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Scene 8 シンデレラは眠れない
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この優しい人たちが、どこまで自分の事を、信じてくれているのか…
わからないけれど、前に前進しよう・・
今あるところでがんばるしか、エラには、残されていないのだ。
エラとしてはまだ、この地に住み着く覚悟はないけれど、礼美たちの
顔をグルリと、見まわしました。
「信子さんって、ここに住んでいるの?」
思わず、ポツリ…と漏れた言葉に、一同は思わず、顔を見合わせました。
礼美が「ちょっと」とエラを突っつくと、信子はニッコリと笑い、
「そうよ」と言いました。
「ここから、学校に通ってるの?」
さらに聞くと…
たまらず礼美が、エラの前に立ち、
「その話は、後で」
と言って、腕を突っつくので…ようやくエラは、聞くのを止めました。
急に口つぐむと、信子はエラに向かって、
「あら、大丈夫なのに!」
信子は、無邪気な声で、抗議するように言うと…
「私のお母さんね、ホントのお母さんじゃないんだ」
明るく言うのですが、さすがのエラも、これ以上聞くのを
ためらうのでした。
礼美は少しキツイ顔をして、
「この話は、これで止めましょ」
強くさえぎると…
それでも信子は、
「大丈夫なのに…」とつまらなさそうにつぶやいて、すぐに
黙り込みました。
わからないけれど、前に前進しよう・・
今あるところでがんばるしか、エラには、残されていないのだ。
エラとしてはまだ、この地に住み着く覚悟はないけれど、礼美たちの
顔をグルリと、見まわしました。
「信子さんって、ここに住んでいるの?」
思わず、ポツリ…と漏れた言葉に、一同は思わず、顔を見合わせました。
礼美が「ちょっと」とエラを突っつくと、信子はニッコリと笑い、
「そうよ」と言いました。
「ここから、学校に通ってるの?」
さらに聞くと…
たまらず礼美が、エラの前に立ち、
「その話は、後で」
と言って、腕を突っつくので…ようやくエラは、聞くのを止めました。
急に口つぐむと、信子はエラに向かって、
「あら、大丈夫なのに!」
信子は、無邪気な声で、抗議するように言うと…
「私のお母さんね、ホントのお母さんじゃないんだ」
明るく言うのですが、さすがのエラも、これ以上聞くのを
ためらうのでした。
礼美は少しキツイ顔をして、
「この話は、これで止めましょ」
強くさえぎると…
それでも信子は、
「大丈夫なのに…」とつまらなさそうにつぶやいて、すぐに
黙り込みました。
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