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ソータローのこと…106

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「へぇ~本当のことが、知りたいのかぁ」
 神林君の目が、鋭く光る。
(何かあるのか?)
宗太郎も清子も、彼の変わりように、一瞬ドキリとする。
「本当のことを知って、どうするつもりだ?」
 だが、中々切り出そうとはしない。
さっきとは、違う表情を浮かべて、こちらを見るので…
一体彼は、何を隠しているのだ、と思う。
「そうだ、そうだ、言ってやれ!」
オジサンは面白がって、彼をはやし立てる。
「ちょっと、黙って」
オジサンのパートナーだ、という男が、オジサンの腕を突っついた。

「で、何を知りたいの?
 じいちゃんのこと?
 それとも、この家のこと?」
 開き直ったように、目がすわった神林君を見ると…
自分たちは、一体彼の何を見ていたのだろう…
そう、宗太郎は落ち着かない気分になる。
「じゃあ、まずは…リョウ君はなんで、ここに住んでいるの?」
眉間にシワを寄せて、清子が口を開いた。
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