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「どうしたのかしら」
「さあ、どうしたのかしらね」
そういう純ちゃんは、なんだかとても嬉しそうでした。
次の日も、その次の日も三人は学校に来ませんでした。
そして時間が経つにつれ、三人の現状がみんなの耳に入ってくるようになりました。
なにもない空間を指差して叫ぶ。
「来ないで」と言っていきなり走り出す。
しゃがみこんで頭を抱えてぶるぶる震える。
半狂乱になってあちこちに物を投げる。
床に寝転がって暴れる。
止めに入った母親に暴力をふるう。
三人ともに同じような状態で、やがてそういった類の人たちが入る病院に入院しました。
学校に来なくなってから、一週間ほどたったころです。
「ほんと、どうしたのかしらね」
純ちゃんが笑って言いました。
「まあ、あれだけ送り込んだからね。当然といえば、当然だわ」
「えっ?」
純ちゃんは人差し指を自分のふくよかな唇に当てました。
「今から言うこと、誰にも言っちゃだめよ。まあ、まなちゃんが言わないのはわかっているけどね」
「なにを?」
「さあ、どうしたのかしらね」
そういう純ちゃんは、なんだかとても嬉しそうでした。
次の日も、その次の日も三人は学校に来ませんでした。
そして時間が経つにつれ、三人の現状がみんなの耳に入ってくるようになりました。
なにもない空間を指差して叫ぶ。
「来ないで」と言っていきなり走り出す。
しゃがみこんで頭を抱えてぶるぶる震える。
半狂乱になってあちこちに物を投げる。
床に寝転がって暴れる。
止めに入った母親に暴力をふるう。
三人ともに同じような状態で、やがてそういった類の人たちが入る病院に入院しました。
学校に来なくなってから、一週間ほどたったころです。
「ほんと、どうしたのかしらね」
純ちゃんが笑って言いました。
「まあ、あれだけ送り込んだからね。当然といえば、当然だわ」
「えっ?」
純ちゃんは人差し指を自分のふくよかな唇に当てました。
「今から言うこと、誰にも言っちゃだめよ。まあ、まなちゃんが言わないのはわかっているけどね」
「なにを?」
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