316 / 428
第14章 一時休戦
4
しおりを挟む
「なに、どうしたの?」
早速待子の様子に気が付いて、レイコさんが聞いて来る。
「これ、誰が書いたんだろ?」
目の前の表を指差すと、
「あぁ、それ?」
全く平然とした顔で、レイコさんはうなづく。
「それ、私が付け足しておいたの」
何か、ヘン?と、なぜだか得意そうに言う。
「なんで?どうして?」
表を指し示したまま、待子は聞いた。
最初の項目は、わかるにしても…
ゴキゲンうかがいって、なに?
ローテーションで、大家さんのゴキゲンをうかがうって、どうなのよ?と、
やはり待子には、理解できない。
「まぁ そうねぇ」
のん気な声を出しながら、レイコさんは眠たそうに、ぶわぁとアクビをする。
「ね、そんなにヘン?」
「ヘンじゃないけど…これって、必要?」
「必要というかぁ~大家さんが元気かどうか、健康チェックみたいなもの?
ま、そう思ってもいいと思うわ」
ニコニコしながら、レイコさんは、胸をそらした。
「なぁに、それ?」
2人が話し込んでいると、ヒョコッとマイコが顔をのぞかせた。
この人は、レイコさんが大好きなのだ。
声を聞きつけて、すぐに出て来たのだ。
「ね、何を見ているの?」
興味津々で聞くので、2人は黙って、先ほどの当番表を指し示す。
「え~、なに?」
目をキラキラさせながら、ホワイトボードに近付いて来ると、
「なに、それ?」
やはり待子と同じ反応を示した。
「ゴキゲンうかがいって、何よそれ」と笑うので、
さすがのレイコさんも、急に自信をなくしたようで、
「そんなに、ヘン?
ネーミングセンスがないのかなぁ」
照れくさそうにして、レイコさんは頭をかいた。
早速待子の様子に気が付いて、レイコさんが聞いて来る。
「これ、誰が書いたんだろ?」
目の前の表を指差すと、
「あぁ、それ?」
全く平然とした顔で、レイコさんはうなづく。
「それ、私が付け足しておいたの」
何か、ヘン?と、なぜだか得意そうに言う。
「なんで?どうして?」
表を指し示したまま、待子は聞いた。
最初の項目は、わかるにしても…
ゴキゲンうかがいって、なに?
ローテーションで、大家さんのゴキゲンをうかがうって、どうなのよ?と、
やはり待子には、理解できない。
「まぁ そうねぇ」
のん気な声を出しながら、レイコさんは眠たそうに、ぶわぁとアクビをする。
「ね、そんなにヘン?」
「ヘンじゃないけど…これって、必要?」
「必要というかぁ~大家さんが元気かどうか、健康チェックみたいなもの?
ま、そう思ってもいいと思うわ」
ニコニコしながら、レイコさんは、胸をそらした。
「なぁに、それ?」
2人が話し込んでいると、ヒョコッとマイコが顔をのぞかせた。
この人は、レイコさんが大好きなのだ。
声を聞きつけて、すぐに出て来たのだ。
「ね、何を見ているの?」
興味津々で聞くので、2人は黙って、先ほどの当番表を指し示す。
「え~、なに?」
目をキラキラさせながら、ホワイトボードに近付いて来ると、
「なに、それ?」
やはり待子と同じ反応を示した。
「ゴキゲンうかがいって、何よそれ」と笑うので、
さすがのレイコさんも、急に自信をなくしたようで、
「そんなに、ヘン?
ネーミングセンスがないのかなぁ」
照れくさそうにして、レイコさんは頭をかいた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
後宮物語〜身代わり宮女は皇帝に溺愛されます⁉︎〜
菰野るり
キャラ文芸
寵愛なんていりません!身代わり宮女は3食昼寝付きで勉強がしたい。
私は北峰で商家を営む白(パイ)家の長女雲泪(ユンルイ)
白(パイ)家第一夫人だった母は私が小さい頃に亡くなり、家では第二夫人の娘である璃華(リーファ)だけが可愛がられている。
妹の後宮入りの用意する為に、両親は金持ちの薬屋へ第五夫人の縁談を準備した。爺さんに嫁ぐ為に生まれてきたんじゃない!逃げ出そうとする私が出会ったのは、後宮入りする予定の御令嬢が逃亡してしまい責任をとって首を吊る直前の宦官だった。
利害が一致したので、わたくし銀蓮(インリェン)として後宮入りをいたします。
雲泪(ユンレイ)の物語は完結しました。続きのお話は、堯舜(ヤオシュン)の物語として別に連載を始めます。近日中に始めますので、是非、お気に入りに登録いただき読みにきてください。お願いします。
ハナサクカフェ
あまくに みか
ライト文芸
第2回ライト文芸大賞 家族愛賞いただきました。
カクヨムの方に若干修正したものを載せています
https://kakuyomu.jp/works/16818093077419700039
ハナサクカフェは、赤ちゃん&乳児専用のカフェ。
おばあちゃん店長の櫻子さん、微笑みのハナさん、ちょっと口の悪い田辺のおばちゃんが、お迎えします。
目次
ノイローゼの女
イクメンの男
SNSの女
シングルの女
逃げた女
閑話:死ぬまでに、やりたいこと
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
スパイスカレー洋燈堂 ~裏路地と兎と錆びた階段~
桜あげは
ライト文芸
入社早々に躓く気弱な新入社員の楓は、偶然訪れた店でおいしいカレーに心を奪われる。
彼女のカレー好きに目をつけた店主のお兄さんに「ここで働かない?」と勧誘され、アルバイトとして働き始めることに。
新たな人との出会いや、新たなカレーとの出会い。
一度挫折した楓は再び立ち上がり、様々なことをゆっくり学んでいく。
錆びた階段の先にあるカレー店で、のんびりスパイスライフ。
第3回ライト文芸大賞奨励賞いただきました。ありがとうございます。
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
短編集 片山市立大原小学校高学年女子
あおみなみ
ライト文芸
日本全国どこにでもありそうな地方都市「F県片山市」
そんな街の、どこにでもいたであろう小学生の女の子にスポットを当てました
まだまだコドモの小学生だけれど、心身の悩みも楽しみもそれなりに抱え、大人になるための準備中です。
時代設定は昭和50年代の半ば(1978~80年)です。その時代をご存じの方にもピンと来ない方にも楽しんでいただければ幸いです。
短編集『サイテー彼氏』
あおみなみ
ライト文芸
今まで書いてきた恋人同士や夫婦にまつわる短編で、「こいつはないわー」という男が登場するものだけを集めてみました。
ちょっと間が悪いだけだったり、女性の方にも問題があったりと、最低!と糾弾するほどでもない人も含まれますが、そこは読んだ方の捉え方次第です。
結構読んでいただいたものも、さっぱりだったものもあります。
そのまま再公開ではなく、大筋が変わらない程度のリライトや修正はされていると思いますので、新しい読者の方はもちろんのこと、一度読んだ記憶があるという方も、ぜひのぞいてくださいませ。
単発で公開したVer.は、残っている場合と非公開になっている場合がありますので、ご了承ください。
NEET×DEYS
夕凪 緋色
キャラ文芸
夕凪緋色 作
━━ある日曜日。
夕方になると聴こえる、ウクレレの音。
音を辿ると、ボロアパートに行き着く。
「〜♩〜〜♩」
ウクレレ弾きのニート・月島 大夢。
「あ、月島さんのウクレレだぁ。夕焼けお空〜の〜♪」
店子達の胃袋を掴んだ、小学生━━……女子高生 綾崎 泉美。
「お、今日も始まったな……〜〜♩」
東大出身のサラリーマン・瀬田 孝一。
「あらぁ、今日もス・テ・キ♡……〜〜♪♪」
この女━━……男、オカマバーの店長。
道端で近所のおばちゃんやお巡りさんも、アパートを振り返り微笑む。
太陽が沈むのと同じように、ゆったりとウクレレの音が響き渡る━━
「ゆうやあああけぇ あさやけえぇぇのぅあぁあぁああぁぁ!」
雑音とも言える音痴な女の声がノリノリで加わる。
一気に不協和音。
ドンドンドンドン ━━!!
上から下から、右から左から……外からブーイング。
「うるさいなぁ、誰やねん!」
━━バタン!!
『お願いだから歌わないで!!』
「な……みんなひどいわぁ……。人がえぇ気持ちでぇ~、ぐすん」
この女、残念美人なフリーター・奥沢奏子。
。
━━ナニワノ府夕凪町・向日葵荘は今日も賑やかである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる