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第13章 リリー
リリーⅡ
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その仕草が何とも言えず、先ほどにも増して可愛らしい。思わず「ふふっ」と笑い声が漏れてしまった。
「何で笑うのさ?」
「何でもない」
理由を言ったら絶対に怒られる。溢れる思いを抑えきれず、クラウの胸に抱き着いた。
「えっ!? ミユ?」
今はただこうしていたい。何も答えず、温かな体温と鼓動に包まれていた。
「……ま、いっか」
大きな両腕が背中に回る。この感覚が酷く安心する。
馬車は尚も蹄の音を響かせて貴族街をひた走る。
どれくらいそうしていただろう。何となく顔を上げると、クラウは幸せそうな顔で微睡んでいた。
お互い安心出来たのなら、それ以上嬉しい事は無い。
起こしてしまわないように車窓へと視線を移す。もう直ぐルーゼンベルクの別邸へ着く頃合いだ。アイリンドルの別邸はもう少し奥なのだろうか。と思った所で、一つの屋敷の門を潜る。その屋敷の庭には、氷の彫刻だろうか。透明な百合の花が何輪も咲き誇っていた。
「クラウ、着くよ」
「……ん? うーん」
クラウは「はぅ……」と小さな欠伸をし、瞼を擦る。私も身体を元に戻し、何時でも降りられる準備をした。
馬車は減速し、丁度扉の前で止まった。その扉の前には二人の人物が――一人はスチュアート、もう一人はストレートで腰まで長い髪で金髪碧眼の、私と同じくらいの歳の女性だった。
寒い中、わざわざ外で待っていてくれたのだろうか。
クラウよりも先に馬車から降りた私は、失礼が無いように挨拶をしようと右手でスカートを摘み上げる。
「私は――」
「ミエラ・アークライトでしょ? スチュアートから聞いてるよ~」
女性はのんびりとした口調で話すと、私の右手を両手で包み込む。
「私はリリー・トルファンだよ~。アイリンドル邸にようこそ!」
「中に入ろう。今日は寒いからね」
よく挨拶出来ましたと言わんばかりに、スチュアートはリリーの頭を撫でる。仲睦まじい光景に、思わず口元が緩む。
スチュアートとリリーに誘われ、クラウと一緒に屋敷へ入る。そこで待ち受けていた使用人たちにコートと眼帯を手渡した。
「わぁ……! ホントにミエラも元魔導師様だ~! 凄~い!」
私の目を見て、リリーは瞳を輝かせる。
「リリー、それよりミエラにあれを」
「分かってる! ミエラ、来て~」
リリーは私の手を取ると、クラウとスチュアートを置いて屋敷の奥へと駆け出した。
「あ、あの……!」
一体、何処へ連れていかれるのだろう。訳が分からず振り返ってみても、男性陣二人は笑顔で手を振るばかりだ。
「リリーさん、あの――」
「リリーで良いよ~。……着いた!」
リリーを待ち構えていたらしいメイドが一つの部屋の扉を開けると、私たちはそこへ雪崩込んだ。
なんとそこは一面の衣装部屋だった。色ごとに分かれた、数十――いや、数百のドレスがハンガーラックに掛けられ、所狭しと並んでいる。
「ミエラ、どれにする~?」
「えっ? 私はこのままでも――」
「未来の公爵夫人が何言ってるの~! そんな使用人の服のままじゃ絶対に駄目なんだから!」
振り返ったリリーは、クリクリの瞳を一生懸命に吊り上げている。
どれにすると聞かれても、はっきり言って私には選べない。
リリーは緑色のドレスが飾られた場所に辿り着くと、一着一着品定めを始めた。そして直ぐにドレスを一つ選んだらしい。ハンガーごと引き抜くと、抱き抱えてこちらに戻ってきた。
「ミエラ、これが似合うよ~! ミエラの左目と同じ、綺麗な深い緑色のドレス!」
こんなにも濃い色のドレスは初めて着るかもしれない。いつもルーナが持ってくるドレスは淡い色のものばかりだったから。
少しワクワクしながら、メイドにも手伝ってもらい着替える。鏡の前の私は、いつもより大人っぽく――見えるだろうか。
「リリー、似合ってるかな?」
「勿論だよ~! 私が選んだドレスだもん!」
満面の笑みでピースサインをする。
良し、リリーを信用する事にしよう。
「此処に来た時は、此処にあるドレスどれ着ても良いからね~!」
「ありがとう」
何だか私にも新しい友達が出来た気分になってくる。素直に嬉しい。
それにしても、リリーは誰かの喋り方に似ている気がする。誰だっただろう。
「それにしても……」
リリーは私の顔をじっと見詰める。
「あの、令嬢には笑い掛けない事で有名なクローディオをどうやって落としたのかなぁ」
「へっ!? あ、あの……」
落とすも何も、私が好きになる前にクラウからアプローチされていたから、答えるものが無い。
真っ赤になってしまったであろう頬を両手で覆う。
それを見て、リリーは「あはは!」と笑い声を上げた。
「ミエラを困らせちゃった~。でも、ホントに不思議なんだよ。サファイアの七不思議に入るくらい」
「そ、そんなに……?」
「うん!」
本当に、クラウはサファイアの令嬢に全く興味がなかったんだと改めて思い知らされる。
「『サファイアの花』の一人を独占するんだから、私と同じくらい罪深いよね~」
「サファイアの花?」
「そう~。スチュアートとクローディオの仲良し従兄弟の別名。熱狂的ファンの間での愛称って感じ」
熱狂的ファンまで居るなんて。驚く事しか出来ない。
確かに二人とも美形だとは思うけれど、そこまでだとは。
「私、大丈夫かな……」
「今頃怖くなっちゃった?」
「ちょ、ちょっとだけ……」
「もう、自信持って~! 幸せになってもらわないと困るもん」
言いながら、リリーは哀愁を漂わせながら微笑む。
「クローディオは……私の初恋の人だから」
「何で笑うのさ?」
「何でもない」
理由を言ったら絶対に怒られる。溢れる思いを抑えきれず、クラウの胸に抱き着いた。
「えっ!? ミユ?」
今はただこうしていたい。何も答えず、温かな体温と鼓動に包まれていた。
「……ま、いっか」
大きな両腕が背中に回る。この感覚が酷く安心する。
馬車は尚も蹄の音を響かせて貴族街をひた走る。
どれくらいそうしていただろう。何となく顔を上げると、クラウは幸せそうな顔で微睡んでいた。
お互い安心出来たのなら、それ以上嬉しい事は無い。
起こしてしまわないように車窓へと視線を移す。もう直ぐルーゼンベルクの別邸へ着く頃合いだ。アイリンドルの別邸はもう少し奥なのだろうか。と思った所で、一つの屋敷の門を潜る。その屋敷の庭には、氷の彫刻だろうか。透明な百合の花が何輪も咲き誇っていた。
「クラウ、着くよ」
「……ん? うーん」
クラウは「はぅ……」と小さな欠伸をし、瞼を擦る。私も身体を元に戻し、何時でも降りられる準備をした。
馬車は減速し、丁度扉の前で止まった。その扉の前には二人の人物が――一人はスチュアート、もう一人はストレートで腰まで長い髪で金髪碧眼の、私と同じくらいの歳の女性だった。
寒い中、わざわざ外で待っていてくれたのだろうか。
クラウよりも先に馬車から降りた私は、失礼が無いように挨拶をしようと右手でスカートを摘み上げる。
「私は――」
「ミエラ・アークライトでしょ? スチュアートから聞いてるよ~」
女性はのんびりとした口調で話すと、私の右手を両手で包み込む。
「私はリリー・トルファンだよ~。アイリンドル邸にようこそ!」
「中に入ろう。今日は寒いからね」
よく挨拶出来ましたと言わんばかりに、スチュアートはリリーの頭を撫でる。仲睦まじい光景に、思わず口元が緩む。
スチュアートとリリーに誘われ、クラウと一緒に屋敷へ入る。そこで待ち受けていた使用人たちにコートと眼帯を手渡した。
「わぁ……! ホントにミエラも元魔導師様だ~! 凄~い!」
私の目を見て、リリーは瞳を輝かせる。
「リリー、それよりミエラにあれを」
「分かってる! ミエラ、来て~」
リリーは私の手を取ると、クラウとスチュアートを置いて屋敷の奥へと駆け出した。
「あ、あの……!」
一体、何処へ連れていかれるのだろう。訳が分からず振り返ってみても、男性陣二人は笑顔で手を振るばかりだ。
「リリーさん、あの――」
「リリーで良いよ~。……着いた!」
リリーを待ち構えていたらしいメイドが一つの部屋の扉を開けると、私たちはそこへ雪崩込んだ。
なんとそこは一面の衣装部屋だった。色ごとに分かれた、数十――いや、数百のドレスがハンガーラックに掛けられ、所狭しと並んでいる。
「ミエラ、どれにする~?」
「えっ? 私はこのままでも――」
「未来の公爵夫人が何言ってるの~! そんな使用人の服のままじゃ絶対に駄目なんだから!」
振り返ったリリーは、クリクリの瞳を一生懸命に吊り上げている。
どれにすると聞かれても、はっきり言って私には選べない。
リリーは緑色のドレスが飾られた場所に辿り着くと、一着一着品定めを始めた。そして直ぐにドレスを一つ選んだらしい。ハンガーごと引き抜くと、抱き抱えてこちらに戻ってきた。
「ミエラ、これが似合うよ~! ミエラの左目と同じ、綺麗な深い緑色のドレス!」
こんなにも濃い色のドレスは初めて着るかもしれない。いつもルーナが持ってくるドレスは淡い色のものばかりだったから。
少しワクワクしながら、メイドにも手伝ってもらい着替える。鏡の前の私は、いつもより大人っぽく――見えるだろうか。
「リリー、似合ってるかな?」
「勿論だよ~! 私が選んだドレスだもん!」
満面の笑みでピースサインをする。
良し、リリーを信用する事にしよう。
「此処に来た時は、此処にあるドレスどれ着ても良いからね~!」
「ありがとう」
何だか私にも新しい友達が出来た気分になってくる。素直に嬉しい。
それにしても、リリーは誰かの喋り方に似ている気がする。誰だっただろう。
「それにしても……」
リリーは私の顔をじっと見詰める。
「あの、令嬢には笑い掛けない事で有名なクローディオをどうやって落としたのかなぁ」
「へっ!? あ、あの……」
落とすも何も、私が好きになる前にクラウからアプローチされていたから、答えるものが無い。
真っ赤になってしまったであろう頬を両手で覆う。
それを見て、リリーは「あはは!」と笑い声を上げた。
「ミエラを困らせちゃった~。でも、ホントに不思議なんだよ。サファイアの七不思議に入るくらい」
「そ、そんなに……?」
「うん!」
本当に、クラウはサファイアの令嬢に全く興味がなかったんだと改めて思い知らされる。
「『サファイアの花』の一人を独占するんだから、私と同じくらい罪深いよね~」
「サファイアの花?」
「そう~。スチュアートとクローディオの仲良し従兄弟の別名。熱狂的ファンの間での愛称って感じ」
熱狂的ファンまで居るなんて。驚く事しか出来ない。
確かに二人とも美形だとは思うけれど、そこまでだとは。
「私、大丈夫かな……」
「今頃怖くなっちゃった?」
「ちょ、ちょっとだけ……」
「もう、自信持って~! 幸せになってもらわないと困るもん」
言いながら、リリーは哀愁を漂わせながら微笑む。
「クローディオは……私の初恋の人だから」
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