異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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ラゴメラ村、愛しき証と尊き日々編

  身近な知人より見知らぬ他人2

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 東洋の龍を思わせる細長い大蛇のような体には六つの足が生え、尾の先は槍のように鋭くとがっている。

 滑らかで黄金よりも少し暗さを感じさせる体は、まるでこの世に生まれたばかりの真鍮しんちゅうのように美しく、金とはまた違う鈍い輝きを放っていた。
 背や足の曲がりの部分には瑞雲ずいうんの如く薄らと虹色に輝き、ふわふわとしたひれのような物が豊かに育っており、まるで俺の世界の龍のようだ。だけど、その『蜂龍ほうりゅう』と名乗った相手の首から上は――俺の思っていた龍とだいぶ違っていた。

 四つの角のような触覚に、蜂たちの羽根のような二対の透けた耳。
 それに、宝石のようで美しい空色の巨大な複眼と、ひたいや目の下にある飾りのように小さな二対の眼は、明らかに普通の龍ではない。

 口らしきものは無いが、もしかしたら本来口がある部分に昆虫のような縦型の口が存在するのかも知れない。まあそれは……蜂龍さんがせっているから、確認しようがない事だけど……。

「あの……ホウリュウって、ハチって意味の……ですか?」

 訊くと、相手は何処から出しているのか解らないような声で「ふふふ」と忍び笑いを漏らすと、俺の言う事に頷いたようだった。

『左様。我は蜂どもを統べる存在。産み育てる定めを帯びたよ』

 何だかよく解らないが……とにかく、蜂たちの王様って所なのかな。
 ……いや、なんだか声の感じがシアンさんみたいなお婆ちゃんっぽい声だから、女王様って所なんだろうか。女王蜂じゃなくて女王とは……本当にこの世界はビックリするような生態系ばっかりだ……。

「……ん?」

 いや、待てよ。
 確か……「竜」じゃなくて、話せたりするこの蜂龍さんみたいな「龍」のタイプって、ランク8の伝説級のモンスターで、見た人はほとんどいないってくらいの凄くて貴重な存在だったような……。

 ………………ふ、ふかく考えるな。考えないでおこう。うん。
 俺の覚え間違いかもしれないし。

『どうした、童よ』
「あ、いえ、なんでもないです! えっと、それでその……俺、この子に連れて来られたんですけど……森に入っても大丈夫だったんでしょうか……」
『うん? ……ああ、なるほどな、我が配下の者どもに“入るな”と説明されたのか。それは大事ない。あの約束は森がまだ整っていない時に約束させた事で、今となっては意味の無いものだ。……あやつらはこの森を神聖視しておるゆえ、そのような事を今も続けておるのだろう』
「な、なるほど……良かった……」

 ああ、人間が病原菌を持ち込んでパンデミック! とかそう言う話じゃなくて本当に良かった……これで森が枯れたら一大事でしたよ。

『しかし……肝を冷やしたであろう。我が子が無理に連れ込んですまなかったな』
「ビー……」

 蜂龍の傍で浮いていた蜂くんが、ごめんなさいと頭を下げる。
 良いんだよ、俺があせってたのは別の事に関してだったんだしね。
 あ、でも……なんで蜂くんは俺の事をここに連れて来たんだろう?

「あの……それで……俺がここに連れて来られたのはどうしてなんでしょう?」

 そう問いかけると、蜂龍は申し訳なさそうに少し頭を垂れた。

『……子供達が、わが身をおもんぱかっての事であろう』
「え……」
『我は数千年生きておる。それゆえ力は尽き、最早あと数十年ばかりの命であろう。我が子らはそれをうれえて、少しでも我を安らかな心地にしようと動いておるのだ』
「それって……寿命が近いってことですか」

 自分の限りを知っているのもそうだが、それでもあと数十年生きられるというのも驚きだ。でも、数千年生きているのなら、時間の感覚も俺達と違って当たり前なのかも知れない。なにせ相手は龍なんだから。
 でも、自分の親みたいな存在が余命幾許いくばくもないって知ったら、そりゃ精一杯その人が幸せになるようにって駆けずり回っちゃうよな……。
 そんな状況なら、強引に連れて来ても仕方ないか。

『あの外の花畑も、森中から集めた野草を育て、己を傷付け体液を垂らした賜物たまもの――お前達人族で言うのなら、血と汗の結晶と言ったところか。……そうまでして、こやつらは、我の残り少ない命を安らかな物にしようとしておるのだ。……おそらくお主を連れて来たのは、あの笛の音を間近で聞かせたかったからであろう』
「そういう事だったんですか……」
『すまぬな、お主はただ笛を練習していただけだというのに』

 首を垂れる蜂龍に、俺は慌てて手を振る。

「あ、い、いえ、お気になさらず! むしろヘタクソで安眠妨害してないかと……」
『何を言う。心地の良い音色だったぞ。まるで、我が配下が昔さえずっていた頃のような、懐かしい笛の音であった』

 そうか、そう言えば禽竜族は昔“エルシルボ”っていう鳥の鳴き声みたいな言語を使って、お喋りしてたんだっけ。

 だけどそれも人族と交わる内に共通言語にとって代わって、今は谷の向こう側への合図の時ぐらいにしか使わないんだよな。蜂龍さんからしてみれば、久しぶりに聞いたような物なんだろう。禽竜きんりゅう族がそもそも長命ってのは聞いていたけど、まさか更にその上を行く存在がここに居たとは……。

『しかし申し訳なかった。お主にとっては恐ろしい事だったであろう。そこの兎どもからも、恐れが伝わって来おる』

 あ、それは多分蜂龍さんが大きすぎてびっくりしてるんじゃないかと……。
 じゃなくて、危険が無いと判ったなら早いとこ帰らなくては。もし門番の兵士が俺の不在に気付きでもしたら一大事になるし、ブラック達が帰って来たらどうなるか、それこそ解らない……。怖い、率直に言って怖すぎる。

 でも、何もしないで帰るってのもな……。

「あの……それで、俺に何か出来る事って……あります?」
『なに……』
「あ、いや、その……俺の笛は下手なんで、聞けたもんじゃないと思うんですが……でも、折角だし帰る前になにか困った事があったらと思って」

 俺は幸い五本指なので、もしかしたら蜂達が上手くできない事も手伝えるかもしれないしな。何にしろこのまま帰るのは何か俺の心が許さない。
 だって、相手は老い先短いお婆ちゃんなんだぞ。しかも元気がなさそうだし、見たところ臥せっているばかりで動いてもいないようだ。そんなお婆ちゃんを見て、ハイそうですかと帰るなんて俺には出来ない。

 せめて、何か一つでも困った事を解決してから帰りたい。
 お年寄りは大事にするもんだ。
 そう思いながら蜂龍さんを見やると……相手は笑うような声を漏らした。

『なるほど……我が子が気にしていたのも頷ける。お主は明らかに他の人族とは違うようだな。我を見て、おそれ敬うどころか己が祖母を想うなど……』
「えっ! もっ、もしかして心読みました!?」
『すまぬな、人族と喋る時は発音などが面倒なので心で会話するのだが……その時に、相手の強い想いが伝わってくる事があるのだ』
「おあぁ……し、失礼だったら申し訳ありません……」

 人間のお婆ちゃんに例えられるのとか嫌じゃ無かったかな。
 思わず謝ると、蜂龍は「構わん」とこころよく許してくれた。ホッ、よ、よかった。

『だが、思いは嬉しいぞ。……そうだな……ならば、一つ頼まれてくれぬか』
「あ、はい、俺に出来る事なら!」
『我は長く臥せっておるがゆえ、背にこけがこびりつく事も有ってな……それが痒くて仕方がないのだが、我が子供らは残念ながらうまく苔を取る事が出来ん。もし良ければ、この苔をとってやってはくれぬだろうか』
「そんなことなら喜んで! あ、でも、それなら布とかブラシとか有った方が良いな。一度家に取りに帰って良いですか?」
『ああ、構わぬ。家に戻るのであれば、この小さき子を連れて行くがいい。願えば、再びこの場所に連れて来てくれるだろう』

 そう言うと、俺をこの場所に連れて来た小さな蜂くんが嬉しそうに飛んでくる。
 びーびーと声がちょっと高いのは、喜んでいるからなんだろうか。可愛い。

 どうせ今日は夕方まで笛の練習で時間を潰そうと思ってたし、暇っちゃあ暇だったからな。奉仕活動をしているほうが有意義かも知れない。
 俺はさっそく蜂くんに案内して貰い家にこっそりと戻ると、改めて昼の警護当番のナサリオさんに「家にこもるからよろしく」とちょっと嘘を吐いて(ごめん……)、木おけとブラシと何枚かの真新しい布を持ち、再び蜂龍の巣に戻ってきた。

 再び巣に入ると、沢山の蜂たちが触角をさらに深く曲げて心配そうにこちらを見ていたが、決して俺に何かを言うでもなく道を開けてくれた。
 ……まあ、そうだよな。自分のお母さんが変な事されるかもって思うと、そりゃー不安になってそんな態度にもなるわ。

 でも、変な事で終わらせる気は無いからな。
 ちゃんと綺麗にして、蜂龍さんにもスッキリしてもらおう。

「蜂龍さん、背中に上がっても良いですか?」
『うむ。遠慮なく上がるがいい』
「じゃあ失礼して……」

 靴と靴下を枯草の巣の前で脱いで、素足で踏み込む。
 さくさくと小気味いい音のする草は丹念に揉んで柔らかくしてあり、これも蜂たちの気遣いなんだろうなと思うと、彼らが親をとても大事にしている事が知れた。この世界の蜂は大きいから、俺の世界のミツバチよりもやれる事が多いのかもな。

 洗う道具を持ちながら巨体に近付き、一旦桶を置くと、俺は蜂龍さんの足に手を触れた。真新しい真鍮のように滑らかで鈍い輝きを持つ肌は、やはり無数のうろこに覆われている。鱗の大きさは……俺が両腕を横に目いっぱい広げたくらいかな。かなり大きくて、案の定とても硬い。

 一応蜂龍さんには布とブラシの感触を確かめて貰ったが、彼女的にはブラシの方が気持ちが良かったらしい。馬もそうだけど、やっぱし硬くて立派な皮膚の動物は、布じゃ刺激にならないんだなあ……。
 でも、苔を落とすんだからブラシがオッケーで良かった。
 と言う訳で、俺は早速蜂くん達に巣の隣にある池から水を組んでくるように頼み、まず体にかかっている草や枯れ枝を除去していく。

 蜂たちが桶に水を汲んで来てくれたら、今度はブラシを水に漬けながら苔や長年の汚れを落とす作業だ。
 所々がっつり生えている苔もあったが、なんとか取り除く事が出来た。
 あとは、水に浸した布で取り切れなかった部分を丁寧に拭って綺麗にし、体全体をからぶきすればオッケーだ。巨体である事を覗けば、そこまで大変な作業じゃなかったな。うん、なんか異様に砂埃で汚れてるオッサン二人の服に比べれば。

『おお……これほど爽快な心地になったのは何千年ぶりだろうか……!! 感謝するぞ、人の子よ……この体の輝きも最早失せた物だと思っていたぞ』
「えへへ……いやぁそれほどでもぉ」

 うーんやっぱり人に感謝されるのって気持ちいいなー!
 これだよこれ、やっぱし一人で家にいて鬱々してるより、人の役に立つコトをしてテンション上げた方が何倍も有意義だよなっ。
 予想外の展開だったけど、これはこれで良かった。このままだと蜂龍さんだってスッキリしないまんまだっただろうし。

『この森は水源があの池しかないがゆえ、我が水浴びをするのもはばかられてな……我の尾は毒針ゆえ、その毒が流れて配下や山のふもとの者どもに迷惑が掛かるやもしれんと思うと、どうにも入れなくて困っておったのだ。改めて感謝するぞ』
「いえいえ、そんな……困った時はお互い様ですよ! それに、禽竜族の人達が神聖視する森のぬしっていうのなら、彼らの神様も同じ事ですし……そんな存在に出会えただけでめっけもんって奴ですよ」
『ふふ……欲のない子だな。……だが、悩みはあろう』

 え……。
 悩みって、なに、もしかして蜂龍さんたらまた心読んじゃったの。
 慌てて蜂龍さんの顔を見やると、相手は複眼を明滅させるようにまばたきしながら、控えめに笑った。

『すまぬな……心で話していれば、自然と読んでしまうのだ。……もし我らに何か出来ることがあれば、相談に乗ろう。……ふむ、そうだな……お前はいつでも森に来て良い。我が許可を出そう』
「あ、あの……でも……」

 こんなに特別扱いして貰っていいんだろうか。
 それに……俺のくだらないモヤモヤなんて、相談していいのかな。
 俺の悩みなんて、蜂龍さんからしてみればちっぽけかもしれないのに……ていうか、相談したら女々しいなとか言われそう。ヤバい。

 思わず色々考えてしまったが、綺麗な空色の目は優しく俺を見つめている。
 俺達とは全く違う目なのに、それでもその瞳は俺の事を受け入れるように穏やかな光を湛えていて……何もかもを理解しているように、受け入れてくれていた。

「…………本当に……遊びに来ても、良いんですか……?」
『ああ、お前のその友達も一緒に連れて来るがいい。我が子らは人見知りで臆病だが、外の蜂より物分かりが良い。お主達の存在にもすぐ慣れて懐くだろう』
「……ありがとう、ございます。じゃあ、ちょくちょく遊びに来させて貰いますね」

 何だかよく解らないけど……蜂龍さんの目を見ていると、すんなりそう思えた。
 数千年も生きている賢者なら、俺の話だって笑わずに聞いてくれるかもしれない。なにより……自分とはまだ何の繋がりも無い偉大な相手だと言う事が、俺にとっては途轍もなく重要な事のように思えていた。

 ……話せるかどうかは解らないけど……でも、一人で悩んで迷っているよりは、ずっといい。ブラックやクロウに本当に迷惑をかけてしまう前に、自分よりも大きい他人に、聞いて貰うべきだ。
 それがきっと、未熟な俺自身への手助けになるはずなんだから。

『ああ、そう言えばお主の名を聞いていなかったな。何と言う?』
「ツカサ……クグルギ・ツカサです」

 自分とは遠い存在だからこそ、話せることも有るのかも知れない。
 そう思うと、今自分が対峙している「龍」という存在が遠いようで近いような存在に思えて来て、俺は差し出された大きな鉤爪かぎづめの一片をぎゅっと握り返した。











※次はブラック視点とツカサ視点が混在します
 
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