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ソータローのこと…98

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「何なんだ?一体…
 厄介事は、ごめんだぞ」
 ギシギシと床を踏みしめる音がして、足音が近づいて来る。
臨戦態勢の清子は、両手を握り締め、ファイティングポーズで
待ちかまえる。
すると、ヒョロリと鉛筆のように、背の高い男が姿を現した。

「おっ、来たかぁ」
「来たかじゃあ、ないだろ」
 どうやらこの男、オジサンと待ち合わせをしていたらしい。
そうなると、ますます、このオジサンのことが怪しい…と、清子は
眉間にシワを寄せる。
「何なんだ?
 外で待っているかと思いきや、一向に姿が見えないし…
 念のために、中をのぞいたら、今度はなんだ?子供か?」
あからさまに、ブスッとした声を出して、その男はオジサンを見る。
 なんだ?コイツらは…という目つきで、この鉛筆のような男は、
清子と宗太郎をジロジロと見ている。
だがオジサンは、少しも慌てる様子がない。
「あぁ~この子たちは、リョウのお友達だそうだ」
のんびりとした口調で、男に伝える。
「ふぅーん、そうか。
 で、ここには何の用だ?」
宗太郎が思っていたのとは、まったく違う態度で、二人に向かって尋ねた。
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