異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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セレーネ大森林、爛れた恋のから騒ぎ編

  戦闘中ですよおまいら 2

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 唇が痛い。

 触れたんだしもう良いだろうと顔を離そうとすると、ブラックはいきなり俺の頭を抑えて俺のほおやらひたいやら頬骨やらに何度も吸い付いてきた。

「だぁああああ! やーめーろー!!」
「んうううううツカサ君ツカサ君ツカサ君んんん」
「いーーーやーーーー!」

 ひげ、髭が痛い! ぬるぬるする、変なとこばっかりキスするなー!!

 必死に抵抗しようとするのに、頭を押さえつけられているだけで動けない。
 ちくしょうこう言う所で力量差を持ち出してくるんじゃねーよ!

 逃げようとしたら余計にキスして来るし、もーなんなんだこいつはー!

「はーなーせー! まだ敵がいるかもしんねーだろー!!」
「ああっ、ツカサ君が僕の力をみくびったー!! 酷いよツカサ君、僕が敵を逃すなんて思ってるのかい!?」
「………………」

 ……うーん……。ないな……。
 悔しいが、こいつが敵を殲滅できないと思えない……。

 思わず押し黙ると、ブラックは嬉しそうな吐息を漏らして頬にまたキスをした。

「えへ……。僕ねえ、ツカサ君のそう言うところ好きだよ」
「な、何いってんの……ああもう良いから、ほら、ブルーパイパーフロッグの骨か何か拾いに行くぞ。倒した事を証明できなきゃなんにもならん」

 キスはもう良いだろ、と顔を押しのけると、ブラックは分かりやすく頬をふくらませて子供のように口を尖らせた。

「ぶー。ツカサ君のいけずう」
「あーもーハイハイ。いけずでも何でもいいから、二人とも早く」
「ツカサ君がきびしい……」
「お前がふざけるからだろう。敵の死骸を見るまでが戦闘だぞブラック」

 クロウさん、なんですかその「家に帰るまでが遠足です」的な台詞は。

 色々と言いたい事はあったが、全部つっこんでも俺が疲れるだけなので無視してブラックが開けた穴をくぐる事にした。
 しかしこの土の壁、いやに分厚いな。ちょっとしたトンネルじゃねーか。今更だが曜気充填状態の曜術ってこんなに凄い事が出来るんだな……。

 いや、一番凄いのは、この壁をぶち破って来たブラックの謎の腕力かもしれんが……それはとりあえず置いておこう。

 二三歩進むと、なにやらすぐ先の出口から焦げた臭いが漂ってきた。
 トンネルの内部には全く損傷などはないが、もしかしてこの先の光景はとんでもない事になっているのかもしれない。
 覚悟を決めて腐り沼があった場所へと踏み込むと――――

 そこは、異様な状態になっていた。

「う、わ…………」

 えぐられたような地面の中央には、等間隔に立つ岩の柱がある。その向こうには、てっぺんにだけ草や木が生えている大きく盛り上がった大地があった。
 風景が、さきほどとはまるで違う。

 そこには、今まで異様な色の水がたたえられていたはずなのに、今やもう見る影もない。高い柱の上から深い地底を覗き込んでみると、底にはうず高く積もった灰のようなものがあるだけだった。

 …………あれってもしかして、沼の底に潜んでいた歩兵達とか沈んでいた骨とかなんでは……い、いや、考えないでおこう。
 深く考えてると何も出来なくなる……と、なるべく下を見ずに陸地へ近付くと、そこにはまだ俺の発生させた蔓に捕まっているカエル達がぶらさがっていた。

「あれ…………こいつら、生きてたのか……?」

 炎の熱に当てられたせいか、ぐったりして気絶してるけど……でも生きてる。
 慌てて陸地に降り、カエル達の息を確かめていると、俺の後ろに付いて来ていたブラックが少し面白くなさそうに肩をすくめた。

「面倒だし一緒に焼いても良かったんだけど、ツカサ君が気にすると思ったからさ。まあ邪魔にならない奴なら残しておいても良いかなと思って」

 相変わらず酷い判断だなあこいつは……。
 でもまあ、人の事を考えて無害になった奴は残しておいてくれたって言うのは、ブラックからすればだいぶ普通の人らしい事をしているような気もするし……って、普通の人は水ごと敵を蒸発なんてさせませんけどもね……。

 いかん色々考えると頭が痛くなってくる。
 とにかく、えらい。戦意を喪失したカエルを生かしてあげたのは偉いのだ。
 怒るんじゃなくて褒めよう。褒めたら人道的な部分が伸びるかもしれん。
 子育てゲームとかだって、娘ちゃんを褒めたらちゃんと学習してくれるもんな!

「ブラック偉い! ちゃんと生かせる奴は生かしておくなんて!」

 手放しで喜んでブラックを笑顔で見上げる俺に、相手は酷く驚きながら目をぱちぱちとしばたたかせた。

「えっ、ほ、褒めてくれるのツカサ君!?」
「良いことをした時は褒める。これは当然だろ! なあクロウ」
「そうだな、皆殺しにするよりかは好感が持てる」

 ほらほら、クロウもそう言ってるし。
 偉いぞ、と微笑んでやると、ブラックは顔を明るくして顔を近付けて来た。

「偉い? 僕って凄い?」
「凄い凄い! あんな業火出したのに、ちゃんと陸地は無事だったしな」
「ほ、ほんと? えへ、じゃあ……ご褒美に、今度のセックスではえっちなした」
「調子に乗るなスケベ!!」

 褒めたらすぐこれだ。
 やっぱ褒めるんじゃなかったと後悔しつつも、俺はブラックを押しのけて陸地の奥へと進んだ。今まで行った事が無かった領域だが、霧も晴れて腐り沼も蒸発した今の状態なら安全に進む事が出来る。

 またもやぶーたれたブラックと、眠そうなクロウを引き連れて陸地の終わりへと辿たどり着くと、俺はなだらかな坂道になっている陸地の向こう側を見やった。

 ――数十メートルほどの距離が有る沼の淵。ここからみるとまるで高い壁のようにも見える。こんな深い溝の間に水がたっぷりと溜まっていたのかと思うと、なんだか不思議な気持ちになった。

 恐らく、長い時間をかけてこの地に水が流れ込んだ結果、深い溝は沼……いや、湖のようになったのだろう。

 その年月を思えば気が遠くなるが、それほどの年月を経た水を数年で汚染させたモンスターの能力や、元に戻るかどうかも解らないその腐った沼を一瞬で焼き尽くしたブラックの事を思うと、なんだか年月の重みと言う物が解らなくなる。

 魔法や怪物ってのは、そういう自然の歴史を軽々と乗り越えるから「奇跡」だの「恐ろしい」だのと言われる訳だけど、実際その威力を目の当たりにすると、自然に生きてる事の方が何だか妙に思えて来るから変な感じだ……。

 俺の知ってるチート小説でも、軽く出した魔法でうっかり地形を変えちゃって「やっちまったぜテヘペロ」とかよく有ったけど、あれほんとヤバいよな。
 自然が数千年かけてやる事を一瞬って……いや、俺も世界樹とか生やしたけど、なんか真面目に考えると怖いわ。俺の世界じゃ魔法なんて存在しないってのが定説だから、尚更なおさら。こういうのって、良く考えるとほんと駄目だ。

「ツカサ君?」
「あ、いや……なんでもない」

 俺の顔を覗き込んできたブラックに、俺は口だけを笑ませて首を振る。
 まあ、魔法……いや、曜術ってのは恐ろしい力だけど……だからってブラックが怖い訳じゃないもんな。
 力って言うのは、使い方次第で悪にも善にもなるんだ。少なくとも、ブラックは悪い事の為に力を使ってる訳じゃない。むしろこれは冒険者としては当然の事だ。
 今さっきの業火だって、結果的にそれが最適解だったからだしな。

 ……俺が怖いなと思うのは、まだこっちに慣れきれていないからなんだろうか。
 それとも、小市民の感覚ってのはやっぱどこに行っても抜けない物なのか。

 色々と悩んでしまったが、今はとにかくブルーパイパーフロッグの骨か何かを拾わなければ。俺達は土の壁で沼の水が塞き止められている間に、対岸の壁に掘ってあった巣穴に足を踏み入れる事にした。

 ブルーパイパーフロッグの巣穴を見つけたのは俺だが、まさか本当に“視た”通りの位置にあるとは。自分で言っておいてなんだが、ちょっと驚いてしまった。
 いやだって、今までは【アクア・レクス】を成功させても、その「成功」が目に見えなかったからな……。

 まあそれはともかく。
 巣穴は本当なら誰も近付く事の出来ない場所だったが、水が消えた今なら陸地の緩い坂道を下って楽々沼の底へと降りる事が出来る。

 炎のせいでぬかるみすら消えて普通の土に戻ってしまった坂を下り、沼の底に足を踏み入れると、微かに灰が舞った。
 堆積している量はそれほど多くない。少し安心して、腰を屈めずに入れる大きさの穴へと進む。この巣穴の大きさからすると、敵の大将はかなりの巨体だったようだ。今となっては形が有るかどうか解らないが、大人二人と俺が並んで歩ける横幅が有るので、相手はまさに怪物級の大きさと言う事だろう。

 そんな事を考えていたら……前方に、なにやらデカい塊が見えてきた。

「う……」

 ぶすぶすと音を立てて、何かが膨れている。
 独特のニオイに思わず口を覆ったが、俺達の前に現れたソレは、意外にも完璧に近い形を保っていた。

「…………蒸し焼きにされたようだね」

 ブラックの言葉に、俺はなるほどなと頷く。
 そう、ブルーパイパーフロッグは、ブラックの業火によって高温で蒸発した沼の熱気に当てられ続け、熱によって死んでしまったのだ。
 だから、蒸し焼き。

 しかしそんな死に方だったせいか、相手の姿は崩れてはいない。
 俺達が初めて確認したブルーパイパーフロッグは、途轍もない相手だった。

 おそらく……小型トラックを二台横に並べたら、その巨体と近いだろうか。

 青く、うっすらと豹のような柄に染まっている体に、ガマガエルのような顔。
 カエルには似合わない牙と爪があり……顔には、カエルらしい目の他に、クモのような複眼が二対ついていた。

 思った以上に、バケモノと呼べるような姿だ。
 ……真正面から戦ってたら、案外苦戦してたかもしれないな……。

「それで、このカエルどうする?」
「切り分けるならオレがやろう」

 うーん二人とも本当に何事にも動じませんね……。
 俺だけ驚いてたのが恥ずかしいじゃんかもう。

 でも、巨体の解体が美味い奴がパーティーにいるのはありがたい。
 俺は鎧ネズミレベルの大きさのモンスターしか解体した事がないしな。
 ……うん、いや、普通の高校生はそもそも解体とかしませんけどね。

「とりあえず……冒険者ギルドに報告するために、特徴的な部分を取るかな。牙と爪でいいと思う? 俺、討伐依頼とか初めてで良く解んないんだけど」
「あ、そっか。ツカサ君は普通の討伐依頼は初めてだったね。……うーん、それで問題ないと思うけど……あ、でも、鑑定し辛いかも知れないから目も取ろうか」

 目……目ですか……。
 ちょっとゾワっとしたが、この大きさなら仕方ないかと思って俺は頷いた。

 しかし、そう言えばこれが初めての討伐「依頼」か……。
 ハデな動きもせずにボスを蒸し殺すって、それクエストとして成立してんのかなあ……いやまあ、現実なんてそんなもんかも知れないよね。でも、なんか納得いかないのは気のせいだろうか……。

「では解体する。ブラック、剣を借りるぞ」
「はいはいご自由に」

 ああ、さすがは武器に頓着しない男……本当は「俺の愛剣を解体に使うな!」と怒る所なんだろうが、コイツは凄い剣を手に入れても大事にしないからダメなんだよな……。武器は男のロマンなのに。せっかくの格好いい剣なのに。
 まあ貸してくれるのはとてもありがたいけどね。

「む……なんだか妙に剣が軽く入るぞ。蒸したお蔭か?」

 そう言いながら、クロウはブルーパイパーフロッグの大きな頭を落として、サクサクと簡単に巨体を切り分けて行く。そのサクサクさと言ったら、まるで豆腐でも斬っているかのようだった。
 こ、これが蒸し焼きの力……なんかもうカエルが夕食の材料にしかみえねえ。

 だけど解体って、討伐って、本当にこれでいいのかなあ……。

 目の前で「わあ! 蒸したお蔭でスゥッとナイフが通りますよ先生!」なんて言っちゃいそうなお料理番組ばりの凄い光景を見つめながら、俺はどういう顔をして良いのか解らず、妙な表情で固まっているしかなかった。











 
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