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第二章 人間の国
第40話 王国騎士団
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「──フン! 魔法剣は王国の為に造ってる訳じゃないわ!」
何処までも強気で、スミスは言い返した。しかし、騎士団の男も引かない。
「何だと~っ! 貴様も、我が国がこれから亜人の国と戦争になるかも知れん事は知っておろうが! 仮にもオルキア王国の人間なら、貴様も協力せぬか!」
戦争?
何やら、きな臭い話になっているみたいだ。だが、少なくとも俺には関係ない。そして、スミスも俺と同じ考えの様だ。
「そんな事は、王国が勝手にやっているだけだろうが。儂の様な庶民には関係無い。大体、満足に使いこなせもしない騎士団になんぞ、儂の魔法剣は勿体無いわ!」
「き、貴様ぁ~!!」
顔を真っ赤にして怒りを顕にする、騎士団の男。しかし、スミスは平然とした表情で葉巻をふかす。そして、更に男に言い放った。
「おら! こっちは来客中なんだ。用が済んだらとっとと帰りやがれ!」
そう言って、チラリと俺達の方に目を向けるスミス。男も、つられて目線を俺達に向けた。すると、突然、下卑た笑みを浮かべ始める。
「ほう……坊主。ガキの癖にいい女を連れているじゃないか。碧髪の方も、まだ幼く見えるが中々……」
ビビとアスカに目を付けた男は、そのまま話し続ける。
「俺は王国騎士団の第三師団長、ゴーザと言う者だ。お前等に、我が騎士団を慰安する栄誉を与えよう。スミス、お前の処分は暫く時間をやる。国家反逆罪で死になく無ければ、もう一度よく考えるがいい」
そう言って、勝手にビビとアスカを連れ去ろうとする男、ゴーザ。俺は、鼻息荒くビビ達に近付くゴーザの足を引っ掛けた。前のめりに派手なコケ方をして、ゴーザが足下に転がる。俺は、そんな彼に向かって言い放った。
「勝手に、俺の連れに手を出そうとしないで頂けますか? それに、幾ら俺でもそこまで露骨に下衆な事を言われたら、いい顔ばかりはしませんよ?」
あくまでも笑顔で、そう告げる。すると、ゴーザは激昂して怒鳴り始めた。
「こ、このガキが……! 貴様、俺を王国騎士団の人間と知って言っているんだろうな! 俺達に逆らうと言う事は、王国に逆らうのと同義だと──」
「──貴方が王国の騎士団なのは、今、話を聞いていたから知ってますよ。それで……だから何なんです?」
言いながら、腰の剣に手をかけて、立ち上がろうとしていたゴーザを蹴飛ばした。
「ぐぎゃっ!」
鼻血を吹き出しながら、そのまま後ろに吹き飛ぶゴーザ。俺は、そんなゴーザに向かって続けた。
「王国騎士団が偉いのか何なのか知りませんが、俺の物差しでは測って無いんで。申し訳ないですが、関係ありません」
「なっ!?」
反抗されるとは夢にも思わなかったのか、驚きの表情で唖然とするゴーザ。そして、その様子を見ていたスミスも愕然としている。
「ぼ、坊主……お前……」
俺は、そんなスミスに向かって提案した。
「──スミスさん。王国騎士団ってのは、そこそこ強いんでしょう? ならば、こいつ等を相手に強さを証明出来たら、さっきの依頼を受けて貰えませんか?」
スミスの打つ魔法剣に相応しい事を証明する。その為に、予定通り利用できるゴーザは利用させて貰う……。
何処までも強気で、スミスは言い返した。しかし、騎士団の男も引かない。
「何だと~っ! 貴様も、我が国がこれから亜人の国と戦争になるかも知れん事は知っておろうが! 仮にもオルキア王国の人間なら、貴様も協力せぬか!」
戦争?
何やら、きな臭い話になっているみたいだ。だが、少なくとも俺には関係ない。そして、スミスも俺と同じ考えの様だ。
「そんな事は、王国が勝手にやっているだけだろうが。儂の様な庶民には関係無い。大体、満足に使いこなせもしない騎士団になんぞ、儂の魔法剣は勿体無いわ!」
「き、貴様ぁ~!!」
顔を真っ赤にして怒りを顕にする、騎士団の男。しかし、スミスは平然とした表情で葉巻をふかす。そして、更に男に言い放った。
「おら! こっちは来客中なんだ。用が済んだらとっとと帰りやがれ!」
そう言って、チラリと俺達の方に目を向けるスミス。男も、つられて目線を俺達に向けた。すると、突然、下卑た笑みを浮かべ始める。
「ほう……坊主。ガキの癖にいい女を連れているじゃないか。碧髪の方も、まだ幼く見えるが中々……」
ビビとアスカに目を付けた男は、そのまま話し続ける。
「俺は王国騎士団の第三師団長、ゴーザと言う者だ。お前等に、我が騎士団を慰安する栄誉を与えよう。スミス、お前の処分は暫く時間をやる。国家反逆罪で死になく無ければ、もう一度よく考えるがいい」
そう言って、勝手にビビとアスカを連れ去ろうとする男、ゴーザ。俺は、鼻息荒くビビ達に近付くゴーザの足を引っ掛けた。前のめりに派手なコケ方をして、ゴーザが足下に転がる。俺は、そんな彼に向かって言い放った。
「勝手に、俺の連れに手を出そうとしないで頂けますか? それに、幾ら俺でもそこまで露骨に下衆な事を言われたら、いい顔ばかりはしませんよ?」
あくまでも笑顔で、そう告げる。すると、ゴーザは激昂して怒鳴り始めた。
「こ、このガキが……! 貴様、俺を王国騎士団の人間と知って言っているんだろうな! 俺達に逆らうと言う事は、王国に逆らうのと同義だと──」
「──貴方が王国の騎士団なのは、今、話を聞いていたから知ってますよ。それで……だから何なんです?」
言いながら、腰の剣に手をかけて、立ち上がろうとしていたゴーザを蹴飛ばした。
「ぐぎゃっ!」
鼻血を吹き出しながら、そのまま後ろに吹き飛ぶゴーザ。俺は、そんなゴーザに向かって続けた。
「王国騎士団が偉いのか何なのか知りませんが、俺の物差しでは測って無いんで。申し訳ないですが、関係ありません」
「なっ!?」
反抗されるとは夢にも思わなかったのか、驚きの表情で唖然とするゴーザ。そして、その様子を見ていたスミスも愕然としている。
「ぼ、坊主……お前……」
俺は、そんなスミスに向かって提案した。
「──スミスさん。王国騎士団ってのは、そこそこ強いんでしょう? ならば、こいつ等を相手に強さを証明出来たら、さっきの依頼を受けて貰えませんか?」
スミスの打つ魔法剣に相応しい事を証明する。その為に、予定通り利用できるゴーザは利用させて貰う……。
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