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ソータローのこと…20
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「面倒なことが、起きなければいいけど…」
なおも言いつのる宗太郎に向かって、
「過ぎたことを気にしても、仕方がないでしょ?
さぁ、ソータロー、行くわよ!」
グィッと、清子は宗太郎の腕を引く。
「行くって、どこへ?」
家とは、反対方向を向いている。
学校とも、方向が違う。
正直、宗太郎には、清子のことがよくわからない。
いきなり現れた彼女は、自分の知っている清子とは、まるで別人だ。
そんな心の声がもれてでもいたのか、
「仕方がないでしょ?
もう私たち、小さな子供ではないんだから」
なぜか清子は、そうビシッと言い切る。
「清子~何だか、強くなったなぁ」
驚いたように、宗太郎は清子の顔を見返す。
「何よぉ~人のこと、化け物みたいにぃ」
フン!と清子はソッポを向く。
「私だってね、これでも色々あったのよ。変わるわよ」
挑むように、宗太郎を見る。
宗太郎はあわてて、ヘラッと笑うと、
「いや、大人になったなぁと思って」
付け足すように言う。
あの頃の清子は、いつも宗太郎にくっついて遊んでいた。
でも、宗太郎には優しかった。
「お姉さんみたいな口は、聞いてたけど?」
ふふふと、清子は笑う。
「しょうがないでしょ?
だって、ソータローってば、いつもボーッとしてるからぁ」
ドン!と再び、宗太郎の背中を叩く。
「背だって、私の方が大きかったでしょ?」
「いや、同じくらいだよ」
宗太郎の後ろは、いつも清子の指定席。
朝礼の時は、クスクス笑って、背中を突っついてきたっけ。
そういえば…
フッと、宗太郎が気が付いたことがある。
「リョウ君って、同じ学校だったっけ?」
そのひと言に、清子は一瞬、ハッと息をのんだ。
なおも言いつのる宗太郎に向かって、
「過ぎたことを気にしても、仕方がないでしょ?
さぁ、ソータロー、行くわよ!」
グィッと、清子は宗太郎の腕を引く。
「行くって、どこへ?」
家とは、反対方向を向いている。
学校とも、方向が違う。
正直、宗太郎には、清子のことがよくわからない。
いきなり現れた彼女は、自分の知っている清子とは、まるで別人だ。
そんな心の声がもれてでもいたのか、
「仕方がないでしょ?
もう私たち、小さな子供ではないんだから」
なぜか清子は、そうビシッと言い切る。
「清子~何だか、強くなったなぁ」
驚いたように、宗太郎は清子の顔を見返す。
「何よぉ~人のこと、化け物みたいにぃ」
フン!と清子はソッポを向く。
「私だってね、これでも色々あったのよ。変わるわよ」
挑むように、宗太郎を見る。
宗太郎はあわてて、ヘラッと笑うと、
「いや、大人になったなぁと思って」
付け足すように言う。
あの頃の清子は、いつも宗太郎にくっついて遊んでいた。
でも、宗太郎には優しかった。
「お姉さんみたいな口は、聞いてたけど?」
ふふふと、清子は笑う。
「しょうがないでしょ?
だって、ソータローってば、いつもボーッとしてるからぁ」
ドン!と再び、宗太郎の背中を叩く。
「背だって、私の方が大きかったでしょ?」
「いや、同じくらいだよ」
宗太郎の後ろは、いつも清子の指定席。
朝礼の時は、クスクス笑って、背中を突っついてきたっけ。
そういえば…
フッと、宗太郎が気が付いたことがある。
「リョウ君って、同じ学校だったっけ?」
そのひと言に、清子は一瞬、ハッと息をのんだ。
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