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ファンラウンド領、変人豪腕繁盛記編
46.どこが我慢してるというんだどこが*
しおりを挟む「…………ってなんだ、ブラックじゃん。あれ、クロウも来たのか?」
鏡で自分を確かめる前に、ブラックとクロウが来てしまった。
しかし仲良く連れションだなんて珍しいな……と思っていると。
「ツカサ君……なんで……」
「え?」
「何で真っ直ぐ戻って来てくれないんだよおおお!! ツカサ君が戻ってきたって熊公が言うから、我慢して我慢して我慢して石ころどもの接待してたのに何で何で何ですぐにいいいいい」
「ぎゃあああああ!!」
抱き付いて来るなぁあああ!!
借りてる服がシワくちゃになるだろうがああもう頭擦りつけてくんな!
せっかく良い感じに髪をセットして貰ったのに意味が無くなるだろうがー!
抱き着かれたので慌てて離れようとするが、ブラックは離れようとしない。
どうにも出来なくてクロウに助けを求めるように目をやるが、クロウもいつもの無表情で俺につかつかと近付いて来た。
「ツカサ、厠に行くのなら、行くと言ってから離れて欲しかったぞ……。ツカサのにおいが近付いて来てやっと小うるさい人族から解放されると思ってたのに……」
アッ…………ヤバい……クロウもちょっと怒ってる……。
そりゃ二人を置いてったのは申し訳なかったけど、あれは不可抗力じゃないか。
俺だってアンタらと離れて不安だったってのに、なんで「戻る前にトイレいこ」程度で怒られなきゃなんねーんだ。
これで背後から拘束されて怒られるって、さすがに俺可哀想くない?
怒って良いよね、怒って良いよねコレ。よし怒ろう。
後ろから俺を覆って来るブラックにやめんかと怒ろうとする、が。
「ひゃぁっ!?」
「んんん……ツカサ君……つ、ツカサ君のにおい……」
「いっ、ぁ、ばかっ、息吹きかけんなぁっ……!」
ふがふがと大よそ伊達男には似合わない音を出しまくって、ブラックが後ろ髪の間に鼻を突っ込んで息を吹きかけて来る。
くすぐったくて声が詰まるが、クロウはそんな俺を見てムッと口を曲げた。
「ずるいぞブラック、俺にも嗅がせろ。せっかく脇が出てるのに、何を羽交い絞めにしてるんだ」
「うるさいなあ……。他のとこ舐めりゃいいだろ? お情けで連れて来てやったんだからありがたく思えよ駄熊」
「ム」
「だからっ、勝手にっ、話を進めるなぁ!!」
つーかここトイレ! 誰が来るかも判らないトイレなんですけど!!
じゃれ合いもいい加減にしないと怒るぞ……と、言おうとしたら、クロウがいきなり俺のズボンのベルトを外し始めた。
……舐めろって、ま、まさか。
「うわぁああ! なっ、なにやってんだこんな所でえええ!! 離っむぐっ」
「しーっ。ツカサ君、大声出したら兵士がやって来ちゃうかもよ?」
「んんんんん!!」
わああ! 馬鹿っ、バカ! 何やってんだよズボン降ろすなあ!
クロウがズボンと下着に一気に手を掛けたのを見て、俺は脱がされないようにと足を上にあげて折り曲げたが、しかし良く考えたら相手の背丈は俺より遥かに高いわけで……。背後からブラックに拘束されたまま、軽く腰を持ち上げられてしまい、そのままズボンと下着を抜き取られてしまった。
「んっ、ぅ、んぅうう……!」
「ツカサがこんな格好をしていると、どこぞの令嬢を無理矢理に犯しているような気分になってくるな」
「ハハ、そりゃいい。今のツカサ君はお姫様みたいに可愛いもんね……?」
低くいやらしい声音で囁かれて、顔が一気に熱くなる。
そう言えば俺が過剰に反応すると解っていて、あえて耳元で恥ずかしい言葉を吹きかけて来るブラック。解っているのに、だけど、こんな場所で下半身だけを素っ裸に剥かれて女みたいだと言われると、どうしても我慢が効かなくて。
思わず震える息を呑む俺の口を、ブラックの固い指がなぞった。
「ふふ……唇まで熱くなっちゃって……」
「ツカサ、可愛いぞ……」
「っ……ぅ…………や、だ……なんで、こんな所で……! って言うか、お、お前ら、最近えっちなことしなかったくせに……っ」
俺を気遣ってくれてるのかなって、なんかモヤモヤしたけどちょっと嬉しかったのに、なんで今日に限ってこんなとんでもない事して来るんだよ。
背後のブラックを睨めないので、せめてもの抵抗だとクロウを見やると、相手はふうと溜息を吐いてズボンと下着をわざと俺の手が届かない場所に置き、俺の足を降ろした。
「確かに、ツカサの負担にならないようにとオレは我慢していた。だが、そんな苦労を知っていながら、ツカサはあのいけ好かない三流貴族に嫌がりもせずについて行ったではないか」
「そうだよ。その上さ、ずーっと興味も無い奴らに愛想笑いして我慢して待ってた僕達に対して、バカだの離せだのってさ……。いつも以上にえっちな格好をしてるツカサ君を、ずっと監視して他の男達から守ってたのに! 酷い! 酷いよ!」
「えぇ……」
だからそう思ってるのはアンタらだけだって……。
トランクルの話題に持ってかれるようなレベルの俺の仮装の何がえっちで可愛いんだよ、お前らあばたもエクボが過ぎるよ。
思わずハァと息を吐くが、それが余計にブラック達の癇に障ったようで。
「……ツカサ君は、また自分の立場を忘れてるみたいだね……」
「これはお仕置きだな。またツカサのいやらしさを教え込まねば」
「いっ……!? ちょ、ちょっと待って」
「待たない。……騒ぐとホントに人が来ちゃうよ?」
耳元で不機嫌な声が聞こえて、声が引っ込む。
その間に、クロウは中腰になったかと思ったら俺の股間に顔を近付けて来た。
「あっ、や……やだ、ダメだって……!」
「内腿を震わせて期待しているくせに、ダメも何もないだろう。現に、ほら」
言葉を切って、クロウは俺の萎えている分身の先端を指で軽く押し上げた。
「やっ……!」
「ほら、腰が動いたぞ」
「ツカサ君のスケベ」
「ち、が……っ」
違う。こんな場所でやらしい事をされたら、誰だって反応するだろうが。
それに、スケベと言うんならお前達が正しくそうであって、俺はそう言う意味でのスケベじゃない。絶対に違う!
そう言いたいけど、怒鳴ると誰か来そうで足が震えて、上手く声が出なかった。
「ツカサ君恥ずかしいねえ。偉い人がたくさん来てる場所で、おちんちんを丸出しにしてるなんてさ……。折角の女の子みたいな可愛い衣装も、ツカサ君がおちんちんを勃たせちゃったら、変態な男の子のえっちな衣装になっちゃうね」
「そっ、なの……お前らが……っ」
お前らがやった事じゃないか。
ブラック達が俺のズボンを取ったのに、何で俺が変態になるんだよ。
自分を捕えている腕に爪を立てると、ブラックは実に楽しそうな声で俺の耳にしゃぶりついた。
「っあぁ……!」
「うん? 耳を食んだだけでそんな声をだすのは、えっちな男の子じゃないの?」
「ばかっ、も……違……っ」
誰がえっちな男の子だ!!
誰だってこんな事されてたら変な声くらいでるってば!
つっこみたいのに、やっぱり声が出ない。
何とかして二人を落ち着かせようと思うのに、耳を唇と舌で弄ばれると、肌が粟立つ感覚に震えて何も考えられなくなってしまう。
「強情だな。そこまでえっちじゃないと言うのなら、このくらいは平気か」
「え……!?」
中腰になっていたクロウが、俺の股間の高さまで顔を合わせたと思うと――いきなり、俺の物をぱくりと食べやがった。
「~~~~~ッ!? いやっ、やっ、やめっひっやっ、やぁああ!!」
クロウの舌がぬるりと絡んできて先端を舌の平らな所で擦ってくる。
今まで布で守られていた俺のモノは、生暖かくて濡れた空間の刺激に付いて行けず、舐められた分だけ敏感に反応してしまう。
声を出しちゃいけないと解っているのに、クロウに独特な感触の舌で何度も何度も敏感な裏筋から先端を撫でられると、どうしても高い声が抑えられなかった。
「ツカサ君そんなに喘いで、腰をびくつかせて……もしかして、こっちも勃起してるんじゃない?」
濡れた耳に息を吹きかけながら、ブラックが俺の黒いベストのボタンを外す。
反射的に止めようと腕を掴むけど、力が入らなくて添える事しか出来なくて。
そんな俺の情けない様子にブラックは息だけで笑うと、シャツのボタンを幾つか外して、俺の胸を曝け出した。
「っやぁあ……!」
乱暴にシャツを開かれて乳首が擦れ、悶えるような喘ぎ声を漏らしてしまう。
自分でも判るくらいに固く勃ちあがっていた乳首は敏感で、クロウにフェラされていても、その感覚からは逃れられなかった。
そんな俺に、ブラックは実に楽しそうな声で囁いて来る。
「ふふ……スケベじゃないのに、こんなに乳首をツンツンさせてるの……? ふっ、ははっ、じゃあ、こんな事されてもツカサ君は喘がないんだよね……?」
ふざけた事を嘯きながら、ブラックは指で俺の乳首を指の腹で捏ねる。
もちろん声なんか出してやるもんかと思った……のに、ブラックが両方の乳首を軽く抓ると、クロウが俺のモノをぢゅっと吸いついてきて。
上と下で同時に強い刺激を与えられたせいで、俺は耐え切れずに甲高い声を上げてしまっていた。
「ぅ、やぁっ……やぁあ……! やっだっ、いっぃやらっ、やぁあぁ……!」
「ほらほら、乳首を引っ張ると腰が動くじゃないか。そんなにえっちな催促をしたら、熊公が我慢できなくなるよ?」
「ング、ぢゅる……っ、んんん゛」
「ひあぁあ゛!?」
クロウの声の振動が、思っても見ない舌の動きが、ダイレクトに俺のおちんちんに伝わって来て、体が一気に波打つ。
だけど、ブラックに後ろから乳首をいじめられて、クロウには股間に吸い付いつかれている俺は、逃げる事すら出来なくて。
「しゃべっらいぇえ……! やっぃやらっあっ、あぁあ゛! だぇっも、いあっ、や、でぢゃっ……ひっぢゃぅっ、もっ、らぇっ、あぇえ……!!」
こんなとこでイくなんていやだ。
誰かに見られちゃう、汚しちゃう、嫌だ、気持ちいいのにイけない。イきたいのに、こんな所で出しちゃうなんて、そんなの、そんなの……!
「ふ、ふふっ……ツカサ君、鏡にツカサ君の淫らでいやらしい姿がばっちり写ってるよ……? こんな場所で乳首をビンビンに勃たせて、小さな可愛いおちんちんをしゃぶられて蕩けた顔をしてる姿がさあ……」
「~~~~!?」
嫌だ、耳元で、そんな声で囁かないで。
お腹の奥がぞわぞわする。我慢してるのに、気持ちいいのに耐えられなくなる。
流されてしまいそうになる。
「女みたいなえっちな格好して、こんな場所でイタズラされてるのに、気持ちいい顔してるなんて……ツカサ君たら本当にえっちな子だね」
「ひぁっ、ち、がっ、ひがうっ、ひっ、あっああ゛ぁ! ち、ぁっ、ぃあぁああ……!」
必死に、首を振る。もうこれ以上されたら、耐えられなくなる。
今以上に大声を出してしまうかもしれない。霞みそうになる頭で必死に考えて、ブラックとクロウの愛撫をやり過ごそうとしているのに、二人は許してくれない。
それどころか、いっぱいいっぱいの俺を追い詰めようとして――――
「ほら……言ってご覧? ツカサ君は『乳首とおちんちんを触って貰うのが大好きな、淫乱でスケベな男の子です』ってさあ」
「んぅうう゛う……!!」
低くてお腹に来る声で恥ずかしい事を言われて、耳がぞわぞわする。
下腹部がきゅんきゅんして、熱くて、クロウに食べられてるおちんちんが溶けちゃいそうなくらいに気持ち良くて……。
いっちゃう、このままじゃ、こんな変態みたいな格好して、イッちゃう……!
「っ、ひぐっ、ぃ、あっ、いあぁあ……!」
「おっと……あはっ、腰を引く程度の理性は残ってたんだね。いいよツカサ君……すっごく可愛い……。でもね、これはお仕置きなんだ。僕達を置いて行った罰……また自分を『オス』だと思ってる罰だよ……。今日は罰として、ツカサ君が本当にして欲しい事はしないからね……」
ほんとに、して、ほしいこと……?
なに、何だよそれ。
「ツカサ……この場所で、思いきり出せ……」
「っ!? ひっ、やらっやっ、うら舐めないぇっ、ひぐっ、ひっ、ざっざらざらぃやっ、やぁあああっ! らぇ、ひっ、ひぐっ、ぃうう゛! いっひゃうぅう!!」
クロウの舌が、亀頭の裏側を舌のざりざりした所で執拗にこすってくる。
ぱんぱんに膨れたおちんちんにそんな事されて、耐えられる訳が無くて。もう、イッちゃいそうで怖くて、俺はまた腰を引こうとした。
だけど、クロウは俺の腰をぐっと掴んで。
そして……俺のおちんちんを根元まで簡単に呑み込んで、思いきり吸い上げた。
「っあぁあぁあ゛あ゛ああ――!!? やあぁあ゛あ! はっ、ぅぐっ、ん゛ぅうう゛!! んんんんんん~~~~!!」
口を塞がれる。声が上手く出せない。
逃げられない、クロウの手が腰に食い込んできて、お尻まで掴んできて、それがおちんちんを吸われる気持ち良さと一緒になって体が一気に痺れる。
とどめみたいに、そこにブラックが、片方の乳首を強く引っ張って、俺は……
「――――――~~~~……!!」
涙を撒き散らしながら、声にならない声で叫んでイッてしまった。
「っ、んぐっ、ふっ……ふーっ、ふっ……ふぐ……ぅ、うう゛……っ」
どくどく言ってる。おちんちんんが動いて、生温いクロウの口の中に出してしまっているのが解って、何度もやっている事の筈なのに泣きたくなってくる。
とうとうこんな場所でいけない事をしてしまったんだと思うと、正気に戻り始めた頭が羞恥でショートして、死にたくなってたまらなかった。
なのに、ブラックとクロウは。
「あーあ、イッちゃった。……まだココ、使ってないのにね」
「ン……ツカサはやはり極上だな……。だが不味い料理の口直しにはまだ足りん」
そう言いながら、ブラックはドレスのように広がるシャツの脇から手を差し入れて、尻の谷間に指を突っ込み動かしてくる。クロウはと言うと、ぬれそぼった俺の萎えモノをぺろりと舐めて、橙色の瞳を獣のように輝かせていた。
「ぅ……や……も、やらぁ……っ」
「だーめ。お仕置きなんだからね。今度は、ココを表面だけゆっくりと撫で続けてあげるから……また、おちんちんだけでイッてごらん?」
「ひっ、ぅ……うぅう……!」
「ツカサ君が、お尻にペニスを入れられるのが大好きなメスだって事を、自覚してくれるまで……セックスはお預けだからね……」
そう言いながら、ブラックは尻の奥の窄まりを指でねっとりと撫でる。
ヒダをなぞるようなその動きに、体が一際反応したが――俺は、その衝動を現実のものだとは思いたくなかった。
→
※後々までひっぱるプレイ。途中で終わったのは仕様です…
鏡ネタは前にやってるから割愛しました…(´・ω・`)
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