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第6章  魔女の館へようこそ!

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 これは思いつかなかった、言われてみればそうだ…
 買い物リストに、また1つ追加だな…
待子は密かにそう思う。
 足りないものを、全部揃えるには、1日じゃあすまないかも…
そう思うと、少し憂鬱な気分になる。

 するとレイコさんはニッコリとすると、
「今日は私、休みだから…車で送ってあげようか?」と言いだした。
「えっ、車?」
心が揺れる。
なんで初対面の相手に、いきなりこんなに親切に出来るの?と、
待子はひどく驚いた。
するとレイコさんは、目尻にシワが寄るのも気にせずに
「遠慮しなくていいのよ。
 ここ、ちょっと不便だから…
 車とか、バイクとかないと、大変なのよ」
微笑みながらそう言った。
「何にせよ、早いうちに、免許とか取っといた方がいいわよ」
親切にそこまで言ってくれるので、この人は見た目に寄らず、
いい人なのだなぁ~
派手なオバサンと思って、悪いことしたなぁ~とあらためて待子は
反省をした。
そんな待子の顏を、じぃっと見ていたレイコさんは
「いいのよ、別に。
 お礼とか考えなくても!」
冗談なのか、本気なのか、ケラケラ笑いながら言う。
ふいに待子は思いついて、
「あのぉ、よくあるんですか?あんなこと…」
昨晩のことを聞いてみた。
「あんなこと?」
レイコさんは、キョトンとした顔をする。
言っていいものだか、どうだか迷った挙句、
「あのぉ、窓から入って来るとか…」
言葉をつまらせつつ、困った顏をして言うと、
「あ、あぁ」
ようやく合点がいったようで、レイコさんはうなづいた。
「あの人ね、まぁ色々とあるみたいだからねぇ~」
少し含みのある言い方をして、意味ありげな顔をする。
(やっぱり、こういうこと、ちょくちょくあるんだ…)
そう悟ると、待子は少しガッカリとした。


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