5 / 14
5
しおりを挟む
「着いたぞ」
言われなくてもそんなことはわかっている。
実際にアクセルを踏んでいるのは俺の足であり、実際にハンドルを回しているのは俺の手なのだから。
車はキャンプ場の駐車場に着いたのだ。
俺は無言でエンジンを切り、無言で車を降りた。
千石が無言でその後に続く。
俺が無言で鍵をかけていると、千石が無言で歩き出した。
俺は無言でその後を追った。
ほどなくしてキャンプ場に着いたが、目的地はここではない。
そのまま森に分け入った。
道はないが傾斜も少なく、木々の間の雑草もそう多くはない。
山の中としては歩きやすいほうだ。
押し黙ったまま二人歩いていると、視界が開けた。
ここから断崖の崖っぷちまでそう遠くはない距離だ。
そしてここから断崖の縁まで木々はおろか草の一本すら生えていない。
つまり断崖絶壁の縁にたどり着くまでもなく、もう見えるのだ。
言われなくてもそんなことはわかっている。
実際にアクセルを踏んでいるのは俺の足であり、実際にハンドルを回しているのは俺の手なのだから。
車はキャンプ場の駐車場に着いたのだ。
俺は無言でエンジンを切り、無言で車を降りた。
千石が無言でその後に続く。
俺が無言で鍵をかけていると、千石が無言で歩き出した。
俺は無言でその後を追った。
ほどなくしてキャンプ場に着いたが、目的地はここではない。
そのまま森に分け入った。
道はないが傾斜も少なく、木々の間の雑草もそう多くはない。
山の中としては歩きやすいほうだ。
押し黙ったまま二人歩いていると、視界が開けた。
ここから断崖の崖っぷちまでそう遠くはない距離だ。
そしてここから断崖の縁まで木々はおろか草の一本すら生えていない。
つまり断崖絶壁の縁にたどり着くまでもなく、もう見えるのだ。
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる