836 / 1,264
ラゴメラ村、愛しき証と尊き日々編
34.小さな事を見逃すな
しおりを挟む暖炉の火が赤々と燃えるリビングで、オッサンの怒鳴るような声がこだまする。
「ヤダ。絶対ヤダ。ツカサ君をクソ眼鏡に任せるなんてぜぇええったい嫌だ!!」
「ぶ、ブラック……」
……ああもう、リビングに移動してからずっとこの調子だ。
あれから落ち着いたは良いものの、全ての事情を説明されたブラックは頑として「アドニスが俺と触れ合うこと」に頷こうとはしなかった。それどころか、アドニスに敵意をむき出しにして、俺を触らせまいと抱き着いて唸っている。もうこうなってしまっては俺にはお手上げだった。
「やれやれ、精神年齢が低いというのは厄介ですねえ」
「ブラック、執着も行き過ぎると滑稽だぞ」
「うるせええええ」
アドニスとクロウの辛辣な言葉もブラックには馬耳東風だ。
……正直、そこまで俺を渡したくなって思ってくれるのは、悪い気はしないし……それに……ブラックが嫌がる事をするのは、気がひけるところも有るんだけど……。
でも、これ以上先延ばしには出来ないだろう。
俺だって、もう悩むのは嫌だし解る事が有るなら知っておきたい。
ブラックだってその事はきっと解ってるはずだ。
「……ブラック、このままじゃ駄目だって、お前も解ってるだろ?」
「うう゛ぅ……」
唸りながら顔を顰めるブラックを振り返って、俺はその顔を両手で包み込む。
とにかく冷静になって貰って、ちゃんと納得して貰わねば。
「ほら、そんな顔しない」
「でもぉ……」
「何も判らないまんまでグダグダしてるより、分かる事はハッキリさせておいた方が危険も少ないだろ。これ以上みんなに迷惑かけたくないし……その……あ、アンタの体に変な事が起きたりしたら、ヤだし……だから……」
なんだか変な事を言っているような気もして来たが、ブラックは俺の言葉に段々と顔を緩めて、じっと俺を見つめて来た。
何故か、何かを期待したようなキラキラした目で。
「つかさくん……」
「もう丸め込まれましたよ」
「ツカサにかかれば本当に簡単だな」
「だーっもーっ、そこ茶化さないの!!」
またブラックが怒るだろうがっ。折角落ち着こうとしてるのに煽るんじゃない!
ブラックもブラックだが、神経を逆撫でするようなアドニスとクロウも大人げないぞ。なんでこの大人どもは俺より子供じみた事をするんだ。とにかく話を戻さねば。
俺はゴホンと一つ咳をすると、改めて両頬を掴んだブラックをみやった。
「とにかく……その……最後まではしないらしいし…………このままヤダヤダって言ってるままじゃ、何も解決しないだろ? 今の俺達には、新しい情報を掴む事すら出来ないんだから」
「ぅむ……」
「協力しよ? ね、ブラック」
正直、俺もコックリングつけたままで居るのしんどいんで早く終わらせたいし。
そんな下衆な事を思いながらもブラックをじっと見やると――――
「…………数回で終わるよな? 今後一切ツカサ君には触れないな?」
俺の手を掴んで優しく外しながら、アドニスを睨むブラック。
そんな態度に相手は呆れたような顔をしたが、肩を竦めて溜息を吐いた。
「信用有りませんねえ。約束した以上は検査目的以外では触れませんよ。水麗候に、グリモア同士が争ってもロクな事が無いとも言われていますしね。波風を立てる気はありません」
「……………………」
「ブラック……」
「解った……。だけど、計測する時は僕も付き添うからな」
「お好きにどうぞ」
アドニスが許容した事でやっとブラックは折れたのか、俺をぎゅっと抱きしめた。
……計測する時は尽きそうって……それって、視姦プレイと同じなのでは……い、いや、そこを突っついてはいけない。余計な事を言ったら話がややこしくなる。
とにかく、それで譲歩したというのなら俺も受け入れよう。
すげえ嫌な予感がして来たけど。してきたけど!!
「ところで、その計測とやらはオレも参加するんだな?」
ブラックが納得するまで律儀に口を閉ざしていたクロウが、アドニスに訊く。
その問いに、アドニスはもちろんだと言わんばかりに頷いた。
「貴方とツカサ君の交尾時のデータも当然採ります。本当は誰かもう一人、一般人の男か女と接触した時のデータも採りたいんですが……」
「むっ、ムリムリムリ、それは無理!」
ブラックとクロウ以外の奴とか、絶対無理!!
このオッサン二人にはもう色々されてるから体が慣れちゃってるけど、他の奴とか絶対無理だってば。信頼できる奴だって思ってるアドニスやラスターでも抵抗感あるし、それに……他の男から触られた時は、気持ち良いどころか凄く不快で怖いぐらいだったのに……。
あんなの、何度もしたくない。
「あっ、でも女の人でもいいのか……。それなら俺もまんざらでは……」
「つーかーさーくぅ~ん……?」
「何でも無いですはい」
ヤダブラック顔が怖い。こっち向かないで。
無精髭だらけの顔をぐいぐい押して方向転換させようとするが、俺の両手の力よりブラックの首の筋肉の方が強いのか、相手は少しも顔を背けてはくれない。頼むから瞳孔開くのやめて。
「せっかくこんな辺鄙な村に来たって言うのに、他の奴に触れさせるなんて……」
「……わ、解ってるってば……」
……そ、そうだよな。
俺だってブラックがアナベルさんに手を差し伸べただけでショックを受けてたんだから、それ以上の事をやるなんて、考えられない事だ。
この前はモヤモヤが溜まってたせいか、あんな風にみっともなくショックを受けて、俺らしくもない悲嘆に暮れてたけど……今は冷静なんだ。
ちゃんと、周囲の状況も解ってる。
ブラックが、俺の事を大事に思ってくれてるのは、今日の事で再確認したんだ。
だから、同じような事をしちゃいけない。
自分がショックを受けた事と同じ事を、やらないようにしなくちゃ……。
…………でも、そう考えると余計になんかこの状況が異常に思えて来るな……。
「あの、ブラック……平気……? なんか、ごめんな……」
俺の“黒曜の使者”の力を解明するためとはいえ、クロウだけじゃなくアドニスともえっちな事をしなきゃ行けなくなったんだ。
実験目的とはいえ、今更ながらにブラックに申し訳なくなってくる。
そりゃあブラックだって昔はちょっと遊んでたけど、今はそうでも無くてこういうの嫌いみたいだし……。
だから、大丈夫かなと思ったんだけど……俺の顔を見たブラックは、嬉しそうに頬を緩めて、少し離れていた俺の体を再び抱き寄せて来た。
「あっ……」
「えへへ……ツカサ君の一番は、恋人は僕だもんね。ツカサ君がそうやって心配してくれるのも、僕がツカサ君の一番だから……だよね?」
機嫌が良さそうにそう言いながら、チラリとどこかをみて、再びにんまりと笑った顔を俺に向ける。
そんなことを人前で言われるのは恥ずかしかったが、でも恋人なのは事実だし……その……肯定しない理由も、ない、わけで……。
「…………ん……」
小さく声を漏らして頷いたけど、やっぱり、恥ずかしい。
体がカッと熱くなってまた顔が熱でじんじんと痛み出した俺に、ブラックは「んんん~」と奇妙な声を漏らしながら、強引に頭を掴んで俺の頬にキスの雨を降らせた。
イテッ、イデデデ! だ、だから無精髭がじょりじょりするんだって!
「だあぁっ、もう、やめえって!」
離せと無理矢理顔を背けてアドニスとクロウを見ると――
二人が物凄く不機嫌そうな顔をしているのをモロに目撃してしまい、俺は再度申し訳なくなってしまった。な、なんか……ごめん……。
◆
――翌日。
俺は今日も早朝から起き、軽く家事を済ませるとペコリア達と藍鉄を今日も外へと出す為に召喚珠を持って外に出た。
「ありゃ……今日は曇りか……雨でも降りそうだな……」
朝霧で視界が遮られた状態でも、空が暗いか明るいかくらいは解る。
今日の霧はいつもよりも色が暗いから、きっと陽が差していないに違いない。
しかし、雨が降るとなるとちょっと困るな。ペコリア達が遊べなくなっちまう。
洗濯は昨日の内にやっておいたので、一日くらいは何とかなるが……連日雨ならちょっと面倒だ。部屋で干して【ウォーム・ブリーズ】を使わねばならないかも。
……でも、それだと温風っていうより“乾燥”の方が良いような……。
これから色々とやるし、体調を整える為に出来るだけ曜術は使わない方が良いかなと思ってたんだけど、アドニスに相談した方が良いかも知れない。
その……まだちょっと、股間のリングも気になるし……なんか、朝から付けた右耳の質素な輪っか型の金のイヤリングも変な感じだし……。
「……俺にイヤリングって……似合わないよなあ、やっぱ……」
オラオラ系とかヤンキーならバッチリ似合うと思うんだけど、俺がコレを装備しても格好良さは上がらない。
こんな姿を門番の人に見せるのが何となく恥ずかしくて、俺は出来るだけ門の方には近付かないようにしながら、召喚珠でペコリア達を呼んだ。
「クゥ~!」
「ヒヒーン!」
すぐにポンと出て来たペコリア二匹と藍鉄は、俺に「おはよう」と言わんばかりに、可愛い顔を摺り寄せてくる。俺もそれに応えて三匹を優しく撫でながら、とりあえずペコリアの綿のような体毛をもしゃもしゃして枯葉などを取ってやり、藍鉄の体も藁でしっかり綺麗にした。
藍鉄の場合は、ラッタディアの“赤のお姉さま”にしっかりとお世話をして貰ってるとは思うんだが、これは俺と藍鉄の毎日のコミュニケーションだからな。
ペコリアだけでなく藍鉄もしっかりたっぷり愛情込めてお世話をするのだ。
「よしっ、じゃあ俺は笛の練習をしてくるから、後はよろしくな」
一匹だけペコリアを抱いて二匹にそう言うと、ペコリアと藍鉄は「合点承知!」と言わんばかりに元気よく嘶いた。いやあもう本当に仲の良い動物と意思疎通が出来るって最高ですね。
二匹に改めて抱き着いてから、俺はペコリアと共に森の方へと向かった。
家の裏手に当たる、森に近い死角の場所。
そこにはもう俺達と仲良しになった小さな蜂君が待っていて、俺が手を上げて挨拶をすると、蜂君も目の下をほんのり桃色にして「ビィッ!」と手を上げてくれた。
「今日もよろしくな!」
「ビビ~!」
俺の言葉に蜂くんは頷いて、森の木々を分けて手を奥へと向ける。
どうぞって言ってるみたいだ。
ありがたく蜂くんに続き、俺達は歩きなれた道をずんずんと進んでいく。
最初に来た時は長い道程だと思ったが、この【蜂龍の森】は実際にはそこまで広いわけではなく、道程を覚えてしまえば軽い散歩と同じような距離だと解った。
この感じからすると、森はシルヴァ地区の半分くらいを占めてるんだろうな。
考えながら歩いていると、まるで花園のような大樹の広場に辿り着き、俺はそこでペコリアを降ろす。今日のペコリアは初めて森に来た子だったが、他のペコリア達にこの森の事を聞いていたのか、蜂達に驚くこと無く元気に遊び始めた。
はぁあ……可愛い蜂と戯れるモコモコうさぎちゃんとか天国の光景かぁあ……。
「……ハッ、いかんいかん。俺は笛の練習に来たんだ……!」
朝食の量も四人分に増えたし、時間は圧迫されているのだ。
悦に入ってないでテキパキと動かねばと、俺は大樹の洞へと入った。
『今日も元気そうだな、ツカサ』
その巨大な洞の中に横たわっているのは、ここ数日で仲良くなった蜂龍さんだ。
昨日は色々と有ったけど、蜂龍さんが俺の心を読み取ってそう言うのだから、俺の気持ちはやっと晴れたに違いない。そう思うと一層気が軽くなって、俺は最近の日課になっている、蜂龍さんへの金の曜気を注入する作業を行った。
最初に出会った時、凄く気持ちよさそうだったからな。
こういうのは続けて行けば効果が出るもんなんだ。この世界の森羅万象は、体の中に曜気が満ち溢れている事が活力に繋がるらしいので、もしかしたら蜂龍さんも今より元気になるかも知れない。そしたら、蜂くんたちも喜ぶからな。
お爺ちゃんお婆ちゃんには出来るだけ長生きして欲しいので、俺で役に立つのなら喜んで低周波治療器みたいな役もやりましょうぞ。
と言う訳で今日も蜂龍さんに「はぁああ……」と気持ち良い溜息を吐かせて、その後はピポピポと下手なりに上達して来た縦笛の練習をしていると――蜂龍さんが問いかけて来た。
『ところでツカサ。お主、昨日は伴侶と仲直りでもしたのか?』
「ピボッ。ブッ、ぶへっ、な、なんスか!? 突然……!」
『い、いや、すまん……。何だかお主の気分がいつも以上に明るいし、それにお主の周りに何やら邪な気の残り香が纏わりついているのが見えたのでな……てっきり、伴侶と仲直りでもして、まぐわったのかと』
「う゛、うぐ……」
ま、まぐわっては……ない、けど…………同衾っていうか……。
いやでもそれは毎日してるし、そんな事今日初めて言われたし……。
だ、だったら、蜂龍さんからしても俺達は仲直りした的な事に見えるんだな?
よ……よし、確実じゃないか。もう俺が心配する事などないんだ。第三者の目から見ても俺とブラックが互いを向いている事が解ったなら、アホな事を考えて悩む必要なんてない。
こ、恋人だもんな。ブラックはいつも俺を抱いて眠るんだもんな!
下衆の勘繰りをする必要なんてもうないんだ!
『それにしても……凄まじい執着よな……。ただの人族が、よもやこれほどまでに怖気の立つ気を残り香としようとは…………』
「そ……そんなにですか……?」
安堵はしたものの、そう言われるとちょっと気になってしまい、問い返す。
すると、蜂龍さんは三対の目をパチパチと明滅させて、困ったように眉間らしきところにぎゅっと皺を寄せた。
『まるで、我がかつて垣間見た“黒曜の使者”のようだったぞ』
「え…………」
『我にはよく解らぬが……人族と言う物は、執着を愛とするものも存在するのだな。人すべてがお主のように愛に溢れた物と思うておったがゆえ、少々驚いたぞ』
…………ま、まあ……ブラックって色々と規格外の男だしな……。
そうは言えど、蜂龍さんの言葉がちょっと引っかかってしまい、俺は腕を組んで唸った。執着……そう言われてみれば、俺も執着してるのかな……。
でも、そんなの相手を好きだったら自然とやっちゃうものだろうし、愛が有るなら多少は相手を自分の所に引き寄せたいって思うのも当然……だよな……。
だけど……なんで、その事にちょっと引っ掛かりを覚えたんだろうか。
『どうした、ツカサ』
「あ、いえ、なんでもないです。さっ、笛の続きやりましょう!」
よく解らないけど、まあ、ブラックはああいう奴だしな。
そう思って、俺はひとまず笛の練習に集中する事にした。
→
14
お気に入りに追加
3,610
あなたにおすすめの小説
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~
咲桜りおな
恋愛
四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。
記憶が戻ったのは五歳の時で、
翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており
その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、
自分が公爵家の令嬢である事、
王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、
何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、
そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると……
どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。
これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく
悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って
翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に
避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。
そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが
腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。
そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。
悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと
最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆
世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。
BL短編
水無月
BL
『笹葉と氷河』
・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。
胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。
『輝夜たち』
・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。
『ケモ耳学園ネコ科クラス』
・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて……
猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。
『夏は終わりだ短編集』
・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。
・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。
・挿絵は自作です。
『その他』
・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。
※不定期更新です。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話
明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。
どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。
生えるなら、生やすしかないじゃない。
クラウス、行きます。
◆ 他サイトにも掲載しています。
縦ロールをやめたら愛されました。
えんどう
恋愛
縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。
「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」
──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故?
これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。
追記:3.21
忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる