 うむ、趣味人ってのはどこでもこうなんだな……。

「ツカサ、ついていけんぞ」
「うーん俺もちょっとよく分からん……」

 俺達を余所に、ブラックとアイスローズさんは妙な所で意気投合したのか、細工の事をブツブツと喋りながら立ち上がり、二階へと行ってしまった。
 それをただ見送った俺達に、エーリカさんは深い溜息を吐き己のひたいを手で覆う。

「申し訳ありません、ツカサ様、クロウ様……アイスローズ様はこういう事になると手におえなくて……。ブラック様にもご忠告差し上げるべきでした……」
「みなさん本当にごめんなさいね……。夫は本当に装飾細工や仕掛けを作るのが好きで、家の中までこんなにしてしまうくらいで……」
「奥様が謝る事ではございません! アイスローズ様が自由奔放ほんぽう過ぎるのがいけないのですわ! い、いえ、いけないという訳ではありませんが!」

 エーリカさんも思う所があるようだが、強くは言えないらしい。
 まあそうだよな……王宮の一員なのにメイドさんって役なんだから……ほんと人に仕える人って色々大変だなあ……。

「パパは、こうなるとおやつまで帰ってこないです」

 美青年パパさんのオタクっぷりにはロークァちゃんもご立腹だ。
 しかし頬を膨らませてプリプリしてても天使過ぎて可愛いだけでなごむしかない。
 あー俺も娘ほしぃいいい養わせて!!

「それにしても、みなさま王宮から滅多に出られないなんてさぞかし退屈でしょう? あの場所、遊ぶところが本当にありませんものね」
「確かに……ずっと庭にある別荘にいるので、退屈と言えば退屈かも……」

 とは言え、俺達がここに来たのは昨日なので、まだ心底退屈とまでは行かないが。

 しかしコーラルさんは余程俺達が退屈そうな顔をしていると見込んだのだろうか、手をポンと叩いて、そうだわと明るい声を出した。

「でしたら、展望台はいかがです? とても美しい場所ですよ」
「展望台?」
「ええ。私は王宮に上がった時に一度見せて頂いたのですが、それはもう見晴らしの良い場所で……そこならきっと退屈も吹き飛ぶはずです」

 ほう……そんな場所が有ったのか……。
 でも、エーリカさんは教えてはくれなかったよな。そう思って彼女を振り返ると、彼女は少し居たたまれないような顔をして、目を泳がせていた。











※ちょっと遅れました申し訳ない_| ̄|○

 そしておしらせ!
 以前頂いたリクエストを更新するための番外編枠作りました!
 ただいま三篇ありますので、もし良かったら見てやってください(*´ω`*)
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~

咲桜りおな
恋愛
 四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。 記憶が戻ったのは五歳の時で、 翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、 自分が公爵家の令嬢である事、 王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、 何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、 そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると…… どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。  これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく 悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って 翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に 避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。  そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが 腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。 そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。  悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと 最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆ 世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。

BL短編

水無月
BL
『笹葉と氷河』 ・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。 胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。 『輝夜たち』 ・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。 『ケモ耳学園ネコ科クラス』 ・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて…… 猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。 『夏は終わりだ短編集』 ・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。 ・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。 ・挿絵は自作です。 『その他』 ・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。 ※不定期更新です。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。 公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。 そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。 ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。 そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。 自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。 そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー? 口は悪いが、見た目は母親似の美少女!? ハイスペックな少年が世界を変えていく! 異世界改革ファンタジー! 息抜きに始めた作品です。 みなさんも息抜きにどうぞ◎ 肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話

明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。 どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。 生えるなら、生やすしかないじゃない。 クラウス、行きます。 ◆ 他サイトにも掲載しています。

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

処理中です...