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32.ラブホテル2(ジュリオ視点)※BL注意

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「ルカ、花弁散らしても良いか?」
「ええ、どうぞ」


 俺は風呂に入るから簪を外して男に戻った。
 男2人が入っても広い風呂だ。……まあ、王宮の風呂も俺の宮の風呂も広いけど……。

 でも、何かホテルっていうのが良いよな。
 ドキドキするし、何だかワクワクもする。


 それに泡風呂楽しい。
 俺は泡を手ですくってみたりしながら遊んでいた。


「ジュリオ」
「んー」
「ジュリオ、泡で遊んでばかりいないでこちらに来なさい」
「えっ!? ちょっ、うわっ」


 突然、グイッと引き寄せられて、ルカに抱き締められた。

 俺が照れて目を逸らすと、ルカの手が顎を掴み口付けた。ルカの舌が巧みに俺の舌を絡め取る。
 片手では腰を抱きながら、もう片方の手で俺の乳首を弄っている。


「んぅ……んっ、ふぁっ」

 乳首弱いのに……。
 ルカとこういう事をするようになってから、自分が乳首が弱いのだという事を知った。

 それだけじゃなく……口付けが気持ち良いという事も、体に触れられる悦びも、全部ルカに教えられた気がする。


「ジュリオは、男性の時も女性の時も変わらず、何処を触っても弱いですね。特に、乳首はどんどん感度が上がっているのではないですか?」
「やっ、摘むな……ひぁっ、だ、駄目だ」

 き、気持ち良い……。

 ルカに両方の乳首を摘まれ、コリコリと指先で転がされるだけで、腰が跳ねた。下半身に熱が集まってくる気がする。


「ひあっ」

 ピンと弾かれて、首筋を反らせてしまうと、その首筋にチュッと口付けられ、キツく吸われた。その鬱血のあとを舐められ、俺はルカの腕をギュッと掴みながら、喘ぎ声の合間に「それ……駄目だっ」と絞り出した。


 何で、こんなに気持ち良いんだよ……。
 乳首を弄られるだけで、体が跳ねて下半身が熱く疼く。

 今まで知らなかった事を教え込まれている感覚が、陶酔感になって俺を包み込んでいく気がする。


「ジュリオ、体を洗って差し上げましょうか?」
「えっ? ひゃっ……待っ、待って……ああっ、や、あ……ぅ」


 ルカの手の中の泡立てられた石鹸と、風呂の中の泡が一緒になって、俺の体を滑った。
 乳首だけじゃなく、アソコまでくちゅ、と擦られて、俺は洗われているだけなのに、もうイキそうになってしまった。

 恥ずかしい……。もう先走りでヌルヌルだ。


「ジュリオ、これはなんですか? もう先走りでグチュグチュですよ」
「ひあっ……ふ、っ……だ、だって……気持ち、良すぎるからっ、ぁっ」


 乳首を弄っていた手がスルッと下に向かい、俺の尻の穴をなぞった。

 ま、待ってくれ。そんなところまで……洗わなくても……。


「ルカ、待っ……あぅ、あっ……っ」


 つぷっ、とナカに指が侵入してきて、前と後ろを同時に擦り上げた。


 風呂の中なのに、先走りがトロリとルカの手をつたう気がする。そ、それに……後ろの穴をまるで広げるかのようにナカでグルっと大きく指を掻き回されると、ナカにお湯が入ってきた気がした。


「ひっ、待っ……お湯、ルカッ……入って…くるっ…やめっ…んっ、ああっ、やめっ、ソコ……ああっ、やっ、ルカァ……ふぁ、ぁう」
「入れているのですよ。ちゃんと隅々まで、綺麗に洗って差し上げますからね」
「ひゃあ、あっ、あっ……も、もう、無理……イク、イクからっ……あっ、あああぁぁっ!!」



 俺は風呂の中でイカされて、グッタリとルカに凭れかかった。


「っは、ぁ、ハァッ、ッ……のぼせた、気がする……」
「では、外の空気でも吸いましょうか? バルコニーからの星空も綺麗ですよ」
「ほし、ぞら……?」


 俺がボンヤリと繰り返すと、ルカは俺を抱き上げ、風呂を出た。感じ過ぎてグッタリしてる俺にバスローブを着せ、自分も羽織ると……また俺を抱き上げてルカは天蓋ベッドのある部屋へと移動した。

 この部屋、壁が一面窓だから景色がとても良かった。
 確かに夜になると夜景とかも綺麗かもな……。


 そんな事を考えながら、ルカに抱かれていると、ルカは壁だと思っていた所を開いた。


「え?」

 そんな所にまで扉があったなんて……。


「此処からバルコニーに出られるのですよ」
「おお……すごい……」


 まだ夕方だから、夜空は見られなかったけど、ルーフバルコニーに出ると、絶景だった。


「綺麗だな……」


 ルカは俺を備え付けてあった大きめのソファーに座らせると、飲み物を出してくれた。


 美味しい……。それにとても綺麗な青だ。


「これはマロウブルーというハーブティーです。淹れたての時は、まるで透き通った海のような鮮やかなブルー。そして、時間が経つにつれて、少しずつ紫色に変化していきます。そして、レモンを垂らすと紫色から桜の花びらのような綺麗なピンク色になるのですよ」
「へぇ」


 じゃあ、半分は飲まずに残しておこう。
 色の変化が見たいし。



「色が変わるまでの時間を楽しみましょうか」
「へ?」

 ルカはそう言って、俺をソファーへと押し倒した。


「っ、んぅ……待っ」
「待ちません」
「で、でも、今日は……今日は女として抱いて欲しいんだ……。簪つけてくるから……待ってて、欲しい」

 降り注ぐかのようなルカの口付けを受けながら、俺は恥ずかしくてルカの胸で顔を隠すように、そう言った。

 だって……今日はデートだから……デートといえば、男女で楽しみたい。風呂は簪つけてられないから外したけど……、今は女になりたい……。


 恐る恐る顔を上げてルカの顔を見つめると、ルカは微笑んでくれた。


「そんなにも私の子種が欲しいのですか?」
「っ!!?」

 俺がホッとした瞬間、耳元でそう囁きながら俺の下腹部を撫でるルカに、俺は「うるさい!」と突っぱねて、簪を取りに行く事にした。


 そうだよ。悪りぃかよ。
 今は本当の女じゃないって分かってても、それでも俺は……。


「ジュリオ。慌てて転ばないように」
「わ、分かってる!」


 背後から聞こえるルカの声に俺は真っ赤になった顔を隠すように慌てて簪を取りに行った。



◆後書き◇

 どうせ夜になってもやってると思うので、夜空も見られますね(笑)
 勿論、続きます。
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