異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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湖畔村トランクル、湖の村で小休憩編

13.君は自分の魅力を勉強すべきだ 1

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※予想以上に長くなっちゃったから三つに分けます…:(;゙゚'ω゚'):
 前戯1、2と本番で三話です。あとこっからエロフィーバーに入るのでご注意を
 相変わらずツカサが下衆なオッサン達にいいように犯されてる…(絶望






 
 
 しかし、勉強会と言っても何をやるのだろうか。
 この家には黒板が有る訳でもないし、そもそも「やってはいけない事」を教わるだけなんだから、座学と言う認識で良いのだろうか。
 しかし「モテないための授業」だなんて、初めて過ぎて内容が想像できないな。
 いや、モテるための授業も受けた事ないですけどね!

「ブラック……勉強って、具体的に何をするんだ?」
「そりゃまあ、こう言う格好をしちゃ駄目ですよっていう話とか……かな?」

 かな? ってなんだ。かな? って……。

 色々ツッコミたいが、つっこんだらヤブヘビになりそうな気がする……。
 一抹いちまつの不安を覚えたが、それで逃げる訳にもいかず。俺は上機嫌のオッサンに肩を抱かれて台所を後にし、リビングルームへと連れて行かれてしまった。

 リビングルームはちょっとした広さで、壁の一角がサンルームになっており外の荒れた庭が見える。庭の向こうは森があって、街の中だとはとても思えない風景が広がっていた。位置的には、ギリギリ道が見えない感じなのかな。

 ためしにサンルームに近付いてみると、左側の方にすぐ道が見えた。
 ふむ、やっぱり巧みに見せないようにしてたのか。この家を建てた人って本当に風景とかに気を使ってたんだな……。
 改めて趣味人の家である事を認識していると、クロウが遅れて部屋に入って来た。あれ、クロウも一緒に勉強するのかな?

 不思議に思っていると、クロウはブラックと目を合わせ、何かを確認するように頷くと――――ドアに鍵を掛けた。

「…………?」

 なに、どうして鍵かけたの? この家には俺達しかいないのに。

「さあツカサ君、そろそろはじめようか。こっちにおいで」

 広いソファに座って自分の隣をぽんぽんと叩くブラックに、俺は首を傾げつつも指定されたところに座った。

 横に座って勉強するのか。ずいぶん変な授業だな。……いやまあ、だからおかしくても仕方がないのかも知れないが。
 女の子にモテるための授業なら俄然がぜんやる気が上がるんだけど、残念ながらこれは俺が男に襲われなための勉強会だからなあ……。はぁ。

 しかし何をするのだろうかといぶかしげにブラックの横顔を見ていると、真向かいのソファにクロウが座り、じっと俺を凝視してきた。
 そりゃもう、穴が開くほどじーっと……。
 なんかみたいで嫌だなと思ったのでクロウの方をみやると、ブラックは明るい声を出して俺の肩をぐいっと抱いて来た。

「じゃあ、これからお勉強しようか!」
「う、うん……。でも……具体的に何するんだ? 話して聞かせてくれんの?」
「ん~、そうだねぇ……。じゃあまずは、一つ」

 そう言って、ブラックは――――いきなり俺のあごを掴んで、キスをして来た。

「んん゛!? んっ、うっ、んんぅ……っ!」

 ま、またいきなり!!

 何をするんだと相手の胸を叩くが、ブラックは俺の唇を食んだまま動かない。
 それどころかあごをムリヤリ開くと、舌を口の中に侵入させてきた。

「んぅうう! っ、んう゛っ、ぐっ、ぅう……~~~っ!」

 頬の裏をなぞられ、歯列を伝って縮こまった舌を絡め捕られる。
 息が出来なくて苦しさのあまりブラックにしがみ付くと、とどめとばかりに舌を吸われて俺は背筋に走る強烈な刺激にびくびくと体を震わせてしまった。

「はっ、っ…ぁ……! はっ……はぁっ、は……」

 やっと、口が解放される。だけど、離れていく舌が唾液を引いて架け橋を作るのをまともに見てしまい、俺は思わず顔を歪めてしまった。
 顔が、あ、熱い……爆発しそう……。

「はは……っ。ツカサ君……いいかな? 人に勧められたからって言って、素直に隣に座っちゃ駄目だよ……。ツカサ君は力が弱いんだから、すぐにこうやって悪戯いたずらされちゃうからね」

 い、いたずら……。
 何それ、もしかして……これ、もう、勉強なの……?

「あぁ……そんな真っ赤にとろけた顔して……ほら、まだ全然解ってない……。ねぇツカサ君、よく聞いて? そう言う君の態度が僕達を狂わせるんだよ……? だからね、今からこうやって、僕達がツカサ君に“どんな事をされたら興奮するか”を教えてあげるから……今からやってみてよ」
「え……。え……!?」

 ちょっと待って、ついてけない。理解出来てないんだけど。
 なに、興奮する事をやってみてって、なに?
 もしかして、俺が、実際に「興奮するポーズ」をやらなきゃ行けないって事?

「出来なかったら、罰として服を一枚脱がす」
「くっ、クロウまで何言ってんだよ!?」
「出来ないの? じゃあ、早速一枚脱いで貰おうかな」
「ぅええっ!?」

 戸惑っている間に、ブラックは荒々しく俺の肩を掴んでくる。
 そうして乱暴な手つきでベストを無理矢理引き剥がし、離れた場所に投げ捨ててしまった。……お、横暴だ。文句を言おうとブラックに目を向けたが……相手は、明らかに興奮したような顔で瞳孔が開き切っていた。
 ……もう興奮してんじゃん、これから自重したって絶対意味ないじゃん!!
 なんでやらすんだよ、なんなんだよぉ!

「ほら、やってくれないと、どんどん脱がしちゃうよ……?」
「わっ、解った、わかったから!」

 全裸で変な事をやらされるくらいなら、服を着てやった方が良い。
 何させられるかは、わ、解んないけど……。

 息を整えながら、俺は必死に冷静な声で問いかけた。

「それで……お、お前らは……どんな所に興奮してんの」

 うかがうように見上げると、ブラックはにっこりと笑って俺の頬に手を添えた。

「色々あるけど……まず一番は、ツカサ君の可愛い表情かなぁ……。すぐに笑顔になったり、顔を赤くしたり、困り顔になったり……見ているだけで飽きなくてさ、ほんと可愛すぎてたまらなくなるんだ……」
「そうだな。ツカサの表情はの性欲をあおる。特に、嫌がっている顔や羞恥を覚えている顔、泣いている顔は危険だ。肉棒がいきり立つ」
「ふ、ふぇえ……」

 なにそれ、そんなの知らない。
 ブラックはともかく、クロウまでそんな事思ってたのか?
 無表情な顔をして、それなのに俺の顔を見てこっそり興奮してたって事?

 そ……そん、なの…………。

「ああほら、そうやってすぐに赤面して泣きそうになるだろう? だから犯したくなっちゃうんだよ……。まあでも、ツカサ君の性格を変えちゃうなんて勿体ないにもほどがあるから……今回は表情に関しては不問にしてあげるね」

 ――――本当は、その表情が一番僕を興奮させるんだけど。

 低く腹に響く大人の声で、耳に息を吹きかけるようにそう囁いて来る。
 熱い吐息が頬にまで吹きかかって、それが相手の興奮を示しているのだと思うと、俺は顔が痛くなるほど熱くなってしまった。
 こんな事を言われて、必死にこらえようと思っているのに……それなのに、俺の顔は、勝手に熱を上げてどうしようもない。きっと情けないくらい赤面しているんだと考えると、本当に顔から火でも出そうだった。

「ふふ……じゃあ、早速やってみようか」
「うう……」

 ちくしょう、本当にちゃんと教える気あんのかよこいつら。
 ただ俺にスケベな事をしたいだけなんじゃないのか。興奮する行為をやってみろだなんて、どう考えても罠でしかないだろ。
 ううう……どうして俺の周りにはこんなオッサンしかいないんだ……。

「まずは、これが一番多いんだけど……ツカサ君、僕を見て」
「え? ……わ、解った……。これでいい?」

 いつもやっているように、隣にいるブラックを見上げる。
 すると、ブラックは困ったように眉を顰めた。

「そう、それなんだよねえ。……これはもう、ツカサ君の身長が圧倒的に僕達より低いから仕方がないんだけど……そうやって可愛い子に見上げられるとね、僕らは予想以上にドキドキするんだよ」
「え……そうなの……?」

 思わず聞くと、ブラックとクロウは深く頷く。

「程度の違いはあるんだろうけどねえ……ほら、ツカサ君みたいな童顔で低身長の少年ってそうそう居ないだろう? それに君は人懐ひとなつっこい子だし……そんな子に、興味深げに見上げられると、男だったら誰もがドキッとしちゃうもんなんだよ」
「うむ。仮にツカサの事が好みでない奴がいたとしても、それに関しては反応せずにはいられんだろう。妙齢の男同士でこうも身長差が有るのはまれだからな」
「そ……そうなのか……」

 確かに、言われてみればそうかも……。
 いや、俺はこの世界の男の気持ちは解らんが、俺を普通の低身長女子に置き換えたらドキッとする理由に関しては納得が出来る。
 可愛い子に見上げられたら、そりゃときめくよ。
 いや、俺はごく普通の男子ですけどね?

 まあ、男は基本的に女より背が高く体格も良い。そして、真っ当な人間ならば、小さい物を愛でるという習性を持っている。だから、男が女子の上目遣いにドキッとするのは自然の摂理なのだ。
 それを幅広い性的嗜好に当てはめれば……確かに、男に対しても適用されるかもしれない。同い年の男が低身長女子と同じカテゴリーになるなら、そりゃ気になるだろう。

 だって俺、年下の奴以外で俺より低い身長の男なんて、この世界じゃ全然見た事も無かったからなあ……。
 同い年の奴らはみんな大人みたいな体格してて、まるで高校生レベルには見えないガタイだし、どうかすれば十二歳の男の子にすら俺は負ける事も有るんだぜ。
 高身長男子ばかりの世界じゃ、そら俺みたいなのにもドキるわ。なるほど、要は物珍しくてみんな動揺しちゃうのな。吊り橋効果みたいな奴?

「じゃあ……あんまり近くで相手を見ない方がいいのか?」
「そうだね。特に若い男とかには目の毒だ。急に距離を縮めたらダメだよ。ただでさえツカサ君はいとけなくて可愛い顔をしてるんだから……近付こうものなら、すぐに路地裏に連れていかれて犯されちゃうからね?」
「う……わ、解った……。初対面の奴には距離を取る事にする……」

 なんかまだ納得は行かないが、この世界の住人が言うんだから仕方ない。
 でも、最初は疑ったけどすげーちゃんとした分析じゃん。
 やっぱ二人も俺の事を考えて、真面目に教えようとしてくれてたんだな。
 ……いやらしい事をするつもりなんだと思っていた自分が恥ずかしい……。

 よし、真面目に教えてくれるんなら俺だって真面目に聞くぞ。
 本当は死ぬほど嫌だけど、男に性的な目で見られるくらいなら“聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥”だ。ちゃんと聞いて自衛してやる。

 そんな俺の気合が伝わったのか、ブラックとクロウは顔を見合わせにやりと笑うと、先程とは違うほがらかな笑顔を向けて来た。

「やっときちんと聞いてくれるようになったね」
「嬉しいぞ、ツカサ」
「ん、ま……まあね……。それで、他には?」

 催促すると、ブラックは俺に立つように言って来た。
 立つって事は……また人に顔を合わせる時の仕草かな。

 言われるがままに、腰に手を当てて胸を張ってみせる。こういうポーズも何故かこの世界の男には反応されてしまうらしい。
 俺的には「いばってるポーズ」なんだが……本当この世界って俺の常識と微妙にズレてるよな……。
 何が問題なんだろうかと思っていると、唐突にブラックが変な事を言い出した。

「この格好をすると、薄いシャツ一枚なら勃起した乳首が見えるんだよねえ」
「ッ!?」

 な……ぁっ……ち、乳首……?!

「そうだな。女なら尚更だが、男でも柔らかそうな胸をしているかどうか分かる。ツカサの場合は俺達が揉んでやってるから、柔らかそうな曲線だな」
「うええ!? う、うそお!?」

 思わず両腕をクロスさせながら胸をぎゅっと寄せてしまうが、しかし胸が有るようには……いや……どうだろ……太った……? 太ってきてるから、こんな感じになってるのかな……なんか俺……そう言われてみれば、貧弱な体が妙に丸くなっているような気がしないでもないんだが……。
 ……は、はは、そんな、まさかな。

「ツカサ君?」
「あ……ぃ……いや……なんでもない」
「そう。じゃ、次行ってみようか。ツカサ君、背中見せて」

 ほっ。背中だったら別に変な事も無いぞ。
 素直にくるっと回ってみせると、ブラックは次の指示を出した。
 ええと……少し足を広げて、それぞれの膝に手を置く……? 何だろこの格好。屈伸運動の最後のポーズ? こんな格好俺やったことあるっけ?

 謎過ぎる、と思っていると――――背後から、物凄い言葉が聞こえてきた。

「この格好も危ないなあ……ツカサ君の丸くて可愛いお尻が強調されてるし……。まるで、ペニスを挿れて下さいっておねだりしてるみたいだ」
「――――ッ!?」

 なに、な、何言って、お前……っ。

「ズボンが張り付いて危ないな。これでは服の意味がない」
「うわあもうバカっ! 何言ってんだよお前らぁ!!」

 クロウまで変な事言い出したのに耐え切れず、俺は思わずポーズをやめる。
 いい加減にしろと怒ろうとしたのだが、ブラック達は逆に俺達をじっと見やると、深い溜息を吐いた。

「はー。ツカサ君、まだ判らない? そう恥ずかしがるのがねえ……ま、いいか。途中でやめちゃったから、また服を一枚脱いでね」
「ぐ、ぐぅう……」
「今度はズボン」
「なんでシャツじゃないの!?」
「上半身裸で続けたい?」
「う…………」

 た、確かに嫌かも……。だって、その……本当なら恥ずかしくない事だけども、ブラック達は胸がどうのこうのとか絶対言って来て居た堪れなくなるし……。
 とにかく裸になるのは嫌だ。

 これ以上何か文句を言ったら余計な服まで脱がされそうなので、恥を忍んで大人しくズボンを脱ぐ。シャツと下着とブーツだけと言う珍妙な格好になってしまったが、まあいい。パンツ……いや、酷い下着じゃないから恥ずかしくないもん。

「そ、それで次は!?」

 やけくそ気味に怒鳴ると、ブラックはニコニコと笑って指を立てる。

「勉強熱心で嬉しいよ、ツカサ君。じゃあ今度は実際に何をしたら危ないか、熊公と二人でやってみようか」
「はぇ? なに、それ……?」
「何気ない仕草でも、会話と合わせたら妙に色っぽくなるからね。ツカサ君はそういう所を全然解ってないから、身を持って知ってもらうよ」
 








 
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