となりのソータロー

daisysacky

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第11章

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(シナリオ通りって?)
「えっ?」
(今…何を言ったんだ?)
 思わず宗太郎と清子は、顔を見比べる。
「それって、どういうこと?」
まさか、じいちゃんが亡くなる前に…そんなことをしたのか?
呆気にとられる宗太郎と清子を見て、神林君は想定通りだ…と
いうように笑う。

 そんなことは、可能なのか?
そう思っていると…
「何を驚いているの?
 そんなの…簡単だよぉ」
ひょうひょうとした顔で、神林君がそう言う。
「えっ」
 宗太郎は今度こそ、ポカーンとした顔になる。
(まさか…じいちゃんは、本当は生きているのか?)
宗太郎はふと、そんなことを考えていた。
 宗太郎の表情を読んだのか、神林君はヘラリと笑い、
「バカだなぁ。そんなことが、あるわけがないだろ?」
まだ…口に出して言ってもいないのにも関わらず、彼の心を
読んだように言う。
「キミたちの考えていることなんて…お見通しだよ」
簡単なことだ…と、オジサンも余裕のポーズで、ニヤニヤしている。
(しまった!また、形勢逆転か?)
 だが、そういう割りには、神林君の方が、よっぽど落ち着き払っている。
(さすが、頭脳派だ!)
自分たちだけだと、逆立ちしたって、追いつかないぞ、とひそかに
そう思う。
(さて、どうしようか?)
 すでに神林君が、何かをつかんでいるようだ。
(やっぱり、頭のできが、違うんだろうなぁ)
そんなことを思っていると、神林君が「あれ?」と声を上げた。
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