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第6章 魔女の館へようこそ!
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しばらくは、大家さんがフトンを貸してくれる、ということだったので、
とりあえずは、大家さんの好意に甘えることにした。
そうして、おままごとのような、小さな流しで、歯をみがいていると…
またもトントントン…と部屋の戸を叩く人がいる。
忙しい、下宿だ。
ホントにもう…1人にしてはいけない、というルールでもあるの?
と思う。
まったく1人になれない…という点では、シェアハウスといっても、
間違いないのか?
と、待子は軽くため息をついて、軽く口をすすぐと、
「はい」
しかたなく返事をする。
するとまた、カタカタと戸を揺さぶるような音がするので、
(今度はなに)と、急いでタオルで顔をぬぐうと、
「はいはい、はーい」
ようやく扉を開けた。
すると強引に体をめり込ませるようにして、女が立っている。
「朝ご飯…食べてないでしょ?」
ニコニコとしながら、さらに扉のすき間から、顏をぬっと
突き出してくる…
その迫力に圧倒されて、一歩下がると、強引に、体を差し込もうとする。
誰だ…これ?
ビックリとしていると…ようやく見覚えがあることに気付いた。
すっぴんに、ジャージだから、かなり印象が違うが、
昨日のレイコさん、という派手な女の人だと気付いた。
差し戻す、というには、時 すでに遅し…
「あら、まぁ」
早速 両足を差し込むのをマスターし…
(さすがにピッキングの練習は、当たり前だけどなくて)
あれよ、あれよと言う間に、入り込んでしまう。
あわてて通せんぼしていると、
「何にもなくて、大変でしょ?」
と、一転の曇りもない顔で、ニッコリとしながら、
待子の顏を見つめた。
とりあえずは、大家さんの好意に甘えることにした。
そうして、おままごとのような、小さな流しで、歯をみがいていると…
またもトントントン…と部屋の戸を叩く人がいる。
忙しい、下宿だ。
ホントにもう…1人にしてはいけない、というルールでもあるの?
と思う。
まったく1人になれない…という点では、シェアハウスといっても、
間違いないのか?
と、待子は軽くため息をついて、軽く口をすすぐと、
「はい」
しかたなく返事をする。
するとまた、カタカタと戸を揺さぶるような音がするので、
(今度はなに)と、急いでタオルで顔をぬぐうと、
「はいはい、はーい」
ようやく扉を開けた。
すると強引に体をめり込ませるようにして、女が立っている。
「朝ご飯…食べてないでしょ?」
ニコニコとしながら、さらに扉のすき間から、顏をぬっと
突き出してくる…
その迫力に圧倒されて、一歩下がると、強引に、体を差し込もうとする。
誰だ…これ?
ビックリとしていると…ようやく見覚えがあることに気付いた。
すっぴんに、ジャージだから、かなり印象が違うが、
昨日のレイコさん、という派手な女の人だと気付いた。
差し戻す、というには、時 すでに遅し…
「あら、まぁ」
早速 両足を差し込むのをマスターし…
(さすがにピッキングの練習は、当たり前だけどなくて)
あれよ、あれよと言う間に、入り込んでしまう。
あわてて通せんぼしていると、
「何にもなくて、大変でしょ?」
と、一転の曇りもない顔で、ニッコリとしながら、
待子の顏を見つめた。
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