異世界日帰り漫遊記

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プレイン共和国、絶えた希望の妄執編

  不可解な勧告2

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   ◆



 プレイン共和国北東部にある小さな街【アトスロシコン】は、この国でも指折りの宗教都市であり、また同時に「迷宮都市」とも呼ばれている。

 その起源は定かではないが、昔領地争いで敗れた貴族がこの街に落ちのび、その貴族が街の主となって、高地にあった小さな村を塀で囲い要塞としたことが始まりとされている。

 その後も、貴族は身を守るために村の軍備を拡張し、また、村人達にも学術だけでなく、村を守る兵士を作るために体術などを教えたという。
 村が街となり、貴族が満足する守りが完成する頃には、街は類稀なる戦術を使う民間兵が潜む鉄壁の要塞と化していた。

 小さな水路を縦横無尽に走らせて足止めをし、そして家を一軒ずつ高く分厚い壁で覆って迷路を作り敵を惑わせ……街の民は、その壁を走り敵を上空から討つ。時には、地下トンネルを通って敵の足を何度も破壊した事も有るらしい。そのため、モンスターや盗賊に何度となく襲われても、この街は街を守る障壁の曜具を使う事も無く、何百年も栄え続けてきた。
 そのため、この【アトスロシコン】は「鉄壁の牙城」としても名高い。

 ここに落ち延びた貴族が何に怯えていたのかはもう知る由もないが、彼の遺した不思議な風景はそのまま街を守るために受け継がれ、今では“とある宗教”の総本山となっていた。

「…………あんまり入りたくないなあ……」

 高い壁の向こうに見える巨大な教会らしきモノを見上げて、俺はげんなりする。
 しかし、ブラックとクロウは妙にワクワクしていて、不安満面の俺にウザいくらいのテンションでアハハと笑ってきやがった。

「んも~ツカサ君たら臆病だなあ! たかが宗教に支配された都市じゃない。それに、僕達にとっては別に害悪なモノじゃないだろう?」
「そうだぞツカサ。オレ達はただ街に入って、プラクシディケという人物に会うだけなんだ。その程度でどうなるわけでもない。さあ行こう」
「あああああ……」

 有無を言わさず両側から腕を持って引き摺られ、どんどん街が近付いて来る。
 そりゃ、まあ、宗教都市なんてありがちですよ。現実でもファンタジーでもよくあるし、街に入って宿泊するだけなら別になんの害も無いと思いますよ。

 でもさ、この街を総本山にしてる宗教の名前が――――

 『色情教』って名前なのはどうなのよ!!

「どう考えてもトンデモ宗教だろうがああああああ!!」
「はーい早く行こうね~。早く用事済ませちゃおうね~」
「腹が減った。うまい飯屋があるといいな」
「お願い話きいてえええええ」

 もうなんなの怖いよ意味わかんないよ。なんなんだ色情教って。
 携帯百科事典にも載ってないし、兵士のお兄さんも言葉をにごしてたし、全然全体像が見えて来なくて怖いんですけど!
 あああそんな事言ってる間にもう門の前に着いちゃったしぃい。

「旅のお方、ようこそ色情教総本山【アトスロシコン】へ!」

 俺達が近付くなり、門番が話しかけて来る。
 しかしこの門番、俺のセンスからすると非常に珍妙な格好をしていて、俺は全身に鳥肌を立てる事をどうしても我慢出来なかった。
 いや、だってさ。

 ガタイのいい、筋骨隆々の金髪お兄さんが、白い歯を見せてアメリカンスマイルなのは良いっすよ。格好いいよね。でもさ、そのお兄さんが珍妙な頭巾と、魔王のつのと短いウサギ耳のついたバンダナを頭に付けて、某国民的RPGゲームの僧侶さんみたいな前掛けの服を着てたら、さすがに変だと思わないか?

 しかも、お兄さん前掛けとビキニパンツみたいなのしか着てないんだよ。
 前掛けの後ろパンツしか履いてないんだよ!!
 それでいて膝まであるブーツってなに! なんなの! なんの兵士なの!?

 前掛けが細すぎて左右の胸……いや大胸筋の端っこ見えてるし、前掛けの股間の所なんかモッコリしてるし、どう考えても間違った僧兵だよね!?
 背面がどうなってるか解らんが、これ絶対とんでもない事になってるよねえ!
 なんなのこれ宗教上の理由なの!? 怖い、怖いんだけど!

「ええーと……この街ではそう言う服を着るのが普通なのかい?」

 ブラックも流石にこの服装はおかしいと思ったらしく、固い声で問いかける。
 すると、門番のお兄さんはニカッと白い歯を見せて親指を立てた。

「ハッハッハ、当然だろう! ……と言いたいところだが、私は色情教の信徒であり、僧兵だからな! いついかなる時も正装を心掛けているのだ!」
「その破廉恥はれんちな服が正装か……とんでもない宗教だな……」

 これにはクロウもゲンナリして耳を伏せている。
 と、お兄さんはクロウに気付いたのか、先ほどまでの爽やかな笑みを収めると、いきなり礼儀正しく腰を折った。

「これはっ、獣人様! このような場所にお越し頂けた事、誇りに思います!」
「え、どういうこと?」
「君達は我々の宗教に触れるのは初めてのようだな! では、説明しよう! 我々色情教は、情動豊かであり三大欲求に素直である獣人族を、良き神の使徒として崇拝すうはいしているんだ! ほら、このツノと獣の耳は、獣人族の欲への素直さに少しでも近付けるようにと願う意味があるのだよ」
「へ~……て、ちょっとまって。獣人族を崇拝って……そもそもの話、色情教ってなんなんスか……神様を崇めてるんじゃないんですか?」

 今の説明でちょっと教義が解った気がするけど、解りたくない。
 でも、ここって色情狂……じゃなくて「色情教」の総本山なんだから、ちゃんと説明を受けて入った方が良いよな。僧兵も居るんだから、ヘタな事をしたらしょっぴかれて大変な事になりそうだし。

 そんな思惑からの質問だったのだが、門番のムキムキお兄さんは俺達の学ぶ姿勢に感動したのか、キラキラと目を輝かせてまたもやサムズアップした。

「いい質問だね、我々は知識欲も歓迎するよ!」

 ――――で、身分をあらためつつ説明して貰った所によると、こんな感じだ。

 【色情教】というのは、要するに「ありとあらゆるを制限せず、本能に素直に生きる事が一番だ」とする人達の集まりで、その中でも特に色欲……欲求の中でも“最も原始的”であり情熱的である「性欲」を尊く思う事を教義とする、凄く変た……ゴホン。欲望にピュアになろうとする人達の宗教なのだ。

 だから、いつでもえっちが出来るように男女ともに服は薄く、欲望に素直な獣人に近付くべく両頬にヒゲを表す二本の線を化粧して、足は獣の足に似せるためにひざまで覆うブーツを着用しているとの事で……ま、まあ、その勢いや良し。

 とにかく、そんな感じの教義なので、宗教としてはかなり明るい部類らしいが……残念な事にプレインでは迫害されており、色情教徒が大手を振って歩けるのは総本山である【アトスロシコン】しかないんだとか。

「そもそも、我々色情教は、この国の行う節制や禁欲を批判し、その行為を『神のご意向に反する』と怒る教義だからな。まあ、邪教とののしられても仕方あるまい」

 ハッハッハ、と笑うお兄さんに、ブラックがいぶかしげに眉をしかめて首を傾げる。

「神のご意向?」
「ああそうさ。その最たる存在と言えば、君達曜術師ではないか。曜術師は、心の情動によって術を発動する存在。つまりは、欲と感情を貴ぶ者だ! だからこそ、君達はおのれの気に入らない事は素直に突っぱねるだろう? 優れたる能力を有する者が自由な感情を抱くとすれば、それに準ずる我々も自由に感情を表さねばならん。とすれば、禁欲はむしろ悪と言えないかね?」
「う、うーん……?」

 難しい事は良く解らないけど、まあ、確かに……曜術師ってみんなちょっと性格が普通じゃないし、曜術師同士は仲が悪いってのが定説になるくらいだから、欲に素直に生きているとも言えるけど……それが神の意向かどうかはなぁ……。

 というか、ブラックのような変態が神の意思とはとても思いたくないんだが。
 うーむ……でも、色情教徒の言いたい事は解るかも。

 節制するって事はもちろん大切だけど、抑圧しっぱなしだと人は壊れてしまう。だから、世の中には娯楽が有るし、リフレッシュって言葉が存在するんだ。
 それに、欲ってのは必要な場合もあるもんな。食欲があれば美味しい物を食べたいと探究するし、性欲が有れば子作りははかどる。行動原理がどうのという難しい話は俺にはよく解らんが、欲望はそう悪いもんでもない。
 とは言え、やりすぎは駄目だし、ほどほどが一番な気もするが……。

「おっと少年、そんなに私の体を見つめるなんて、さてはこの服に興味が有るのかな?! 物欲もいいぞぉ! まあ窃盗はいかんがな! 色情教に入りたいなら中心区域にある教会に行くと良い! はっはっは!」

 いやいやいや違うって!
 俺はお兄さんの服装が悪い意味でヤバいと思っただけだってば!

「つ、ツカサ君……いくら女の子が大好きだからってそんな……」
「わーっ、違う違う!! アホか! いいからさっさといくぞ!」
「道に迷ったらそこらへんの家に入って聞けばいいぞ~」

 ごゆっくり、と縁起でもない事を言われながら、俺達はそそくさと街に入った。

 ま、まったく……無駄ではなかったがとんでもない道草喰っちまったぜ。

 迷わないように途中ですれ違う人達に道を聞きながら、高い壁に囲まれた狭い道を右に左にと進んでいく。迷宮都市とはよく言ったもんで、周囲が壁に囲まれているせいか今どこに居るのかちっとも解らない。

 塀の上によじ登って移動すれば……とも考えるが、壁は途中で曲がったり交差したりしていて、登ると余計に迷いそうな感じだ。その行先を完璧に知っているのは、この街に住む人達だけ。そう考えると、まさに守り易い街と言えよう。

「あーもーイライラする。この壁焼き尽くしてボロボロにしてやろうかな」

 …………こういう規格外のおバカが現れない限りは。

「それにしても、ちっとも中央区域に辿り着けんな。兵士が言うには、プラクシディケとやらは、総本山の聖堂に滞在していると言う事だったが……」

 クロウが周囲を見回しながら眉を顰める。ブラックの真っ黒な呟きにツッコむと大火傷しそうだったので、俺はその話に乗っかる事にした。

「確かに……どんどん中心から遠ざかってるような感じが……。教えて貰った道、どっかで間違えてないよな……? ブラック、索敵とかで何か分かんない?」
「うーん……大まかな障害物は解ると思うけど、こう細かく壁が入り乱れてるとな……。基本的に索敵は生物を探す術だから、地形を確認するのにはあんまり向いてないんだよ。それにココ、どうやら大地の気が存在しない場所みたいだし……」
「ええっ」

 大地の気が存在しないって……それじゃ、気の付加術が使えないじゃないか。
 そうか、それもあってこの街は今まで完璧に守られてきたんだな。

 となると……もしかしたら、他の曜気もそれほど役に立たない土地なのかもしれない。この世界は基本的に曜術師が戦闘のかなめになる。だから、彼等の力が無効化されれば後は鍛錬を積んだ肉体同士のぶつかり合いをやるしかないのだ。そんな状態だったら、完全無敗の防衛ってのも信憑性が出てくる。

 超常的な力が働く事が無ければ、俺の世界の戦闘と変わらないんだもんな。なら、勝つのは当然戦闘能力が高く、戦術が優れた者になる。それが、この街が鉄壁の迷宮と呼ばれる所以ゆえんなのだろう。

 でも……術が使えない街なんて、オーデルみたいだな。
 もしかして、この街にも“アニマパイプ”みたいな物があったり……まさかね。だけど警戒だけはしておいた方が良いかも知れない。無闇に曜術を使わないように、そして曜気をいつでも二人にあげられるように覚悟しておかなきゃ。

「どっちにしろ……この街でヘタな事は出来ないな……」

 呟いた俺に、不機嫌な声を漏らしながらブラックが頷く。

「そうだね。……僕がこの国に来た時より、何だかおかしなことになってるし」
「え……。それって、どういう事……?」
「うーん……さっとは説明し辛いな……。とにかくどこかに落ち着いて……おっ? よく解らないけど、なんか教会が近付いて来てない?」
「あ、ほんとだ!」
「遠回りする事が正解だったようだな」

 なるほどクロウ良い事言う。
 考えてみるとそうだな。人って奴は、目標が目の前に有ると無意識に近道を探してしまうものだ。遠回りの道が近道だなんてまず考えない。だからこそ、この街を造った貴族はあえてこんな迂回うかいするような道を作ったんだろう。
 ……うーむ、考えれば考える程不思議な街だ。

 この街を造った貴族って、本当にどうしてここに逃れて来たんだろう。

「あっ、ツカサ君見て! 先の方、開けてるよ!」

 ブラックが指さす真正面をみやると、高い壁に挟まれた道の向こうが、急に広くなっているのが見える。三人で顔を見合わせて駆け足で進むと、そこは巨大な広場になっていた。しかも、その広場は……。

「うわ……階段状の広場……!?」

 そう、この【アトスロシコン】の街の中心部……【色情教】の大聖堂が有る区域は、ケーキのように三つの円形の台地が積み重なっている場所だった。

 しかも台地は数百もの屈強で太い柱によって支えられており、その中には様々な店や遊興施設が有る。一番上の台地には、地上からでも見えるほどに水を噴き上げる噴水が有って、その水が一番下の地まで流れ、カーテンを造り出していた。

 これは……凄い……。

 水の街と言えばハーモニック連合国の首都であるラッタディアを思い浮かべるが、こちらは水路の街と言うより“噴水の街”と言うべきだろうか。
 水のカーテンは広く深い溝に落ちて行くが、非常時にはこの溝を覆う鉄網が取り払われて、堀と化すのだろう。もし周囲を占領されたとしても、ここが街の人達の最後の砦になると言う訳だ。本当に、全てが「守る」ための構造なんだな……。

「はぁ……こんな街が有るとはね……」
「水の音が凄いな」

 これにはブラックとクロウも驚いたようで、二人とも俺の隣で目を丸くして台地をぽけっと見上げていた。ブラック達が、風景にここまで驚くのも珍しい。
 やっぱ大人になっても知らない事ってあるんだなあ。

「とりあえず、一番上の聖堂に行ってみようぜ」
「あ、ああそうだね」
「ウム」

 俺達は唯一水のカーテンが無い場所から台地の中に足を踏み入れ、台地の内部にある階段から最上階へと登った。
 この階段も一気に上へと登れないようになっていて、一々移動しなければならなかったが、これも防衛策の一つなんだろうな。

 ブラック達とキョロキョロと周囲を観察しながら最上階への階段を踏みしめ、やっと辿たどり着いたかと階段を登り切ると。

「…………お待ちしておりました、みなさま」
「え……」

 登り切った所に、一人。
 青々とした芝生の向こうにそびえる大聖堂を背にして、一人の女性が俺達の前に立っていた。

「貴方は……」

 思わず問いかけると、彼女は山吹色の瞳を笑みに歪めて深く腰を折った。

「遠い所をよく来て下さいました……。わたくしは、プラクシディケ・カルデナタータと申します。以後、お見知りおきを」

 薄緑色の長い髪をなびかせる美女は、そう言って再び笑った。











 
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