60 / 140
第3章 夢のカケラ
20
しおりを挟む
「それ…誰が言ったの?」
「おばあさん!」
ジュンヤの問いに、元気よく柚が答える。
「おばあさんって?」
だがお兄さんには、ピンとこないようだ。
「魔法使いのおばあさん!」
本当かどうか、よくわからないけれど…
一応言われたままに、言ってみる。
「魔法使い?」
大真面目に答える柚を見て、ようやく彼なりに、状況が飲み込めて
きたようだ。
「魔法使いって…
黒い服を着て、杖を持ったおばあさんか?」
まっすぐに、柚の方を向く。
「そうよ!」
なんだぁ、分かっているんじゃあないの!
柚はポンと手を叩くと、お兄さんの方を見る。
だが…彼は気難しい顔をして、柚のようには、喜んだりしない。
「ふぅーん、で、どうしろって?」
「えっ?」
伝えるだけでいい、と思っていたので、柚は目をパチクリとさせる。
(お兄さんってば…おばあさんに、何にも言われてはいないの?)
だが彼は、じぃっと柚を凝視する。
その視線を感じて、柚は「えぇとぉ~」
一瞬言葉を飲む。
「え~とぉ、なかよくしろって…
一緒に、靴を直してくれる人の所へ、行きなさいって」
「へぇ~」
さすがにジュンヤは、柚のように、丸のまま信じたわけでは、なさそうだ…
「おばあさん!」
ジュンヤの問いに、元気よく柚が答える。
「おばあさんって?」
だがお兄さんには、ピンとこないようだ。
「魔法使いのおばあさん!」
本当かどうか、よくわからないけれど…
一応言われたままに、言ってみる。
「魔法使い?」
大真面目に答える柚を見て、ようやく彼なりに、状況が飲み込めて
きたようだ。
「魔法使いって…
黒い服を着て、杖を持ったおばあさんか?」
まっすぐに、柚の方を向く。
「そうよ!」
なんだぁ、分かっているんじゃあないの!
柚はポンと手を叩くと、お兄さんの方を見る。
だが…彼は気難しい顔をして、柚のようには、喜んだりしない。
「ふぅーん、で、どうしろって?」
「えっ?」
伝えるだけでいい、と思っていたので、柚は目をパチクリとさせる。
(お兄さんってば…おばあさんに、何にも言われてはいないの?)
だが彼は、じぃっと柚を凝視する。
その視線を感じて、柚は「えぇとぉ~」
一瞬言葉を飲む。
「え~とぉ、なかよくしろって…
一緒に、靴を直してくれる人の所へ、行きなさいって」
「へぇ~」
さすがにジュンヤは、柚のように、丸のまま信じたわけでは、なさそうだ…
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
My Doctor
west forest
恋愛
#病気#医者#喘息#心臓病#高校生
病気系ですので、苦手な方は引き返してください。
初めて書くので読みにくい部分、誤字脱字等あると思いますが、ささやかな目で見ていただけると嬉しいです!
主人公:篠崎 奈々 (しのざき なな)
妹:篠崎 夏愛(しのざき なつめ)
医者:斎藤 拓海 (さいとう たくみ)
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる