873 / 1,264
世界協定カスタリア、世界の果てと儚き願い編
26.一体どこまでが卑屈なのか
しおりを挟む※また遅れて申し訳ない……_| ̄|○
明日は体調良くなってると思うので、明日は定時に更新します…!
◆
「……ええと要するに……一発ヤれってことか?」
訳解らん、と言った様子のロサードがぽつりと呟く。
アドニスとクロウも「解せぬ」と言わんばかりの顔でブラックを見つめているが、ブラックも凄い仏頂面で大人三人を睨み付けていて、それはこっちが言いたいとでも言いたげな様子だ。
でも、俺はそれにツッコミを入れる事すら出来ない。
今の話を聞いた事で動揺しているのか、ブラックの隣に居ても横顔を盗み見ることしか出来なくて、部屋の中は何だか変な雰囲気でいっぱいになってしまっていた。
だってまさか、こんな話になるなんて思わなかったから……。
……ラセットとクロッコさんの話を聞いて部屋に帰って少ししてから、ブラックがこの表情のままで帰って来たので、まずはコイツの話を聞こうとテーブルに集まったのは良いのだが……ぶすくれたブラックが語り出したのは、今しがたロサードが発した台詞に繋がるとんでもない話だった。
曰く、お姫様が“シアンさんの潔白を証明する情報”を寄越す代わりに、ブラックとセックスしたいとのたまったとかなんとか。
………………は?
ちょっとまって。俺達に都合のいいエロファンタジー過ぎるんですが?
情報が欲しいならベッドでお姉さんとにゃんにゃんしなさいだと。そんなの、そんなのどう考えてもご褒美にしかならないだろぉおおおが!!
なんだそのちょっとえっちな異世界ラノベみたいな展開!
何でお前だけそうなるんだよっ、何でお前にそういうラッキースケベが来るんだよおおおおおおおおおお!!
チクショウてめえ俺と言うものがありながらそんなホイホイ美女に飛びこっ……ま、待て、いやまて。俺はそう言う事を言ってるんじゃない。
ああもうとにかくそんな事を言ってる場合じゃないんだよ。とにかく一大事だ。
でも……まさか、エメロードさんがそんな直球な方法で誘いに来るなんて……。
「お前、まさか乗る気じゃないだろうな」
なんだか怒った様子のクロウが、グルグルと唸りながらブラックを睨む。
だけどブラックも負けずに不機嫌な声で言いかえした。
「は? なに睨んでんだこの駄熊」
思いっきりメンチを切るブラックに、慌ててロサードが割って入る。
「ま、まあまあ! その、それで、ブラックの旦那はどうすんです? これに乗れば水麗候の潔白が証明されるかもしれないんでしょ? 聖女様とベッドで一発なんて、そりゃご褒美ってもんですけど……」
と、最後に言いよどんで、心配そうな顔で俺を見た。
……なんか思いっきり気を使われてる気がする……。
「そうだぞ。お前はツカサという番がいるというのに女と寝るのか」
「なんで寝る前提なんすかクロウの旦那。いやでもこの場合、相手が誘って来るって事はそれなりの事が有っての行動だろうし、これに乗らなけりゃまたややこしい事になりそうな気もするんでねえ……」
「やはり寝るのか。不潔な」
「やべっ、いや、そうでなくて……」
あまりの事態にロサードも口が滑りまくってるな。
俺の事心配してるってのに、なんでそうアンタも寝る方向に持ってくんだよ。
っていうか、何でこんな気を使われてるんだ俺は。
……そりゃ、俺はブラックの恋人……だし……こういうのはフケツって言われちゃうんだろうけど、でもそれなら俺だってクロウと結構アレな事してるし、ブラックのことを怒らせたりしてるし……。
だったら、そもそも俺にはブラックが誘われたって何も言う権利はないんじゃないのかな。俺も何だかよく分からない内に奇特な奴から誘われたりしてたし、そんな事になるたびに「俺が悪いんじゃない」ってブラックに反論してたわけだし。
それに、ブラックには誘われるだけの理由がある。
エメロードさんとの駆け引きは、シアンさんを助けたい俺達にとっては重要な事だ。俺が「なんかモヤモヤするから嫌だ」なんてダダをこねたら、それはただのワガママじゃないか。ブラックだって一生懸命エメロードさんと対峙してるのに。
だったら、ブラックが嫌じゃないのなら……俺は許すべき、なんだよな。きっと。
俺の気持ちなんか関係ない。ブラックがどうしたいかが重要なんだ。
もし嫌じゃ無かったら……俺には、止める権利なんてない。
だって、そもそもの話ブラックは昔は色んな奴をとっかえひっかえしてたんだし、俺一人だけじゃ足りないくらいの絶倫なんだし、もしかしたら俺以外の奴ともヤりたいのを今まで抑えてたりしたのかも知れないわけで……。
「…………」
「で、どうするんです? こちらとしては交尾して貰って情報を持って来て貰った方が楽なんですけどねえ」
「おっ、おまえなあ!」
アドニスの呆れたような言葉に、ロサードがツッコミを入れている。
だけど、何だかみんなの顔を見る気が起きなくて、俺は軽く頭を垂れてしまった。
「だってそうでしょう。処女と童貞ならまだしも、二人とももう何度も交尾しているんでしょう? ならやり方も判るでしょうし、娼姫と毎晩交尾する訳でも無いのですから、さっさと済ませてしまったらどうです」
「おいこらアドニスッ!」
「何ですかロサード。真っ当な案でしょう? たった一発で全てが解決するのなら、こうして悩むより、この不潔中年に聖母とやらを抱いて貰えばいいじゃないですか。私もヒマではないんですよ? さっさと解決して貰わなければ困るんですよねえ」
そうか。そうだったよな。
アドニスもロサードも、自分がやるべき事が沢山あるのに、俺達のためにここまで付いて来てくれたんだ。それなのに俺は自分の事ばっかり考えて……。
まずは、ブラックの気持ちやアドニス達の事を、一番に考えなきゃいけなかったんだ。それに、そもそもの話シアンさんだって早く助けなきゃいけないじゃないか。
だとしたら、俺は寧ろブラックを焚き付けて送り出さなきゃ行けないのかな。
でも……ブラックは、どうなんだろう。
ブラックはそんな事、したいのかな。
「…………ブラック」
恐る恐る隣の相手に問いかけると、ブラックは俯きがちになっていた俺の顔をぐっと覗き込んできた。その表情は、やっぱりまだ不機嫌だ。
だけど、顔からだけじゃ気持ちはよく分からない。
……こんな時ばっかり黙ってたんじゃ、男じゃないよな。
シアンさんの為を思うなら、ちゃんと話さなきゃ行けないんだ。
ブラックが……どうこたえるとしても。
「……ブラックは、どうしたいんだ? あの人と……その……したい、の?」
だめだ、顔が見れない。
なんだか胸が嫌な方向にドキドキして苦しくて、頭までそっぽを向いてしまう。
こんな態度じゃ駄目だって解ってるのに、だけど、どうしてもいつもみたいに真っ直ぐブラックの顔を見る事が出来なかった。
そんな俺に、ブラックは不機嫌な声で答えた。
「ツカサ君はどうなのさ。僕が他の奴とベッドに入るのが許せるの?」
「え…………」
なに、それ。
そんな風に返されるなんて思わなかった。
だって、俺が聞いたのはブラックの気持ちで、俺の気持ちなんかじゃないのに。
どうしてそんな事を言うんだろう。俺の気持ちなんて関係ないじゃないか。これは、ブラックが許容できるかどうかって話で、俺の事なんか……。
「ツカサ君はどう思うの!」
「あっ」
逃れようとしたのに、ブラックが俺の肩を掴んで無理矢理に自分の方へ向かせる。咄嗟に顔を背けようとしたら、今度は顎を捕えられて引き寄せられてしまった。
俺の視線の先には、相変わらず不機嫌な顔のブラックが居て。
思わず目を泳がせたけど、ブラックはそんな俺に眉間の皺を深くした。
「ツカサ君は、僕が他の奴と寝るのをどう思うの? 答えてよ」
そう、言われたって。
だってこれは俺の意思なんて関係ないじゃないか。
ブラックが嫌かどうかって問題だろ。俺が嫌だって言っても解決しないし、そんなワガママをグダグダ言ってる場合じゃないんだ。俺じゃない。俺の気持ちなんて関係ない。だってこの事に俺達のことは関係ないじゃないか。
ブラック自身がどう思うかが問題で、だから、俺は。俺は…………
「……ブラック、が……」
「ん?」
「…………ブラック、が……やりたいと、思うなら……俺は、いいと……思う……」
「ツカサ……」
クロウの声が聞こえる。
もしかして呆れてたのかな。嫌だ。そんな顔見たくない。
だって違うじゃん。俺の気持ちなんて関係ないだろ。
恋人って、そんな風に縛ってたらウザいって思われちゃうんだろ。
そんな風に思われたら、嫌だし……だから……。
「俺の事より、ブラックがどうしたいかだと、思うから……」
そうだよな。
それで良いんだよな?
言い切って、恐る恐るブラックを見ると、相手は――――
見た事も無いような冷えた表情をして、俺を見つめていた。
「え……」
俺の顎を捕えていた手が離れて、目の前でブラックが椅子から立ち上がる。
だけど顔が見れなくてそのまま固まっていると、ブラックは低い声を漏らした。
「ヤればいいんだろ。ヤれば。……良いよ、明日あの女の部屋に行く」
「え、だ、旦那」
「女の肌も久しぶりだしね。まあ僕は別に楽しんで来れば良いだけだし。……だけど、今日はちょっと気分が悪いから別の部屋で寝るよ。じゃあお休み」
「お、おいブラック」
クロウが慌てたような声を出す。だけどブラックは構わず俺の前からいなくなって、さっさと部屋を出てドアを閉めてしまった。
……後に残るのは、俺と、クロウ達だけで。
「ツカサ、いいのか?」
改めてクロウが心配そうに聞いて来てくれるけど、俺は返答が出来なかった。
だって、ブラックからあんな顔をされたのって……あの時、以来で。
クロウの事で怒らせてしまった時と同じ顔をしてて…………。
どう、しよう。俺、また、ブラックを怒らせてしまったのか。
でもなんで。変な事なんて何も言ってないし、ブラックの気持ちが大事だからって、ちゃんと大人の返答したじゃないか。
なのに、どうして。
「…………はぁあ……。またこじれるぞぉ、これは……」
気の抜けたロサードの声が聞こえて来たけど、それ以上に自分の体の中から聞こえてくる心臓の嫌な鼓動の音に耳を縛られて、俺はしばらく動けそうになかった。
→
17
お気に入りに追加
3,610
あなたにおすすめの小説
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~
咲桜りおな
恋愛
四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。
記憶が戻ったのは五歳の時で、
翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており
その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、
自分が公爵家の令嬢である事、
王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、
何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、
そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると……
どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。
これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく
悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って
翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に
避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。
そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが
腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。
そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。
悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと
最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆
世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。
BL短編
水無月
BL
『笹葉と氷河』
・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。
胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。
『輝夜たち』
・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。
『ケモ耳学園ネコ科クラス』
・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて……
猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。
『夏は終わりだ短編集』
・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。
・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。
・挿絵は自作です。
『その他』
・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。
※不定期更新です。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話
明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。
どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。
生えるなら、生やすしかないじゃない。
クラウス、行きます。
◆ 他サイトにも掲載しています。
縦ロールをやめたら愛されました。
えんどう
恋愛
縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。
「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」
──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故?
これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。
追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる