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第2章
18話 どうにもならない
しおりを挟む「テグさん…そんな言われても…」
「お婆さん…」
「え?」
「もうどうしようも出来ないですか?」
「…そうだね」
「…そうですか」
「マリさんのこと記憶から無くなるけど、運命の人ならいつかまた出会うはずだよ」
「…明日の何時までですか?マリの事を覚えてるのは」
「18:00までだよ」
「18:00…」
テグは大きく息を吐いた。
「こんなふうになるなら、マリさんの願い叶えるんじゃなかった…見てる方が辛いわ…」
「すみません…」
「もう、韓国に戻りなさい」
「、、、、、」
「テグさん?」
「マリと初めて会ったのはどこですか?」
「…スーパーだけど」
「どこのですか?マリの家はそこのスーパーから近いんでしょうか」
「◯◯駅の近くのスーパーだけど。マリさんの家はそこから近いかどうか分からないけど、そう遠くはないはずだよ」
「◯◯駅という所ですね。スーパーの名前は?」
「テグさん、まさか探すのかい?」
「最後に会いたくて」
「そこのスーパーに行っても会えるかどうか分からないし、無謀じゃないかい?」
「どうしても記憶があるうちにマリに会いたいんです」
「…◯◯スーパーだよ」
「ありがとうございます」
「まさかここまで本気になるとはね…最後に会えるといいね…」
「…はい。じゃ行きます。ありがとうございました」
テグはマリを探しに行った。
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