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1987年5月
「バンド結成を祝してカンパーイ!」
大学のバンドサークルに入った新入生と元々いたメンバーで、バンドを再結成したお祝いらしい。
私はといえば石井くんたちについてきているだけで、どこのバンドにも所属はしていない。
キーボードやピアノのメンバーが必要になった時だけ、そのバンドに呼ばれ参加しているスポットメンバーだ。
本当はどこかのサークルに所属はしてみたかったけど、すごくやりたいこととかがなく、そのままどこにも入らずにいた私を石井くんがここに連れてきてくれたのだ。そうしたら、案外キーボードやピアノが必要なときは参加してほしいという声があがり、そのまま在籍することになった。
「佐藤さんが来てくれて、本当に助かったよ。ピアノパートがないとやりにくい曲とかあったし、他のパートがピアノの部分をアレンジして担うとかもしてるけど、なかなか大変な作業でさ」と、先輩に声をかけられた。
「私、思ってたんですけど、ピアノ科の人には頼めないんですか? あの人たちのほうが、私なんかより格段に弾くの上手いですよ?」
「そうかも知れないけれど、この場は初めて楽器に触れる子もいれば、バンドの色もあるし、突き詰めて勉強している人がうまくかかわれるかはわからないんだよ。でも、佐藤さんのパターンが出来たから、こういうかかわりかたもやれるってわかったし、今後もそう言う人材が出てくるかもしれない。きっと良い例になると思うよ」と、先輩はニコニコと話す。
その日は夕方から大学の近所の居酒屋に集まって飲み会をしていた。
私は食べることは好きだけど、あまりお酒が強くない。それでもこういう席が嫌いなわけではないので一次会だけ参加することにした。
「今日もよく来てくれたね。みんなで楽しめたらいいから、いつでも気兼ねなく参加してね」と隣の席に座ってきた男の先輩が声をかけてくれた。
「はい、ありがとうございます。親も私もお酒が強くないので、こういう場所ってほとんど来たことがなかったので新鮮で楽しいです」
うちは父がお酒が飲めなかったので、酒の席という場所が縁遠い家庭だったのと、お酒自体が嫌いなわけではなかったけど、すぐ顔が赤くなるのが恥ずかしいので、2杯目からはトイレに行くふりをしてウーロン茶をこっそり頼んでいた。
「佐藤さんはバンドには興味ないの?」と、前の席から突然声をかけられた。友人の前野キミ子たちと同じクラスの子だ。油絵のアトリエに迎えに行くといつもいる人だ。
「えと…」
「ああ、松永って言います。松永優。よく、うちのクラスに来てるよね。ピアノの助っ人で来てくれてる佐藤さんって、他の子に聞いてたんだ」と、彼は爽やかに言った。
「私、文芸学科の佐藤トウコって言います」と、おじきすると彼は前の席から前かがみになって、私の顔の近くに自分の顔を寄せて、
「あのさ、さっきからお酒のフリしてウーロン茶飲んでるでしょ?」
誰かに気づかれているなんて思ってもみなかったのと、彼の顔との距離の近さに数秒息をするのを忘れた。
「飲めないのに無理してこんなとこ来なくてもいいのに、無理矢理つきあわされたの?」と、私の感情を置き去りに彼は立て続けに話してくる。
「いや、その…そうではなくて、こう…こういう所に来たことがなかったから、どんな感じなのかなって見てみたかっただけけで…」と、お茶を飲んでたことがバレてたことに動揺していて全然上手く話せない。
誰か、助けて~と、周りの人をチラ見すると、石井くんたちは遠い席で熱心に何か話しこんでいる。知っている先輩方は良い感じに酔っ払いだ。松永くんは、ビールらしきグラスを片手に、私に話し続ける。
「鍵盤上手だよね。なんでバンドには入らないの? バンドには興味ない?」
ピアノは弾けても好きでもないが本当の答えだが、バンドに合わせるのは楽しいと思ってるから完全な正解でもない。でも、それも合わせるのが楽しいだけで、石井くんみたいに音楽性を追求とかするって気持ちもないので、今の立ち位置がちょうどいいのかなと思ってるなんて、音楽を真面目にやっている人に言えることでもない。なんと答えようかとモヤモヤしていると、
「おい、松永~女の子とイチャイチャしてるんじゃないぞ! こっちに来て今度の曲について話すぞ」と、松永くんを呼ぶ声が聞こえた。
「やばっ! 先輩だ」と言うのと同時に先輩らしき人につれて行かれた。
「またね」と小さく手を振り、松永優くんはニコニコしながら連行されて行った。
初・松永くんだった。
「佐藤さんはバンドには興味ないの?」という、松永くんの質問にに回答せぬままになってしまった。
田舎にいた頃は東京に来たいと言うのが目標だったので、特に何がしたいとかはなかった。
高校生のとき、私の少し奇抜な恰好を「それ可愛い」と仲間の女子たちは褒めてくれていた。
DCブランドが大流行していた時代だ。
誰かと一度もつきあったことがなかった。
私をわかってもらえないのは、ここが田舎だからだと自分に言い聞かせていた。
彼氏のいる子は、もともとかわいくて普通に流行している服装と髪型にしていたのもわかっていた。それを見て見ぬ振りしていたのは私だ。何かやりたいことがあるわけでもない。東京に行けば周りが変わる。東京がなんとかしてくれるような気がしていたいうか、行ったらなんとかなるんだと勝手に思っていた。
そのくせに、承認欲求だけは人一倍あった。
「佐藤さんは、一人暮らしなんだってね。どこ出身?」と、ストレートヘアの長髪男子の先輩が声を掛けてきた。
「はい、岐阜からです」
「長良川とか飛騨高山とかだね」と、話してくる先輩の見た目は、髪をゴムで一つ縛りにしてアロハシャツに白い短パン姿だ。
なかなか岐阜にはいなかったキャラクターです。身長は180センチは超えている大柄な体格なのに優しい話し方なのがいいなと思う。マカロニサラダと串物を取り分けてくれながら話は続いている。
「このくらいの時期になると、ポツポツ帰りたいって言い出す子が出てくるんだけど、大丈夫?」
「はい。そういうのはまったくないです」
「早くここから離れたいって思ってたくちなので、そんな人いるんだなと不思議に思ってます」
「それは安心だ。せっかく勉強して大学入ったのに挫けちゃうとは勿体ないからね」と、話す先輩のもとに、前に誰かが何種類か注文していたおでんが届いた。
関東のおでんは初めて見たが、キレイな見た目だ。
岐阜のおでんは味噌おでんなので、濃い茶色の甘めのタレがたっぷりおでんにかかっている。
実のところ、味噌だろうがそうじゃなかろうが、昔からおでんに対する興味が薄く、あれば食べるけど、率先して食べるものでもなかった食べ物だったが、何か見たことのない物がホカホカと皿の上に載っているのは気になる。
「その白いのなんですか?」と目の前の皿に盛られている、白くてチクワのような筒状の物体。表面には縦に溝があり、チクワより大ぶりで重たそうだ。
「ああ、ちくわぶね。ちくわのような形してるけれど、原材料は全く違う食べ物だよ。ちくわは魚のすり身だけど、ちくわぶは小麦粉を練った物なんだよ。関西の人は知らないって聞いたことあるけど、中部地方も馴染みのない食べ物なんだね」と、先輩の言葉に食い気味な勢いで周りの人たちが熱く語り始めた。
「うちのおでんは、タコ足が入る」
「車麩もおいしいんだよ」など、ひとしきり郷土おでん談義に花を咲かせた。
東京って本当にあちこちから人が集まってる場所なんだな。石井くんみたいに昔からいる人もいるけれど、こんなにいろんな地方の人が同じ場所にいることなんて、今まで一度もなかった経験に感動していた。
「バンド結成を祝してカンパーイ!」
大学のバンドサークルに入った新入生と元々いたメンバーで、バンドを再結成したお祝いらしい。
私はといえば石井くんたちについてきているだけで、どこのバンドにも所属はしていない。
キーボードやピアノのメンバーが必要になった時だけ、そのバンドに呼ばれ参加しているスポットメンバーだ。
本当はどこかのサークルに所属はしてみたかったけど、すごくやりたいこととかがなく、そのままどこにも入らずにいた私を石井くんがここに連れてきてくれたのだ。そうしたら、案外キーボードやピアノが必要なときは参加してほしいという声があがり、そのまま在籍することになった。
「佐藤さんが来てくれて、本当に助かったよ。ピアノパートがないとやりにくい曲とかあったし、他のパートがピアノの部分をアレンジして担うとかもしてるけど、なかなか大変な作業でさ」と、先輩に声をかけられた。
「私、思ってたんですけど、ピアノ科の人には頼めないんですか? あの人たちのほうが、私なんかより格段に弾くの上手いですよ?」
「そうかも知れないけれど、この場は初めて楽器に触れる子もいれば、バンドの色もあるし、突き詰めて勉強している人がうまくかかわれるかはわからないんだよ。でも、佐藤さんのパターンが出来たから、こういうかかわりかたもやれるってわかったし、今後もそう言う人材が出てくるかもしれない。きっと良い例になると思うよ」と、先輩はニコニコと話す。
その日は夕方から大学の近所の居酒屋に集まって飲み会をしていた。
私は食べることは好きだけど、あまりお酒が強くない。それでもこういう席が嫌いなわけではないので一次会だけ参加することにした。
「今日もよく来てくれたね。みんなで楽しめたらいいから、いつでも気兼ねなく参加してね」と隣の席に座ってきた男の先輩が声をかけてくれた。
「はい、ありがとうございます。親も私もお酒が強くないので、こういう場所ってほとんど来たことがなかったので新鮮で楽しいです」
うちは父がお酒が飲めなかったので、酒の席という場所が縁遠い家庭だったのと、お酒自体が嫌いなわけではなかったけど、すぐ顔が赤くなるのが恥ずかしいので、2杯目からはトイレに行くふりをしてウーロン茶をこっそり頼んでいた。
「佐藤さんはバンドには興味ないの?」と、前の席から突然声をかけられた。友人の前野キミ子たちと同じクラスの子だ。油絵のアトリエに迎えに行くといつもいる人だ。
「えと…」
「ああ、松永って言います。松永優。よく、うちのクラスに来てるよね。ピアノの助っ人で来てくれてる佐藤さんって、他の子に聞いてたんだ」と、彼は爽やかに言った。
「私、文芸学科の佐藤トウコって言います」と、おじきすると彼は前の席から前かがみになって、私の顔の近くに自分の顔を寄せて、
「あのさ、さっきからお酒のフリしてウーロン茶飲んでるでしょ?」
誰かに気づかれているなんて思ってもみなかったのと、彼の顔との距離の近さに数秒息をするのを忘れた。
「飲めないのに無理してこんなとこ来なくてもいいのに、無理矢理つきあわされたの?」と、私の感情を置き去りに彼は立て続けに話してくる。
「いや、その…そうではなくて、こう…こういう所に来たことがなかったから、どんな感じなのかなって見てみたかっただけけで…」と、お茶を飲んでたことがバレてたことに動揺していて全然上手く話せない。
誰か、助けて~と、周りの人をチラ見すると、石井くんたちは遠い席で熱心に何か話しこんでいる。知っている先輩方は良い感じに酔っ払いだ。松永くんは、ビールらしきグラスを片手に、私に話し続ける。
「鍵盤上手だよね。なんでバンドには入らないの? バンドには興味ない?」
ピアノは弾けても好きでもないが本当の答えだが、バンドに合わせるのは楽しいと思ってるから完全な正解でもない。でも、それも合わせるのが楽しいだけで、石井くんみたいに音楽性を追求とかするって気持ちもないので、今の立ち位置がちょうどいいのかなと思ってるなんて、音楽を真面目にやっている人に言えることでもない。なんと答えようかとモヤモヤしていると、
「おい、松永~女の子とイチャイチャしてるんじゃないぞ! こっちに来て今度の曲について話すぞ」と、松永くんを呼ぶ声が聞こえた。
「やばっ! 先輩だ」と言うのと同時に先輩らしき人につれて行かれた。
「またね」と小さく手を振り、松永優くんはニコニコしながら連行されて行った。
初・松永くんだった。
「佐藤さんはバンドには興味ないの?」という、松永くんの質問にに回答せぬままになってしまった。
田舎にいた頃は東京に来たいと言うのが目標だったので、特に何がしたいとかはなかった。
高校生のとき、私の少し奇抜な恰好を「それ可愛い」と仲間の女子たちは褒めてくれていた。
DCブランドが大流行していた時代だ。
誰かと一度もつきあったことがなかった。
私をわかってもらえないのは、ここが田舎だからだと自分に言い聞かせていた。
彼氏のいる子は、もともとかわいくて普通に流行している服装と髪型にしていたのもわかっていた。それを見て見ぬ振りしていたのは私だ。何かやりたいことがあるわけでもない。東京に行けば周りが変わる。東京がなんとかしてくれるような気がしていたいうか、行ったらなんとかなるんだと勝手に思っていた。
そのくせに、承認欲求だけは人一倍あった。
「佐藤さんは、一人暮らしなんだってね。どこ出身?」と、ストレートヘアの長髪男子の先輩が声を掛けてきた。
「はい、岐阜からです」
「長良川とか飛騨高山とかだね」と、話してくる先輩の見た目は、髪をゴムで一つ縛りにしてアロハシャツに白い短パン姿だ。
なかなか岐阜にはいなかったキャラクターです。身長は180センチは超えている大柄な体格なのに優しい話し方なのがいいなと思う。マカロニサラダと串物を取り分けてくれながら話は続いている。
「このくらいの時期になると、ポツポツ帰りたいって言い出す子が出てくるんだけど、大丈夫?」
「はい。そういうのはまったくないです」
「早くここから離れたいって思ってたくちなので、そんな人いるんだなと不思議に思ってます」
「それは安心だ。せっかく勉強して大学入ったのに挫けちゃうとは勿体ないからね」と、話す先輩のもとに、前に誰かが何種類か注文していたおでんが届いた。
関東のおでんは初めて見たが、キレイな見た目だ。
岐阜のおでんは味噌おでんなので、濃い茶色の甘めのタレがたっぷりおでんにかかっている。
実のところ、味噌だろうがそうじゃなかろうが、昔からおでんに対する興味が薄く、あれば食べるけど、率先して食べるものでもなかった食べ物だったが、何か見たことのない物がホカホカと皿の上に載っているのは気になる。
「その白いのなんですか?」と目の前の皿に盛られている、白くてチクワのような筒状の物体。表面には縦に溝があり、チクワより大ぶりで重たそうだ。
「ああ、ちくわぶね。ちくわのような形してるけれど、原材料は全く違う食べ物だよ。ちくわは魚のすり身だけど、ちくわぶは小麦粉を練った物なんだよ。関西の人は知らないって聞いたことあるけど、中部地方も馴染みのない食べ物なんだね」と、先輩の言葉に食い気味な勢いで周りの人たちが熱く語り始めた。
「うちのおでんは、タコ足が入る」
「車麩もおいしいんだよ」など、ひとしきり郷土おでん談義に花を咲かせた。
東京って本当にあちこちから人が集まってる場所なんだな。石井くんみたいに昔からいる人もいるけれど、こんなにいろんな地方の人が同じ場所にいることなんて、今まで一度もなかった経験に感動していた。
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