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空中都市ディルム、繋ぐ手は闇の行先編
情報を得るためには努力が必要2*
しおりを挟む別荘、と言うワリには客室が多いので、おそらくトイレも多人数に対応できるように作られているだろう、とは思っていたが、まさか全個室だとは思わなかった。
誰かに最悪な仇名を付けられる事が無いようにか、と一瞬思ってしまったが、これは多分、下半身を他人に見せないようにという配慮なのだろう。
というか、俺はそれよりもトイレが完璧な洋式になっていることに驚きたい。流石は神様から異世界の事を学んでいた国……水洗式とはとてもありがたい。
古代遺跡が絡んでいる場所や、お貴族様が通う場所には洋式便器が多かったように思うが、しかし完全な水洗はそこまで多くなかったように思う。
地上の村や街で婆ちゃんの田舎にあるような衝撃的なトイレと多々向き合ってきた俺としては、やはりこの清潔さには驚かずにはいられなかった。
とはいえ、地上の村も様式はともかく清潔にはしてあったんだけどね。
衛生観念に関しては何故か都会から田舎まできちんとしてるからなあ、この世界。
まあ、俺としては、ブラックとお隣になって不用意に見せつけられても悲しくなるだけなので、完全個室の方が良かったっちゃあ良かったが。
どんな仲であろうとも、持っているブツの大きさは気になる物だ。
というか、大人と子供という違いだけでもう溜息を吐きたくなるのに、これで平常時の大きさなんぞ見せつけられたら俺が落ちこんでしまう。
なんで自己治癒能力はある癖に自己成長能力は無いんだろう。
行き過ぎたら爺ちゃんになっちゃうからか? それは嫌だけど、なんか無い物か。
今の状態に戻れても成長しないんじゃ良い事なんてあんまりな……
「はっ……も、もしかして俺、この世界では成長できないんじゃ……」
だって俺は「どんな事をされてもいずれは元の状態に戻る」能力があるんだから、それなら今の大人じゃない体型に戻っちまうんじゃ……。
まさか。まさかな。
でも、もしその予想が当たりなら、俺はこの世界にいる限りは、いつまでもこの姿のままってことに……。
「うわあああ嫌だああああ一皮むけた大人になるまで成長止まらないでええええ」
適度に成長したい! 適度に!! ハゲるのは勘弁だけど!
このままブラック達に見下ろされる状態で居てたまるか、俺は不思議な力を使ってでも絶対に成長するぞジョ○ョー!
「何々ツカサ君大丈夫!?」
「うわー!! 入ってくんなー!!」
バターンてお前なに扉開けて入ってきとんねん!!
いや待て、俺鍵かけたよね!?
「おっ、お前また鍵を開けやがったな!?」
「だって~、ツカサ君が心配だったんだもんっ。どれどれ、一皮がなんだって? あっまさかツカサ君大事な所を怪我しちゃったのかな!? 僕に見せてみ!」
「怪我してないっバカっ脱がすなっやめろってば!!」
せっかく上げたのに、つうか俺まだ手も洗ってないんだけど!
やめろベルト緩めるなズボンの中に手を入れるなああああ。
「ひぅっ!? なっ、やっ、そこちがっ」
「見た所ツカサ君の可愛いこどもおちんちんは怪我してないみたいだし、こっちかなぁと思って。へへ……指で触れたらきゅってなったね……ここは元気かな~?」
おおよそまともな大人とは思えない事を言いながら、ブラックは俺の下着に大きな手を突っ込んで、尻の谷間に強引に指を押しこんできた。
そうして、その、出口っていうかブラック的に入口っていうか、とにかくソコを指の腹で何度も何度も撫でて来るわけで……。
そんな事されたら、そんな気が無くてもぞわぞわして緊張するのは当たり前だ。
締めたって普通じゃないだろう。なのにこのオッサンと来たら。
「どうせ手も洗うんだし、ここでちょっと解しておこっか。ツカサ君も、いつでも僕のペニスを受け入れる体になるって約束したもんねえ」
「ぃっ……!? ち、ちがっ、そこまで言ってな……っ、ぅ、うぅう……!」
やだ、指が入らないように締めてる部分だけじゃなくて、会陰の端のとこまで指が届いて擦って来てる。ちくしょう、なんでお前手までデカいんだよ。
いやだ、足が勝手に震えてる。こんなので反応したくないのに。
頑張って堪えようと思っても、ブラックはイタズラをやめてくれない。会陰の真ん中の所にはあえて触れずに、ギリギリの所と尻ばっかり触って来る。それに体が勝手に反応しちまって、俺は我慢出来ずに声を上げてしまった。
「や、だ……やぁっ、あ、あぁ……っ!」
「会陰の付け根の部分も気持ち良い? ふふ……ツカサ君本当に女の子になっちゃったんじゃない? ここに穴があったら良かったのにねえ」
「ぃ、やだっ、や……ぁ゛っ、ぅあぁあ……っ」
ブラックは微塵も「良かったのに」なんて思ってない、そんなの解ってる。
だけど、それが解ってしまうと、余計にその言葉が俺を貶めて辱めるための言葉だって解ってしまって、体が恥ずかしさと情けなさで熱くなってしまう。
それが、自分が興奮してるからじゃないのかって思うと、余計に辛くて。
こんな事言われて興奮するなんて、普通じゃない。解ってるのに。
「んふ、ふ、ふへへ……ツカサ君、お尻の穴が柔らかくなってきちゃってるよぉ? えっちな気分になっちゃったのかな? ほら、正直に言って良いんだよぉお」
「ばっ、か、ばか、ぁ、ばかぁあ……!!」
馬鹿アホおたんこなす誰がそんな気分になるか!
せっかくエーリカさんが果物を持って来てくれるっていうのに、なんでこんな所でこんな事してなくちゃいけないんだよ。この変態っ、変態変態変態!
「ぃ、やだっ、も……だ、めっ、こんな事、してる場合じゃ……ッ」
「こんなことしてる場合だよ? さっきは最後までセックスが出来なかったからね。これからは、毎日こうして解していつでもセックスできるようにしてあげる……ふっ、ふふふ……ツカサ君の一番やらしい所、ちゃんと解してあげるからね……」
「ひう゛ッ!?」
な、なんかケツの上の方に垂れて来た!
なんだこれなんだこれ!
「ほーら、ツカサ君壁に手を付いて。お尻を突き出さないと、谷間のとこ以外にも唾が垂れちゃうよ」
「つっ、つば!?」
いや唾液だけど、でも唾って言われるとなんかすげー嫌なんだけど。
ていうかそれってもう完全に挿れようとしてるじゃないか!
「はいはい壁に手を付いてね~」
「ぅう……」
強引に体勢を尻を突き出す形に動かされて、足が緩く震える。
下半身だけ露出している状態なのにブラックに尻を突きだしているなんて、こんなの誰かに見られたら憤死しそうだ。本当に、個室で良かった。
幸い見られても困るような人は一人だけだし、クロウならまだまあ、なんとかやり過ごせるし、こんなの「なんだまたか」とスルーしてくれる。
これが公衆便所とかだったら発狂したかも知れない。だってこんなの、人に見られたりしたらもう終わりじゃん。人生終了しちゃうじゃんか。
でも、やっぱり、自分の家でも無い場所、しかも人が来るような場所でこんな事をするのは、公衆ナントカじゃなかろうがやっぱり怖い。
鍵かけてないし、俺だけおかしい格好してるし、こんな、こんなので……。
「あ゛~、ツカサ君のお尻、本当もちもちしてて気持ちいいな~」
「ひっ!?」
ぐいっと尻を割り開かれて、露わになった場所に息を吹きかけられる。
それに反応して思わず体を大きく震わせてしまったが、ブラックはそんな俺の反応を面白そうに嘲笑うと、顔を更に近付けてソコに声を押し付けるように呟いた。
「ふふ……ツカサ君のお尻の穴、僕の息だけでひくひくしてるね……。んむ……」
くぐもった声を出したと思ったら――曝け出された部分にぼたぼたと何かが落ちて来た。こ、これってもしかしなくても唾液……っ。
「ほらほら、きちんと締めないとナカに入っちゃうよ?」
「ぃあ゛っ!? やっ、あっ、あぁあっあ……!」
濡らされて、指の腹でぬるぬるとこすられる。
何度もされている事だというのに、やっぱり他人の指が普段触れない所をこするとその動きや感触すらも鋭敏に感じ取ってしまう。
少し硬い指の腹が、窄まりの真ん中にわざと指を窪ませながら大きく動いてる。
こすられる度に反応して、震えから力が抜けて行く。そんな俺の姿を変な笑い方をしながら、ブラックは抵抗できなくなった俺のソコに、ゆっくりと指を挿れて来た。
「っ、ぁ、うあぁああ……ッ!」
「指一本なのによく喘ぐねえ。うーん、ツカサ君、数日ぶりにしても処女に戻り過ぎじゃない? いっくら自己治癒能力があるからって、これは頂けないなぁ」
「ひっ、ぃ゛、ぐっ、そんあ、こと、い、ったって……っ!」
だって、こんなの慣れないよ。
ソコは入れるところじゃないし、それに指が入ってるんだと思うと、どうしたって表現できない気持ちが沸き上がって来てどうしようもなくなるんだ。
「あはっ、締め付けちゃって~。ツカサ君たらそんなに僕の指が好きなの?」
「う゛ぐっ、ち……ちがっあっ」
「そんなに期待されちゃうと、僕もはりきっちゃうなあ……」
背後から荒い息が聞こえる。
そう思ったと同時、指がまた強引に入って来て、俺は思わずナカのものをぎゅうっと締め付け仰け反ってしまった。
「っ……ッ、~~~~~っ、ぅ、うぅう゛……ッ」
考えれば、色々されて体が思いっきり緩んでる訳でも無い。理性が飛んでいるわけでもない。そんな状況なのに、体の中に二本も指をいれられて、ナカで動かされて。
内臓をぐいぐいと押されるような耐えがたい感覚に怯える気持ちはあるのに、指が前立腺を何度も撫でたり突いたりすると、それだけで体が一気に熱くなってしまう。
「ひぐっ、ぃ、あぁあ゛! あぁあああっ、や、ぁっ、いぁあっ……!」
声が抑えられそうにない。必死に口を塞いで耐えるけど、どうしようもない。
もう足がガクガクして立っていられなくて、俺のものが勃ち上がって来るのが解る。勃起しちゃいけないと思っても、後ろを弄り回されるともうどうしようもなくて。
「もっ、ひぐっ、ぃ、ぃうぅっ、いっ、あ、ぁああ……――!!」
もう、耐え切れない。
そう思って体を緊張させると――――
「はいおあずけー」
俺がイクのを見計らったかのように、ブラックは軽い口調で言うと……俺の中から指を一気に引っこ抜いてしまった。
「い゛ぅう゛ッ!?」
思わず無様な声をだして崩れ落ちるが、ブラックはそんな俺を抱きとめる。
何が起こったのか解らない。解放されたような気がするけど、でも解放されなかった事が辛くて、前が疼いている。思わず手を伸ばしてしまいそうになるくらい、下腹部の奥に感じているものがどくどくと脈打っていた。
「はっ、はぁっ、は……なっ……なん、れ……」
はぁはぁと必死に息を継いで戸惑う俺を、ブラックは軽々と抱え上げて、ぎゅうっと抱き締める。まるでぬいぐるみのように頬ずりされて、俺は無精髭の痛さに顔を歪めた。けど、そんな顔すらブラックは嬉しいらしくて、頬をべろりと舐めて来て。
「ふ、ふふふ、ツカサ君はこう言う所でセックスするの嫌いなんでしょ? それに、まだお尻の穴もきちんと解れてないしねえ……。でも安心して。後でまたじっくりとしてあげるからさ、今は食堂に戻ろ。ね?」
そんな。
無意識にそう思ってしまって、俺は恥ずかしくて泣きそうになる。
だって、今「そんな」って思ったってことは、俺は……俺、は……。
「あぁ……ツカサ君可愛い、可愛いよぉ……早く僕のペニスを挿れてぐちゃぐちゃに犯し尽くしてあげたい……。でも、ツカサ君はいきなりは嫌なんだよね? だからさぁ、数日かけてたっぷりお尻をとろとろにしてあげるから安心して……」
勃ち上がりかけていた俺の物は、このまま放置して治せとブラックは言う。
その口調はブラックらしい呑気な言葉だったけど、でも、その言葉に俺は絶望しか感じられなかった。だって、この状態から治めるなんて、男ならとても大変なことだってブラックも解ってるはずなのに、そんな事言うなんて。
萎える事を思い浮かべておさめようとしたって、隣にブラックが居たら無理だ。
さっきまでえっちな事してた奴と一緒にいるのに、その状態ですぐに興奮を収めるなんて、そんなのできっこない。
「ばか……っ、ブラックの、ばかぁ……っ!」
「っ、あぁ……ツカサ君だめだよぉそんな可愛い声でそんなこと言っちゃ……。この場所でツカサ君のこと犯し尽くしちゃうよ……? 僕とツカサ君の精液でドロドロになってるところ、あのメイドや熊公に見せつけたいの……?」
「ッ、ぅ……うぅうう……」
そんなの絶対やだ。こんな場所でえっちするなんて、変態じゃないか。
野外でするのだってホントは恥ずかしくて、誰も来ないって解らないと出来ないのに、この人の家も同然で人も来ちゃう可能性がある場所でえっちなんて、出来る訳が無い。もう人の気配に怯えながらえっちするのはコリゴリだ。
でも、だからって一度上がった体温は中々下がらなくて。
「ツカサ君が落ち付くまで、僕がずっと抱っこしててあげるね……ふ、ふふふっ、んふふふふ……」
ああもう、どうしようもない。
ブラックの不気味な声を耳元で聞きながら、俺は暫く非常に屈辱的な格好で個室に籠る事しか出来なかったのだった。
→
※遅れちゃった…申し訳ない…(´・ω・`)
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