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番外編
チェチーリアの些細な変化・前編
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「あ……あぅ、んっ……フィリップ、だめっ」
うつ伏せになっている私の背中を舐めているフィリップから逃れるように手を伸ばし天蓋のカーテンを掴もうとすると、その手にフィリップの手が重ねられて、シーツに縫い付けられるように止められてしまった。
「シシー、駄目だよ。逃げないで」
「あっ……だって、もう……いっぱい」
いっぱいイッてるのに……。
フィリップはフィリシラが生まれて……懐妊の許可を得てから、前よりも強引になった気がする……。
いっぱいイカせてくれるのは良いのだけれど、眠くなっても前のように眠らせてくれる事が減った。
朝まで……という事はないのだけれど、2回くらいするようになってしまった。世の中には2回や3回もする人がいるらしいけれど、私には無縁だと思っていたのに……知らないうちにその仲間入りをしてしまった。
フィリップは、「許されるなら朝まで抱きたい」と言っているけれど、流石にそれは私もフィリップも公務に差し支えが出てしまうので、絶対に駄目だと伝えた。
でも、その分1回1回を今まで以上に濃厚にしようね、なんてフィリップは言った。そのおかげで、私はイッた後に眠ることを許して貰えなくなったので、良かったのか悪かったのか、よく分からない……。
「フィリップ……待っ、も、だめっ……ひあぁっ、イッちゃう、またイッちゃうの」
「シシー、我慢は駄目だと教えたよね? 我慢なんてせずにいっぱいイこうね」
「あっ、ああ……イッちゃ、イッ、あああっ!!」
体中がビリビリとする。
全身をどうしようもない快感が突き抜けて、私は体をしならせた後、弛緩した手足をパタリとベッドに投げ出した。
肩で息をしながら、フィリップが握っている私の手をジッと見つめると、フィリップは「上手にイケたね」と私の頭を撫でてくれた。
それだけで多幸感が私を包むのだから、駄目という抵抗はあってないようなものだと分かってる。
「シシー、可愛いね。今日はどの体位で繋がろうか? シシーはどれが好き」
「っひゃあ」
うつ伏せに寝転んでいる私の背中に少しの体重をかけて、お尻にあてるフィリップに私の体はピクリと跳ねた。
「このまま後背位で挿れて欲しい? それともシシーが上になる?」
「んぅ、分からなっ……あっ」
でも……顔が見えないより見えた方が嬉しいな、とは思う……けれど、フィリップとひとつになると、そんな事を考える余裕が吹き飛んでしまうから、フィリップの良いようにして欲しいなと思う……。
すると、フィリップは私の体を抱き上げ、対面座位の体勢で私を跨らせた。ぬるっと擦り付けられると、体勢の恥ずかしさより気持ちよさが勝って、体が跳ねてしまった。
「シシー、凄いね。ココ、ぬるぬるで気持ち良いよ」
「やっ……ぁ、んぅ……い、言わないでっ」
「可愛い。可愛いシシーには、いっぱいご褒美をあげないとね」
ご褒美……?
首を傾げた瞬間、フィリップのモノがゆっくりと内壁を擦るように入ってきて、私はフィリップの首に手を回して、ギュッと抱きついた。
背中が反ってしまいそうなくらい気持ちが良い。
奥にトン、と当たると腰がビクンと跳ねたのが、自分でも分かった。
「あ……あ……フィリップ、フィリップ……ッ」
「気持ち良いね、シシー。もっと気持ち良くなろうね」
「ひう、あっ、あ……待っ、ふあ、ぁっ」
フィリップが腰を回すように奥をグリグリしたから、私は気持ち良すぎて、フィリップにギュッとしがみつきながら、首を仰け反らせた。
跳ねる腰をグッと掴まれているので、快感が逃げなくて……フィリップがくれる快感を全部受け止めてしまっている。
気持ち良すぎて……だめ……。
こんなの……すぐイッちゃう。
「ひゃあ、あ、あっ……は、ぅっ……ま、待って、これだめっ」
「駄目じゃないでしょ。シシーは奥好きだよね? いっぱいしてあげるからね」
ご褒美って、もしかしてこれ?
そう思うと、お腹の奥がじんわりと熱くなって、きゅうっとなった気がした。
ぐちゅ、という卑猥な音が鼓膜にまで届いて、自分が沢山濡れている事が分かって恥ずかしいのに、多幸感が勝る。
「ひっ、あ、あ……ああっ、は、っ、んぅ」
奥を抉るように穿たれると、全身を突き抜けるような快感が私を包む。
フィリップと繋がれると嬉しい。
好き。愛している。暖かい気持ちが沢山溢れてくる。
愛しい。フィリップが愛しい。
私もフィリップを気持ち良くさせてあげたい。
「フィリップ、気持ち良い……っ? フィリップも……一緒に……気持ち良く、なって?」
はうはう、と息をしながら何とか言葉を紡ぐと、フィリップがとても優しい笑みで私の頭を撫でてくれた。
「シシー、そんなに私を煽ってどうするの? これ以上ないくらい気持ちが良いのに、もっともっとしたくなる」
良かった……。
フィリップも気持ちが良いのね。
「嬉しい……」
「ああもう、シシーが悪いんだよ」
フィリップが「もう無理だ」と言ったと思うと、突然グルッと景色が回った。
気がつくと、覆い被さるフィリップの顔が見えていた。
フィリップが「すまない。酷くしてしまうかも……」と泣きそうな声を出した瞬間、私の片脚が持ち上げられ、フィリップの逞しい肩にかけられた。
「フィリップ……大丈夫だから、いっぱいして、ください……」
「シシー」
「ひゃあぁっ!」
名を呼ばれた瞬間、ぱちゅんと奥まで荒々しく穿たれて、悲鳴のような声があがった。
うつ伏せになっている私の背中を舐めているフィリップから逃れるように手を伸ばし天蓋のカーテンを掴もうとすると、その手にフィリップの手が重ねられて、シーツに縫い付けられるように止められてしまった。
「シシー、駄目だよ。逃げないで」
「あっ……だって、もう……いっぱい」
いっぱいイッてるのに……。
フィリップはフィリシラが生まれて……懐妊の許可を得てから、前よりも強引になった気がする……。
いっぱいイカせてくれるのは良いのだけれど、眠くなっても前のように眠らせてくれる事が減った。
朝まで……という事はないのだけれど、2回くらいするようになってしまった。世の中には2回や3回もする人がいるらしいけれど、私には無縁だと思っていたのに……知らないうちにその仲間入りをしてしまった。
フィリップは、「許されるなら朝まで抱きたい」と言っているけれど、流石にそれは私もフィリップも公務に差し支えが出てしまうので、絶対に駄目だと伝えた。
でも、その分1回1回を今まで以上に濃厚にしようね、なんてフィリップは言った。そのおかげで、私はイッた後に眠ることを許して貰えなくなったので、良かったのか悪かったのか、よく分からない……。
「フィリップ……待っ、も、だめっ……ひあぁっ、イッちゃう、またイッちゃうの」
「シシー、我慢は駄目だと教えたよね? 我慢なんてせずにいっぱいイこうね」
「あっ、ああ……イッちゃ、イッ、あああっ!!」
体中がビリビリとする。
全身をどうしようもない快感が突き抜けて、私は体をしならせた後、弛緩した手足をパタリとベッドに投げ出した。
肩で息をしながら、フィリップが握っている私の手をジッと見つめると、フィリップは「上手にイケたね」と私の頭を撫でてくれた。
それだけで多幸感が私を包むのだから、駄目という抵抗はあってないようなものだと分かってる。
「シシー、可愛いね。今日はどの体位で繋がろうか? シシーはどれが好き」
「っひゃあ」
うつ伏せに寝転んでいる私の背中に少しの体重をかけて、お尻にあてるフィリップに私の体はピクリと跳ねた。
「このまま後背位で挿れて欲しい? それともシシーが上になる?」
「んぅ、分からなっ……あっ」
でも……顔が見えないより見えた方が嬉しいな、とは思う……けれど、フィリップとひとつになると、そんな事を考える余裕が吹き飛んでしまうから、フィリップの良いようにして欲しいなと思う……。
すると、フィリップは私の体を抱き上げ、対面座位の体勢で私を跨らせた。ぬるっと擦り付けられると、体勢の恥ずかしさより気持ちよさが勝って、体が跳ねてしまった。
「シシー、凄いね。ココ、ぬるぬるで気持ち良いよ」
「やっ……ぁ、んぅ……い、言わないでっ」
「可愛い。可愛いシシーには、いっぱいご褒美をあげないとね」
ご褒美……?
首を傾げた瞬間、フィリップのモノがゆっくりと内壁を擦るように入ってきて、私はフィリップの首に手を回して、ギュッと抱きついた。
背中が反ってしまいそうなくらい気持ちが良い。
奥にトン、と当たると腰がビクンと跳ねたのが、自分でも分かった。
「あ……あ……フィリップ、フィリップ……ッ」
「気持ち良いね、シシー。もっと気持ち良くなろうね」
「ひう、あっ、あ……待っ、ふあ、ぁっ」
フィリップが腰を回すように奥をグリグリしたから、私は気持ち良すぎて、フィリップにギュッとしがみつきながら、首を仰け反らせた。
跳ねる腰をグッと掴まれているので、快感が逃げなくて……フィリップがくれる快感を全部受け止めてしまっている。
気持ち良すぎて……だめ……。
こんなの……すぐイッちゃう。
「ひゃあ、あ、あっ……は、ぅっ……ま、待って、これだめっ」
「駄目じゃないでしょ。シシーは奥好きだよね? いっぱいしてあげるからね」
ご褒美って、もしかしてこれ?
そう思うと、お腹の奥がじんわりと熱くなって、きゅうっとなった気がした。
ぐちゅ、という卑猥な音が鼓膜にまで届いて、自分が沢山濡れている事が分かって恥ずかしいのに、多幸感が勝る。
「ひっ、あ、あ……ああっ、は、っ、んぅ」
奥を抉るように穿たれると、全身を突き抜けるような快感が私を包む。
フィリップと繋がれると嬉しい。
好き。愛している。暖かい気持ちが沢山溢れてくる。
愛しい。フィリップが愛しい。
私もフィリップを気持ち良くさせてあげたい。
「フィリップ、気持ち良い……っ? フィリップも……一緒に……気持ち良く、なって?」
はうはう、と息をしながら何とか言葉を紡ぐと、フィリップがとても優しい笑みで私の頭を撫でてくれた。
「シシー、そんなに私を煽ってどうするの? これ以上ないくらい気持ちが良いのに、もっともっとしたくなる」
良かった……。
フィリップも気持ちが良いのね。
「嬉しい……」
「ああもう、シシーが悪いんだよ」
フィリップが「もう無理だ」と言ったと思うと、突然グルッと景色が回った。
気がつくと、覆い被さるフィリップの顔が見えていた。
フィリップが「すまない。酷くしてしまうかも……」と泣きそうな声を出した瞬間、私の片脚が持ち上げられ、フィリップの逞しい肩にかけられた。
「フィリップ……大丈夫だから、いっぱいして、ください……」
「シシー」
「ひゃあぁっ!」
名を呼ばれた瞬間、ぱちゅんと奥まで荒々しく穿たれて、悲鳴のような声があがった。
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