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第二部
39.ミイラの正体
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私はルキウスの最低な物言いは気にせぬことにして、石をはめてみることにした。
「はめた瞬間、爆発するとか……ないだろうか?」
「そんな事がある訳がないだろう。ほら、さっさとやれ」
そうか? 本当にそうなのか?
私は目を瞑り、片手でルキウスの手を掴み、石をはめてみた。
「うわっ!」
すると、突然辺りが光に包まれ、先程までのミイラが人に戻っていく。
私はそのミイラの姿に愕然とした。……何故なら、よく見知った者だったからだ。
「ルチア……」
「ルチア……初代皇后か……」
ルキウスが面白いと言いながら、ルチアに近寄ったが、私は全然面白くなどない。あふれてくる涙が止められない。
「何故、皇后である其方がこのような所で、忘れ去られるように放置されているのだ? 何故、マルクスと共に葬り、奉られていないのだ? 何故だ? 私がいなくなった後、一体何があったのだ?」
私がルチアに駆け寄り、足に縋りつきながら、泣き喚くと、光に包まれているルチアがニコリと微笑んだ。
「建国の魔女、ルドヴィカ……そして、我が子よ。よく来てくれました。わたくしは、あなた方を待っていたのです」
ああ……いつもの優しいルチアの声だ……。
「ルドヴィカ、泣いてはなりません。以前、約束したではありませんか。有事の際は、何百年経っていようと、貴方を呼び戻すと……」
「……では、これはその為の術か? 一体、何の力を使ったのだ? これは魔法ではない。ルチア、何の力も持たなかった其方が、何故このような不思議な力を手に入れているのだ?」
というか、話せる事にも驚きだ。このような術は決まった事を吹き込んでおき、それを繰り返すだけだが、このルチアはしっかりとした意志を持ち、私と話しているように見える。
これは、間違いなく妖術や幻術の類だ。私が生まれた大陸で、それは口伝で伝えられ、魔女と呼ばれる者たちがいる。
魔法が当たり前のように使えるあの大陸では、私のように魔力を使う女性を魔女と呼ぶのではなく、超自然的な力で人畜に害を及ぼすとされた人間、または妖術や幻術を行使する者のことを指すのだ。
その者がルチアに力を授けたのだろうか。
「貴方が立ち去った後、ある占い師が訪ねて参りました。その占い師はわたくしの悩みを当て、そして、わたくしにルドヴィカ……貴方の魂を一度だけ好きに扱える力を授けてくれたのです」
「占い師……?」
そういえば、ルキウスもルイーザの事を占い師から聞いたと言っていたな。
「まさか、ルキウスが会った占い師と同じ人間ではないよな?」
「……まさか、そのような……。1000年以上の差があるのだぞ」
すると、ルキウスはルチアに占い師の容貌について尋ねた。その占い師は小汚いローブを着用し、顔は見えないように深々とローブについている帽子を被っていたので、ちゃんと見えなかったが、物語に出てくる怪しい魔女そのものだったと、ルチアが語った。
「物語に出てくる魔女というのは分からぬな」
「何故、分からぬのだ。怪しくて胡散臭いものと、相場が決まっているだろう?」
「我が国の魔女は其方だけだ。なので、全て其方に寄せて描かれている。それに私が会った占い師は男であった」
「………………」
成る程。ならば、違う人間か?
それにしても怪しいものに魅入られないでくれ……つけいられないでくれ……。
私が混乱していると、ルチアが私たちの手を取った。
「ルドヴィカ、今こそ有事の際です。帝国は現皇帝により腐敗の一途を辿っています。ルドヴィカの力を得て、近隣諸国を抑え、再び我が帝国の力と威信を復興させて下さい」
「近隣諸国については、大体の対処は既に済んである。腐敗した制度や人間たちも、既に着手している。粗方粛清したが、残りもすぐに粛清しよう」
「あら、手早い事。さすが、わたくしの子です」
ルチアがルキウスに微笑んでいるのを、私は何とも言えない心持ちで見つめていた。2人並ぶと、まさしく初代皇帝と初代皇后だな。
あの時の仲睦まじいマルクスとルチアを思い出してしまう。
ああ! こんな時に何を考えているのだ、私は。愚か者。私の愚か者。
「どうした?」
「いっ、いや! なっ、何でもない!」
私が首が取れるんじゃないかというくらい、横に振っていると、突然ルキウスに腰を抱かれて、飛び上がってしまった。
「……あら、仲が良いのね。マルクスの顔で、それをやられると何やら複雑ですね」
オホホと笑うルチアの揶揄いに、私がルキウスの後ろに隠れると、ルチアが誤解しないでと言った。
「責めているわけではありませんよ。貴方が我が子に嫁ぎ、皇統に根付いて下さるのなら、これ程嬉しい事はありませんよ」
「……ルチア」
「あら、でも困ったわ」
大して困った風に見えないルチアの顔をジッと見つめると、ルチアが私に優しく微笑みかけた。
「ルドヴィカの体は、今現在、ルドヴィカ本体でしょう? 今の貴方では懐妊は出来なくてよ」
「何故だ?」
「だって、貴方……その体の本当の年齢を自覚しているの? 死んだ時の年齢よ。そんなお婆ちゃんが懐妊なんて出来ると思うのかしら?」
「………………」
うわぁ、失念していた。
姿を変える魔法と、身体強化の魔法を己に施しているので、若い時の気分でいてしまった。
「ならば、私との子は諦めて。他に側室でも迎え、子をなせば良いだろう?」
「それは、駄目だ。私は魔力を扱える子が……いや、ルドヴィカを愛しているのだ。其方以外との子などいらぬ」
今、思いっきり本音がこぼれ落ちたが……?
まあ、大方そんなところだろうと思ってはいた。愛しているのは嘘ではないかもしれぬが、打算の方が大きいのは分かっていた。
惚れた腫れたで動くような奴ではないからな……ふんっ。
「そう……それならルドヴィカには頑張って頂かないと……とても痛くて、とても苦しいけれど耐えられるかしら?」
「えっ? 嫌だ」
「大丈夫だ。ルドヴィカは痛いのも苦しいのも慣れているのでな。私から与えられる痛みや苦しみに、常々悦んでいる」
「っ!?!」
は? は? 何? 何を言っているのだ!?
「悦んでいる訳がないだろう! いつもやめろと言っているではないか!」
「クッ、そうか? 最終的には私にしがみついて、いつももっとと、ねだるではないか……」
「っ!!?」
此奴は暴力もプレイの一環とでも言いたいのか……くそっ、最低だ。
「このクズ」
「なんとでも言え、変態」
「っ!!」
耳元で、そう囁かれ、私はルキウスを睨んだが、ルキウスは私を馬鹿にするような笑みを浮かべるだけで、堪えていないようだ。
「あの……仲が良いのは素敵な事なのだけれど、話を進めても良いかしら? わたくしにも、この姿を保つ限界いうものがあるのです。そんなに長くは付き合えないのよ」
「あっ、ああ! すまぬ!」
私がルキウスを突き飛ばすと、ルチアがニッコリと微笑んだ。その笑みに嫌な予感がするのは私だけだろうか?
「方法はあるの。貴方の体を再生し若返らせるのです」
「は? そのような事をできる訳が……」
「いえ、出来るのです。ですが、これは自然の摂理に背いた妖術です。まあ、貴方の転生に干渉している時点で、自然の摂理から外れているのだけれど」
ニッコリと、恐ろしい告白を受けた私は震えた。転生に干渉しただと? という事は、私がこの時代に転生したのは、ルチアの差し金か。というより、全てルチアのせいか。あの落雷も。それによるルイーザの死も。
「では、どうすれば良いのだ? ルドヴィカは、どうすれば見た目と相応の体を手に入れる事が出来るのだ?」
「ふふっ、resuscitare・i・mortiという術です。全身の血を一度抜き、空っぽになった体に死者の蘇生を施します。けれど、とてつもない痛みと苦しみが伴うわりには、成功率は7割なのですよ。どうしますか?」
えっ、嫌だな……したくないなと思ったが、ルキウスの顔を見ると、とても愉快そうなので、きっと拒否は許されぬのだと思う……。
「はめた瞬間、爆発するとか……ないだろうか?」
「そんな事がある訳がないだろう。ほら、さっさとやれ」
そうか? 本当にそうなのか?
私は目を瞑り、片手でルキウスの手を掴み、石をはめてみた。
「うわっ!」
すると、突然辺りが光に包まれ、先程までのミイラが人に戻っていく。
私はそのミイラの姿に愕然とした。……何故なら、よく見知った者だったからだ。
「ルチア……」
「ルチア……初代皇后か……」
ルキウスが面白いと言いながら、ルチアに近寄ったが、私は全然面白くなどない。あふれてくる涙が止められない。
「何故、皇后である其方がこのような所で、忘れ去られるように放置されているのだ? 何故、マルクスと共に葬り、奉られていないのだ? 何故だ? 私がいなくなった後、一体何があったのだ?」
私がルチアに駆け寄り、足に縋りつきながら、泣き喚くと、光に包まれているルチアがニコリと微笑んだ。
「建国の魔女、ルドヴィカ……そして、我が子よ。よく来てくれました。わたくしは、あなた方を待っていたのです」
ああ……いつもの優しいルチアの声だ……。
「ルドヴィカ、泣いてはなりません。以前、約束したではありませんか。有事の際は、何百年経っていようと、貴方を呼び戻すと……」
「……では、これはその為の術か? 一体、何の力を使ったのだ? これは魔法ではない。ルチア、何の力も持たなかった其方が、何故このような不思議な力を手に入れているのだ?」
というか、話せる事にも驚きだ。このような術は決まった事を吹き込んでおき、それを繰り返すだけだが、このルチアはしっかりとした意志を持ち、私と話しているように見える。
これは、間違いなく妖術や幻術の類だ。私が生まれた大陸で、それは口伝で伝えられ、魔女と呼ばれる者たちがいる。
魔法が当たり前のように使えるあの大陸では、私のように魔力を使う女性を魔女と呼ぶのではなく、超自然的な力で人畜に害を及ぼすとされた人間、または妖術や幻術を行使する者のことを指すのだ。
その者がルチアに力を授けたのだろうか。
「貴方が立ち去った後、ある占い師が訪ねて参りました。その占い師はわたくしの悩みを当て、そして、わたくしにルドヴィカ……貴方の魂を一度だけ好きに扱える力を授けてくれたのです」
「占い師……?」
そういえば、ルキウスもルイーザの事を占い師から聞いたと言っていたな。
「まさか、ルキウスが会った占い師と同じ人間ではないよな?」
「……まさか、そのような……。1000年以上の差があるのだぞ」
すると、ルキウスはルチアに占い師の容貌について尋ねた。その占い師は小汚いローブを着用し、顔は見えないように深々とローブについている帽子を被っていたので、ちゃんと見えなかったが、物語に出てくる怪しい魔女そのものだったと、ルチアが語った。
「物語に出てくる魔女というのは分からぬな」
「何故、分からぬのだ。怪しくて胡散臭いものと、相場が決まっているだろう?」
「我が国の魔女は其方だけだ。なので、全て其方に寄せて描かれている。それに私が会った占い師は男であった」
「………………」
成る程。ならば、違う人間か?
それにしても怪しいものに魅入られないでくれ……つけいられないでくれ……。
私が混乱していると、ルチアが私たちの手を取った。
「ルドヴィカ、今こそ有事の際です。帝国は現皇帝により腐敗の一途を辿っています。ルドヴィカの力を得て、近隣諸国を抑え、再び我が帝国の力と威信を復興させて下さい」
「近隣諸国については、大体の対処は既に済んである。腐敗した制度や人間たちも、既に着手している。粗方粛清したが、残りもすぐに粛清しよう」
「あら、手早い事。さすが、わたくしの子です」
ルチアがルキウスに微笑んでいるのを、私は何とも言えない心持ちで見つめていた。2人並ぶと、まさしく初代皇帝と初代皇后だな。
あの時の仲睦まじいマルクスとルチアを思い出してしまう。
ああ! こんな時に何を考えているのだ、私は。愚か者。私の愚か者。
「どうした?」
「いっ、いや! なっ、何でもない!」
私が首が取れるんじゃないかというくらい、横に振っていると、突然ルキウスに腰を抱かれて、飛び上がってしまった。
「……あら、仲が良いのね。マルクスの顔で、それをやられると何やら複雑ですね」
オホホと笑うルチアの揶揄いに、私がルキウスの後ろに隠れると、ルチアが誤解しないでと言った。
「責めているわけではありませんよ。貴方が我が子に嫁ぎ、皇統に根付いて下さるのなら、これ程嬉しい事はありませんよ」
「……ルチア」
「あら、でも困ったわ」
大して困った風に見えないルチアの顔をジッと見つめると、ルチアが私に優しく微笑みかけた。
「ルドヴィカの体は、今現在、ルドヴィカ本体でしょう? 今の貴方では懐妊は出来なくてよ」
「何故だ?」
「だって、貴方……その体の本当の年齢を自覚しているの? 死んだ時の年齢よ。そんなお婆ちゃんが懐妊なんて出来ると思うのかしら?」
「………………」
うわぁ、失念していた。
姿を変える魔法と、身体強化の魔法を己に施しているので、若い時の気分でいてしまった。
「ならば、私との子は諦めて。他に側室でも迎え、子をなせば良いだろう?」
「それは、駄目だ。私は魔力を扱える子が……いや、ルドヴィカを愛しているのだ。其方以外との子などいらぬ」
今、思いっきり本音がこぼれ落ちたが……?
まあ、大方そんなところだろうと思ってはいた。愛しているのは嘘ではないかもしれぬが、打算の方が大きいのは分かっていた。
惚れた腫れたで動くような奴ではないからな……ふんっ。
「そう……それならルドヴィカには頑張って頂かないと……とても痛くて、とても苦しいけれど耐えられるかしら?」
「えっ? 嫌だ」
「大丈夫だ。ルドヴィカは痛いのも苦しいのも慣れているのでな。私から与えられる痛みや苦しみに、常々悦んでいる」
「っ!?!」
は? は? 何? 何を言っているのだ!?
「悦んでいる訳がないだろう! いつもやめろと言っているではないか!」
「クッ、そうか? 最終的には私にしがみついて、いつももっとと、ねだるではないか……」
「っ!!?」
此奴は暴力もプレイの一環とでも言いたいのか……くそっ、最低だ。
「このクズ」
「なんとでも言え、変態」
「っ!!」
耳元で、そう囁かれ、私はルキウスを睨んだが、ルキウスは私を馬鹿にするような笑みを浮かべるだけで、堪えていないようだ。
「あの……仲が良いのは素敵な事なのだけれど、話を進めても良いかしら? わたくしにも、この姿を保つ限界いうものがあるのです。そんなに長くは付き合えないのよ」
「あっ、ああ! すまぬ!」
私がルキウスを突き飛ばすと、ルチアがニッコリと微笑んだ。その笑みに嫌な予感がするのは私だけだろうか?
「方法はあるの。貴方の体を再生し若返らせるのです」
「は? そのような事をできる訳が……」
「いえ、出来るのです。ですが、これは自然の摂理に背いた妖術です。まあ、貴方の転生に干渉している時点で、自然の摂理から外れているのだけれど」
ニッコリと、恐ろしい告白を受けた私は震えた。転生に干渉しただと? という事は、私がこの時代に転生したのは、ルチアの差し金か。というより、全てルチアのせいか。あの落雷も。それによるルイーザの死も。
「では、どうすれば良いのだ? ルドヴィカは、どうすれば見た目と相応の体を手に入れる事が出来るのだ?」
「ふふっ、resuscitare・i・mortiという術です。全身の血を一度抜き、空っぽになった体に死者の蘇生を施します。けれど、とてつもない痛みと苦しみが伴うわりには、成功率は7割なのですよ。どうしますか?」
えっ、嫌だな……したくないなと思ったが、ルキウスの顔を見ると、とても愉快そうなので、きっと拒否は許されぬのだと思う……。
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