桜ハウスへいらっしゃい！

第６章 魔女の館へようこそ！

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「そうよ！ママと２人に決まってるでしょ」
　ひよりちゃんは、言葉のまんま受けると、余計な深読みは
していないようだ。
その真っ直ぐな瞳を見ていると…なんだかこうして
疑っている自分が、薄汚れて、恥ずかしいヤツだ、と思う…

「ほ、ほかに…おすすめの店って、どこか知ってる？」
どうにかうまく…話しをそらそうと、オタオタしながらもがんばる。
ひよりちゃんは、うふふと笑う。
「月に１度の粗大ごみの日があるでしょ？
　その日、ママと一緒に、狩りに行くのよ」
いたずらっぽい目をクルクルさせて、
「ゴミの日？」
「そう！」
ひよりちゃんは、とてもあっけらかんとしていて、少しも
恥ずかしそう顏をしない。
まるで再三山菜取りとか、魚釣り…春先のタケノコ掘り…
という調子で、
「お宝がないか、探しに行くんだよ」
幾分自慢気に、フンフンと鼻歌を口ずさみながら言う。
「それって…ゴミを拾うってこと？」
驚く顔もまた…筋書きとおりなのか、幾分呆れた様子では
あったが…

「ゴミはゴミでも、まだ使えるゴミよ」
　驚いた顔をみせるけれど、その気になれば、なんでもする、
とばかりに誇らしげな様子で、ちょっと胸をそらして、
ツンとした口調で言う。
なので
たくましい子だなぁと、待子は何だか笑いたくなった。