異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
536 / 1,264
湖畔村トランクル、湖の村で小休憩編

18.おとぎ話の王女様でも、昔ならとても食べられない

しおりを挟む
 
※サーセン今週一週間特に忙しくてちょっと文字数減ります(;^ω^)
 展開遅くなっちゃうけど許して下さると嬉しいです(´;ω;`)<スンマセン




 
 
 ベッドでゴロゴロしてたらだいぶマシになったし、もう歩いても大丈夫だろう。
 と言う訳で、俺はさっそく昼飯を作るべく用意を始めた。今回の昼飯は、流石に中年二人も俺に遠慮したのか、いつものポタージュやパンなどで軽く済ませて良いと言われたので甘えさせてもらう。
 なんたって、俺が昼食のついでに作ろうとしていた料理は、作るのがわりと大変なモノだからな。

 まだ体の動きはぎこちないが、まあ出来ない事は無かろう。
 何か有れば、背後のテーブルでモソモソメシを食ってる中年どもに頼めばいい。

 さて、まずは材料の準備だが……その前にバロ乳が腐ってないかチェックだ。

「バロ乳のツボよー……出てこいっ」

 リオート・リングを振ると、今日も今日とて目の前にいきなり壺が現れる。
 ううむ、いつ見ても物凄い唐突だ。背後でオッサン達の「うおっ!?」とか言う野太い驚きの声が聞こえたが、今は無視しておこう。

 中身を確かめてみたが、やっぱりバロ乳は昨日と変わりない味だった。
 ……となると、ある程度冷蔵して置けば、殺菌された牛乳程度には持つのかな。常温がダメなだけで、バロ乳って実はかなり保存性の高い物だったりして。
 飼育が簡単だったら、オーデル皇国で育てるのに適してそうなんだけどなあ。
 そう言えば何でバロメッツがいなかったんだろう。育たないのかな?

 不思議に思いつつも、俺はバロ乳をボウルに移して腕を組んだ。
 ……実は、生クリームが欲しいとこなんだが……アレって確か、牛乳から分離がどうとかって話だったよな。かき混ぜて作るんだっけ?
 でも昨日オムレツを作った時には生クリームなんて出て来なかったし……。

「…………いやまてよ」

 生クリームは出来なかったけど、あの時卵にバロ乳を混ぜてかき混ぜていたら、なんだかもったりしたような感覚になった記憶が有る。
 もしかしたら、卵……いや、卵白と混ぜ合わせるとどうにかなるんじゃないか?

 卵白からはメレンゲってのが作れるし、似てないことも無いよな? だったら、混ぜ合わせれば何とかならないかな……いやほら、バロ乳って牛乳と似た味なのに、性質はまるで違う不思議なモンだし……。
 とりあえずやってみるか!

「えーっと、卵を割って卵白を選り分けて……」
「ツカサ、何故卵を分離する? 喰わんのか?」

 不思議そうに俺の肩越しに覗いてきたクロウに、俺は苦笑しながら釘を刺す。

「卵黄は後で使うから食べちゃ駄目だぞ」
「ウグ」

 図星だったか。まあでもちょうど良い。どうせだし、クロウにクリームを作るのを手伝って貰おうか。
 俺は卵白を集めたボウルをクロウに持たせると、この前セイフトの街の卸売店おろしうりてんで買った泡だて器を渡した。何故卸売店かと言うと、そこでしか買えなかったから。
 泡だて器ですら雑貨店じゃ売って無ないんだよこの世界。ほんと料理に関してはヤバいくらい進んでないよ。アカン。

 閑話休題。
 クロウに素早くボウルの中の卵白を泡立てて貰いながら、俺は卵白に対して一対一いったいいちの割合の牛乳を注ぎ込む。そうして、数回に分けて砂糖を入れた。
 上手く行ってくれるといいんだが……。
 そう思ってクロウのたくましい腕が混ぜるボウルの中を見ていると、白い材料達は次第しだいに混ざり合い、驚くほど早く形を変え始めた。それは、液体ではなく……。

「クロウストップ!」
「すと……? ンン?」
「ちょっとごめんな」

 泡だて器を引き上げると、ふわっとボウルの中の白い物体が持ち上がり、ツノが柔らかく立ち上がる。その姿は正しく、クリームそのものだ。
 しかし、問題は味である。見た目が幾らクリームぽくっても、味が良くなければ意味がない。クロウにも無駄骨を折らせてしまう。
 どうか上手く行っていてくれよと思いつつ、泡だて器に付いてきた生クリーム(仮)を指ですくい、意を決して口の中に入れてみると。

「……ッ!!」
「ど、どうしたのツカサ君」
「なんだ、マズかったのか?」

 いつの間にか両隣から俺を見ているオッサン達に、俺は必死に首を振る。
 そうじゃない、そうじゃないんだ。
 だって、これは。この味は――――

「ま、まさしく生クリーム……!!」
「生クリーム……?」

 ああもう、説明してあげたいけどこの世界の物で例えられない!!
 とにかく食べてみろと泡だて器を向けると、二人は俺の頭上で顔を見合わせたが、それぞれに太い指ですくってぱくりと口に入れた。

「――んんっ!? あっ、あまっ、しかも溶けてなくなっちゃったよ!?」
「な、何だこれは……うまい……甘い! ツカサ、どうしてこれは甘いんだ、雪のようなのに雪じゃないぞ、甘くて軽くてすぐに溶ける!」

 ブラックもクロウも毛を逆立てんばかりに驚いていたが、特に興奮したのは甘いもの好きのクロウだった。味が全然想像できなかった分、物凄く驚いたんだろう。
 わかる、解るぞその気持ち。
 訳解んない料理がめっちゃ美味しかったら興奮しちゃうよね。

 俺はとりあえず知ってる限りの生クリームの知識を大まかに伝えて、二人に落ち着いて貰った。

「へぇえ……これがツカサ君の世界のお菓子には普通に使われてるんだ……」
「こんなもの、貴族でもそうそう口に出来んぞ。甘くて溶けるのに、しつこくなくて幾らでも食べられる……恐ろしいな、生クリーム……」

 うん、やっぱクロウの驚き方が異常だな。
 そんなに感動したのか生クリームに……。この調子じゃ、俺が“本当に食べたかった物”を食わせたら失神するんじゃないのか。

 そう言えば、この世界じゃケーキには生クリームも付かないし、そもそもお菓子と言えば焼き菓子とかばかりだったっけ……ライクネスではそれに加えて砂糖をめっちゃ使うから、物凄く甘すぎて頭が痛くなるという……。

 美味しい料理も有るのに、本当にこの世界ってのは極端だよなあ。

「それで……ツカサ君、この生クリームを使ってどんな料理を作るんだい?」
「ふふふ、厳密に言えばお菓子なんだけど……まあ見てろって! 冷たくて甘くて美味しい、俺が大好きだったモノを作ってやるからよ!」

 生クリームをクリアした今、俺に怖いものなど何もない!
 田舎の婆ちゃん家で「個人商店に行くのがめんどい」と言うだけで、ダチと作りまくって怒られたアレを、今こそ異世界に顕現けんげんさせるのだ!

「よーし、まずは用意した材料をまぜーる!」

 卵黄と砂糖を混ぜて砂糖が混ざったのを確認出来たら、次に生クリームとバロ乳を混ぜた物を火にかけて、小さな泡が軽く湧く程度に温める。材料が混ざったのを確認したら、卵黄と砂糖を混ぜた物に少しずつ投入して合わせる。
 混ざったのを確認して、粗熱を取ったら次の段階だ。

「コレを金属の器に移して蓋をして……と」
「出来上がり?」
「いやいや、まだだよ。これを冷蔵庫……リオート・リングの中で冷やして、半刻に一度混ぜるのを四五回程度続けたら、やっと出来上がりだ」

 そう言いながら、リオート・リングに器をしまう俺に、ブラックとクロウは同時に「えぇええ!」と情けない声を上げた。
 ……どうやら、そこまで長くかかるとは思っていなかったらしい。
 まあ、そりゃそうか。今までの料理は作ったらすぐ食べられたんだもんな。

「そんなに手間のかかる料理……いや、お菓子なのかい?」

 げんなりしたような声を漏らすブラックに、俺は苦笑しつつ頷く。

「そ。アイスクリームってのは、手間がかかるんだよ。でもその分、本当天国に昇っちまいそうなくらい美味しいから、楽しみに待ってろよ。今の時間からなら、夕食のデザートには間に合いそうだからさ」
「あいすくりーむ…………ほんとか……?」

 あーあークロウも耳をしょぼーんと垂らして、指を咥えている。
 そんなに美味しかったんかい生クリーム。

「そう落ち込むなって。これからは色んな甘いお菓子を作ってやれるから。な?」

 生クリームの作り方も解った事だし、これからもっと作れる物の幅が広がるぞ。
 少々落ち込みモードのブラックとクロウにそう言うと、この中年二人は途端に顔を明るくして、目を輝かせながら必死に頷いてきた。

「う、うんうん! 楽しみにしてるよツカサ君……!」
「ツカサの作るものは何でも美味しい……凄く期待している」

 そ、そう真正面から期待されると照れちゃうじゃんかよ。
 ちょっと照れくさくなったが、二人に期待して貰えるのは凄く嬉しかったので、俺は調子に乗ってどんと自分の胸を叩いた。

「任せなさい! ふっふっふ、俺の腕に驚くなよ」
「んもー、ツカサ君本当こういう時は自信満々なんだから~」
「自分の力量を褒められて胸を張るのの何が悪い。んじゃまあ、夕方になるまで、俺は本を読みながらゴロゴロしようかなー」

 半刻の鐘を聞きながらアイスをかき混ぜなきゃ行けないし、今日は体を休めて出来るだけゆっくりしよう。この状態で庭いじりとか街に出るとかやってたら、腰の痛みが余計に悪化しそうだしな……。立ち仕事も長時間は無理だ。

 と言う訳で後片付けを始める俺に、ブラックが不満たらたらで抱き着いて来る。

「えぇえー……折角起きたんだから、イチャイチャしようよツカサ君~」
「お前はちょっとは反省せい!! 誰のせいで痛みが悪化したと思っとるんだ!」

 いい加減にしろと頬を突っぱねるが、ブラックはへらへら笑うだけで。
 ああもう本当にこの中年はもう。

 一回本当に突き離してやろうかと思っていると、すぐ隣の至近距離でクロウがじっと俺を見つめながら呟いた。

「ツカサ……オレもイチャイチャしたい……」
「だーもーこのオッサンどもはぁああ!!」

 人がちょっと元気になったらすぐこれだよもう!








 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢になりたくない(そもそも違う)勘違い令嬢は王太子から逃げる事にしました~なぜか逆に囲い込まれました~

咲桜りおな
恋愛
 四大公爵家の一つレナード公爵家の令嬢エミリア・レナードは日本人だった前世の記憶持ち。 記憶が戻ったのは五歳の時で、 翌日には王太子の誕生日祝いのお茶会開催が控えており その場は王太子の婚約者や側近を見定める事が目的な集まりである事(暗黙の了解であり周知の事実)、 自分が公爵家の令嬢である事、 王子やその周りの未来の重要人物らしき人達が皆イケメン揃いである事、 何故か縦ロールの髪型を好んでいる自分の姿、 そして転生モノではよくあるなんちゃってヨーロッパ風な世界である事などを考えると…… どうやら自分は悪役令嬢として転生してしまった様な気がする。  これはマズイ!と慌てて今まで読んで来た転生モノよろしく 悪役令嬢にならない様にまずは王太子との婚約を逃れる為に対策を取って 翌日のお茶会へと挑むけれど、よりにもよってとある失態をやらかした上に 避けなければいけなかった王太子の婚約者にも決定してしまった。  そうなれば今度は婚約破棄を目指す為に悪戦苦闘を繰り広げるエミリアだが 腹黒王太子がそれを許す訳がなかった。 そしてそんな勘違い妹を心配性のお兄ちゃんも見守っていて……。  悪役令嬢になりたくないと奮闘するエミリアと 最初から逃す気のない腹黒王太子の恋のラブコメです☆ 世界設定は少し緩めなので気にしない人推奨。

BL短編

水無月
BL
『笹葉と氷河』 ・どこか歪で何かが欠けたふたりのお話です。一話目の出会いは陰鬱としていますが、あとはイチャイチャしているだけです。笹葉はエリートで豪邸住まいの変態で、氷河は口悪い美人です。氷河が受け。 胸糞が苦手なら、二話から読んでも大丈夫です。 『輝夜たち』 ・シェアハウスで暮らしている三人が、会社にいる嫌な人と戦うお話。ざまぁを目指しましたが……、初めてなので大目に見てください。 『ケモ耳学園ネコ科クラス』 ・敏感な体質のせいで毛づくろいでも変な気分になってしまうツェイ。今度の実技テストは毛づくろい。それを乗り切るために部活仲間のミョンに助けを求めるが、幼馴染でカースト上位のドロテが割って入ってきて…… 猫団子三匹がぺろぺろし合うお話です。 『夏は終わりだ短編集』 ・ここに完結済みの番外編を投稿していきます。 ・スペシャルはコラボ回のようなもので、書いてて楽しかったです私が。とても。 ・挿絵は自作です。 『その他』 ・書ききれなくなってきたので、その他で纏めておきます。 ※不定期更新です。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。 公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。 そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。 ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。 そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。 自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。 そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー? 口は悪いが、見た目は母親似の美少女!? ハイスペックな少年が世界を変えていく! 異世界改革ファンタジー! 息抜きに始めた作品です。 みなさんも息抜きにどうぞ◎ 肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

スキルが生えてくる世界に転生したっぽい話

明和里苳
ファンタジー
物心ついた時から、自分だけが見えたウインドウ。 どうやらスキルが生える世界に生まれてきたようです。 生えるなら、生やすしかないじゃない。 クラウス、行きます。 ◆ 他サイトにも掲載しています。

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

処理中です...