異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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イスタ火山、絶弦を成すは王の牙編

4.移動時間は色々と大変

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※すみません思ったより時間が掛かってしまいました…(;´Д`)





 
 
 かつて、ここまで気まずいパーティー編成が有っただろうか。

 俺とブラックとクロウ……は、まあ、数ヶ月くらい一緒に旅をして来たので、気心が知れているし、二人もスケベ同士気が合うようなのでそこは良い。

 だけど、後の二人……アドニスやラスターはそうじゃない。
 ブラックからすると二人はいけ好かないイケメンであり、二人からしてもブラックは不潔な中年ということで、大いに仲が悪かった。
 何だかよく分からないけど、三人ともウマが合わないらしい。

 ……まあ、この世界における魔術師――曜術師は、基本的に非常に自己中心的で、不思議なことに属性ごとにが違うらしくって、そのせいで曜術師同士がつるむ事は滅多にないとも言われているからな。
 それを考えると、日・月・木と属性の違う曜術師である三人がいがみ合うのも仕方がない事なのかも知れない。

 そういえば、ギルドの討伐依頼に参加したことが有ったけど、そこでみた冒険者のグループでも、9割が曜術師は一人しか入れてなかったな。
 結構色々な場所で「曜術師同士ではパーティーを組まない」と言われたし、それを考えると仲が悪いというのはマジな話なんだろう。だから、三人とも仲が悪い……という事も言える訳なんだけど、俺達の場合はそれに輪をかけて色々と問題が……。

「おい不潔中年、ツカサにベタベタするな!」
「はぁ? 何命令してんのふざけんなよクソ貴族。僕はツカサ君と恋人だから、遠慮なくべたべたして良いんだよーだ。ねーツカサ君っ」
「ツカサ……オレもベタベタしたいぞ……」
「まったくうるさいですねえ……」

 ラスター頼むからブラックに突っかからないで。ブラックも煽らないで。クロウは少し待ってていま処理しきれないからね、それとアドニスはお口チャックして。
 ああもう対応出来ん。なんでこうなるのかな!

 みんな大人だからさすがに一日くらいは黙っていてくれるだろうと思っていたのに、馬車に乗ってから数十分と経たずにこの状態になるなんて誰が予想しただろう。
 いや、まあ、曜術師の習性以前に四人があんまり仲が良くないのは解ってたけど、でもさ、大人だったら馬車の中でくらいは黙ってくれてるって思うだろ?

 なのにどうしてこんな……。
 いや、まあ……ラスターは俺の事を憎からず思っているから、ブラックに敵対心を持っているってのは解ってるし、アドニスもひねくれ屋だから、人と仲良くしようと思っても素直な事が言えないってのは解ってるけどさ。
 でも、グリモア三人がそろいもそろって自己中ってのはさすがに勘弁して下さいよ。

 この中で唯一治まってくれそうなのがクロウしかいないじゃんか。
 もうクロウに泣き付いて助けを求めたかったけど、しかしそんな事をすれば今度はクロウに火の粉が降りかかるのでどうしようもない。
 なので俺は、右隣で俺を抱くブラックの腕に抱かれているしかないのだが……ああ馬車の中がうるさい。目の前に座っているラスターがそれを助長している。

 このまま何時間座っていればいいのだろうか……。

「もう頼むから喧嘩はやめてくれよぉ……」
「だってこのクソ貴族が突っかかって来るんだもん」
「俺とてこんな恥知らずと喧嘩などしたくないが、俺の目の前でこれ見よがしにお前を穢そうとするから怒らずにはいられんのだ」
「はぁ?」
「やるか」
「あーもー! 俺がいるから喧嘩になるってんなら、御者台に行けばいいんだろっ! 外に出るから離せよっ」

 そう言うと、ブラックとラスターの動きがピタリと止まった。

「い、いやそういう訳ではなくてだな、ツカサ」
「やだやだツカサ君離れちゃやだー! せっかく気兼ねなくイチャイチャ出来るようになったのにー!」
「そう思うんなら頼むから大人しくしてて……」

 あとブラック、お前本当に台詞だけ聞くと中年じゃないな。
 焦るくらいならお願いだからちゃんとして下さい……。
 
「はあ。やっと大人しくなりましたね。もう少しで眠り薬をばらまく所でしたよ」
「おい怖えぇなやめてくれよ」
「おや、ツカサ君もぐっすり眠れますし、いいことだらけでは? 中継地点の街は、どうやらロクな宿が無いようですのでねえ」

 あ、そうか。
 俺達は今馬車でパーティミル領に向かってるから、途中で町や村に立ち寄って宿泊しなきゃいけないんだよな。馬車の馬を休める為にも。

「えっと……ディオメデの馬車だと一週間まではいかないんだよな?」

 ラスターに問いかけると、相手は頷いた。

「ディオメデなら四日も有れば到着するだろう。ヒポカムの馬車なら、一週間で到着すれば早い方という所だが、争馬種そうばしゅはやはり早いからな」
「だよな。でもやっぱ、ディオメデでも四日はかかっちゃうのか……」

 ヒルダさんが治めるパーティミル領は、アコールとの国境に近い場所にある。辺境伯とまではいかないが、それでも王都と結ぶとかなり遠い距離だ。
 ディオメデで四日掛かるとなれば、かなりの距離と言えるだろう。

 しかし、そんな場所がライクネス国内で大人気となってるんだから、それを考えるとヒルダさん達の努力ってのは凄いものが有るよな。
 でも、それなのにヒルダさんはたった一人になってしまった訳で……それを想うと、同情しないでくれと言われても胸が痛くなる。もし自分がそんな事になったら、あんな風に気丈に居られるだろうかと思わずにはいられなくなるんだ。

 きっと、たくさん辛い事に耐えて今も頑張っているんだろう。
 それを思うと……やっぱり、彼女には調査の内容が言えそうになかった。

 正直に言ったほうが良いんじゃないかとも考えたけど、人には知らない方が良いと言うことも有る。ゼターが牢に入れられてまだ間もないのに、あいつがリタリアさんを苦しめる為に使っていた石の話なんて出来ないよ。
 自分を散々苦しめた黒籠石が領地内にあるかも、だなんてさ……。

 嘘を吐くのはちょっと気が退けたけど、王様から書簡も貰ったし、もう出発しちゃったんだから仕方がない。
 もう引き返せないし、時間も無いしな……。

 ああしかし、もう少し考える時間が有ったらなあ。
 さすがにこの国でロクショウに乗る訳にはいかないし、アドニスも「パーティミル領には訪れた事が無いので移動できない」と言っていたから、馬車で移動しなければ行けなかったからな、すぐ出て来てしまったんだ。
 これ以上速い移動手段はないし、事は一刻を争う事態だったから仕方がない。

「ツカサ、顔色が優れないが」

 この中でも冷静な方のクロウが、俺を見て心配してくれる。
 申し訳なくて、俺は慌てて笑いながら手を振った。

「あ、いやいや大丈夫。ちょっと喧嘩の仲裁に疲れただけだから」
「そうか? 馬車の中の空気が悪いなら、オレが獣化して乗せても良いんだぞ」
「あ、それ楽そう……でも隣のオッサンがすごい睨んでるから遠慮しとくよ……」

 何も言わずに人を殺しそうな目で見るの止めて下さいブラックさん。
 黙ってくれたのは良いけど、代わりに何か余計怖くなったぞ。

「ハァ……これでは先が思いやられますねえ」

 アドニスの呆れたような言葉に、俺は心底頷いてしまった。



   ◆



 空が橙色だいだいいろに染まり始めた頃、馬車はやっと一つ目の街に到着した。

 もうだいぶ日も落ちて街の全景は解らなくなっており、この分では街には入れないのではなかろうかと心配したが、世に名高い王国騎士団長サマであるラスターが門番にかけあってどうにか街に入る事が出来た。

 こういう時に頼れるのは地位のある奴だよなあ。俺も【庇護の腕輪】をもってるけど、アレだと効果が有りすぎちゃって逆に困る事になるだろうし、やっぱ国中に顔や身分が証明されている人間の方が確実だ。

 ブラックはラスターの活躍に不満そうだったが、街にすんなり入れるのは良しと思ったのか、今回は特に突っかかる事も無かった。
 まあ、一日中馬車で揺られてたんだから、そりゃ早く休みたいよな。
 俺も今日は夕食を取るよりも早く眠りたい。

 門番の人に案内されて宿に向かった俺達は、とりあえず面倒事にならないようにと四人それぞれに部屋を取って、いったん休憩する事にした。
 ここで「二人一部屋にしろ」とブラックが言わなかったのは意外だが……ブラックも狭い場所に詰め込まれていてさすがに疲れたんだろうな。俺もちょうど一人で寝たかったので、ありがたいと思いつつ部屋に入った。

「うーん、めっちゃ良く見かける宿屋だ」

 ビジネスホテル並みの狭さに、質素なベッドと古めかしいテーブルセットが置かれているだけの狭い部屋。四人横並びで部屋を取っているので、多少騒いでも他の宿泊客に迷惑は掛からないと思うが、しかし壁の薄さが心配だな。

 出来るだけ静かに眠ろうと思い、俺は装備やバッグと外してベッドに倒れ込んだ。

「うぐっ」

 途端に、変な柔らかさでマットレスが沈む。この感じは普通のベッドではないぞ。これは恐らくわらだ。藁が詰まっているだけのベッドなんて久しぶりだな。
 この感触も嫌いじゃないけど、慣れるまでに時間が掛かりそう。

「ううむ……やっぱ贅沢ぜいたくばっかりしてちゃだめだな……」

 世界協定本部であるカスタリアのベッドは、俺の世界の物と遜色そんしょくがないほどの見事なベッドだったからな……恐らくはアレがこの世界では最高基準なのだろう。
 だとしたら、そんな物に慣れてしまうとまずい。

 俺はモノづくり方面のチートは持っていないので、自分用のベッドなど造れない。それにアイテムバッグのような物を持っていると言っても、あれは冷蔵冷凍用だ。
 そんなモンにベッドを入れていたら凍っちまう。

 だから、冒険者を続けるんなら、こっちの質素な方のベッドに慣れておかなければならないのだ。チート持ちとは言っても、やれることが少ないとこんなもんだよ。
 はぁ……せめて冷蔵冷凍ナシのアイテムボックスは欲しいよなぁ。スクナビナッツも旅の道具とかでもう満杯だし、裏ワザ収納も限界があるだろうしなあ。
 なんて、色々と考えながら寝てみようとするのだが。

「ううむ……」

 しばらくもそもそと動いたり寝返りを打ったりしているんだけど、中々慣れない。
 その内に尿意を催してしまい、俺は渋々ベッドを出た。

「まあずっと馬車の中で座ってたからなあ……仕方ない……」

 素泊まりで泊まろうと言う話だったので夕食は今回はないが、やっぱり水分くらいは取っておいたほうが良いかなあ。
 トイレに行くついでに宿の人に水差しを貰って来よう。

 そんな事を思いつつ部屋を出て、宿の一階に向かう。
 この宿もスタンダードな宿の例にもれず一階は酒場になっており、宿泊客はここで食事をとる事になっていた。

 宿の客は頼めば追加料金で部屋にご飯を持って来て貰えるんだけど、俺達のように素泊まりを選んだ時は、ここまで来なければならない。まあ、別に手間じゃないからほとんどの宿泊客はそうしてるみたいだけど。

 でも、今日は地元の客も宿泊客も少ないみたいで、席にはまばらに人がいるだけだった。まあ、シーズンオフとかそういう時期はこういう事も有るよな。
 俺としてはトイレに行くのをじろじろ見られなくて済むから良いけど。

 そんな事を思いながら酒場を突っ切ると外に出て、宿の裏にある厠へと向かう。
 だいたいのシンプルな宿屋は、トイレが外にある。屋内にあるのは大体が下水道の設備とかが整っている場所で、片田舎のような場所ではこれが普通だ。
 こういう外便所は婆ちゃんの田舎にある家にも有ったな。そこには何度も遊びに行ってたし、その時によくトイレを使わせて貰っていたので、俺的には抵抗はない。
 こういう時に田舎での生活は役立つな!

 早く用を済ませて戻ろうと奥まった場所にある厠に近付くと、丁度扉が開いた。

「あれっ」
「ン? おお、なんだ。ツカサか」

 厠から出て来たのは、偶然にもクロウだった。

「クロウも寝る前にしょんべん?」
「ああ、ツカサもか」

 と、クロウが言った後。
 すぐに、ぐぅという大きな音がクロウの腹から聞こえた。

「あ……腹減ったの?」

 思わず見上げると、クロウは耳を忙しなく動かしながら、視線を泳がせた。

「ム、その……オレ一人だけ喰うというのも悪いと思って……」
「なんだ、そんなの言ってくれれば良かったのに……」

 そっか、そうだよな。
 クロウは人一倍ご飯を食べるから、そりゃ腹が減っても当然だ。
 部屋を取る前にクロウにも食べないで大丈夫かって聞いておけばよかったな。

「ごめんなクロウ、お前のこと考えないで……」
「いや、良い。一人でメシを食っても味気なくてつまらんし、そんな状態では料理にも失礼だからな。それならツカサと一緒に断食した方がマシだからな」
「クロウ……」

 なんて健気な……いや、そんな事させちゃうなんて駄目だよな。
 ただでさえ周囲でギャアギャアと騒ぎまくってうるさいのに、クロウはその中でも我慢強く大人しくしてくれているんだ。それなのに、これ以上我慢させてはいけない。
 何か……何か食べさせてあげられるといいんだが……。

「あっ、そうだ! クロウ、いいものがあるぞ!」
「ム?」
「ちょっと待ってて、済ませたらお前の部屋に行こう」

 そうそう、色々な事件があってすっかり忘れていたけど、俺には頼もしい助っ人が増えたじゃないか。あの子に頼めばきっとクロウが喜んでくれるぞ。
 首を傾げながらもとりあえず頷いてくれるクロウに、俺はにっこりと笑うと、すぐさま厠に入って用を済ませた。

 よしよし、手を洗ったらまずは部屋に戻って、それからクロウの部屋に行こう。











※次は久しぶりのクロウ回
 
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