異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
687 / 1,264
プレイン共和国、絶えた希望の妄執編

6.おいしいものはどんなもの? 1

しおりを挟む
 
 
 シディ様に詳しく説明して貰った所によると、裏街道とはいわゆる「旧街道」……つまり、遥か昔に人が通っていた場所が道となった場所の事なのだと言う。

 国境の砦から延びる大路のように計画的に作られた人工の道ではないため、山や森などの危険な場所を迂回うかいするような回りくどい道になっていたり、舗装ほそうされておらず道が細かったりするのだが……その代わりに、裏街道は途中途中に湧水が出る場所があって、休むのに丁度いい場所が設けられているので、村が遠く離れていても安心して野宿が出来る。

 もちろん俺達も、その恩恵にあずかろうとしていた。

「視界が開けていて、背後を気にしなくていい岩のくぼみ……よし、ここにしようか」

 ブラックが、くの字にへこんでいるような大岩を見つけて言う。
 周囲は大岩ばかりで、他に目ぼしい物は見つからなかった。

 辺りは薄暗くなっており、空気も段々と冷えて来ている。日が落ちる前に野宿の準備をしようと言う事で、手分けして良さげな場所を探していたのだが、道の先に探しに行っていたブラックがこの大岩を見つけてくれたのだ。

 裏街道からは少し離れるが、安全には変えられない。
 このあたりは植物が少なく、身を隠せる場所と言えば大岩ぐらいしかない。荒野のような場所であるなら、せめてモンスターに背後を取られないようにせねば。
 俺とクロウはブラックの言葉に素直に頷くと、夕飯の準備を始める事にした。

「えーっとまずは火を焚いて……あれ、なんか黒ずんだ所が有るな」

 岩のくぼみの真ん前に、焦げたような地面が有る。
 荷物を降ろしていたブラックは、俺の言葉に「ああ」と声を漏らした。

「前にもここで野宿した奴がいるんだろうね。もしかしたら、裏街道沿いの村人にとって、ここは常宿なのかも」
「へー……でも言われてみれば確かに、古い枯れ枝がそこかしこに……」

 真新しい枝も有れば、既に朽ちかけている古い枝もある。
 昔っから使われてた定番の野宿の場所なんだろうな。そう考えると、ちょっとワクワクしてしまう。他の旅人の痕跡があるのってなんかイイよな。

「だが、ここで枝や水を集めるのは大変そうだな。オレ達はあらかじめ森の中で枝を拾って来ていたから探す手間は無かったが……」

 焚き火の跡を見ていると、クロウが枝を持って来て、焦げ跡の上に新たに組み上げてくれる。これの焦げ跡がまた次の人への目印になるんだよな。
 そう思うと、なんかこう……ロマンだよな……!

「水もんできた方がいいね。地図の縮尺はあてにならないだろうし、力は温存しておいた方が良い。どこかに水場はあったかな?」

 俺が【フレイム】で着火しているところに、ブラックも近寄ってくる。
 周囲は草木もまばらで大岩がごろごろしている荒野地帯だが、しかし飲み水は心配無用だ。道のそばには古い木の立札があって、親切にも『湧水はこっち』と書いてあったからな。丁度良いから、ブラックに汲んで来て貰おう。

「向こうに湧水が有るらしいから、そっちお願いして良いか?」
「りょーかい。水多めの方が良い?」

 俺の着火では少し勢いが足りなかったのか、ブラックが炎を足してくれる。組んだ枝の中心に赤々とした炎が膨らみ始めたのを見つつ、俺はうなった。

「うーん、そうだな……ないよりはある方が良いかも。いざとなったら使い道は幾らでもある訳だし……」
「そうだね。じゃあ、とりあえず汲めるだけ汲んで来るよ」

 素直に水を汲みに行ったブラックを見送って、俺は夕食を何にしようかとバッグを探る。用意して貰った食料とかはまるごとリオート・リングに突っ込んだけど、食べるんなら常温に戻さないとな……流石に冷えたメシは嫌だ……。
 とりあえずパンを出そうと思い腕輪を取り出すと、今度はクロウがうかがうように俺の横から顔を覗き込んできた。

「ツカサ、オレにも何か言いつけはあるか」
「ん? 手伝って貰おうと思ってたけど……何かしたい事が有るのか?」
「獣の臭いがする。恐らく周囲に獲物がいるはずだから、狩って来たいんだが……」

 狩って来たいって……さらっと言うなあ。
 でも、生の肉がゲットできるんなら嬉しい。こころよくOKすると、クロウはフンフンと鼻を鳴らして、やる気充分と言った様子で飛び出して行ってしまった。

 ……あれかな。最近獣っぽい事してなかったから、ちょっと興奮してるのかな。
 ああ言う所は獣人なんだなあと改めて思いつつ、俺はリングから色情教の人達に貰った食料をどさっと取り出した。

 実は、大きな麻袋に入れて貰ったのをそのまま入れてたから、中身は詳しく見てないんだよな。街で食べさせて貰ったのは、白パンに何かのトロッとしたポタージュのような物だったが……アレの材料はこの中に入っているのだろうか。

 日が落ちて暗くなり始めたので、焚き火のそばに布を広げて食料を分けてみる。えっと……三日分の白パンと……これはビスケット……いや、保存用に固く焼かれた乾パンかな。小袋で三つあるが……一人一週間分くらいの量かな。村に立ち寄れない時の予備食ってことだろうか。

 あとは、干し肉と多少保存のきく御馴染みのタマグサ(玉葱に似た野草な)、それに水と……積んで小山に出来るぐらいに入れられた、謎の物体。

「……これ、なんだ……?」

 積んでみたそれは、仄赤い部分のある黄土色だ。
 形と大きさはキウイに似ているが、産毛は無くつるっとしていた。しかし、香りは果物などではなく、完全に土のにおいがする。
 と言う事は、なんらかの野菜なんだろうが……こんなの見た事ないぞ。
 困ったな……名前が判らなきゃ百科事典で調べようがないし、たくさん貰っても、美味しく料理出来るかどうか……。

「ツカサくーん、水汲んで来たよー。……ってどうしたの?」
「あ、ブラック……なあ、これなんだと思う?」

 皮袋に水を詰めて持って来たブラックに謎の野菜を見せると、相手はキョトンとして、子供みたいに首を傾げた。

「何って……リンゴイモじゃないか」
「えっ……り、リンゴイモ……?」

 何そのハイブリッド単語。
 思わず面食らった俺に、ブラックは不思議そうに目を瞬かせて続けた。

「リンゴイモは名前の通り、リンゴに似た芋さ。最初は……ほら、こういう風に赤みが足りないけど、熟して来ると皮が真っ赤になってそのまま食べられるんだ。本物のリンゴほど甘さはないけど、水分が多いからって丸かじりする奴もいるね」
「はー、なるほど……。じゃあ、この程度じゃ食べたらダメなのかな」

 目の前に有るイモのどれもが、ヘタが有ったように見える部分だけがほんのり赤いだけだし、そうなると無理に食べない方が良いかも。
 思わずガッカリすると、ブラックは俺の隣にしゃがみ込んでリンゴイモを見た。

「うーん、まあ、甘みは無いけど食べられるよ。たぶん、今後食料が補給できない時の事を考えて持たせてくれたんだろうね。リンゴイモはこの国では主食だし……昨日食べたスープだって、コレを潰したものだったんだよ」
「えっ、そうなの?」
「うん。リンゴイモはかなり腹にたまるからね。畑のパンって言われてるんだ」

 またそんな畑の肉みたいな単語が出てくるぅ。
 でも、甘みが無くても食べられるならちょっと試してみようかな。
 主食って言うんなら、もしかしたらジャガイモみたいに食べられるかもだし。
 もし本当にジャガイモみたいな食感だったら、ずっと食べたいと思っていたポテチだって作れるかもしれないからな……!!

「それよりさ、ツカサ君」
「ん? なに?」
「僕ずーっと気になってたんだけど……なんであのクソ貴族には贈り物が有って、僕には贈り物が無いのかな?」

 …………は?

 意味不明な事を言いながら俺の隣に座って肩を引っ付けてくる相手に、一瞬ポカンとしてしまったが……ようやく何の事か思い至って俺は「ああ」と声を出した。

 贈り物って……アレか。世話になったからと思って、ラスターに黄色いハンカチをプレゼントした事についてか。
 そういえば、ブラックとクロウには渡せてなかったな。二人一緒に渡そうと思ってたから、クロウへのプレゼントが思い浮かばなくて後手後手になってたんだ。

 しかし、俺の事情など知らないブラックは、思い出し怒りをもよおしてきたのか不機嫌な声で俺により一層絡んできた。

「僕には贈り物をしてくれないの……? 僕はツカサ君の大事な大事な恋人なのに、手作りのモノを一つもくれないんだそうなんだ」
「手作りって……いつも手料理作ったりしてんじゃん」
「そ、そういうんじゃなくて、僕もちゃんとした贈り物が欲しいの!!」

 欲しいのって、おめえ、そんな夢見る乙女みたいな事言って。
 と言うか、ブラックは何か勘違いしてないか。ラスターへの贈り物は、お中元とかお歳暮みたいなもんで、それ以外に他意はないって言うのに。

 でも、ブラックにはそんな違いなんて関係ないもんなあ……。まあ、この世界にはお中元の概念が存在しなさそうだし、ブラックは今まで他人なんて気にしてなかったんだから、解らないのも無理はないか。
 説明しなきゃ解って貰えないんだから、懇切丁寧に説明するしかないな。
 未成年の俺が大人にこういう事を説明するってのはおかしいとは思うが……。

「あのな、ブラック。アレはあくまでも協力してくれた事へのお礼であって、アンタに贈るようなモノとは意味合いが違うんだよ。大体、そう言うやましい物だったら、お前の目の前で渡したりしないだろ?」
「う……それは、まあ……」
「それに、その……あ、アンタ達にはあげないとか、言ってないし」

 ちょっとどもってしまったがハッキリと言うと、ブラックはすぐに喜……ぶかと思いきや、誰かを威嚇しているのかと問いたくなるレベルで顔を歪めて、俺の鼻先までぐっとその顔を近付けて来た。

「僕? って、なに?」
「い、いや……ブラックとクロウには後で渡そうと思ってたんだけど、クロウの方の贈り物が俺的に思い浮かばなくってさ。だから……」

 贈り損ねてた、と正直に言おうとしたら、ブラックは「はぁああぁあ!?」と大声を上げて、俺の頬に無精髭の頬をじょりじょりと押し付けて来た。
 ぎゃあああああ! 痛い、痛いってば!

「あだだだだだだ!!」
「恋人の僕と、あのクソ熊への贈り物が同列なの!? あのねえツカサ君僕恋人だよ! 仲間である前に、ツカサ君の唯一無二で生涯一人の運命のヒトなんだよ!? なのにどーしてあの横恋慕熊と同列にしようとしてんのさ!」
「だ、だって、クロウだけにやらないって可哀想じゃんか! 俺やなんだよそういうの。恋人じゃなくたって、自分だけプレゼント……贈り物貰えなかったら嫌だろ?」
「それは……まあ……。でもやだ! 僕はツカサ君の一番がいいんだあぁあああ」
「いだだだだだだだあああ!! わかったっ、解ったからっ、お前だけのプレゼント考えるからやめろってー!!」

 お願いだからもうじょりじょりしないでえええ!
 夜になって余計に髭が濃くなったせいで攻撃力が増してるんだってばあああ。

 もう破れかぶれでそう叫ぶと、ブラックは俺から顔を離してぱあっと笑った。

「あはっ……ほんとだよ? 約束だからね!?」

 そう言うと、ぎゅうっと抱き締められて……俺は、思わず息を呑んでしまった。

 げ、現金な奴め。特別扱いしたらそれで良いのかよお前は。
 ……つーか、よく考えたら俺、贈り物するより凄い事コイツにしてるんだけどな。

 ゴシキ温泉郷で、決死の覚悟でブラックのために体を張って、変な薬まで飲もうとしたのに……その行為すら、コイツにとっては「俺のプレゼント」には劣るらしい。まあ、あれは不発だったし、他に色々有ったから消し飛んじゃっただけかもしれないけど……。でも、えっちが最優先の変態オヤジのくせして、こういう時は子供みたいに物を欲しがるなんて……ほんと、ダメな奴だよなあ……。
 だけど……――

 ねだられるのは、正直……悪い気はしない。

 ほんのちょっとだけど……なんか、普通の恋人みたいで。
 俺からのプレゼントが欲しいと素直に言ってくれる事だけは……どうしてだか、胸がむず痒くなるような嬉しさが有って。
 自分でも変だとは思うけど、嬉しそうなブラックに抱き締められると、顔が熱くなって何も言えなかった。










 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~

咲桜りおな
恋愛
 四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。 記憶が戻ったのは五歳の時で、 翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、 自分が公爵家の令嬢である事、 王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、 何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、 そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると…… どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。  これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく 悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って 翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に 避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。  そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが 腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。 そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。  悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと 最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆ 世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。

BL短編

水無月
BL
『笹葉と氷河』 ・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。 胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。 『輝夜たち』 ・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。 『ケモ耳学園ネコ科クラス』 ・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて…… 猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。 『夏は終わりだ短編集』 ・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。 ・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。 ・挿絵は自作です。 『その他』 ・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。 ※不定期更新です。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。 公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。 そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。 ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。 そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。 自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。 そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー? 口は悪いが、見た目は母親似の美少女!? ハイスペックな少年が世界を変えていく! 異世界改革ファンタジー! 息抜きに始めた作品です。 みなさんも息抜きにどうぞ◎ 肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話

明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。 どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。 生えるなら、生やすしかないじゃない。 クラウス、行きます。 ◆ 他サイトにも掲載しています。

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

処理中です...