(R18)俺たちの密会

HIIRAGI

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第四話 「我慢。」

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 七海の禁欲生活が始り三日が経った。初日、二日目は割り切ってそこそこ余裕そうに振る舞っていた七海も、三日目となると少し様子が変わってくる。最初はムラムラするといけないからと俺との距離をとっていたのに、今では逆にべったりとくっついてくる。

「こんな近い距離でムラムラしないのか?」

「別に、これくらいなら大丈夫です。」

 澄ました顔で愛読書を読む七海。気を紛らわせる為か、今日はリビングでも本を手放さない。長年一緒に居る兄妹だから話分かることもあるが、今の七海に余裕なんて一ミリもないだろう。リビングでの読書がいい証拠だ。部屋に篭ると一人でシてしまうかもしれない。しかし、リビングで俺と一緒に居ればムラムラしそうになる。そのどうしようもない状況を少しでも改善するための読書だ。

「本、面白いか?」

「えぇ、兄さんは読書苦手でしたよね。簡単に内容をお話ししましょうか?」

「いや、いい。横で一緒に読むから。」

「え…?」

 七海に寄り添うように座り直し手元の本に視線を落とす。小さな文字の列がびっしりと並べられた紙面は、眺めているだけでも頭が痛くなりそうだ。

「どうした?さっきからページが進んでないぞ?」

「え…あ、はい…。」

 動揺を隠せずに同じページで数分固まっていた七海の耳元で囁いてみる。心なしか呼吸が荒くなっているように見える七海は、数ページ読み終えたタイミングで本をそっと閉じた。

「す、少し、お手洗いに行ってきます。」

「おう。」

 テーブルに本を置きソファーから立ち上がる七海。視線をソファーに落とすと、レザーで出来たソファーの表面に真新しいシミが出来ていた。
 トイレに向かう七海の後ろをそっと追い、扉を閉めたタイミングで壁と扉の間に厚紙を差し込む。このトイレの扉の鍵は弱く、厚紙に阻まれるだけで施錠能力がなくなってしまう。それなのに、カチッという音は鳴るため、鍵をかけた本人は鍵が閉まっていない事に気がつかないのだ。

「ちょっと待つか…。」

 トイレの前で待つこと数十秒、中から七海の甘い息遣いが聞こえてき始めた。

「何やってんだ?」

 扉越しに問いかける。

「な、何もしてないですよ?私はただお手洗いに…。」

「さっきの声はなんだ?」

「そ、それは…、お恥ずかしいですが中々の曲者でして…。」

「そうか、お前は大の時にそんな声を出してしまうほど淫乱だったんだな。」

「……。そ、そうです。私は排便で感じてしまうほど淫乱で…。」

 俺の言葉に乗るように認め始める七海。そこまでしてオナニーがしたい程切羽詰まっていたのだろうか。

「お恥ずかしいですので、兄さんにはリビングに戻って頂けたらと…。」

 七海の願いに耳を貸さずノブに手をかけ扉を開ける。

「ど、どうして…?」

 鍵をかけたはずの扉が最も簡単に開いたことに戸惑う七海。

「その格好のどこが大便なんだ?」

 ズボンとパンツを脱ぎ捨て、便座に座ったまま足を立てて自身の秘部に指を入れている七海。その姿はどう解釈違いを起こしたとしても大便中の姿には見えない。

「エロいことは禁止していたはずだよな?」

「す、すみません…。」

「罰として期間を延長してもいいんだぞ?」

 俺の言葉で七海の表情が瞬時に凍りつく。

「今回のことは不問にしてやるよ。その代わり、約束を破ったんだからその半端な状態で耐えるんだな。」

 今にも泣きそうな表情のまま、七海は小さく頷いた。
 その後の取り決めで、俺と七海は24時間共に過ごす事になった。食事や寝る時はもちろん、風呂やトイレも一緒に着いて行き、七海が欲に負けないよう監視していた。

「何度やっても慣れないですね…。」

「そんなに違うか?」

「当たり前じゃないですか!実の兄に見られながら毎回用を足すのは抵抗あるに決まってるでしょ!」

 子犬のようにキャンキャン吠える七海を煽るようにじっと見てやる。しばらくモジモジしていたが、俺の気が変わらない事を悟ると遠慮するかのような勢いで放尿し始めた。
 顔を真っ赤にして羞恥心と戦いながら用を足す姿は、それだけで見抜きが出来てしまう程にエロく、俺の息子はいつの間にか人知れず大きくなっていた。

「毎回思うけど、これって結構エロいよな。」

「兄さんの指示ですからね…。エロくないわけないです。」

 トイレットペーパーで拭いた後、ショーツとスカートを履いてトイレから出てくる七海。その姿には反省という文字しか似合わないという程、顔は俯き、背中は丸くなっていた。
 それからは、七海が欲に負けることは無くなった。というか、俺が監視しているからどうにも出来ないわけだが…。しかし、禁欲6日目にして七海の様子が急に変わった。

「七海。……七海!」

「…え、あ…はい!」

 食器を拭く七海がぼーっと動きを止めていたので呼びかけてみるとコレだ。周りの音もハッキリ聞こえない程トリップすることが増えてきた。後1日だから希望を抱いて呆けているのか、それとも今までの蓄積が限界を迎えているのか…。

「七海、限界か…?」

「…。」

 今度は聞こえている。聞こえた上での沈黙だ。
 ここで限界だと言えば許してもらえるかも知れない。今すぐセックス出来るかもしれない。でも、その補償もない。限界だと言えば更なる試練を出してくる可能性だってある。そんな葛藤が七海の中にあるんだろう。

「ヤるか?今から。」

「へ……?」

 素っ頓狂な声を出して振り返る七海。その顔を見つめたまま俺はさらに言葉を続ける。

「期限は後1日残ってる。本来はまだ禁止だが限界ならもういいだろ。」

「それじゃあ…。」

「あぁ、明日から一ヶ月禁欲出来るなら、今ここで俺にまたがれ。」

 ズボンからガチガチに勃起させた息子を取り出してソファーに寝転んでやる。これを入れるも無視するも七海の自由だ。一ヶ月の禁欲という言葉でアイツがどれだけ自制出来るか…。

「兄さん…。」

 俺の側まで歩いてきた七海は、見下ろすように俺を見つめる。

「生ちんこだ。お前にとってはリスクもデカい。それでも入れるか?」

 ここで入れるメリットは一時の快楽と性欲の発散のみ。対して、デメリットはかなり多い。さて、コイツはどっちを取るのか。

「どうする?」

 挑発するように気いてみる。スカートの下のショーツさえ脱げばそのまま入れてしまえるこの状況で、コイツはどれだけ自制心を保てるのか…。

「兄さん…、そんなの決まってるじゃないですか…。」

 呆れた様な表情を浮かべて少し微笑む七海。それは俺に向けられた嘲笑にも見えた。さすがの七海でも後1日と迫った期間を一ヶ月も伸ばしてまで、今この時だけの快楽に身を委ねるほどではなかったみたいだ。

「そっか…。」

 少し残念さもありつつ体を起こそうと力を入れる。すると、そんな俺の肩に手を置き、押し倒すような体勢をとる七海。

「ここまで立派になったモノを見せられて、今の私が我慢出来るはずがないでしょ?」

「マジかよ…。」

「ふふっ、いただきますね。」

 嬉しそうに笑顔を作った七海は、ショーツを脱ぐ時間も惜しんで布の脇から俺のちんこを根元まで一気に突っ込んだ。
 
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