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第2章

91話 我慢

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裕二はスミの母親が帰った後すぐに急変した。


「スミ!よくやったじゃないか‼︎お義母さんは俺たち見て安心してたな」


そう言ってスミの手に手錠をかけた。


「何だその目は、何か言いたそうだな」

「…これ…いつまでするの…?」

「そうだなぁ~お前のことが安心できるまで…」

「安心できるまでって…」

「まだまだだな。あっ、それと今日あいつと話して来たから」

「…えっ」

「あいつショック受けてたなぁ~」

「裕二、何て言ったの⁈」

「何って、スミとやり直すって言ったんだけど?」

「それでシュンは何て⁈」

「お前っ!俺の前であいつのことシュンって呼ぶな‼︎」

「ごっ…ごめんなさい…あの人は何て⁈」

「信じなかったから録音聞かせてやったよ」

「録音って?」

「お前の言葉だよ。裕二のこと愛してるぅ~って言っただろ」

「えっ⁈そんなこと言ってないし」

「あ~覚えてないのか…あの日カフェで言っただろ」

「カフェで…?」

「薬が効いた頃で覚えてないか」

「あっ…あれは…そう言ったら離婚届書くからって裕二が言ったからでしょ⁈」

「引っかかる方が悪いんだよ‼︎バーカ!」

「…そんなの聞かせたなんて」

「おい!シャワー浴びに行くぞ」

「…ひどい…」

「おいっ‼︎」


裕二はスミの髪を引っ張って浴室に行った。

シャワーを浴びながら裕二はスミの火傷の跡を目を細めて見ていた。


「俺さぁ~かなり欲求不満なんだけどその傷見たらヤル気失せるな。なんか膿みたいの出てるし。1週間もすればさすがに治ってるだろうから来週抱いてやるよ」

「え…」

「もちろん服は着たままでな」


絶対に裕二とはしたくない!
それまでに何とかしてここを出ないと‼︎


スミは裕二に抱かれるなんて考えたくもないしあり得ないと思っていた。


すると裕二がシュンからもらったネックレスを触ってきた。


「お前これずっと付けてるな。よく見るとこれ…ダイヤじゃないか」


スミは必死で隠そうとする。


「あいつにもらったんだな⁈」

「ち…違う」

「うるせー」


裕二はネックレスを引きちぎった。


「やめてっ‼︎」

「あーイライラする」


裕二はちぎったネックレスを外に投げ捨てた。


この日は手錠をかけられたままスミは狭い部屋に閉じ込められた。


裕二…許さない‼︎
何もかも酷すぎる‼︎
私1人ならとっくに裕二を殺してる…
とにかく弱気になんかなれない…
ここを出るまでは…


シュンと母親を悲しませる訳にはいかないスミは必死で殺意を抑えていた。






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