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第8章 援軍来たる…
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「お父さんには、何も話していないのね?」
まさか詳しい話を聞き出すわけにもいかず、確認するのが
目一杯の待子だ。
「うん」
ひよりちゃんはコクリとうなづく。
それなら安心だ…と思ったのもつかの間。
「ならどうして…ここに住んでるって、バレたのかしら?」
新たな疑問が湧いて来た。
「つけられた、とか?」
「誰かから、聞いた?」
顔を見合わせていると、
「それはそうだけど…」と大家さんが顔をのぞかせる。
「とにかく一刻も早く、安全な場所へ行かなくちゃあ」
と言うと、しばらく「うーん」と考え込んだ。
「いいこと 思いついた!」
シン…と静まり返った中…サラさんが突然、明るい声で
声を上げた。
「えっ、なに?」
そもそもなんで…ここにサラさんがいるのか、気になる待子だ。
じぃっとサラさんを、ガン見していると、
「あっ、私のこと?」
待子の視線に、すぐさま気付いたようだ。
「私はねぇ~この人の姪。
つまりこの人が、おばさんなの」
ほがらかに言ってのけるから
なんだ、そういうことだったのか…
いともあっさりと、疑問が解決する。
それでも、なんで…と思っていると、
「この子にはねぇ~手伝ってもらってるの」
大家さんの手が、サラさんの肩にそっと触れた。
「そういうこと」
やけにあっさりとサラさんがうなづく。
わかったような、わからないような、自分でもわけのわからない
中途半端な気持ちだ…
「じゃあさぁ、私、いいトコ知ってるわよ。
とりあえず、そこに行ってもらったら?」
ほぼ初対面のサラさんが、いきなり言うので、
それは どうだろう…?
待子もひよりちゃんも、なんとなく遠慮がちに、手を振った。
まさか詳しい話を聞き出すわけにもいかず、確認するのが
目一杯の待子だ。
「うん」
ひよりちゃんはコクリとうなづく。
それなら安心だ…と思ったのもつかの間。
「ならどうして…ここに住んでるって、バレたのかしら?」
新たな疑問が湧いて来た。
「つけられた、とか?」
「誰かから、聞いた?」
顔を見合わせていると、
「それはそうだけど…」と大家さんが顔をのぞかせる。
「とにかく一刻も早く、安全な場所へ行かなくちゃあ」
と言うと、しばらく「うーん」と考え込んだ。
「いいこと 思いついた!」
シン…と静まり返った中…サラさんが突然、明るい声で
声を上げた。
「えっ、なに?」
そもそもなんで…ここにサラさんがいるのか、気になる待子だ。
じぃっとサラさんを、ガン見していると、
「あっ、私のこと?」
待子の視線に、すぐさま気付いたようだ。
「私はねぇ~この人の姪。
つまりこの人が、おばさんなの」
ほがらかに言ってのけるから
なんだ、そういうことだったのか…
いともあっさりと、疑問が解決する。
それでも、なんで…と思っていると、
「この子にはねぇ~手伝ってもらってるの」
大家さんの手が、サラさんの肩にそっと触れた。
「そういうこと」
やけにあっさりとサラさんがうなづく。
わかったような、わからないような、自分でもわけのわからない
中途半端な気持ちだ…
「じゃあさぁ、私、いいトコ知ってるわよ。
とりあえず、そこに行ってもらったら?」
ほぼ初対面のサラさんが、いきなり言うので、
それは どうだろう…?
待子もひよりちゃんも、なんとなく遠慮がちに、手を振った。
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