955 / 1,264
イスタ火山、絶弦を成すは王の牙編
予測可能回避不可能2
しおりを挟む※都合によりブラック視点のみ
◆
白煙に包まれた道を、手探りで歩いて行く。
前方に壁は無いと解っているが故に迷いはないが、しかし歩き辛い。
どうしたものかと思いつつ歩いていると、煙が動く感覚がした。わずかに風が有るようで、周囲の白煙が引っ張られているようだ。出口は近いかも知れない。
ここまでずっと黙ったままで歩き続けていたブラック一行だったが、他の者達も風の動きに気付いたのか、背後から声がした。
「もうすぐ出口でしょうか」
この声は陰険眼鏡だ。
「なんとも面倒な道だな……ツカサは大丈夫だろうか……」
これは傲慢貴族。まるで自分がツカサを一番心配しているとでも言いたげだ。
何様のつもりだと蹴りを入れてやりたかったが、こんな場所で争っても仕方ない。
それだけ元気なら結構だと思い、ブラックは黙って先へと進んだ。と……前方から白煙を仄明るく照らす光が差し込んできた。どうやら出口らしい。
この煙が火山の何かしらによって引き起こされた物なら、【フレイム】で明かりを点けるのは危険だと思って今までやめていたが、やはり明かりが有るとぼんやりでも詳細が解っていい。幸いここには水が無いので反射現象で周囲が見えにくくなる事も無く、警戒をする必要はなかった。
こうなればさっさと出てしまおうと思い、速度を速めて通路から抜けると。
「――――?」
急に、視界が開けた。
「なんだ……? あの通路だけが煙に巻かれていたとでもいうのか?」
「しかし、妙ですね。何故この空間だけ煙が来ていないのでしょう」
背後から二つ分の足音が聞こえてくる。しかしそれに構う事無くブラックは周囲を見回した。どうやらここは幾つかの通路の中継地点らしく、自分が出て来た通路以外にも二三の穴倉が見えた。もしかしたらあのどれかがツカサ達の居る場所に繋がっているかも知れない。
やけに広い半円形の空間だが、中継地点以外に何か使い道が有るのだろうか。
ぱっと見は特に何も見当たらないが……。
「通路がいくつかありますが……別々に調べてみますか?」
「いや、それよりヒルダがまだ来てないぞ。少し待てお前ら」
後ろでごちゃごちゃと言っているが、気にせずブラックは腕を組む。
(うーん、相変わらずニセ手掘りの洞窟みたいだけど……この感じだとツカサ君達が居たマグマの通り道に繋がる通路も有るかも知れないな)
一刻を過ぎても戻らなかった所から考えると、二人はあの場所から続く通路を移動している可能性が高い。イスタ火山の中から出ていなければ、きっとどこかの通路で再会する事が出来るはずだ。
(戻って来れないってことは、戻るのが難しいぐらいの距離を歩いたって事になるし……まあ仮に何かの罠に引っかかったとしても、ツカサ君は大丈夫だろう)
ツカサが死んでしまうと言うならこの火山を崩壊させてでも助けに行くが、彼には超常的な能力が備わっている。平たく言うと、殺しても死なない。
罠にかかった程度であれば、特に問題は無いだろう。
それに、その程度でツカサがへこたれることなどない。彼は意地っ張りで、何事も頑張る性格だ。罠くらいなら、怯えるようになっても最後には乗り越えてしまう。だから、心配ではあったがそう焦る事はしなかった。
まあ罠のあった場所から抜け出せないのであれば、すれ違う事も無いだろう。
なんにせよ、ツカサと会えるのならそれでいい。
とにかくどれか一つ試しに入ってみるか、と思っていると。
「おい中年! 聞いているのか!」
「あ? お前の話なんて聞くわけないだろ」
「この……ッ、お前、雇い主が居なくなったことに少しは気付け!」
雇い主とは誰だろうかと一瞬考えて、女領主の事かと思い至る。
そういえば先程から声がしなかったが、いなくなっていたとは思わなかった。
まいったなあと心無く言うブラックに、傲慢貴族はあからさまに嫌そうな顔をして、侮蔑の目を向けて来る。
「お前……本当に他人の事はどうでも良いんだな……」
「だって居ても居なくても別に困らないし。白煙の中で迷ったって事も無いよな」
「おま……まあいい。最後尾にいた薬師の話では戻る気配はしなかったそうだから、もし居るとすればこっち側だ」
なるほどあの陰険眼鏡はきちんと仕事をしていたらしい。
この貴族もそうだが、律儀な事だ。
などということを敬意も全くなく思いつつ耳をほじくりながら、ブラックは人気のない周囲に目をやった。
「あの女領主は先にココに来たって? じゃあどこかの通路に先に入ったのか」
「それはまだ判らん。だが、いくらモンスターが居ないとは言えこの道の先はどうかも解らんくらい危険だ。一人にさせる訳にはいかん。彼女もそこそこ戦えるが、それでも俺達よりは非力だからな。早く保護しなければ」
「しかし探すって言ったって……」
あの道に入ったかどうかも解らないじゃないか。と、言おうとしたと同時。
どこん、と遠くの方から何かが爆発……いや、衝撃を受けるような音がした。
何事かと思い音がした方へと首をやたっところで、視界の端に何もない岩壁のはずである場所が、水面のように揺らぐのが見えて、硬直する。
音よりもその不可解な現象に反射的に身構えると、そこから――――
厳つい骨格を示す大きなドラゴンのような物の頭が三つ、波紋を描く岩壁から音を立てて這い出てくる。頭の大きさだけでもゆうに大人の男を越えているが、頭の次に出て来た三つの首もかなりの太さが有り、まるで神殿の柱のようだった。
三体ともそれぞれ額に色違いの宝石を頂いている所から、同種だろうということは察しが付くのだが、しかし、三体のモンスター達の体が現れた瞬間、その考えは予想外の方向へと裏切られた。
「三つ首の……ドラゴン、だと……!?」
背後から「信じられない」とでも言いたげな声が聞こえる。
だが、振り返る事は出来ない。岩壁から這い出る三つの首を持つモンスターが赤い鱗を光らせながら、やっとその全貌を現したのだから。
「火山には龍が住むとは言うが……まさか“トライデンス”が出て来るとはね……」
地面に屈強そうな足が押し付けられると同時に、揺れが起こる。
相手がそれほどの重量であると言う事が判るが、それよりも厄介だと思ったのは、三つの首を持つ準竜であるという事だった。
――ツカサのロクショウが“準飛竜”と呼ばれたように、モンスターにおける最終的な到達点を人族の間では「竜」と呼ぶ。
それは、モンスターの中でも最高位と言われるランク8のモンスターのほとんどが龍に似た形をしているからと言われているのだが、そこに至る直前に、ロクショウのように竜に似た姿へ成長する存在が現れる事が有る。
彼らは竜を冠するほど強くはないが、しかしその力は普通の枠には収められない。
なので、それらを便宜上“準竜”と呼ぶのだ。
しかし準竜といえどその力は凄まじい。ランク7でもあれば、一つの国の国土半分ほどを楽々滅ぼせる力を持っているし、能力は間違いなくそこいらのモンスターとは比べ物にならないほど高い。
神に連なる物である龍とは違う存在だが、それでも間違いなく危険で手強い相手だった。しかし何故こんな場所に、唐突に準竜が現れたのか。
(トライデンスは確か魔族の国でしか見られないモンスターのはず……しかもこんなに大きく無かったような……。これじゃまるで本物の竜じゃないか)
ブラックが知っているトライデンスという準竜は、称号の割には体は小さく、それに瘴気の沼でしか生きられない存在のだったはずだ。毒沼が無い場所では生きていけない存在の筈なのに、何故こんな場所で生き生きとしていられるのか。
毒沼は人族の大陸には滅多にないし、トライデンスは水辺の生物だ。このような火山にはいないはずなのだが……やはり、額の宝石が何か関係しているのだろうか。
(赤と青と橙色か……嫌な予感しかしないな……)
どう考えても、それに対応した属性の攻撃を仕掛けて来るとしか思えない。もしくはそれ系の術に対して耐性が有るのかのどちらかだ。
倒せない相手ではないだろうが、倒すには時間が掛かるかも知れない。ツカサの事を思うとこんな相手にかかずらっている暇はないのだが、狙ったように現れたことを考えると、戦わない訳にも行かないだろう。
もしかしたら、あの白煙は罠だったのかも知れない。
どんな意味の罠かは解りかねるが、今それを考えていても仕方がないだろう。
ブラックは剣を抜いて、いつ相手が襲って来ても良いように身構える。
背後の二人も戦う意志を固めたのか、刃を鞘から抜く音と、地面を踏みしめて体勢を整えるかのような音が聞こえた。
「とにかく、あれをどうにかしないと先に進めなさそうですね」
「クッ……何がどうなっている! ツカサもヒルダも消えたなんて……」
「まあでも、グリモア三人ならこのくらいは……」
楽勝だ。
トライデンスを見据えながら、そう言おうとした。と、同時。
「それはどうかな」
トライデンスが出現した方向から、この場に存在しないはずの者の声がした。
「ッ……!?」
この声は、聞き覚えが有る。いや、忘れようと思っても忘れられない。
だが、その男は今この場所にはいないはず。来る事など出来ないはずだ。
しかしトライデンスが出て来た岩壁は揺らぎ、そこからゆっくりと声の主がこちらに姿を見せて来る。その姿は――――確かに、ブラックが知っているものだった。
「お前達三人が束になっても、敵わない。そんな力が存在する」
岩壁を越え、ゆっくりとモンスターの隣に歩いてきた、男。
赤い髪に青い目をしたその男は、ブラック達を見て挑戦的な笑みを見せた。
「レッド……ッ!!」
忘れられるはずが無い。
ツカサを「支配」し、思い通りにしようとした自分よりも見下げ果てたクズ。ブラックの事をいつまでも勘違いで殺そうとして来る、鬱陶しくてな殺す事すら面倒に思うほどの害獣にも劣る存在。肩書と力だけは立派な、一族の最上位の、男。
「レッドって……まさか、あの【紅炎のグリモア】の……!?」
「だが何故ここに……」
背後からの声に頷く事すら出来ず、ブラックは剣を構える。
しかし相手も不敵な笑みで笑いながら、肩を竦めた。
「なるほど、あいつは上手くやったようだな」
アイツとは誰だ。
そうは思えど、相手が答えるはずもない。
ただ一つ分かる事が有るとすれば、最悪な事態になったという事だけだった。
→
11
お気に入りに追加
3,610
あなたにおすすめの小説
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~
咲桜りおな
恋愛
四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。
記憶が戻ったのは五歳の時で、
翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており
その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、
自分が公爵家の令嬢である事、
王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、
何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、
そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると……
どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。
これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく
悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って
翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に
避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。
そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが
腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。
そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。
悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと
最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆
世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。
BL短編
水無月
BL
『笹葉と氷河』
・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。
胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。
『輝夜たち』
・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。
『ケモ耳学園ネコ科クラス』
・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて……
猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。
『夏は終わりだ短編集』
・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。
・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。
・挿絵は自作です。
『その他』
・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。
※不定期更新です。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話
明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。
どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。
生えるなら、生やすしかないじゃない。
クラウス、行きます。
◆ 他サイトにも掲載しています。
縦ロールをやめたら愛されました。
えんどう
恋愛
縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。
「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」
──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故?
これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。
追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる