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本編
36.貿易って難しい
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「おば様って、とても小柄よね」
ある日レッスン中、ビアンカが廊下を歩いているお母様を見つめながら、そう言ったので、私も同じように廊下を覗きながら頷いた。
「確かに……。華奢だし、とても小さいですよね」
「本当に……。あのような小さな体で子供が4人もいるなんて信じられないわ」
お母様はとても小さい。恐らく150程度、もしくは150もないかもしれないと思う。お父様は190近くあるから、並ぶと本当に大人と子供である。
それにとても華奢だ。何を食べたらそんなに華奢な体を維持できるのだろう。私だって太らないように気をつけてはいるけど、そもそも骨格から違う気がする。
羨ましい。守ってあげたいお姫様みたいだし……。お母様が微笑めば、どんな男もイチコロではないだろうかなんて、そんなバカな事を思ってしまうくらい、お母様はとても可愛らしい。お父様と並ぶと美男美女だし。
でも、そんなに体格差あって、エッチの時困らないのかな? それに、国際結婚が多くなった現代では、西洋人の夫と東洋人の妻の場合、体格差で普通分娩が出来ず、帝王切開でなければ出産出来ない例もあるらしい。その点、お母様は大丈夫だったんだろうか。
私たちも身長はそこそこある。ルクレツィオだって170くらいあるし。私やビアンカだって160以上ある。
「おば様の方が身長が低いのに叱られると、見下ろされている感じがするのは何故かしら?」
「それは分かります。お母様の放つ雰囲気が、とても怖いせいですよ、絶対」
お父様とイチャイチャしている時は、とても可憐な少女のようだけど、子供の前や臣下の前では、とても怖い。まあ、イチャイチャしている時だって、大抵予算や政治の話をしているのだけど。
そう思うと可憐とは程遠い気もする。イチャイチャしながら政治やお金の話が出来るなんて器用だと思う。私にはとてもじゃないけど、真似できない。
まあ、あのイチャイチャはお父様とお母様の政治の駆け引きなのだと思う。予算の増額や通したい案件など、お互いの許可が欲しい時はいつもあんな感じだ。
イチャイチャしているように見えるけど、実際は怯んだら負けの精神戦が繰り広げられているみたい。
本当に人は見かけによらない。叔父様の時も思ったけど、見えているだけが真実ではないんだなと思う。
私達が、そんなことを話しながら笑っていると、レッスンの先生からとても叱られる事になってしまったのは言うまでもないと思う。
「はあ、疲れた」
私はレッスン後、お父様たちがいる執務室へと向かった。イストリアからの米の輸入に関して、相談する為だ。
レシピも書き出したし、この前の試食で好評だったパエリアも作ったので、それを試食して貰いながら、交渉してみようと思う。
お父様は食に興味がなさそうだけど、それでも私が作ったものは食べてくれる事が多い。
ノックをして入ると、私は女官や侍女にお願いして、みんなにパエリアを振る舞ってもらった。
「どうですか? とても美味しいでしょう? 他にもお米には色々な可能性があるのですよ」
私は食べる以外のお米の利用方法についても説明した。
タケノコのアク抜きには糠を用いることがある。また、大根や人参、里芋の下茹でにも使えるのだ。まあ、この国にはタケノコや里芋はないのだけど。似たような野菜があるので良しとしよう。
それに糠の代わりに古米の研ぎ汁で茹でれば、野菜のえぐみを簡単に抜くことも出来るのだ。
あと、お米の研ぎ汁は掃除にも使える。霧吹きや雑巾で床掃除に研ぎ汁を使えば、ただの水よりも床をピカピカに仕上げることが出来る。
特に小さな子供がいる場合、出来るだけ安全なもので掃除したいという家庭は多いと思う。その点で言えば、確実に自然の原料を用いたものなので安心だ。
それに糠には栄養が豊富に含まれているから、植木の水やりにお米の研ぎ汁を使うことで肥料の代わりにもなるし、洗い物にも使える。
鍋についた油汚れに研ぎ汁を使うのが効果的だ。研ぎ汁につけておけば油を浮かせてくれるので、洗剤の量も少なくて済み、手間もコストも減る。
それに、おろしたばかりの陶器を使う前に研ぎ汁を入れてアク抜きをすれば長持ちもする。
食べる他にも、お米には沢山の利用方法があるのだ。お米は腐らないけど、残ってしまって虫食いやカビ、匂いで食べる事のできなくなった所謂、古米だって全然役に立つのだ。
私はお米を使用したレシピと共に、そういった再利用の方法も併せて伝えた。再利用の方法については、お父様たちの反応はいまいちだったけど、女官や侍女の反応は良かった。
「お米はとても素晴らしいのです。とても美味しいですし、例え食べられなくなっても無駄にはなりません。だから、どうかエトルリアにも流行らせましょう。絶対、国民の皆様も喜ぶと思います!」
私がお父様とお母様に鼻息荒く詰め寄ると、お父様が難しい顔をしながら、お母様を見た。まあ、お父様は食自体に興味が薄いから、元から期待をしていない。
「お母様はどう思われますか?」
「そうですね……。悪くはないと思います。ただ……試すにしても、どれ程安価に仕入れられるのかがカギになるでしょうね」
それについてはルクレツィオと話をして、イストリアにもエトルリアにも納得のいく値段を提示しなければならないと思う。
特にお母様は経理の鬼だ。生半可な考えでは、許可がおりないと思う。
「それはルクレツィオと話し合って、必ず両国の損にならないようにします。なので、もう少し待って下さい」
「ええ。では夏季休暇中に納得のいくように資料をまとめ、文書におこしなさい」
お父様はお母様に任せると言ってくれたので、お母様さえ納得させる事が出来れば、勝ちといえる。
私は一礼をして、執務室を退室した。
「ベレニーチェ様、とても上手くいきましたわね」
「上手くいったかしら?」
「ええ。ベアトリーチェ様が話を聞いて下さるお気持ちになられた事が、とても重要なのです」
アニェッラがそう言って励ましてくれた。アニェッラは、元お母様付きの女官であり、末の妹ルチェッタの乳母兼教育係だ。
「そうですか? そうですね、頑張ります!」
「その意気ですわ」
私はアニェッラの励ましで頑張ろうと意気込んだ。そして、私はルクレツィオに連絡を取って、早速お米の原価率を計算した。
どんなに売り上げが大きくなったとしても、輸入にかかる経費が大きければ、利益は変わらないどころかマイナスが発生してしまう。
確実な利益を得るためにはまず、仕入れ値をどこまで抑える必要があるのかを考えなければならないと思う。つまり、原価意識を徹底させないといけない。
難しい……。どうすれば、お母様を納得させられる事が出来るんだろうか……。お母様を誤魔化す事なんて出来ないし、簡単には許可がおりないだろう。
私が水鏡でルクレツィオと話しながら、頭をパンクさせていると、ルクレツィオが一緒に考えようと言ってくれた。
なので、私はルクレツィオに来てもらって、図書館で色々調べながら、資料を作成した。勿論、イストリアの王宮図書館にも行って、アリーチェおば様やイヴァーノおじ様の知恵も頂いて、色々調べた上で作成した。
「美味しいから普及させよう! だけではダメなのですね。貿易って難しいです。両国の利益率を考えていると、頭が爆発しそうです。お母様の壁が途轍もなく高く感じます。これで許可を頂けると思いますか?」
「ベレニーチェ、根を詰めても良い事はない。疲れたのなら、少し休もう。休憩を取った方が、頭が冴えて良い考えが浮かぶ事もある」
ルクレツィオの優しさにお礼を言って、私たちは少し休憩する事にした。
色々とお菓子を出しながら、ルクレツィオの好きなお茶を淹れると、とても喜んでくれた。
自分が作ったものを食べてもらえるのは、とても幸せな事だと思う。承認欲求が満たされるというか……私自身を認めてもらえた気になって、とても幸せだ。
ある日レッスン中、ビアンカが廊下を歩いているお母様を見つめながら、そう言ったので、私も同じように廊下を覗きながら頷いた。
「確かに……。華奢だし、とても小さいですよね」
「本当に……。あのような小さな体で子供が4人もいるなんて信じられないわ」
お母様はとても小さい。恐らく150程度、もしくは150もないかもしれないと思う。お父様は190近くあるから、並ぶと本当に大人と子供である。
それにとても華奢だ。何を食べたらそんなに華奢な体を維持できるのだろう。私だって太らないように気をつけてはいるけど、そもそも骨格から違う気がする。
羨ましい。守ってあげたいお姫様みたいだし……。お母様が微笑めば、どんな男もイチコロではないだろうかなんて、そんなバカな事を思ってしまうくらい、お母様はとても可愛らしい。お父様と並ぶと美男美女だし。
でも、そんなに体格差あって、エッチの時困らないのかな? それに、国際結婚が多くなった現代では、西洋人の夫と東洋人の妻の場合、体格差で普通分娩が出来ず、帝王切開でなければ出産出来ない例もあるらしい。その点、お母様は大丈夫だったんだろうか。
私たちも身長はそこそこある。ルクレツィオだって170くらいあるし。私やビアンカだって160以上ある。
「おば様の方が身長が低いのに叱られると、見下ろされている感じがするのは何故かしら?」
「それは分かります。お母様の放つ雰囲気が、とても怖いせいですよ、絶対」
お父様とイチャイチャしている時は、とても可憐な少女のようだけど、子供の前や臣下の前では、とても怖い。まあ、イチャイチャしている時だって、大抵予算や政治の話をしているのだけど。
そう思うと可憐とは程遠い気もする。イチャイチャしながら政治やお金の話が出来るなんて器用だと思う。私にはとてもじゃないけど、真似できない。
まあ、あのイチャイチャはお父様とお母様の政治の駆け引きなのだと思う。予算の増額や通したい案件など、お互いの許可が欲しい時はいつもあんな感じだ。
イチャイチャしているように見えるけど、実際は怯んだら負けの精神戦が繰り広げられているみたい。
本当に人は見かけによらない。叔父様の時も思ったけど、見えているだけが真実ではないんだなと思う。
私達が、そんなことを話しながら笑っていると、レッスンの先生からとても叱られる事になってしまったのは言うまでもないと思う。
「はあ、疲れた」
私はレッスン後、お父様たちがいる執務室へと向かった。イストリアからの米の輸入に関して、相談する為だ。
レシピも書き出したし、この前の試食で好評だったパエリアも作ったので、それを試食して貰いながら、交渉してみようと思う。
お父様は食に興味がなさそうだけど、それでも私が作ったものは食べてくれる事が多い。
ノックをして入ると、私は女官や侍女にお願いして、みんなにパエリアを振る舞ってもらった。
「どうですか? とても美味しいでしょう? 他にもお米には色々な可能性があるのですよ」
私は食べる以外のお米の利用方法についても説明した。
タケノコのアク抜きには糠を用いることがある。また、大根や人参、里芋の下茹でにも使えるのだ。まあ、この国にはタケノコや里芋はないのだけど。似たような野菜があるので良しとしよう。
それに糠の代わりに古米の研ぎ汁で茹でれば、野菜のえぐみを簡単に抜くことも出来るのだ。
あと、お米の研ぎ汁は掃除にも使える。霧吹きや雑巾で床掃除に研ぎ汁を使えば、ただの水よりも床をピカピカに仕上げることが出来る。
特に小さな子供がいる場合、出来るだけ安全なもので掃除したいという家庭は多いと思う。その点で言えば、確実に自然の原料を用いたものなので安心だ。
それに糠には栄養が豊富に含まれているから、植木の水やりにお米の研ぎ汁を使うことで肥料の代わりにもなるし、洗い物にも使える。
鍋についた油汚れに研ぎ汁を使うのが効果的だ。研ぎ汁につけておけば油を浮かせてくれるので、洗剤の量も少なくて済み、手間もコストも減る。
それに、おろしたばかりの陶器を使う前に研ぎ汁を入れてアク抜きをすれば長持ちもする。
食べる他にも、お米には沢山の利用方法があるのだ。お米は腐らないけど、残ってしまって虫食いやカビ、匂いで食べる事のできなくなった所謂、古米だって全然役に立つのだ。
私はお米を使用したレシピと共に、そういった再利用の方法も併せて伝えた。再利用の方法については、お父様たちの反応はいまいちだったけど、女官や侍女の反応は良かった。
「お米はとても素晴らしいのです。とても美味しいですし、例え食べられなくなっても無駄にはなりません。だから、どうかエトルリアにも流行らせましょう。絶対、国民の皆様も喜ぶと思います!」
私がお父様とお母様に鼻息荒く詰め寄ると、お父様が難しい顔をしながら、お母様を見た。まあ、お父様は食自体に興味が薄いから、元から期待をしていない。
「お母様はどう思われますか?」
「そうですね……。悪くはないと思います。ただ……試すにしても、どれ程安価に仕入れられるのかがカギになるでしょうね」
それについてはルクレツィオと話をして、イストリアにもエトルリアにも納得のいく値段を提示しなければならないと思う。
特にお母様は経理の鬼だ。生半可な考えでは、許可がおりないと思う。
「それはルクレツィオと話し合って、必ず両国の損にならないようにします。なので、もう少し待って下さい」
「ええ。では夏季休暇中に納得のいくように資料をまとめ、文書におこしなさい」
お父様はお母様に任せると言ってくれたので、お母様さえ納得させる事が出来れば、勝ちといえる。
私は一礼をして、執務室を退室した。
「ベレニーチェ様、とても上手くいきましたわね」
「上手くいったかしら?」
「ええ。ベアトリーチェ様が話を聞いて下さるお気持ちになられた事が、とても重要なのです」
アニェッラがそう言って励ましてくれた。アニェッラは、元お母様付きの女官であり、末の妹ルチェッタの乳母兼教育係だ。
「そうですか? そうですね、頑張ります!」
「その意気ですわ」
私はアニェッラの励ましで頑張ろうと意気込んだ。そして、私はルクレツィオに連絡を取って、早速お米の原価率を計算した。
どんなに売り上げが大きくなったとしても、輸入にかかる経費が大きければ、利益は変わらないどころかマイナスが発生してしまう。
確実な利益を得るためにはまず、仕入れ値をどこまで抑える必要があるのかを考えなければならないと思う。つまり、原価意識を徹底させないといけない。
難しい……。どうすれば、お母様を納得させられる事が出来るんだろうか……。お母様を誤魔化す事なんて出来ないし、簡単には許可がおりないだろう。
私が水鏡でルクレツィオと話しながら、頭をパンクさせていると、ルクレツィオが一緒に考えようと言ってくれた。
なので、私はルクレツィオに来てもらって、図書館で色々調べながら、資料を作成した。勿論、イストリアの王宮図書館にも行って、アリーチェおば様やイヴァーノおじ様の知恵も頂いて、色々調べた上で作成した。
「美味しいから普及させよう! だけではダメなのですね。貿易って難しいです。両国の利益率を考えていると、頭が爆発しそうです。お母様の壁が途轍もなく高く感じます。これで許可を頂けると思いますか?」
「ベレニーチェ、根を詰めても良い事はない。疲れたのなら、少し休もう。休憩を取った方が、頭が冴えて良い考えが浮かぶ事もある」
ルクレツィオの優しさにお礼を言って、私たちは少し休憩する事にした。
色々とお菓子を出しながら、ルクレツィオの好きなお茶を淹れると、とても喜んでくれた。
自分が作ったものを食べてもらえるのは、とても幸せな事だと思う。承認欲求が満たされるというか……私自身を認めてもらえた気になって、とても幸せだ。
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