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Scene 3  ふしぎの国のシンデレラ

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 カスミは腕組みをして、シュウヘイの顏をにらみつけるようにすると、
「だったら、まずは、キチンと生活の拠点を作ることと・・・仕事を見つけるか、学校に行くかしないとね」と、やけにキッパリと、断言しました。
「えっ?そうなの?」
驚いたように、聞き返すシュウヘイに、カスミは少し
バカにするような目で・・・
「呆れた!何にも考えなしで、彼女を拾ったの?」
と、さらに大きな声で言ったので、思わずシュウヘイは「しぃ~」と、声をおとしました。
それでも、カスミの言葉は止まりません。
「どうせ、家出人なんでしょ?ちょっと変わっては
 いるけれど、まともなお嬢さんでしょ?
 悪いことに、染まらないうちに、早く帰るべきよ」

 カスミの言うことは、もっともだ
そう、シュウヘイは思うのですが・・・
それでも、どうにかならないものか、と考えてしまうのです。
はっきりと、エラは何も言わないけれど、おそらく
何か事情がありそうだし、何かから逃げてきたのかも
しれません。
シュウヘイとしては、このまま置いてあげてもいい、という気持ちに傾き始めていました。
「ま、私は知らないけどね」
シュウヘイがあまり乗り気ではなさそうだ、と見てとったカスミ。あっさりとそう言うと・・・いつの間にかエラが、フラフラとドアをすり抜けて、表の通りへ
出ようとしているのが見えたので、
「ちょっと、待って!」
あわててシュウヘイは、その後を追いかけました。
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