15 / 58
本編
11.森でのお茶会
しおりを挟む
「うげっ」
あの後、ルクレツィオにエドヴィージェとは会いたくないと伝えて、エドヴィージェにその旨を伝えて貰ったから安心してたんだけど……。
学院裏の森で、うっかり出会ってしまった。
「何よ、その顔は……。どうしても、わたくしに会いたくないのなら、ルクレツィオに行動の全てを報告しておきなさいな」
「………………いえ。べつにいいです。」
それは嫌だなぁ。
まあ、偶然会うのは仕方ない。同じ学院にいるんだし。広大な学院とはいえ、生徒が行くような場所なんて、大体決まってくる。それを制限する権利は、私にはない。
特にこの森は、授業で使う魔石や薬草などの素材が取れる森だ。奥に行けば行く程、珍しく良質なものが取れるから、学院卒業後も素材採取をしに来る人がいる程、人気があるらしい。
学生は、奥に行きすぎちゃダメらしいけど……。私は、入り口近くで、ちまちま素材採取してるから問題ない。
「でも、意外でした。エドヴィージェは、素材採取なんて、ドレスが汚れるから嫌がると思っていました」
「あら、わたくしだとてアリーチェ叔母様の姪なのよ。己で使う素材は、己で見て選び取れという教えだもの」
ああ、成る程。アリーチェおば様は研究オタクだもんね。寝る時間を削ってまで、研究に勤しみたいからって、疲労回復に特化したポーションを作り出す程、研究廃人だ。
あれがあると寝なくても働けるらしいからって、お母様達も有り難がって使ってるけど、私はそんな麻薬みたいな薬に頼らず、眠れる時は眠りたいけどな……。まあ、体に害はないらしいけど。
前回も、余程のことがない限りは使わないようにしていたし……。
「それに、わたくしは騎士を目指しているの。汚れなんて気にしていられないわ」
「え? ……エドヴィージェは、将来騎士になるのですか?」
「ええ、そのつもりよ。わたくしがサヴォーナ家を継ぐのです。そして、いずれは近衛連隊か王宮騎士団の長になるの」
「え? でも弟さん、いませんでした?」
「弟は、まだ幼くてそういう事は考えられないみたいなの」
へー。
前回は、エドヴィージェは騎士にならずに卒業と同時に、ルクレツィオの側室におさまったから、学院で一緒にいたい口実の騎士コースだと思っていた……。
近衛兵は王族を警衛する君主直属の軍人で、騎士は勲章を得て、騎士の誓いなどの儀礼を経て王や領主に仕える軍人の事だ。
騎士団は物語の中でも馴染みがあるよね。元々騎士団って、十字軍時に設立された騎士修道会らしいけど、この世界はローマ・カトリックとはなんの由縁もないけど、騎士団はある。
別に現世と違って宗教絡みでもないから、神殿に所属している訳でもなく、王侯貴族に仕えている。
近衛兵と違い、叩き上げなので身分が低くても身を立てられるのが騎士団なので、人気が高い……らしい。
「でも、女性の身で騎士は大変ではないのですか?」
「あら、そんな事はないわ。戦う事は楽しいもの。力こそ、全てだわ。あ、文官の方には分からないかもしれないわね。野蛮に感じるかしら?」
「いえ、そんな事は……」
流石、アリーチェおば様の姪だ。あの人も昔は戦争に出ていたと言うし……。
私は、机に向かって書類仕事をしているのが性に合うので、体を動かすのは苦手だ。
「わたくし、アリーチェ叔母様が憧れなのです。まだ叔父様が王子だった頃、まだ婚約者だった叔母様が次期王太子妃の名で、イストリア正規軍を率いて、首座司教様と共に属国を攻め滅ぼしてしまわれたのよ! わたくし、叔母様のようになりたいの!」
「イストリア正規軍?」
正規軍って確か……国王の名で動かした軍隊の事を指す筈じゃ……。
「近衛兵や騎士、兵士などの王宮直属の軍隊の事よ。本来なら国王の名で動かした軍を正規軍と呼ぶのだけど、当時からそう呼ばれていたみたいね」
エドヴィージェの話に私が首を傾げると、後ろでビアンカがコッソリと教えてくれたので、私はフムフムと頷いた。
というか、そんな戦争があったのは知っていたけど……あくまで史実として目を通した程度だった。憧れて、自分もそうなりたいと思うのは、純粋に凄いと思う。
私は戦争が怖い。戦うとか、一瞬で死んじゃいそうだし。
でも、話してみるとエドヴィージェのイメージが変わった。ワガママな悪役令嬢的なイメージだったけど、体育会系の令嬢だったのか……。
己の力で、その立場や地位を手に入れたエドヴィージェからしたら、己の生まれに甘えて、特に努力もせずに、ルクレツィオの正妃におさまった様に見える私が気に入らなかったのかな?
私はルクレツィオが変わっていっても、それを食い止め、改善する事すら出来なかった訳だし、苛々されていたのかも……。
「戦争は怖いです。平和が一番ですよ」
「それはそうだけれど、その平和もそういった叔母様やイストリアの軍人の方々のおかげで成り立っているのよ」
「………………」
「何よ? その意外そうな顔は……」
もしかして、エドヴィージェってルクレツィオが絡まなかったら、普通に良い子なのでは? 何か仲良くなれそう……。
「いえ。可愛らしいお姫様みたいなのに、凄いなって……」
というか、マジでエドヴィージェは可愛い。ロイヤルブルーみたいな綺麗な色の髪に、鮮やかな青の瞳。髪も、ゆるふわウェーブで、守りたくなるオーラもある。
それなのに、騎士目指してて実は強いとか。ギャップ萌えしそう。
「ふふっ、ありがとう」
そして自信にも満ち溢れている。
エドヴィージェの笑顔は、女の私でも涎出そうなくらい可愛い。ただ、口調はキツいけど。
「ねぇ、わたくし、ベレニーチェ姫とお話してみたかったのよ。もし良かったら、あちらでお茶でもしない? 貴方、お菓子作りが趣味なのでしょう?」
「ええ、よく知っていますね」
「ルクレツィオは昔から、貴方の作ったお菓子を常備しているもの」
………………。
確かに、よく作りに行かされたけど、まさか常備していたとは……。
ルクレツィオはパウンドケーキが好きだ。焼き菓子だし、日持ちするしね。
「わたくし、マカロンというの? 以前、ルクレツィオから頂いて、食べた物が忘れられないの。もし宜しければ、作って下さらないかしら?」
「ええ、勿論。部屋に今朝作った物があるので、持って来させますね」
私は前世で調理師を目指していたから、料理やお菓子作りは得意なんだよね。特にお菓子作りはストレス発散にもなるし、大好きな趣味だ。
私は寝る間を惜しんでまで、趣味に勤しみたいとは思わないけど……。
それにマカロンは昔から大好きで。特に、鎌倉を中心に神奈川県でのみ店舗展開しているパティスリーのものが好きで、生まれ変わって記憶を取り戻してから、努力に努力を重ね、かなり近いところまで再現出来るようになった。
日本に留学して、初めて食べた時は感動したなー。
この世界には状態保存の魔術があるから、生菓子や半生菓子でも、日持ちさせる事が出来るから、とてもいい。
「これがマカロンです。色々な味があるのですよ。右からフランボワーズ、チョッコラータ、ピスタチオ、バニラ、ブラックカラント……所謂カシスですね」
他にも、ルクレツィオが好きなカボチャのパウンドケーキも用意してみた。あとは、クッキーやガトーフレーズも用意して、お茶にはアリーチェおば様が、この前色々くれたハーブティーを……。
「じゃあ、お茶淹れますね」
私は小さな焚き火を作り、その上にポットを乗せ、お湯を沸かした。
お湯が沸くと、皆んなにお茶のリクエストを聞きながら、お茶を淹れていく。
「何をしてるのだ!?」
皆んなでわいわいお茶を淹れていたら、突然怒号が聞こえ、振り返るとルクレツィオがいた。
え? 何で怒ってるの?
あの後、ルクレツィオにエドヴィージェとは会いたくないと伝えて、エドヴィージェにその旨を伝えて貰ったから安心してたんだけど……。
学院裏の森で、うっかり出会ってしまった。
「何よ、その顔は……。どうしても、わたくしに会いたくないのなら、ルクレツィオに行動の全てを報告しておきなさいな」
「………………いえ。べつにいいです。」
それは嫌だなぁ。
まあ、偶然会うのは仕方ない。同じ学院にいるんだし。広大な学院とはいえ、生徒が行くような場所なんて、大体決まってくる。それを制限する権利は、私にはない。
特にこの森は、授業で使う魔石や薬草などの素材が取れる森だ。奥に行けば行く程、珍しく良質なものが取れるから、学院卒業後も素材採取をしに来る人がいる程、人気があるらしい。
学生は、奥に行きすぎちゃダメらしいけど……。私は、入り口近くで、ちまちま素材採取してるから問題ない。
「でも、意外でした。エドヴィージェは、素材採取なんて、ドレスが汚れるから嫌がると思っていました」
「あら、わたくしだとてアリーチェ叔母様の姪なのよ。己で使う素材は、己で見て選び取れという教えだもの」
ああ、成る程。アリーチェおば様は研究オタクだもんね。寝る時間を削ってまで、研究に勤しみたいからって、疲労回復に特化したポーションを作り出す程、研究廃人だ。
あれがあると寝なくても働けるらしいからって、お母様達も有り難がって使ってるけど、私はそんな麻薬みたいな薬に頼らず、眠れる時は眠りたいけどな……。まあ、体に害はないらしいけど。
前回も、余程のことがない限りは使わないようにしていたし……。
「それに、わたくしは騎士を目指しているの。汚れなんて気にしていられないわ」
「え? ……エドヴィージェは、将来騎士になるのですか?」
「ええ、そのつもりよ。わたくしがサヴォーナ家を継ぐのです。そして、いずれは近衛連隊か王宮騎士団の長になるの」
「え? でも弟さん、いませんでした?」
「弟は、まだ幼くてそういう事は考えられないみたいなの」
へー。
前回は、エドヴィージェは騎士にならずに卒業と同時に、ルクレツィオの側室におさまったから、学院で一緒にいたい口実の騎士コースだと思っていた……。
近衛兵は王族を警衛する君主直属の軍人で、騎士は勲章を得て、騎士の誓いなどの儀礼を経て王や領主に仕える軍人の事だ。
騎士団は物語の中でも馴染みがあるよね。元々騎士団って、十字軍時に設立された騎士修道会らしいけど、この世界はローマ・カトリックとはなんの由縁もないけど、騎士団はある。
別に現世と違って宗教絡みでもないから、神殿に所属している訳でもなく、王侯貴族に仕えている。
近衛兵と違い、叩き上げなので身分が低くても身を立てられるのが騎士団なので、人気が高い……らしい。
「でも、女性の身で騎士は大変ではないのですか?」
「あら、そんな事はないわ。戦う事は楽しいもの。力こそ、全てだわ。あ、文官の方には分からないかもしれないわね。野蛮に感じるかしら?」
「いえ、そんな事は……」
流石、アリーチェおば様の姪だ。あの人も昔は戦争に出ていたと言うし……。
私は、机に向かって書類仕事をしているのが性に合うので、体を動かすのは苦手だ。
「わたくし、アリーチェ叔母様が憧れなのです。まだ叔父様が王子だった頃、まだ婚約者だった叔母様が次期王太子妃の名で、イストリア正規軍を率いて、首座司教様と共に属国を攻め滅ぼしてしまわれたのよ! わたくし、叔母様のようになりたいの!」
「イストリア正規軍?」
正規軍って確か……国王の名で動かした軍隊の事を指す筈じゃ……。
「近衛兵や騎士、兵士などの王宮直属の軍隊の事よ。本来なら国王の名で動かした軍を正規軍と呼ぶのだけど、当時からそう呼ばれていたみたいね」
エドヴィージェの話に私が首を傾げると、後ろでビアンカがコッソリと教えてくれたので、私はフムフムと頷いた。
というか、そんな戦争があったのは知っていたけど……あくまで史実として目を通した程度だった。憧れて、自分もそうなりたいと思うのは、純粋に凄いと思う。
私は戦争が怖い。戦うとか、一瞬で死んじゃいそうだし。
でも、話してみるとエドヴィージェのイメージが変わった。ワガママな悪役令嬢的なイメージだったけど、体育会系の令嬢だったのか……。
己の力で、その立場や地位を手に入れたエドヴィージェからしたら、己の生まれに甘えて、特に努力もせずに、ルクレツィオの正妃におさまった様に見える私が気に入らなかったのかな?
私はルクレツィオが変わっていっても、それを食い止め、改善する事すら出来なかった訳だし、苛々されていたのかも……。
「戦争は怖いです。平和が一番ですよ」
「それはそうだけれど、その平和もそういった叔母様やイストリアの軍人の方々のおかげで成り立っているのよ」
「………………」
「何よ? その意外そうな顔は……」
もしかして、エドヴィージェってルクレツィオが絡まなかったら、普通に良い子なのでは? 何か仲良くなれそう……。
「いえ。可愛らしいお姫様みたいなのに、凄いなって……」
というか、マジでエドヴィージェは可愛い。ロイヤルブルーみたいな綺麗な色の髪に、鮮やかな青の瞳。髪も、ゆるふわウェーブで、守りたくなるオーラもある。
それなのに、騎士目指してて実は強いとか。ギャップ萌えしそう。
「ふふっ、ありがとう」
そして自信にも満ち溢れている。
エドヴィージェの笑顔は、女の私でも涎出そうなくらい可愛い。ただ、口調はキツいけど。
「ねぇ、わたくし、ベレニーチェ姫とお話してみたかったのよ。もし良かったら、あちらでお茶でもしない? 貴方、お菓子作りが趣味なのでしょう?」
「ええ、よく知っていますね」
「ルクレツィオは昔から、貴方の作ったお菓子を常備しているもの」
………………。
確かに、よく作りに行かされたけど、まさか常備していたとは……。
ルクレツィオはパウンドケーキが好きだ。焼き菓子だし、日持ちするしね。
「わたくし、マカロンというの? 以前、ルクレツィオから頂いて、食べた物が忘れられないの。もし宜しければ、作って下さらないかしら?」
「ええ、勿論。部屋に今朝作った物があるので、持って来させますね」
私は前世で調理師を目指していたから、料理やお菓子作りは得意なんだよね。特にお菓子作りはストレス発散にもなるし、大好きな趣味だ。
私は寝る間を惜しんでまで、趣味に勤しみたいとは思わないけど……。
それにマカロンは昔から大好きで。特に、鎌倉を中心に神奈川県でのみ店舗展開しているパティスリーのものが好きで、生まれ変わって記憶を取り戻してから、努力に努力を重ね、かなり近いところまで再現出来るようになった。
日本に留学して、初めて食べた時は感動したなー。
この世界には状態保存の魔術があるから、生菓子や半生菓子でも、日持ちさせる事が出来るから、とてもいい。
「これがマカロンです。色々な味があるのですよ。右からフランボワーズ、チョッコラータ、ピスタチオ、バニラ、ブラックカラント……所謂カシスですね」
他にも、ルクレツィオが好きなカボチャのパウンドケーキも用意してみた。あとは、クッキーやガトーフレーズも用意して、お茶にはアリーチェおば様が、この前色々くれたハーブティーを……。
「じゃあ、お茶淹れますね」
私は小さな焚き火を作り、その上にポットを乗せ、お湯を沸かした。
お湯が沸くと、皆んなにお茶のリクエストを聞きながら、お茶を淹れていく。
「何をしてるのだ!?」
皆んなでわいわいお茶を淹れていたら、突然怒号が聞こえ、振り返るとルクレツィオがいた。
え? 何で怒ってるの?
13
お気に入りに追加
569
あなたにおすすめの小説
美醜逆転世界で治療師やってます
猫丸
恋愛
異世界へとやってきて半年。
トーワは女神さまから貰った能力でヒーラーとして治療院を開いていた。
しかし、やってくるのは容姿の整った卑屈気味な美人ばかり。なぜならその世界は美醜の価値観が逆転した世界だったからだ。
どんな不細工(トーワから見た美人)にも優しくする彼は、その世界の不細工美人の心を掴んでいくのだった。
※重複投稿してます。内容に違いはありません。
ポチは今日から社長秘書です
ムーン
BL
御曹司に性的なペットとして飼われポチと名付けられた男は、その御曹司が会社を継ぐと同時に社長秘書の役目を任された。
十代でペットになった彼には学歴も知識も経験も何一つとしてない。彼は何年も犬として過ごしており、人間の社会生活から切り離されていた。
これはそんなポチという名の男が凄腕社長秘書になるまでの物語──などではなく、性的にもてあそばれる場所が豪邸からオフィスへと変わったペットの日常を綴ったものである。
サディスト若社長の椅子となりマットとなり昼夜を問わず性的なご奉仕!
仕事の合間を縫って一途な先代社長との甘い恋人生活を堪能!
先々代様からの無茶振り、知り合いからの恋愛相談、従弟の問題もサラッと解決!
社長のスケジュール・体調・機嫌・性欲などの管理、全てポチのお仕事です!
※「俺の名前は今日からポチです」の続編ですが、前作を知らなくても楽しめる作りになっています。
※前作にはほぼ皆無のオカルト要素が加わっています、ホラー演出はありませんのでご安心ください。
※主人公は社長に対しては受け、先代社長に対しては攻めになります。
※一話目だけ三人称、それ以降は主人公の一人称となります。
※ぷろろーぐの後は過去回想が始まり、ゆっくりとぷろろーぐの時間に戻っていきます。
※タイトルがひらがな以外の話は主人公以外のキャラの視点です。
※拙作「俺の名前は今日からポチです」「ストーカー気質な青年の恋は実るのか」「とある大学生の遅過ぎた初恋」「いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました」の世界の未来となっており、その作品のキャラも一部出ますが、もちろんこれ単体でお楽しみいただけます。
含まれる要素
※主人公以外のカプ描写
※攻めの女装、コスプレ。
※義弟、義父との円満二股。3Pも稀に。
※鞭、蝋燭、尿道ブジー、その他諸々の玩具を使ったSMプレイ。
※野外、人前、見せつけ諸々の恥辱プレイ。
※暴力的なプレイを口でしか嫌がらない真性ドM。
鋼の殻に閉じ込められたことで心が解放された少女
ジャン・幸田
大衆娯楽
引きこもりの少女の私を治すために見た目はロボットにされてしまったのよ! そうでもしないと人の社会に戻れないということで無理やり!
そんなことで治らないと思っていたけど、ロボットに認識されるようになって心を開いていく気がするわね、この頃は。
【短編集】人間がロボットになるのも悪くないかも?
ジャン・幸田
大衆娯楽
人間を改造すればサイボーグになる作品とは違い、人間が機械服を着たり機械の中に閉じ込められることで、人間扱いされなくなる物語の作品集です。
航海のお供のサポートロボが新妻のような気がする?
ジャン・幸田
恋愛
遥か未来。ロバーツは恒星間輸送部隊にただ一人の人間の男が指揮官として搭乗していた。彼の横には女性型サポートロボの登録記号USR100023”マリー”がいた。
だがマリーは嫉妬深いし妻のように誘ってくるし、なんか結婚したばかりの妻みたいであった。妻を裏切りたくないと思っていたけど、次第に惹かれてしまい・・・
予定では一万字前後のショートになります。一部、人体改造の描写がありますので、苦手な人は回避してください。
処刑された女子少年死刑囚はガイノイドとして冤罪をはらすように命じられた
ジャン・幸田
ミステリー
身に覚えのない大量殺人によって女子少年死刑囚になった少女・・・
彼女は裁判確定後、強硬な世論の圧力に屈した法務官僚によって死刑が執行された。はずだった・・・
あの世に逝ったと思い目を覚ました彼女は自分の姿に絶句した! ロボットに改造されていた!?
この物語は、謎の組織によって嵌められた少女の冒険談である。
婚約者の王子が危険すぎるから、奪おうと目論んでいた妹に譲ります
黒木 楓
恋愛
公爵令嬢ミレイユは第二王子フルディと婚約することが決まるも、フルディは危険だった。
フルディは自分の兄を失墜させる為なら手段を選ばず、その手段に迫ってくる女性を使う。
それによってミレイユは周囲から魅力がないと噂されるも、それは我慢できた。
危機を助けて警告するも自分が正しいと言い張るフルディ、そしてフルディを奪うと妹が告げたことで、ミレイユは限界がくる。
妹に賛同している両親、今まで助けることで最悪の事態を回避していたフルディ殿下のことなんて、もう知らない。
フルディ殿下が危険だと知って1人で生きる準備していたミレイユは、国を捨てることを決意した。
薄い壁と薄い本
空野そら
恋愛
高校に掛け持ちアルバイト、帰宅時間は0時過ぎ。そんな生活リズム限界高校生——高霜大海は大きな音を出して床に倒れる。遠のく意識の中、大海は「あぁ、こんなことで死ぬんだったらおっぱいのデカいお姉さんにヨシヨシされたかったなぁ」と呟き、幕を閉じた
......筈だった。
「はぁ~い、よくがんばったねぇ~。よ~しよ~し」そんなあま~い声が大海の蝸牛を震わせた。目を開けるとそこには大きな双子山が形成されていて後頭部には柔らかい感触があった。もうそれだけで分かった。大海は一言、頭の中で発する。「わぁ~い、おかあさんおとうさんありがとう」
そんなこんなでデカい・太い・柔らかい(どこがとは言わない)お姉さんに目を付けられた大海は何かあるごとに部屋に上がられてお世話をされる!!! そんなデカ太お姉さんと過ごすうちに大海にとある変化が!?
※本作品は小説家になろう・カクヨムにて同時掲載をしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる