異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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イスタ火山、絶弦を成すは王の牙編

 要請

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※また遅れました……申し訳ない……_| ̄|○


 
 
 
   ◆



「……なんかツカサ君がどこかで喘いでいるような気がする……」
「何を言ってるんですかこのクズ中年は」
「おい、手間取っていたら眠れんぞ。やるならさっさと始めろ」

 狭い部屋に大の男三人が集まり、それぞれがギリギリまで身を離しあう。
 そんな滑稽こっけいな事をするならば狭い部屋に集まらなければいいと思うのだが、しかし今の自分達にはこうするしか方法が無かった。

(はぁ……やだなぁ……本当はこんな事したくないんだけどなあ……)

 そうは思えど、自分とツカサのため……いや、ツカサのためを想うなら、こういう事も嫌々ながらもせねばなるまい。
 なにせ、この場所には……グリモアが三人も集まってしまっているのだから。

「一応防音は完璧にしていますけど、鍵までは手が回りませんよ」

 緑樹りょくじゅのグリモアである陰険いんけん眼鏡がそう言うのに対し、ブラックはそこまでやらなくても構わないと手をやる。鍵に関しては自分の分野だ。
 それに、ツカサは今頃疲れ果てて眠っているだろうから、部屋には来てくれないに違いない。それを思うと非常に寂しかったが、しかし今回はそれを嘆いていられないのだ。彼が安らかに眠っているのなら、それで良しと思うほかなかった。
 何故なら、今から話す事はツカサには聞かせたくない事だったのだから。

(はー……憂鬱ゆううつだ……。でもやらなきゃ……)

 ブラックは一度息を吐いて気持ちを切り替えると、それぞれ部屋の隅に陣取る二人のグリモアに目をやった。

 ――窓側の壁に凭れかかっているのは、陰険眼鏡ことアドニス・ウィリディス……名前が長い。とにかく、【緑樹りょくじゅのグリモア】である男。
 反対に扉側の壁に立っているのは、ブラックが宿すグリモアと相克を成す、天敵とも言える【黄陽おうようのグリモア】である、国家の飼い犬ラスター・オレオールだ。

 二人ともブラックにとっては非常にいけ好かない相手ではあったが、今後のことを考えたら向かい合わない訳にはいかない。
 帰れと言いたくなる本心をぐっと堪えて、ブラックは二人のちょうど中間に据えた椅子に座ったまま、口を開いた。

「で、集まって貰ったのは……お前らも解ってると思うけど、グリモアについてだ」
「まあ、貴方が私達を呼ぶ理由はそれぐらいしかありませんからね」
「フン……」

 だいたい理解して貰えているのなら、話は早い。
 ブラックは軽く頷くと話を続けた。

「本当はお前らとこうして話すのなんて物凄く嫌だけど、それ以上にツカサ君のことを守りたいからな……」
「……守る? 気を受け渡す際になにかあるんですか」
「それもあるけど……僕が話したいのは、ツカサ君が……特殊な体質だって事だ」

 少し沈んだ声に、傲慢ごうまん貴族がぴくりと反応する。
 そうだ、この男は真実を知るより先にこの事を予測していた。全ての気を見る事が出来る特殊能力によって、ツカサが自分達によって殺される事を危惧していたのだ。
 今となってはご明察と褒めてやりたいが、残念ながらそう明るくはなれない。

(よくよく考えたら、誰もがそう言う予感はあったんだろうな……)

 ツカサに力を貰い、その膨大で純粋な曜気に驚き、それらがあんな小さな少年から渡された事を実感すれば、不安に思うのも無理はない。
 彼が強力な術を放つたびに失神する事を知っているのなら、尚更なおさら「曜気を相手に渡す事は、ツカサにとっては体に悪い事なのでは」と思うだろう。
 そう思い、無意識に不安に思っていたから、ブラックの要請に素直に乗ったのだ。

(まあ、バカじゃないんだからそのくらい考えるか……。だって、そもそもが変なんだし。普通は曜術を使った程度じゃ倒れないし、ツカサ君の体力からすると、あんな巨大な術なんて使えるはずが無いんだから)

 だが、ブラックが今から話そうとすることは、彼らが考える以上に酷い事実だ。
 世界協定の裁定員の前では詳しい部分まで言わなかったが、この場に居る男達には話しておかねばならない。
 ツカサの素晴らしい……いや、呪われた能力と、その力を征する自分達の事を。

「実は、黒曜の使者とグリモアはな…………」

 ――そう切り出して、ブラックは語る。

 ツカサはどれほど酷い怪我をしようが再生し、永遠に死ぬことが出来ないと言う事と、それを自分達グリモアだけが止められること。
 そして……グリモアが、ツカサを貪りつくして殺す事を目的として作り変えられた存在であり……あの『支配』の能力は、彼を奴隷として食らいつくし、自分達を破滅させるために神が仕込んだ罠であったと言うことも、すべて。
 プレイン共和国で起こった事も、知りうる限りを話して聞かせた。

(話したくないけど、仕方ない。いずれは知れる事だし……なにより、今はその事を知ってツカサ君の周囲を警戒してくれるが欲しかったからな……)

 ……そう。ブラックは、二人を信頼して真実を語ったのではない。
 いや、この事を語ると言う事はある程度信頼しているのかも知れないが、それよりも、ブラックはただ「ツカサを外敵から守るコマ」が欲しくて、この二人の邪魔者を利用しようと考えたのだ。

(……だって、嫌な予感がするんだ。黒籠石こくろうせきがこのライクネス王国に密輸されていた件にも何かを感じるけど、それよりも……トルベールに聞いたイスタ火山から行けると言う【空白の国】の遺跡が、どうにもプレインで見た【エンテレケイア】なんかの遺跡と似ているような気がしてならない。……だとしたら、あのクズどもがいるかもしれないからな)

 不可解な遺跡の形状に、いやらしい罠が仕掛けられた通り道。
 明らかに距離感がおかしい場所と繋がっている出口も、やはりプレインで見たあの不可解な遺跡群を連想させる。何より……あの“キュウマ”という先代の黒曜の使者が最後に使った“どこだかドア”というような変な名前の曜具は、まるきり今回の遺跡に存在する謎の扉のように思えたのだ。

 黒曜石に、異質な遺跡。
 どちらもギアルギンとレッドに繋がりが有る。一度は黒籠石を集めようとしていた男ならば、再び集めようとするかも知れない。
 だとしたら鉢合わせする危険もあって、非常に危険だった。

(僕がツカサ君を守れないとは思わないけど……でも、向こう側には、何故か黒曜の使者の事を知っている男がいるし……なにより、僕達と同様に『支配』を知っている、あのクズがいる……。万が一を考えたら、先に教えておいたほうが良い)

 考えすぎかもしれないが、嫌な予感がする以上放っては置けない。
 そもそも、あの男達がこのままツカサを放っておくはずが無いのだ。あれほどまでに【機械】というおぞましい装置を完成させる事に心血を注いでいたのだから、恐らくまたツカサを奪取するために襲って来るだろう。
 相手がどうやって現れるか分からない以上、その「嫌な予感」を気のせいだと一蹴する事などブラックには出来なかった。

 ……だからこそ、教えたのだ。彼を守るために。
 本当は教えたくない、自分とツカサ二人だけの秘密にしたかった事を。

 自分だけがツカサを殺せるという事にしておきたかった、とっておきの秘密を。

(まあ……こいつらにツカサ君を殺せる度胸が無いのは解り切ってるし……何より、コイツらが殺したいと思うのは僕の方だろうしな。ツカサ君を奪われる心配は無い。それに、攻撃力は僕より遥かに劣る【緑樹】と、僕のことを知らない【黄陽】だったら、二人纏めても始末できる。……問題は、グリモアの中でも最強の威力を持つ【紅炎こうえん】だけだからな……)

 【紅炎の書】は象徴を【嫉妬】とし、グリモアの中でも凶悪な程の力を持つ。
 その力はからには弱いが、しかし紅炎のグリモアは感情が高ぶれば高ぶるほど力を増すため、時に搦め手など通用しないほどに強くなってしまうのだ。

 純粋な力による暴力の洪水の前では、何も通用しない。
 だからこそ、そうなる前に、コマが欲しかったのだ。
 ツカサをあの二人に奪われない為の、保険としてのコマが。

(…………で、話してはみたけど……やっぱり最初は驚くよなぁ、こんな話)

 当然ながら、目の前の二人はブラックの話に驚いていた。
 特に傲慢貴族は予想していたよりも遥かに酷い真実に衝撃を受けたようで、青ざめ吐き気を抑えるように口を手で覆っている。
 陰険眼鏡も口には出さない物の、普段では考えられないほどに目を見開いていた。

「そんな……っ、そんなバカな事が有ってたまるか!! 俺達がツカサを殺すための存在だと!? しかもツカサが俺達の奴隷とはどういうことだ……! ふざけるなっ、神は……神はなにを考えておられるのだ!!」

 いきどおりながら、傲慢貴族は思いきり壁を叩く。
 その様子を見ながら、陰険眼鏡は忙しなく目を動かしていた。

「…………し、かし……これでようやく、納得がいきましたよ。我々が、ツカサ君……いや、黒曜の使者に対抗できるという報告を聞いた時から、何故そのような不可解な関係になるのかと不思議でしたが……なるほど、元々私達は黒曜の使者のしもべで、密接な関係にあったとすれば、そのような事になってもおかしくはない。ですが……まさか、彼が不死の存在で、それを我々が唯一殺せる、なんて」

 いつもよりも、言葉の区切りが多い。
 冷静そうな顔をしているが、陰険眼鏡も動揺しているようだった。

(……そうか。普通はそういう反応なのか)

 今更ながらに「自分だけがツカサを殺せる」という事実に歓喜しまくっていた自分が異常だったのだなと自覚するが、別にそれを悔やもうとは思わない。
 ただ、そう言う物かと思うだけだった。

(いまさらマトモになろうなんて思わないけど、でも、僕もそうやって驚いた方が、変にこじれずに済んだのかもなあ)

 しかしそうなると、ツカサも「抱いて」と言いに来てくれなかっただろうが。
 まったくこれだけは悩ましい問題だ、と腕を組んで大いに悩むブラックを余所に、陰険眼鏡は落ち着こうとしているのか眼鏡を直しながら、こちらに問いかけて来た。

「しかし……意外でした……。そんな事、貴方なら絶対に明かさないとばかり」

 さもありなん。ブラックも本当はそのつもりだったのだから。
 けれど、それを悟られていたと言うのもしゃくだったので、ブラックは不機嫌な風を装って目を細めながら眉を寄せた。

「そんな場合じゃない事はお前らも解ってるだろ。それともなんだ、ツカサ君を酷い目に遭わせるような奴らに奪われてもいいってのか?」

 そう言うと、意外な事に……今まで動揺していた二人が、しっかりと立つ。
 ブラックの言葉に意気を取り戻したのか、鋭い目でこちらを見つめ返していた。

(…………やっぱ邪魔だなぁ、こいつら……)

 そうは思うが、致し方ない。

「おい、下等中年……お前は『支配』なんて使ってないだろうな」

 怒りを含んでいる声に、ブラックはぴくりと顔を動かして、不機嫌に返す。

「バカじゃないの。なんで僕がツカサ君に使わなきゃいけないのさ、あんな胸糞悪い術……やれって言われても願い下げだよ」
「そういう所はまともだったんですねえ、貴方も。……まあ、いいでしょう。つまり貴方は、そのような『胸糞悪い術』から、彼を守りたくて……私達にこの事を明かしたのでしょう? そして、それを知らせることで……別の脅威を退けようとした」
「話が早いね」

 陰険眼鏡は殺せと言うのなら喜んで殺してやりたいほどむかつく相手だが、しかし相手の頭の回転の速さは今はありがたい。
 ブラックの言わんとする所を理解してくれた相手に満足しながら、深く頷いた。

「言っておくけど、ツカサ君を【支配】する術は教えないし、それを自分で気付いてやったとしたら……僕はお前達の事を殺すからね」
「愚か者が……ッ、そんな事、俺がするわけがないだろうが!!」
「こちらも願い下げですね。ツカサ君を貴方から引き剥がしたい気持ちは有りますが、おこなっても、ツカサ君は私を見てくれそうにはありませんから」

 熱血漢は面倒臭いだけだが、どうやらこの陰険眼鏡は少し話が分かるらしい。
 恐らく、双方ひねくれ者で孤独について理解しているから、思考にも少しだけ似る所があるのだろう。普段なら嫌がる所だが、今は同じ見解を有する相手がいた事に、不思議と安堵あんどを覚えずにはいられなかった。
 なんにせよ、この二人が【支配】に興味が無かった事は僥倖ぎょうこうだ。

「それを聞いて安心したよ。殺す奴が減ったもの。……とにかく、ツカサ君はいまだに危険な状態だ。イスタ火山には強いモンスターも多く出ると聞いている。……戦闘中に何者かにツカサ君を奪われたらことだ。物凄く癪だけど……今回だけは、お前達と協力しようと思っている」

 そう言うと、目の前の二人組は信じられない物でも見たかのように目を丸くして、こちらを凝視して来た。
 なんだ。なんだというのだ。

「…………お前が俺達に『協力』を申し出て来るなんて……」
「……やですねぇ。明日雪でも降ったらどうしてくれるんですか。薬を作る薬師の身にもなってくださいよ。風邪の邪気を蹴散らすのも大変なんですよ」
「だーっ!! お前ら言いたい放題言いやがってえええええ!! もういい帰れ帰れ二度と来るんじゃねええええ」
「呼んでおいてこれですよ」
「はー……やっぱりいつものクズか……」

 お前らにだけはクズ呼ばわりされたくない、と剣を取ったブラックに、二人は溜息を吐いて「やれやれ」と首を振りながらドアの方へ避難した。

「とにかく……事の重大さは解りました。私もツカサ君をこれまで以上に守ります。彼と同じ後衛なので、周囲の警戒は任せて下さい」
「……俺も……気を配る。もし“敵”が来たら、そちらは引き受けよう。くやしいが、今のところ……ツカサが全幅の信頼を寄せているのはお前だからな……」
「え……」

 思っても見ない事を言われて、今度はこちらが目を丸くする。
 だが、そんなブラックに構わず、二人はさっさと部屋を出て行ってしまった。
 聞くだけ聞いて退散とはまったくいけ好かない奴らだったが――――

「……あいつらもそれだけ、ツカサ君を大事に思ってるって事なのか……」

 いけ好かない事実だが……あのグリモアどもは、ツカサの事を一心に見つめ、誓いまで立てている。命を賭けて守るとまで言い切ったのだ。
 そこまでツカサに惚れ込んでいるからこそ、嫌々ながらもブラックがツカサの恋人であることを認め、あんな風に譲歩したのだろう。

 ツカサを、自分の手の届かない所に逃したくなかったから。

「…………はぁ……だから言いたくなかったんだよなぁ……」

 言わなければいけない事は解っていたが、やはり言わなければよかったと思わずにはいられない。何故なら、明日以降あの二人はより一層ツカサに対して過保護になるだろう事が解っているからだ。

 そうなると、協力を頼んだ手前自分も強く怒れなくなる。

 だが、今後の事を考えれば他のグリモアの協力は必須だった。一応はパーティーとしての体裁を整えておく必要があったのだ。しかし、今となっては後悔しかない。
 今はツカサが【支配】されないかという心配よりも……あの二人が近付いて来る事に対して、ツカサが何か変な事にならないかどうかの方が心配だった。











 
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